フォトアルバム

カテゴリ

最近のトラックバック

お気に入りリンク

« 2013年11月 | メイン | 2014年1月 »

2013年12月

2013年12月31日 (火)

首位で折り返し! アーセナルvsニューカッスル戦

131231arsenal今年プレミア最終戦のニューカッスルvsアーセナル戦。12月は調子を崩してリーグ戦で強敵シティに6-3の屈辱的な敗戦、チェルシーにはスコアレスドローとなり一旦は首位を好調リヴァプールに譲ったものの、リヴァプールもシティ、チェルシーに敗戦を重ねて、敵失で再び首位に返り咲いた。

このところ気になるのはジルーが点を挙げていない点、エジル、カソルラの動きにキレが見られないところだが、この日はエジルが連戦という事でお休み。前節ケガのラムジーも不在という事で、GKスチェスニー、DFギプス、コシエルニー、メルテザッカー、サニャ、MFウィルシャー、フラミニ、ロシツキー、カソルラ、ウォルコット、FWジルー。

試合はこのところ好調ニューカッスルと調子を落としてエジル、ラムジーを欠くアーセナルという実情を現して、ニューカッスルの攻めをアーセナルがジルーが後半ヘディングで挙げた虎の子の1点を守り切ったという試合だった。この日のMOMはフィジカルで負けずに守備を続けたフラミニにあげたい。今のアーセナルはDFが安定しているのでなんとか完封したが、それよりも得点の少なさは首位で折り返したものの、新年への展望がそれほど楽観視できないことを物語る。

それでも点のなかったジルーがゴールを決め、首位で折り返したことは素直に喜びたい。こんなシーズンは何年もなかった事を思えば、今年の選手の頑張りは心から称賛したいし、10年ぶりのタイトルが現実味を帯びてきた。大晦日をこの希望で締めくくることが嬉しく思う。グーナーの皆さん、お疲れ様でした。来年は間違いなく美酒に酔いましょう!

2013年12月30日 (月)

ドメーヌ・リエッシュ アルザス・シルヴァネール ニ・ヴュ ニ・コニュ2007 AOCアルザス

131230nivuniconnu以前は色の濃いワイン、濁り系のワインに興味があったけど、最近は特にこだわりがない。ヴァン・ナチュールと呼ばれる自然派ワインも興味はあるが、味わい的に好まない場合も多い。くどすぎて、料理と一緒に楽しむ場合が想像できないケースもある。ヴァン・ナチュールがワインのみを扱われて、合わせる料理と語られる場面が少ないのは、そうした一面があるのではないかと思う。

このアルザスの作り手、ドメーヌ・リエッシュは自然派志向の作り手だと思うが、行き過ぎたところがないのがいいと思っている。アルザスの主要都市、ストラスブルクとコルマールの中間にあるミッテルベルカイム村に本拠を置く家族経営のワイナリーで、このシルヴァネールは「Ni vue ni connu(見たこともなく、聞いたこともなく)」と名付けられ、3年7か月の間酸化熟成させることで作られる。

色は柔らかでかすかな粘性を感じさせるやや薄めの山吹色。香りはアプリコット、缶詰フルーツのシロップ、マーマレード、ドライイチジクの、全体に甘めの香りがふわりと立つ。

口に含むとシルキーでやや粘性のあるエキス分がゆるやかに入って来て、その後穏やかでまろやかな柿のような旨味がじわじわと浮き上がってくる。木なりの果実の旨味は凝縮感があるが、けっしてくどさはなく柔らかさと弾力性を伴う。温度が上がるにつれ、綺麗な酸味が現れて主張を強める。雑味もなくクリアな味わいはほのかな苦みと節度ある酸化のニュアンスと調和し、終盤まで肩の力を抜いて楽しめる。

余韻はシルヴァネールらしいやや塩っぽさを感じさせながら、重すぎず優しすぎない素朴でっlクリアな旨味を残しつつ引いていく。

厳密にヴァン・ナチュールと言われるワインではないのかもしれないが、自然で抵抗感なく入ってくる味わいは久しぶりに自分の好みドンピシャリだった。ビオ・ディナミ転換中ということだが、無理に入り込んでこのふくよかな味わいを壊すことがないことを願いたい。Good JOB!

