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2013年11月

2013年11月23日 (土)

シュテアライン&クレニッヒ 醸造所 ランダースアッカー・ゾンネンストゥール ジルヴァーナ・トラディション Q.b.A. トロッケン2012 フランケン

131123silvaner今年も残り1か月余りとなってしまった。巷ではクリスマスに関するイベントもぼちぼち始まっている。大阪でもスカイビルでは恒例のドイツクリスマスが始まった。

ドイツクリスマスには、大阪でドイツワインの輸入といえばここしかない、と言っても過言ではないヘレンベルガー・ホーフが毎年ワインの試飲と即売、そしてコップワインの販売を行っている。仕事場からも近いので、期間中はついつい立ち寄るので、この時期は比較的ドイツワインを飲む機会が多くなる。しかし、まだまだその量は少ない。やはり食事に合わせてドイツワインを、という機会が圧倒的に少ないからだ。店に置いている数も少ないので、そのあたりはなかなか改善しない。

ドイツワインの中では食事にも合わせやすいと思われるフランケンの辛口に至ってはなおさらだろう。思うに、この独特の形が保管しづらいからではないだろうか。しかし、これこそが伝統なのだが。

シュテアライン&クレニッヒ醸造所はフランケンでは小規模家族経営の醸造所で、ランダースアッカー村で除草剤、殺虫剤、化学肥料を使わずに栽培したシルヴァーナからこのワインは造られる。ドイツワインの格付けは糖度によってカビネット、シュペートレーゼ、アウスレーゼー、トロッケンベーレン・アウスレーゼと区分されるが、最近はこのような格付けに拘らず、畑、区域表示を重視した標記に変わりつつあるようだ。

色は張りのある明るい黄金色。ヨーグルトのような乳酸の香り、樽を感じさせる柔らかなバニラ香、白い花、金柑、乾燥フルーツの甘い香りを感じさせる。

口に含むと最初は穏やかだが、じわじわと染みてくる細かな酸が真っ直ぐに伸びてくる。透明度の高い酸に誘われた果実味は適度に緊張感を持ち、口に含んでいても常に張り、輪郭を感じさせるタイトなボディ感がある。中盤から後半はその緊張を解き放つように穏やかな旨味が広がり、柔らかなミネラル感が浮き上がって来てより立体感を増す。

余韻はほのかに塩っぽいミネラルの味わいがベースに座りつつ、心地よいクリアな味わいをゆっくりと減じながら引いていく。

シルヴァーナというブドウはフランス・アルザスでも造られるが、フランケンではより透明な酸と繊細で密な旨味が表現される。このワインもまさにそうした特質を備えているだろう。適した土地ではぐくまれ、愛されたブドウの幸せを体現しているワインと言えるだろうな。

【ヘレンベルガ・ホーフ 3,200円】

2013年11月17日 (日)

ドメーヌ・デュ・シャトー・ド・ショレィ シャトー・ド・ショレィ2008 AOCショレィ・レ・ボーヌ

131117chorey平坦な畑が凡庸なワインを産むということになるのであれば、ブルゴーニュにおけるショレィ・レ・ボーヌはさぞ肩身の狭い地域だろう。ブルゴーニュの重要な畑がブルゴーニュの村々の南北を縦断する国道74号線の西の斜面にある中で、この村の畑は国道の東に位置することも、ますますその地位を貶める。

しかし、だからこそこの村のワインに昔から注目してきた。そうした不利にある場所からわざわざ日本に運ばれてくるワイン、名声に安堵しているワインに比べて、輸入元も力が入っていることが推して知られるからだ。

ブルゴーニュにあっては珍しくシャトーを名乗るシャトー・ド・ショレィは、この地にあっては最高のワインという評価が高い。ブノワ・ジェルマンが目指すワインはクリーンでビューティフルなビオワイン、ビオ・ロジックによる栽培でピノ・ノワールのポテンシャルを高める。

色は血のニュアンスも感じられる、黒味がかった暗めのルビー色。香りはフランボワーズ、アセロラの赤い果実の香りに加えてバラ、紅茶の香りがあり、ベースに少し粘土のような重い香りも感じられる。

口に含むと鮮烈な酸が真っ直ぐに突くように広がり、その酸に導かれる細めでスレンダーな若いベリー、小梅のような甘酸っぱい果実味が後を追う。若い味わいでそれぞれの要素は強いものの、掘り下げるような深みにやや欠ける感じはあるが、果実味は充実しており重みも感じられる。タンニンも重くはないが、果実味には適量と思わせる質感を備え、中盤から後半の味わいに落ち着きをもたらす。

