フォトアルバム

カテゴリ

最近のトラックバック

お気に入りリンク

« 2013年3月 | メイン | 2013年5月 »

2013年4月

2013年4月30日 (火)

引き分けの意味 アーセナルvsマンチェスター・ユナイテッド戦

130429arsenalプレミアはマンチェスター・ユナイテッドが独走で優勝を果たし、残りは4位以内の争いが焦点となってきた。アーセナルの今節はそのマンU戦。先発はGKスチェスニー、DFギプス、コシエルニー、メルテザッカー、サニャ、MFアルテタ、ラムジー、ポドルスキー、ロシツキー、カソルラ、FWウォルコット。

試合開始早々2分、ファン・ペルシーのパスミスからロシツキーの縦パスから、エブラの裏を突いて右サイドを抜け出たウォルコットが、オフサイドの様にも見えたがゴールを決めて先制点はアーセナル。この日の序盤はアーセナルが積極的な攻撃を見せて、マンUを上回って見えた。しかし裏を返せば、優勝の決まったマンUが消極的というか、やる気を見せなかったということ。この得点以降、ボールはアーセナルが保持していたが、いつもの攻め手のない時間が続く。

そして42分、バックパスのミスをファン・ペルシーに突かれたサニャが、慌ててエリア内にもかかわらず後ろからタックルに行くお粗末なミスの上塗りでPKを与えてしまい、ここをファン・ペルシーに決められて、前半で同点に追いつかれる。

後半は無理して攻めに行かないマンUを相手に、雑な攻めが目立つようになったアーセナルはコーナーやフリーキックを得てもそれを得点に結び付けられない。結局1-1のまま引き分け、勝ち点1のみを積み上げるにとどまった。

この試合の結果、今節勝ったチェルシーとは相手が1試合少ない状況で4差、スパーズとは2差となり、チェルシーの3位勝ち抜けの可能性が高まって、なおかつスパーズが勝てば5位陥落となる状況になった。アーセナルはQPR、ウィガン、ニューカッスル、スパーズはサウサンプトン、チェルシー、ストーク、サンダーランドを残している。アーセナルは下位とはいえ、残留争いのウィガンを残して、安泰とは言えない。勝てた試合を落として、引き分けに終わったこの日の影響は後々祟ってくるかもしれない。

この日も引いた相手に何もできない、アーセナルの崩しのなさが最後まで影響した。ファン・ペルシーへのブーイングが目立ったこの試合だったが、それは決定的な選手がいなくなった現状へのファンの不満の裏返しでもあるだろう。その中でこの試合、ロシツキー、ラムジーと動きの良かった選手を交代させたところで、より一層可能性が小さくなっていくように感じた。うぉるシャーはフル出場したが、ほとんど目立たずボールを捌くのみに終始し、試合を追うごとに幅の小さな選手になっていくように見えてしまう。色々な意味で今後の可能性を疑う出来に終わってしまった。

と否定的なことは言いつつも、残り3試合必ず勝つという信頼感は消えてはいない。最後にはきっちりと帳尻を合わせてくるという期待感をもって、残り3試合を応援したいと思う。

2013年4月29日 (月)

ヴィラ・デスト プリマヴェーラ シャルドネ2010

130414viladest日本ワインのブーム、とまでは言わないが、最近は飲食店でも日本ワインの果たす役割が広がってきたように思う。むしろ、日本ワインを置いている、という事を前面に出している店も出てきていることは、その質の急速な高まりを物語っている。

日本ワインの最近の特徴として、各生産者の規模は小さいものの、それぞれの土地に中心となる生産者がいて、その周りで生産者が互いに切磋琢磨し質を高めてきたところにあると思う。その代表、リーダー的存在がこのヴィラ・デストだろう。

エッセイストとしても知られる玉村豊男さんが始めたこのワイナリーは長野県東御市にあり、ブルゴーニュタイプのワインを日本で再現するべく、早くから取り組んできた。そして、この地区はRue De Vin、はすみふぁーむ、そしてメルシャンの椀子(まりこ)ワイナリーも連なる一大ワイン激戦区に成長している。そのあたりの経緯は、玉村氏の著書「千曲川ワインバレー 新しい農業への視点」(集英社新書)に詳しい。

色はクリアで張りをもった、緑がかった薄めのゴールドイエロー。香りはライム、梨、後半に栗、焦がしバター、ビスケットの香りも上がってくる。

口に含むと、緻密で優しい酸と共に、穏やかだがしっかりした甘みを感じる。太い旨味が中盤からしっかりと座り、ほのかな苦み、貝類から感じられるミネラルがアクセントとなって現れる。後半はきれいな樽の香りが漂い、ブルゴーニュのシャルドネを感じさせるが、ボリューム感は抑えて、繊細な余韻へとつなげる。