【パピーユ・ジャポネーズ 3,500円?】

2013年12月25日 (水)

ルイ・ロデレール ブリュット・プルミエNV シャンパーニュ(ランス)

131224louisroedererクリスマスということでもあり、前回に引き続きシャンパーニュ。そして今回は大手メゾン、しかもフランスのワイン雑誌、La Revue du Vin de Franceでシャンパーニュのメゾン第一位に選ばれたルイ・ロデレールを。

ルイ・ロデレールは年産300万本、214ヘクタールの自社畑を所有し、その70%がグラン・クリュに格付けされている。そのうち15%でビオロジックあるいはビオディナミを導入している。大手メゾンがこれだけ栽培にも力を入れているのだから、その品質の高さがうかがえる。このブリュット・プルミエはルイ・ロデレールのスタンダード・キュヴェで、ピノ・ノワール40%、シャルドネ40%、ピノ・ムニエ20%によるもの。

色はうっすらとグレーがかった薄めのゴールドイエロー。泡は繊細だが全体からゆっくりと気品を保った間を保ちつつ、間断なく立ち上る。香りは焼きリンゴ、タルト、カスタードの甘めの香りがあり、時と共に紅茶を注いだときの香り、ナッツの香りも感じられるようになる。

アタックは繊細な泡が舌先で細かく柔らかに弾ける感覚と、それに続く清廉な酸、やや酸化したニュアンスのあるリンゴの果実味がバランスよく繋がるように現れる。序盤から現れる苦みがグリップを利かせ、味わいに深みをもたらし、後半から戻ってくる酸がやや甘さに流れそうになる味わいを引き締める。

余韻は息の長い酸が最後までタイトなボディを印象づけつつ、口の中に雑味を残さないフレッシュさを保ちながら、長い旨味をたたえつつ引いていく。

酸と果実味、渋みのバランスを保ち、そして味わいに深みを演出して飲み飽きさせないのは、さすが大手の熟練の技と言えようか。最高峰のクリスタルは未だ試したことさえないけれど、さぞかし素晴らしいシャンパーニュであろうことは想像に難くない。いつか試したい一品だ。

【エノテカ グランフロント店 6,900円?】

2013年12月23日 (月)

ブルーノ・パイヤール プルミエ・キュヴェ ブリュットNV シャンパーニュ(ランス)

131222bruno_paillardシャンパーニュと言うと、最近は小規模醸造家であるレコルタン・マニピュラン(RM)がもてはやされている。かつてに比べると、そうした個性的な作り手のものが手ごろに入るようになったことも大きな要因だと思うが、やはり大手の品質というものはさすが、と思う機会があった。

あるイベントでそうしたRMを飲み続けて、その後で飲んだドン・ペリニョンの余韻のしなやかさと深さに改めて驚きを感じた。ドン・ペリという名があまりにも有名になり過ぎて、バブルな印象を持ってしまったが、その質はさすがというものだった。やはりこういうオーソドックスなシャンパーニュを味わってこそRMの多様な魅力も理解できるのだな、と改めて考えされられた。

ブルーノ・パイヤールは創立1981年で、年産50万本の中堅的作り手だ。モエ・エ・シャンドンで3,200万本、ドン・ペリニョンで6百万本だから、その規模はそれほど大きくはない。このプルミエ・キュヴェはシャルドネ33%、ピノ・ノワール45%、ピノ・ムニエ22%をバランスよく配し、最初に絞られた果汁のみから造られるので、プルミエ・キュヴェの名がついている。

色はグリーンがかった薄めのゴールドイエロー。泡は細かく快活で、全体から万遍なく立ち上る。香りはクリーンで青リンゴ、サワークリームがやや閉じ気味に放たれる。その後グラスを回すとリンゴの蜜のような甘めの香り、が顔を出す。

アタックは青リンゴのフレッシュな酸を感じ、その後クリーンかつ繊細な果実味がボリューム感を抑えつつ広がってくる。全体にフレッシュさとフィネス重視で、中盤のふくらみ、複雑さのニュアンスが欲しいところ。中盤から後半はバランスのとれた旨味にかすかな苦みがアクセントとなり、穏やかな味わいを形作る。

