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カテゴリ「ワイン ニュージーランド」の3件の記事 Feed

2014年12月 6日 (土)

ピラミッドヴァレー・ヴィンヤーズ グロワーズ・コレクション カルヴァート・ヴィンヤード ピノ・ノワール2009 セントラル・オタゴ(ニュージーランド南島)

141206pyramidvallevineyardピノ・ノワールは世界各地で栽培されていて、最近では南仏やチリからもたらされた千円台のワインも珍しくはない。しかし自分にとって飲んでみて確かに一杯目くらいは飲めるのだが、それ以上なかなか進めないことが多い。南仏のそれは芯となる酸が不足し締りがない、チリは酸はあるのだがボディが薄い、という印象がある。

これもピノ・ノワールに限ったことで、その他の品種は全く別の話だ。とにかくこの品種の難しさは、飲み手にとっても常に付きまとう問題である。だからピノ・ノワールに関してはある程度保守的、地域的にも酸が出やすい場所を選んでいくことになる。

ニュージーランドはピノの産地でも既に評価が定まった場所と言えるだろう。その中にあってセントラル・オタゴはニュージーランドを構成する北島、南島のうちの後者、しかもその最南端にある生産地で、ブドウ栽培地としても南半球の南端極限と言われている。

ピラミッドヴァレー・ヴィンヤーズは2000年に設立、ブルゴーニュで醸造学を学んだオーナーがビオディナミ農法でブルゴーニュを模範としたワインを造っている。今は畑を所有しているが、その昔借りた畑でブドウを栽培してワインを造っていたときの名残りがグロワーズ・コレクション。

色はやや曇りのある深みを帯びたダークルビー。香りは程よいヴァニラの樽香とともに、フランボワーズ、イチゴジャム、紫蘇、ドライフラワーの華やかな香りが漂う。

口に含むとクリアで軽やかな味わいの中で、芯のある低めの酸がすっくと立ち上り幹を成す。その幹を上がってくるように軽妙な果実味がせり出し、繊細ながら量のあるタンニンをベースにしながら緻密なボディを形成していく。中盤にやや強みの甘みを感じさせるものの、その甘みも後半には自然と昇華し、豊かな旨味の印象へと転化しつつ、穏やかな夕暮れの情景を思わせるような安定へと誘われる。

余韻は穏やかなベリーの甘みがにじみ出てくるように染みわたり、ブドウの美味しさを十二分に感じさせながらデザートを味わう心地に満ちつつ、収束に至る。

ジャミーに陥らない酸味を保っているところ、そしてその中に幾重もの味わいの要素が重なっている構成が素晴らしい。ニュージーランドのワイナリーの中でもまずは屈指の造り手であり、自分としても大好きと胸を張っていえる造り手の一人だ。

【Wassy's中之島店(ラック・コーポレーション) 4,500円?】

2014年2月11日 (火)

フォリウム・ヴィンヤード ピノ・ノワール2012 マールボロ(ニュージーランド)

140211folium最近は日本人が世界各地で栽培したブドウによるワインが多く世に出てきた。ニューワールドはもちろん、本場フランスでも珍しくはなくなってきている。

ニュージーランドで最も有名な日本人のワイナリーはKUSUDAであろうが、このワインもラベルでは全く判別できないが日本人によるもの。そしてこれは意図的にそうしているのだという。

2010年に岡田岳樹氏がニュージーランド南島北東部、マールボロのブランコット・バレーで設立したワイナリーからソーヴィニヨン・ブランとピノ・ノワールによるワインを産み出した。ブルゴーニュワインが好きだという岡田氏のワインは、果実味が強いマールボロのワインのイメージと比べると、繊細な酸味と果実味が特徴だという。それは、彼がワイナリーを開く前に、ロワールの雄たるアンリ・ブルジョワがニュージーランドで手がけるクロ・アンリ・ヴィンヤードで薫陶を受けたこととも繋がりがあるのだろう。

色はややスミレがかった落ち着きのあるダークルビー。香りはフランボワーズ、紅茶、赤シソ、塩漬けした桜の葉のような香りも感じられる。

アタックは冷涼で伸びのあるピュアな酸味と、重みのある果実味が一体となって染み出てくる感覚。抽出は強すぎず、そのボリューム感に相応な樽のかかり具合が上品さを演出する。均整のとれた旨みが中盤から緩やかに広がるが、無難な展開、グリップ感にやや物足りなさを感じる。しかし、誰からも好かれそうな包容力のある味わいが最後まで透徹し、後半のおおらかな安心感を演出する。

余韻はもたつきのない切れの良い甘味が心地よく、グラスを再度重ねたいという思いを引き出させながら、ピュアで細身な旨みを昇華させつつフィニッシュに至る。

久々にニュージーランドのピノを試したけれど、抑制のきいた味わいは好感が持てた。酸がしっかりあるその味わいは確かにブルゴーニュに近いが、細くともしっかりした主張のある甘味の印象はむしろアンリ・ブルジョワのサンセール・ルージュを思わせる特徴だった。両者のいいとこどりをすることで、これからの向上が期待できる造り手になりそうな気がする。

【Wassy's中之島店 3,500円?】

 

2011年4月 4日 (月)

リヴァーポイント・ヴィンヤード カタカタ ヴィオニエ2008 ニュージーランド ギスボーン

110327katakataラベル買いはあまりしない方なんだけど、このラベルは見ていて楽しくなってしまうカジュアルさで、そのインパクトに負けてつい買ってしまった。しかしそれでも品種がヴィオニエでなかったら、買わなかったかも。

ヴィオニエはフランス、ローヌ地方のコンドリューで作られていたブドウで、比較的暑い地域でその真価を発揮する。酸が控えめで、バックにしっかりした苦みがある。熟するとアプリコットのような香りが強まり、リッチなワインを産み出すため世界でも流行の品種で、今では新世界でもよく目にするようになったが、ニュージーランド産は初めての経験。

ニュージーランドのギズボーン地区はそのニュージーランドでも北島の北に位置するワイン産地で、酸のしっかりしたシャルドネで定評がある。このワインの名前「カタカタ」は現地マオリ語で「大笑い」という意味だそうだ。

色はねっとりした粘着質が感じられる落ち着いた麦藁色。エッジは厚め。香りはシロップ、アプリコット、消しゴム、チューインガムといった甘さが前面に出た香り。

口に含むと丸みのある柔らかな酸と共に、甘みが十分感じられる果実味がいっぺんにやってくる。その甘みも均整がとれていてくどさがない。そして最初は弱めと思っていた酸が思いのほか包容力があり、甘さの広がりを抑制し、全体のバランスをコントロールしている。バックに独特の苦みもあるが、インパクトは若干弱め。中盤からの広がりよりも、前半の果実味の厚みで勝負してくる。

余韻は缶詰の黄桃を食べた後のような感じが残り、その味わいがそのまま収束していくように引いていく。

後半の複雑さは少ないが、前半に見せる果実味の厚さ、バランスで魅せてくる味わい。ラベルのように理屈抜きで楽しむ場所こそがこのワインにとって最も適した場に違いないな。

【京都伊勢丹 2,100円】