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2015年3月

2015年3月28日 (土)

ジョルジュ・ヴェルネイ フルール・ド・メ2010 ヴァン・ド・ペイ・デ・コリーヌ・ロダニエンヌ

150328fleuresdemaiポカポカ陽気で、気分もすっかり春。桜も一気に開花し、これからはワインも白への傾斜を深めていく季節なのかもしれないが、それでもあえてしっかりめの赤ワインを飲みたくなる時がある。

元々ワインを飲み始めの頃から愛着のある品種シラー。スパイシーな香りを放つそのワインは、ブルゴーニュやボルドーなど、ワインを良く知らなくても名前だけは知っているような頃の自分にとって衝撃的なものだった。赤で言えばシラー、白ならばゲヴュルツ・トラミネール、この二つによって、ブドウ品種がワインにとって大きな要素であることを認識させられた。そして今に至っている。

ジョルジュ・ヴェルネイはコンドリューで有数の作り手として名高いが、コート・ロティ、サン・ジョゼフでシラーによる赤も造っている。このワインは「フルール・ド・メ」、直訳すれば5月の花、英語ではメイフラワー、日本ではサンザシと呼ばれる植物の名を持っている。かつて畑に植えられていたセイヨウサンザシに由来するものだろうか。シラー100%で、7か月の樽熟成を経ている。

色はかなり濃い目の黒味がかったルビー色。香りは黒胡椒が強く放たれ、カシス、スモーク、ベーコン、錆釘のような金属的なニュアンスも感じる。

口に含むと柔らかでピュアなベリーのまろやかな酸味が入りはゆったりと、そしてやがてきれいに立ち上がってくる。角が取れた丸みのあるボディが口腔を撫でるような感覚が心地よく、中盤には浮き立つスパイシー感が複雑さを表現してくる。アルコール感を感じさせない柔らかさが透徹し、野性味と品性が同居するような印象が後半に訪れ、伸びやかな酸味に導かれたコクのある味わいが裾野を広げていく。

余韻はふくよかなベリーの旨味が自然に昇華していき、雑味を残さずあっさりとした切れの良さを感じさせてフィニッシュする。

シラーの個性を全面に感じさせながら、力強さだけで押さずに後半のフィネスにつなげていく展開はお見事。フランスのシラーのお手本をこの価格帯で提供してくれるのはありがたい。久々に満足の低価格シラー、Good JOB!

【R -the wine shop-(ジェロボーム) 2,500円?】

2015年3月15日 (日)

ドメーヌ・プリウレ・サン・クリストフ ヴァン・ド・ペイ・ダロブロジー モンドゥーズ・トラディシオン2010 サヴォワ

150315mondeuse_prieuresaintchristop最近はフランスの土着ブドウにも関心が高まっている。このモンドゥーズもその一つに違いない。

モンドゥーズ・ノワールはDNA鑑定ではシラーと関係があるブドウのようで、主にフランスではサヴォア地区、サヴォアからも近いスイス、そしてカリフォルニアでも一部栽培されている。しかし、フランスにおいてはそれほど重要視されていたブドウではなかった。

しかし、プリウレ・サン・クリストフはこの土着品種モンドゥーズのポテンシャルに着目し、収量を制限、ビオディナミを実践することで、サヴォア最高のワインに仕上げたという。

色は透明度のあるダークルビー。香りは赤い小さな花、ラズベリー、ザクロ、ミントの清涼感もバックに感じる。

口に含むと冷涼だが丸みのあるピュアな酸味をまず感じ、その後すっくと突き抜けるような透明度の高い果実味が芯を成すように立ち上がる。甘みと旨味が緊密に絡む果実味は自然で、中盤の落ち着いた構成の中心を成し、思わず目を閉じたくなるような静謐を醸し出す。タンニンは細かめでしっかりあるものの、その存在感を隠すように寄り添うバランスの良さが後半の安寧へと誘う。

余韻は渋さの印象がやや強まりつつ、最後まで流麗で坂を駆け下りる時のような爽快感を伴ってフィニッシュに至る。

品種を隠して飲めば、ピノ・ノワールと間違えるであろうほどだ。モンドゥーズの個性というよりも、サヴォアでこのポテンシャルのワインを産みだすことに驚いた。まだまだフランスワインは知らないことばかりだな、Great JOB!

【ワインショップ リコルク(ラフィネ) 5,500円?】

2015年3月14日 (土)

コルテフジア フランチャコルタ オルファノ ブラン・ド・ノワールNV ロンバルディア州 

150314orfano_blanc_de_noir色覚、味覚、嗅覚でワインを捉えるならば、スパークリングはそこに聴覚、触覚を加えなければならない。聴覚とは泡の音、触覚とは泡と舌が接する時の体感のこと。

この中で触覚においてシャンパーニュを超えるものは、いままでの経験ではなかなか出てこない。長期熟成の末に閉じ込められた細かな泡が舌に軽やかに接する瞬間、かつて飲んだ時の思い出がよみがえるような気にさせられる。

そのシャンパーニュに勝るとも劣らないと言えるのは、イタリアのフランチャコルタだろう。シャンパーニュに比べれば、市場に出回る数は圧倒的に少ないが、そうした状況を変えようとするインポーターもいる。大阪では曽根崎のフランチャコルタ専門バル、オッタンタセッテ(87)はまさにそうした開拓者だろう。このフランチャコルタはその店に立ち寄った際に、持ち帰ったもの。ブラン・ド・ノワールということで、ピノ・ネロ100%だとは思うが?

色は濃い目で、周縁にピンクを感じさせる艶やかな麦わら色。泡は細かで快活にテンポよく立ち上る。香りは焦がしバター、リンゴのパイ、軽いスモーキー感、ややジンジャーのスパイスと、バックには硬質なミネナルも感じる。

口に含むと細やかな泡が舌をしっとりと包む質感。果実味も穏やかで安定感があり、まろやかな酸味と調和してふくよかな味わいを展開していく。中盤から後半にかけてややグリップ感は欲しいと思うものの、全体の調和は崩れず温かみと優しさの印象を強めていくのは、イタリア的。

余韻はおおらかな果実味のふくらみが口の中に残り、最後にキリットした苦みと適度な浮遊感を持たせつつ、透明度の高い味わいで収束していく。

泡の細かさで魅せて、味わいはイタリアらしくおおらかでストレート。フランチャコルタとシャンパーニュを比較することもあるけれど、これは全く別のワインなのだから、気分に応じて選んでいくのが正解なんだろう。だからこれからは選ぶうえでの選択肢がますます広がっていくことに期待。

【オッタンタセッテ(フラテッリ トクヤマ)7,000円?】