余韻は酸のフレッシュさが再び現れ口の中をリフレッシュしつつ、清涼な青い柑橘の味わいを残しながらさっぱりとした心地を残して引いていく。

バランスとフレッシュさを貫徹するようなシャンパーニュ。濃い、クセのある味わいを好む向きにはあっさりしすぎていると思うのかもしれないが、これもまたシャンパーニュの表現の一つには違いない。

【Wassy's中之島店 5,800円?】

2013年12月21日 (土)

シャンパーニュ ラミアブル グラン・クリュ キュヴェ・レ・メレーヌ ブラン・ド・ノワール ブリュット 2006 トゥール・シュル・マルヌ(モンターニュ・ド・ランス)

131221amiable早いもので、もう新年に向けてのカウントダウン。その最後の3連休、家でゆっくり過ごすのであれば、好きなシャンパーニュを開けつつ、本でも読もうかと思った次第。

この日のシャンパーニュは、アミアブルのミレジム2006。シャンパーニュでグラン・クリュを名乗ることが許された17村のうち、北部モンターニュ・ド・ランスに属するドゥール・シュル・マルヌ村から産するピノ・ノワール100%によるブラン・ド・ノワール。この村はなだらかな丘陵地帯で、その北に位置するブジー、アンボネィに比べると知名度、評価は低いことは事実だが、ラミアブル家はこの地でピノ・ノワールを中心に、少量の優れたシャンパーニュを生産している。

 

色は表面に張りのある、艶やかなゴールドイエロー。香りは乳酸、サワークリーム、酸化し始めたリンゴをまず感じ、その後マッシュルームのようなキノコの香り、焦がしバター、ブリオッシュの甘い香りを感じる。

口に含むと繊細、かつ快活な泡が舌先をくすぐる。その泡に導かれる酸は清涼でミネラリー、かつシャープ。果実味は細身でドライだが、凝縮感があり、ベースの苦みと深みのある甘さが徐々に押し出すように広がる。後半は穏やかな甘みの広がりが心地よい。

余韻は金属的なミネラル香が広がりつつ、ブリュットとは思えないドライな感覚を残しつつ、清廉な旨味を徐々に減じながら、自然に柔らかく引いていく。

ヴィンテージ・シャンパーニュの秩序を保ちつつ、フレッシュさを失っていないところが魅力的。一日ゆっくりと向き合うには格好の泡と言えそうだ。

【Cave d'Orange 5,000円?】

2013年12月17日 (火)

宝水ワイナリー シャルドネ2012 北海道岩見沢市

131216houeichardonnay日本ワインの一番困ったところは、それぞれのボトルの生産量が少ないことで、飲みたいと思っても入手方法が限られているので、思ったように手に入らない。

この宝水ワイナリーも最近評価が上がって、手に入りにくくなってきた。北海道岩見沢市、冬は雪深いこの地で雪解け水をたっぷり吸い上げたブドウによるワインは、味わいがとてもクリアで、その鮮烈さには時々戸惑うほどの力が備わっている。このシャルドネは自社畑で栽培されるブドウによって造られる。

色は澄んだ色調で張りのある薄めのレモンイエロー。香りはライム、レモン、ハッカキャンディー、杏仁豆腐。

口に含むとクリアで冷涼な酸がしっかりと感じられる。青い柑橘の味わいが支配的で、酸もやや強めで刺激もあるが、果実味は透明感に溢れ、雑味がまったくない。素直な旨味がストレートに伝わってきて、レモネードの味わいに近い。中盤から後半にかけても勢いの衰えない酸がタイトなボディを保ち、舌の側面を絞るような感覚を残すのが特徴的。

終盤はクリアな果実味が口の中をリフレッシュし、レモネードを飲んだあとのドライな感覚と爽快感を残して引いていく。

シャルドネでこれほど酸のしっかりしたワインは、今まで飲んだことがないように思う。このワイナリーが造るとシャルドネもこうなりそう、そうした予感を裏切らない、北の大地が育てたシャルドネの個性的な表現、といえるだろう。