余韻はやや鋭い酸味も和らぎ、穏やかなベリーの甘みが広がりつつ、細かなタンニンが演出する低い重心を保ちながら終局へと向かっていく。

ショレィのワインの特質がバランスの良さ、と思って飲めば、まずはその予想を裏切られる各々の要素の深さが印象的。この価格帯でこれだけ演出してくれる、造り手の想いがひしひしと感じられる、熱い一本と言えようか。

【ル・プティ・コンプトワール 4,200円】

2013年11月14日 (木)

ロベール・バルビション ブラン・ド・ノワール ブリュットNV シャンパーニュ(ギエ・シュル・セーヌ)

131109robert_barbichon_2円安の関係で、外国の通貨が高くなって海外出張の多い身としては生活費がかさんでいささかしんどい状況。輸出企業的には競争力が上がるので、マクロ的にはいいのだけれど。。。

ユーロも相対的に上がって、徐々にフランスワインもその影響を受けているようだ。シャンパーニュも価格は上昇気味。なかなか辛い。しかし、そういう時期だからこそ、お得お値打ちなものを見つけたい。

ロベール・シバルビションは日本ではあまり聞かない名前だが、シャンパーニュ地方の南、コート・ド・バール地区の造り手だ。シャンパーニュ地域の1/5を占めるこの地域では、ピノ・ノワールが植えられている。このブリュットも、ピノ・ノワール100%。瓶詰(ティラージュ)は2010年9月10日、そこからゆっくり瓶熟させ澱抜き(デゴルジュ)は2012年11月27日、ブリュットの糖分添加は8~12g/lだが、このシャンパーニュのドサージュは9g/l。

色はゴールドを帯びた、やや濃いめのイエロー。香りは焼きリンゴ、焼きバターの焦がした印象が感じられ、ナッツ、キノコの土っぽい香りも感じられる。

口に含んだ瞬間からボリューム感ある果実味が感じられ、それに添うように張りのあるしっかりした酸味が広がる。味わいは少し焦がした感覚があり、渋みがアクセントとなって複雑さを演出する。中盤から後半にかけて豊かな膨らみと、土っぽいキノコの香りがふくよかに広がる。

余韻はほのかな苦みをベースに、コクのある味わいが落ち着きをもたらしつつ、力強さを残しながら長くなだらかに引いていく。

土っぽさを強く感じる、不思議なシャンパーニュ。しかし、こうした個性的なシャンパーニュが比較的安価に楽しめることは歓迎したい。シャンパーニュの多様性を改めて認識させてくれた。

【Cave de Terre淡路町店 4,900円?】

2013年11月12日 (火)

ヨハン・ヨゼフ・プリュム ヴェーレナー・ゾンネンウーア・シュペートレーゼ2006 モーゼル

131109yyprumドイツワイン、今最も過小評価されているワインであり、かつお値打ちなワインであるかもしれない。最近は赤も出てきているが、やはり本質は白、リースリングによる白であることに異論はないだろう。

しかし、誰もが最初はこの甘口とも言われるワインに魅了された時期があるはず。自分も「マドンナ」と言われたワインのわかりやすい酸と甘みによってワインの美味しさに誘われた。今でもあの頃の鮮烈な酸の印象が思い出される。

今では辛口、甘みを抑えたドイツの白も多いが、やはり美味しいと思うのは綺麗な酸とコクのある甘みがバランスよく調和したものだと自分は思っている。それを見事に表現する作り手がヨハン・ヨゼフ・プリュム。そしてその真骨頂がドイツの最高の畑と言えるヴェーレーナ・ーゾンネンウーアだろう。遅摘みのブドウからつくられるリースリングは自然酵母で繊細な味わいを引き出すべく2~3週間の低温発酵を行う。

色はねっとりした落ち着きを醸し出す濃いめのゴールドイエロー。香りはリースリングらしい鉱油の香りが感じられ、その中にマーマレード、黄桃、ビワといった黄色の果実の香りがふんだんに放たれる。

口に含むと鮮烈で伸びやかな酸味が感じられ、そこから幅広に導かれるように濃密な甘みを伴った木なりの果実の美味しさが広がる。果実味は刺々しさが全く感じられず、こなれて繊細で、かつそれでいて凝縮した旨味が深い。黄桃のような濃さのある甘みも、中盤からはほどけるように昇華し、くどさをいささかも残さない。すべての味わいの要素が濃さと繊細さを両立させているところが不思議かつ見事だ。

余韻は最後まで繊細かつ伸びやかな酸味がベースに座り、優雅で柔らかな甘みを漂わせながら、なだらかに芳醇な後味を長く残しつつ引いていく。

旨いという言葉は甘いから来ているともいうが、その事が納得できる綺麗な甘さをたたえたドイツワインの真骨頂。ドイツワインの魅力を再確認させてくれた1本だったな。Good JOB!