余韻は樽の甘い香りが口の中にふくよかに広がり、塩味のミネラル、苦みがしっかりとした主張をしつつ、心地よい後味を長く残しつつ引いていく。

驚いたのは、ブラインドで飲んだ場合にはブルゴーニュの白、と言ってしまいそうなほど、見事に作り手の意図を表現している質の高さだった。安いとは言わないが、その価値は十分に詰まっていて、酸の透明度、樽のかかり具合はむしろ日本人の好みに合って、さらに食事には合いやすい印象を受けた。先駆者の面目躍如といったところかな。

【パピーユ・ジャポネーズ 3,500円?】

2013年4月24日 (水)

ピッコロ・エルネスト ガヴィ ・デル・コムーネ・ディ・ガヴィ  ロヴェレート2012 DOCGガヴィ

130420gaviイタリアは土着品種の宝庫だけど、それだけではない。その土着品種を支えてワインという作品に仕上げる、地元の献身的な生産者がいるからこそ、イタリアワインに芳醇かつ多様な、他国には見られない独自のワイン世界が広がっている。

イタリアワインの白にあって、ガヴィは有名だが質の上で一歩譲るという感があった。コルテーゼというピエモンテ州独自の品種で作られたワインは、かつてイタリアの白としてはソアヴェとともに代表選手であり、必ずイタリア料理店には置かれていたが、正直個性のない酸のある旨味の少ない安ワインという印象がぬぐえなかった。おそらく、かつて日本に入ってきたものがそうだったのだろう。しかし、その印象は自分の中で定着し、ガヴィを顧みることは久しくなかったが、最近ようやくその先入観を払しょくすべく戻ってきた。

ガヴィはピエモンテ州の南東、リグーリア州よりに位置し、コルテーゼ種による白ワインを算出する。ピッコロ・エルネストはこの地域の最良の地区、ロヴェレートで家族経営のワイナリーを営み、コルテーゼのみを栽培、この品種の特質を活かすため樽を一切使わず、ステンレスタンクによる発酵、熟成を行っているという。

色は輝きのある緑がかった薄めのイエロー。ディスクは中程度。香りはオレンジピール、ジェノヴェーゼソース、ドロップ、ミント。

口に含むとまろやかだが瑞々しさを伴った酸が感じられ、クリアな雰囲気を醸し出す。その後、爽やかな若い柑橘系の果実味が均整のとれたボディで広がり、豊かな旨味を引き出す。軽快なミネラル感がアクセントとなり、複雑さを与える。膨らみは大きくないが、ストレートな果実の旨味、クリアで透明感に満ちた味わいは心地よい。

余韻はクリアな果実味が余分な甘みを残さず、最後まで清々しさと程よいふっくら感を残しながら、キレよく後を引かずにさっぱり引いていく。

コルテーゼという品種には正直なところ目立った個性はないのだろうけれど、その品種を使いながらクリアな特質、素直な味わいを引き出して印象深いワインい仕上げてくるのは、この品種と共に生きると覚悟を決めた生産者の潔さが率直に現れているからなんだろうな。

【エノテカ・イル・ソッフィオーネ 2,000円?】

2013年4月23日 (火)

欠点を露呈 フラムvsアーセナル戦

130420arsenal残り試合もわずかで、CL出場権を賭けての3位以下の争いが熾烈を極めてきた。追う立場のアーセナルは勝ち続けなければならない。この日はアウェイのフラム戦。先発はGKスチェスニー、DFモンレアル、コシエルニー、メルテザッカー、サニャ、MFラムジー、アルテタ、カソルラ、ロシツキー、ウォルコット、FWジルー。

試合は前半12分にフラムDFがアルテタへの足の裏を見せる危険なタックルによりレッドカード一発退場となり、アーセナルが1人多い有利な立場に立ったものの、それが嘘のようにさえない展開がこの試合は続いた。選手のモチベーションも強く感じられない単調な攻めは、相手フラムが守備的であったことも影響したが、それにしてもこれだけ攻めに精彩のない試合は久しぶりだった。それでも前半43分にフリーキックからゴール左のコシエルニーが落として、それを右から入ってきたメルテザッカーがヘッドで押し込んで先制点を決めた。

後半に入っても攻めの鈍いアーセナルは1点差の危うい展開が続き、相手にゴールネットを揺らされる場面もあったが辛くもオフサイドの判定に助けられる。そして90分にはジルーが今度は足の裏で相手を蹴りに行ったととられて一発退場となったものの、この退場シーンは故意のプレイには見えなかった。そして試合はなんとかアーセナルが1点差を守り切って、貴重な勝ち点3を手にした。