【パピーユ・ジャポネーズ 2,100円?】

2013年12月16日 (月)

パッソピッシャーロ グアルディオラ2010 IGT(シチリア)

131214guardiolaイタリア旅行の際に初めて行った場所がシチリアだった。それももう7年前のことになる。街を歩けば痛いくらいに照りつける太陽に体力を削がれ、そんな時口にしたオレンジの瑞々しい酸と甘みの濃さが思い出される。シチリアの歴史が民族の交錯によって語られるのは、そうした豊かな産物を生み出す土地であったからだろう。

そのシチリアにおけるワインの名手と問われれば、パッソピッシャーロを率いるアンドレ・フランケッティを挙げる人は少なくないだろう。エトナからネレッロ・マスカレーゼ主体によるミネラル感あふれる赤ワインは多くのファンを魅了する。その彼が満を持して白ワイン、シャルドネによるワインを2007年から世に問うたのがこのグアルディオラ。標高1,000mを超えるエトナ山北面の斜面から生み出されるシャルドネによる白ワインだ。

色はやや黄金色がかった、澄んだレモンイエロー。香りは黄色く熟した果物、アプリコット、ヨーグルト、キャラメル、ニッキ水、銅貨のような香りも感じられる。

アタックは穏やかな丸みのある酸がしとやかに広がり、その直後に苦みのミネラルを含んだ熟した柑橘の果実味が球体のようなふくよかな広がりを伴って広がる。中盤にはとろみのある密のような甘みも感じられるが、繊細な酸が酒質を均整にまとめ、締まった味わいに保つ。

終盤はしっかりと残る苦みが支えとなって、伸びのあるジューシーな果実味を滑らせるように長く柔らかな余韻へと導いていく。

パッソピッシャーロの白ワインと聞いて、飲む前はさぞかし暴れん坊的なわいんではないか、との印象を持ったのだが、飲んでみれば予想に反して静謐な中に活力が感じられる、抑制の効いたワインだった。シチリアの土地に任せれば奔放に過ぎるところを、人がコントロールしてそれを更に表現力豊かに仕上げる、生産者の力量が感じられるワインだった。

【創酒タカムラ 4,000円?】

2013年12月15日 (日)

今季最低の試合 マンチェスター・シティvsアーセナル戦

130114arsenal語るにはつらい試合になった。結果から言えば3-6という無残な敗戦で、首位にあるチームとは思えない、集中力にかけた試合だった。この日は今季初めてハイバリーナイト観戦だったのだが、盛り上がったのは先制された前半でウォルコットが同点弾を上げて1-1に戻した瞬間くらい、その後は溜息と後半はいらだちしかない、残念な結果に終わった。

先発はGKスチェスニー、DFモンレアル、コシエルニー、メルテザッカー、サニャ、MFラムジー、フラミニ、ウィルシャー、エジル、ウォルコット、FWジルー。

ドリブルで仕掛ける選手の多いシティ相手という事で、モンレアルを先発に据えて守備を重視したのか、と思ったが終わってみれば守備が崩壊して、相手に決定的なパスを与えてそのまま運ばれて失点、というパターンで3点を献上。せっかくの決定機もジルーが外して3点は取れた試合であれば、敗戦も道理だった。とにかくこの日のアーセナルはパスミスが多く、特にウィルシャーはイライラが募ったのか後半はミスの連続。後半替えるならジャックからカソルラもしくはロシツキー、と思っていたが、反してヴェンゲル監督はフラミニを替えてグナブリーを入れる。この選択には首をかしげざるを得なかった。そしてこの後、前半でコシエルニーが負傷退場し不安定となっていた守備がさらに崩れていく。最後はジルーを替えてベントナーでは、監督が早々に試合をあきらめた、と思われても仕方がない。

敗れたとはいえ、首位はキープしているアーセナルだが、ナポリ戦、シティ戦と悪い流れが止まらない。不安を抱えたまま、上げ調子のチェルシー戦を迎える。まさに次節こそ正念場の戦いになりそうだ。

2013年12月14日 (土)