【伊勢丹大阪店 6,000円】

 

2013年11月10日 (日)

甲斐ワイナリー かざま甲州 新酒2013 山梨県甲州市

131109kazamasinsyu11月はヌーヴォー、新酒の季節。酒に限らず、新しいものを食するというのは、生命力を体に取り入れるという日本人の知恵とも信仰ともいっていいところから遍くあるのだが、本家フランスのボジョレー・ヌーヴォーがここまで広まったのは、投下した資本を早く回収するといった経済的な面があって広まったもの。しかし理由はさておき、新しいものを飲むという事は正直気持ちがいい。

日本ワインでも新種が出回る季節になったようだが、まずは代表的な日本の品種、甲州種の新種を試してみよう。手に入ったのは甲斐ワイナリーの甲州。このワイナリーは、ドライに仕上げる甲州の中では優しいほんのりとした甘みを取り入れた造りで、全体のバランスを重視する。

色は硬質で日本酒を思わせるような、きらめく輝きを持ったライムイエロー。香りはライム、ハーブ、ミントの香りに、ヌーヴォーらしい青いバナナの香りが加わる。

口に含むと瑞々しく透明度の高い酸が浮き上がるように感じられ、その酸を支える柑橘の果実味が後を追うように広がる。ドライな感覚を埋めるような残糖のニュアンスが綺麗に味わいの凹凸を整え、既にヌーヴォーらしからぬ落ち着きを感じさせる。一見水のように入る飲み口から、しっとりした味わいを作り上げる構成も日本酒に似て、負担なく染み込むように体に入り、グラスを重ねる。

余韻もしっかりしたライムの清涼感溢れる果実味がしっかりと感じられつつ、若々しい飲み心地とともにさっぱりした味わいを残しながら引いていく。

新酒とはいえ、すでに新酒らしからぬ穏やかさ、落ち着きを持ったワインに仕上がっている。優しい甘みが新酒にありがちな刺々しさをカバーしているのだろう。バランス感覚を失わない良くできた、グビグビといってしいそうなワインだな。

【パピーユ・ジャポネーズ 1,800円?】

2013年11月 9日 (土)

アニェス・パケ オーセイ・デュレス2010 AOCオーセイ・デュレス

131109agnespaquetワインの中で名前は重要で、読みにくい地名だと買う時に躊躇することがある。しかし、逆にそういう場所に魅かれることも確かだ。ブルゴーニュにもそういう場所がある。その代表的としてAuxey-Duressesがあるだろう。人によってはオークセイ・デュレスと呼ぶ人もいるが、フランス語的にはクスという発音よりもスと言った方が良さそうだ。

ブルゴーニュ南部、コート・ド・ボーヌでも中央に位置するオーセイ・デュレスはムルソーの西に位置する。赤が主流の村で1級畑も擁するが、日本での知名度はそれほど高くはない。しかし、日本でも有名なルロワはこの村を本拠地としているから、そのポテンシャルは推して知るべしだ。

アニェス・パケの両親はこの地に畑を持っていたが、他の耕作者に貸していた。その畑を売る段になって、アニェス・パケがワイン造りを始めようと思ったのは1996年。そこから農薬を極力減らす、実質的にはビロ・ロジックと言ってもいいリュット・レゾネ、優れた苗木を得るために畑に目を凝らすマスセレクション、醸造は自然酵母から行われている。このワインは平均樹齢25年のブドウから造られ、選果は2回の念の入れよう、新樽25%で12か月熟成、ノンフィルター、無清澄。

色はしっとりと濡れた印象のあるダークルビー。香りはブルーベリー、山葡萄、バラ、スパイス、熟した果実の香りが主体にだが、なめし革のような香りもバックに感じられる。

口に含むと、その瞬間は優しいが徐々に染みあがってくる浸透力の強い、ベリーの旨味に満ちた繊細で落ち着いた酸が心地よく広がってくる。果実味は穏やかで丸みを帯び、刺激を感じない柔らかさが口の粘膜を撫でるように広がる。温かみのある味わいが前面に満ち溢れ、若さ以上に熟成を感じる。味わいに寄り添うようなタンニンの細かさもワイン全体の調和を促す。中盤から後半へも穏やかな味わいが続きながら、決して緩まない構成が素晴らしい。

余韻も長く緩やかに続く切れ目のない熟した果実味が流れるようで、最後まで流麗なワルツのような心地を感じさせつつ引いていく。

村名ワインながら、その緻密な構成と充実した味わいで久々に文句なく旨いと感じたワイン。2010年のワインでありながら落ち着きを放ち始めたこのワイン、もう少し置いておいたらさらなるポテンシャルを発したのかもしれないが、今でも十二分に個性を発している。お見事、Good JOB!