バローネ・リカーゾリ キャンティ・クラッシコ ブローリオ2010 DOCGキャンティ・クラッシコ 

131215brolioイタリアワイン好きと言いながら、トスカーナ、特にサンジョヴェーゼに疎い、というのは致命的な欠陥かもしれない。

トスカーナ、ピエモンテというイタリアワインの2台巨頭に関して、自分としてはよりピエモンテの他に例えようのない個性に魅かれてしまう。トスカーナは悪く言えばまとまり過ぎて、ここで飲まなくても、という感じがあったのだ。

しかし、最近はそうでもなくなってきた。サンジョヴェーゼとようやく向き合うだけのベースができてきたということだろうか?今日のグラスは王道、キャンティ・クラッシコの名門、バローネ・リカーゾリ。

一時は質の低下を嘆かれていたというリカーゾリ社。そして、キャンティという名称も日本でイタリアンが一挙に知名度を上げた当時は、ただ酸っぱく薄っぺらいワインの印象を受けて低迷した。しかし、今では両者ともその評判を立て直し、イタリアの名門としての誇りを取り戻した感がある。リカーゾリ社の現オーナーはその名に由来するリカーゾリ男爵家で、まさに家名の誇りを賭けてワイン造りに取り組んでいる。ブローリオの名を冠したキャンティ・クラッシコはサンジョヴェーセ主体で、樽は大樽とバリックを併用、9か月の樽熟成を経ている。

色は濃密でボリューム感のあるダークルビー。香りはブルーベリー、カシス、スミレ、マロン、ビターチョコ、しっとり落ち着いた香りに満ちている。

アタックは冷涼な酸をまず感じ、その直後から濃密な熟したベリーの果実味と、隙間を埋めるような渋みのインパクトが広がる。その果実味と相まって放たれる樽由来の香ばしさが、酒質と調和するようにふくよかに感じられる。ボリューム感は中程度で若干の青さも感じられるが、無駄な甘さをそぎ落とした緊張感を伴う味わいが心地よい。全体を計算しつくして、余計なものをそぎ落としたようなボディの洗練さが伝わる中盤。

余韻は適度な濃密さを保ちつつ、その主体を成す甘みの強さが自然にほどけていく感覚を感じさせながら、最後まで品格を保ったままフィニッシュに至る。

かつて市場を席巻した安いキャンティとは全く次元の違う、濃密かつエレガントな味わい。若さと老成さが調和して複雑さと歴史を感じさせるワインに仕上がっている。この価格でこれだけの質を持っているワインもそうないだろうな。Good JOB!

【阪急百貨店梅田店 2,800円?】

2013年12月 8日 (日)

ヴァルデッレコルティ キャンティ・クラッシコ・リゼルヴァ2007 DOCGキャンティ・クラッシコ

131207valdellecorti今更、というお叱りを受けるかもしれないが、最近になってサンジョヴェーゼの良さが理解できるようになってきた気がする。以前は整然として全方位的、澄ました感じの味わいが、飲んでいても突き放されているようで好きではなかったのだが、じっくりと向き合えば緻密な構成、穏やかさの中に深みを持った独特の豊かな味わいが見えてくるようになった。しかし未だこの方面は未開の領域ゆえに、ガイド役が必要ではあるのだが。

ヴァルデッレコルティという造り手のワインも、そうしたガイド役に導かれて出会った。拡大したキャンテぃ地区にあって古くからの地域がクラッシコとして独立のDOCGに指定され、サンジョヴェーゼ80%以上の黒ブドウからワインが造られるが、このリゼルヴァはサンジョヴェーゼ100%。

色は黒味が強く、凝縮感のあるダークルビー。香りは若干閉じ気味だが、ブルーベリー、スミレを感じ、その中にインク、鉛筆の芯、樽由来だろうか甘栗の皮のような焦がした香りも感じられる。

口に含むと冷涼で緻密な酸が舌先からすっと伸びてくる浸透力を感じる。若いベリーの果実味は熟しつつも過度に甘からず、節度を保ってフレッシュ。果実味も均整を保って凹凸の少ない滑らかな味わい。タンニンは中程度で、繊細な果実味をまとめあげるには十分な力量。全体にはきれいにまとまりすぎている感じがなきにしもあらずだが、これがキャンティ・クラッシコの矜持であれば受け入れられる。中盤から後半に広がるミネラリーな苦みが、穏やかな果実味に複雑さを演出していく。

余韻は穏やかなベリーの甘みの記憶が心地よく、口の中にほのかな温かみを残しながらゆるやかに引いていく。

全体のバランスを保ちつつ、何層にも折り重ねた緊密な構成を感じさせる味わい。クラッシコの伝統と誇りを内に秘めた故の成せる業なのかもしれない。

【エノテカ・イル・ソッフィオーネ 3,500円?】

2013年12月 7日 (土)

ステファノ・ルビアナ ピノ・ノワール プリマヴェーラ2011 タスマニア(オーストラリア)

131207stefano濃すぎるワインはあまり好きではないので、勢い好み的には北に偏りがちだが、南半球であればより南に偏るのだろう。だからオーストラリアワインに関しては、タスマニアは偏愛の地ともいえる。

オーストラリア最南端のタスマニア島は、北海道よりやや小さいくらいの島で、日本と同様の四季を持ち、通常であれば冷涼な気候なのだが、最近は温暖化の影響を受けてか気温40度を超える年もあるようだ。ステファノ・ルビアナの詳細は知らないが、家族経営の小さな造り手とのこと。

色はやや黒味のある落ち着いたガーネット。香りは完熟イチゴの甘い香りをベースに、樽に由来するであろう柔らかなヴァニラ香、タバコ、スパイス、そしてミントのような清涼感ある香りもバックに感じられる。

口に含むと冷涼で硬質だが、角が取れた酸のスムーズな伸びを感じる。その酸に率いられる果実味はチャーミングなイチゴの味わいで、甘みは柔らかく過度にだれない。ややコンパクトにまとまり過ぎている感じはあるが、その分構成は緩みがない。中盤から後半にかけて細かなタンニンと繊細な果実味の綿密な絡みによって誘われる調和の穏やかさが心地よく広がる。

余韻は最後まで透徹に貫かれる冷涼な酸をベースに、節度のある甘みが柔らかくゆるやかに広がり、奥行きを感じさせる味わいを残しながらなだらかに引いていく。

タスマニアのピノ・ノワールに期待する味わい、特に冷涼な酸の印象をきっちり表現しているワインだった。タスマニアの赤ワインに外れなし、は信条だけど、ただもう少し気軽に手に入るようであれば満点なんだが。

【ワッシーズ中之島店 4,500円?】

2013年12月 5日 (木)

ジャン・ヴェッセル in THE PLACE

最近イベントにはご無沙汰だったが、久々に参戦。なにせ好きなシャンパーニュの作り手、ジャン・ヴェッセルとあっては行かずばなるまい。場所は梅田大淀、最近開店したカフェ、THE PLACE。

131127vessel1_3

131127vessel2_3

131127vessel3_3                                        

                         

                        

                         

                        

             

                      

 

                                                                                 

                                                                         

                                                                        

ジャン・ヴェッセルはシャンパーニュでも北部、黒ブドウであるピノ・ノワールが主体のシャンパーニュが造られるモンターニュ・ド・ランス地区で、家族経営で小規模ながら価格は手頃、品質が高いという、素晴らしいシャンパーニュを産み出している。この日は奥様で当主のデルフィーヌさんだけの参加だったが、既に8度の来日で今年に限っても2度という親日家だ。

131127vessel4_2

131127vessel5

131127vessel6                          

                           

                          

                           

                           

                        

                                                 

                         

                                                                        

                                                                                     

                                                                        

                                                                        この日は瓶詰の際に殆ど糖分添加をしないエクストラ・ブリュット、果皮と種との接触を短時間に終わらせて、ブドウ本来のフレッシュ感を際立たせる非常に稀な作り方をするロゼ、ウィユ・ド・ペルドリ、そして糖分を多めに添加してデザートに合わせるような造りをしたドゥミ・セックの3種を楽しんだ。いずれのシャンパーニュも繊細でフレッシュな酸味があり、そして何より泡の繊細さと余韻の長さと抜けの良さが質の高さを何よりも物語っている。