【大阪高島屋 4,500円?】

2013年11月 5日 (火)

がっちり首位固め アーセナルvsリヴァプール戦

131104arsenalタイトルから遠ざかってしまって、観ている方もそういうクセがついたのだろうか?物事が上手く進みすぎて怖いくらいだ。カップ戦でチェルシーに敗れたものの、狙うはリーグ戦なのだからむしろ集中できていいくらい。その意味で、この日の2位リヴァプール戦は序盤の大一番だった。

先発はGKスチェスニー、DFギブス、コシエルニー、メルテザッカー、サニャ、MFアルテタ、ラムジー、カソルラ、エジル、ロシツキー、FWジルー。

8得点のスタリッジと6得点のスアレスという2枚看板FWを擁するリヴァプールだけに気の抜けない相手だったが、結果は2-0の完封勝利となった。これもアーセナルの中盤の厚みが勝ったという事か。DFの質も大きくものを言った。先取点は前節でケガから戻ってきたカソルラが決めたが、サニャからのクロスに反応したヘディング、そのデフレクトを落ち着いて決めたシュートといい、この危険な選手をどフリーにしてはさすがに相手チームとはいえいけないだろう。

2点目は確かに乗り過ぎているラムジーのミドル。ゴール左上隅を捉えた見事なシュートでスアレスに並ぶ6得点目。トップスコアラーも十分狙えそうだ。出来過ぎで怖いが、ラムジーの快進撃がまさにチームの勢いとなっている。

チェルシーも負けて、スパーズも引き分け。2位と5ポイント差という地位は久しぶり。これから強豪との試合が続くが、それでも手ごたえを感じさせる試合になった。今年は本当にやりそうだね。

2013年11月 4日 (月)

パオロ・スカヴィーノ ヴィノ・ロッソ2010 ヴィノ・ダ・ターヴォラ(ピエモンテ)

131104paoloscavino11月に入っての3連休、さすがに冬の気配が色濃くなり始めた。ワインも赤ワインに相応しい季節になり、そして徐々にジビエにお目にかかる機会も多くなり、食事の選択に困る時間が増えそうだ。

家のみのワインも赤ワインが増えつつあるが、この日はイタリア、ピエモンテの赤。作り手はモダン・バローロの旗手、パオロ・スカヴィーノ。しかしこの赤ワインはヴィノ・ダ・ターボラ(テーブル・ワイン)にランクされるお手軽ワインだ。しかし、つくり手ゆえに、そんな簡単なワインであるはずがない。まだまだバローロとしては出せない若木からのネッビオーロを主体に、ピエモンテ土着のバルベーラ、ドルチェット、そしてメルローを混醸している。

手摘みで収穫されたブドウは除梗し、軽く破砕。そして醸しと野生酵母による発酵が温度管理されたステンレスタンクで行われる。その後に続くマロラクティック発酵と熟成もステンレスタンク。

色はボリューム感を前面に押し出すような濃密なダークルビー。香りはカシスリキュール、ブラックベリー、果実と並行して土、革、ビーフジャーキーの獣的な香りも放たれる。

口に含むと一瞬果実味の塊のようなパワフルさをまず感じるが、それを緩和するような新鮮なベリーの伸びやかな酸味が包みこむように調和を保つ。タンニンは若木ゆえか、やや軽い青み、えぐみも残るが、ワインのバランスを崩すまでには至らず、軽いアクセントとして心地よくも感じられる。中盤に広がる熟したベリーの旨味が豊かに流れ、素直に美味しいと感じる潔い構成が頼もしい。

余韻はベリーの旨味が柔らかくほどけて、このタイプのワインにありがちな甘みのくどさをいささかも感じさせずに昇華していくところが気持ちよく、程よい渋みと共にソフトな味わいを残しながら引いていく。

後付けの感想かもしれないが、バルベーラの酸味、ドルチェットの果実味、ネッビオーロのタンニン、その隙間を埋めるようなメルローといった構成が納得できるワインであるところが面白い。土着品種の単一ワインも面白いが、アッサンブラージュによって奥深さをワインに与えることもまた作り手の腕の見せ所なのだろう。

【パピーユ・ジャポネーズ 2,000円?】