131127vessel7

131127vessel8

131127vessel9                          

                     

                      

                     

                     

                      

                       

                       

                                                                     

                                                                

                                                                    

                                                              この日のジャン・ヴェッセルのシャンパーニュに合わせた料理もまた細かな心配りが感じられるもので、冷前菜、温前菜、パスタ、メイン、そしてデザートまで、会費6千円では破格の構成だった。そして初めてシャンパーニュに添加される「門出のリキュール」も初体験。ジャン・ヴェッセルではブドウから得られた糖にアルコールを加えたリキュールを添加することで、あくまでブドウ由来の味を大切に、本来の味わいを損ねない工夫を凝らしていることが実感できた。

シャンパーニュのこだわりと美味しさが満喫できたまたとない機会、それもシニアソムリエ、シェフ、そしてスタッフの息の合ったサービスがあってこそ。そしてこのお店のこだわりの照明、インテリアの雰囲気に合って、参加した方もこういうイベントとしては若い方が多く、かなり新鮮な夜だった。

コストパフォーマンスの高いイベントで大満足。最近価格が上がり過ぎてしまった感のあるワインイベントだけど、良心的かつ熱意の溢れるこの日の夜を提供してくれたスタッフの方々には本当に感謝感謝の夜だった。

THE PLACE

大阪府大阪市北区大淀南1-1-16

http://the-place.jp/

 

 

2013年12月 1日 (日)

古巣へ恩返しの2発 カーディフvsアーセナル戦

131201rsenal_2前々節でマンチェスター・ユナイテッドに敗れた影響は全くなく、その後もサウサンプトン、マルセイユ相手に勝ちを収めたアーセナル、この日はラムジーの古巣、カーディフ相手のアウェイ戦。先発はGKスチェスニー、DFギプス、コシエルニー、メルテザッカー、サニャ、MFウィルシャー、アルテタ、カソルラ、エジル、ラムジー、FWジルー。

開始1分早々ウィルシャーが放ったシュートは枠に嫌われ阻まれるが、この試合も行けそうな予感を抱かせるには十分だった。しかし14分にはオフサイドの旗があがってないのにジルーがGK1対1のプレイをやめてしまい、絶対の機会を逃してしまう。その後はカーディフのチェックも厳しく、アーセナルゴールへ迫るシーンが時折見られた中で、先取点は28分、左中盤からのエジルのクロスをラムジーが頭で合わせた。古巣との対戦とあって喜ばないラムジーの表情が印象的で、カーディフファンも彼の活躍に拍手を送っていたのが素晴らしかった。

試合はこのまま0-1の膠着状態に入ったが、アーセナルも再三カーディフに攻め込まれた。1対1の危ない場面もあったが、スチェスニーのビッグセーブに助けられ失点には至らない。そして86分に再びエジルからのクロスをゴール中央に走り込んできた途中出場のフラミニが押し込んで終盤で突き放す2点目。その後アディショナルタイムにラムジーがこの日2得点となるダメ押しの3点目を挙げて、アーセナルが0-3で勝利、勝ち点3を積んで首位をがっちりキープした。

今日のMOMは文句なく2得点のラムジーだろう。今季の決定力をこの試合でも見せつけたが、それも守備陣の堅守に支えられてのことだろう。特にアルテタ、フラミニが守備的な役割を果たすことで、ラムジーは去年よりも格段に前目でボールを持つことができる。そしてエジルのクロスの精度によって彼の得点機会が大幅に増えた。今のチーム構成がラムジーの動きにピタリと嵌っている故のことだろうし、これで彼はジルーを抜いてチームのトップスコアラーとなった。

しかし、この危ない試合を終わってみれば完封にした功労者はGKスチェスニーだろう。プレミア前半は冴えない動きもあったが、この日は集中力が切れずにカーディフの猛攻をしのぎ切った。反射神経の鋭さではプレミア随一と言えるこのポーランド人には12月、シティ、チェルシーの大一番でも大きく立ちはだかる存在となってもらわないと困る。

タイトルを狙うには正念場と言ってもいい12月を迎えて、危ない試合も無失点で乗り切ったのは大きい。益々期待は高まってきたな。