この日は引いて守られた相手に対して攻め手を欠くというアーセナルの欠点が露呈したという印象が強い。先発のウォルコットも引いたDF相手だと途端に攻め手がなくなるというのが、彼が今一つ壁を越えられない所以だと思う。あと、ゴールの意識を持ってほしいウィルシャーがシュートを撃たない、意識があるラムジー、ジルーが決定力を欠くというちぐはぐな現状がこの試合も発現してしてしまった。その中で得点を決めたメルテザッカーと、GKスチェスニーの出来はまずまずだったと思う。ジルーの退場については故意とは思えないので、罰則の緩和に期待したい。

この試合の翌日、スパーズがシティに勝ち、チェルシーがリヴァプールと引き分けたことで、アーセナルの4位以内争いが困難な立場に立たされることになった。次節マンU戦は絶対落とせない。困難な状況だが、そんな場面を克服してきた強い粘りに次節は期待したい。

2013年4月21日 (日)

新宿に生きた画家の執念 中村彝展

130420nakamuratsune特別な機会がないと絶対に訪れることのなさそうな場所だと思う。新宿区立新宿歴史博物館、新宿のような場所には不釣り合いな感じがするそれは、四谷の閑静な住宅地の中にあり、タクシーの運転手さんでさえどこにあるかはこちらから指示しないとわからなかったくらいだった。

この日の目当ては以前から好きだった中村彝の展覧会。

http://www.regasu-shinjuku.or.jp/?p=1998#jikaiyokoku

中村彝(1887-1924)との出会いは倉敷の大原美術館で自画像を見たとき以来だが、髑髏を懐に抱き、まっすぐに正面を見つめる聖職者のような眼差しは見る者をひきつけずにはおかない。髑髏のイメージのとおり、早くから結核という病に苦しんだ中村はわずか37歳で世を去る。

中村の絵画は肖像画、風景画、静物画、裸体画に大別されるが、いずれも雰囲気は異なる。肖像画は暗い色調でレンブラントを思わせ、風景画はいささか荒削りな印象派的描写、静物画はセザンヌを意識し、そして豊満な肉体を鮮やかに描いた裸体はルノワールを彷彿とさせる。

病身ゆえに日本を出ることもなく、狭い範囲で行動することを余儀なくされた中村は、手に入る画集などから西洋美術を学び、それを自分のものとするべく取り組んだのであろう。当時の結核は不治の病であるから、彼自身残された時間がそれほど多いものとは思っていなかったであろうから、彼の絵からいろいろな画家の特徴が感じられるのは、中村自身がやりたいことを全て吸収したいと思っていた現れではないかと思っている。

しかし、中村の画業は単なる模倣に終わるものではなかった。最晩年に描いた絵からは独特の鋭く刺すような太い線と、キャンバスを撫でるような平面のタッチが交錯し独自の世界を生み出している。彝自身が健康のありがたさを知るのは健康者でなく病人、と語っているが、その彼の世界観、痛みに苦しむからこそ安らぎの貴重さがわかる、暗いものの中にこそ光があるという思いが、痛々しさの中に不思議な平穏に満ちた彼の作品に結実していると感じる。

博物館の一室で展開する小規模な美術展だが、普段まとまって見ることのない画家の画業を振り返る素敵な機会だった。このあと常設展も観たが、新宿の歴史、内藤新宿と呼ばれた江戸時代の新宿の姿を説明してくださったガイドの方の説明もあり、予定を大幅に超えた滞在となってしまったが、普段顧みない新宿の歴史、江戸時代の町屋の生活にも触れて楽しい時間となった。これもまた偶然、旅の醍醐味なのだろう。

中村彝展 -下落合の画室-

新宿区立新宿歴史博物館

2013年3月17日-5月12日

2013年4月20日 (土)

ありそでなかった 立ち飲みでビールを軽く molto!

130420molto1_2130420molto2ワインネタばかり提供してるけど、ビール大好きです。特にこれからの時期はビールが恋しくてたまらない。好みは苦みの効いたIPAとか、すっきりしたピルスナーで、濃いめのスタウト、あとヴァイツェン系は苦手です。

そんなビール好きにとって唯一の不満は、気軽に飲める場所が通勤経路になかった点だったのだけれど、それもようやく解消された。阪急梅田駅2階中央改札の真下、紀伊国屋書店の西側にある地蔵通りの一角に、新たにビールの立ち飲みがオープン。

ここは阪急グランドビル31階にオープンしたビール店の2号店。31階の店も知ってはいたが、上がらなくても気軽に飲める場所を提供してくれたのは、自分にとってはうれしい限り。

タップは4つと少ないけど、その他にボトルのビールもあるし、日本ワインをスパークリング含めてグラスで6種類おいてくれているのはありがたい。カタシモ、タケダワイナリー、小布施のボトルもあったから、ワインも考えてくれてそうだ。これからのラインナップに期待したい。

アテも300円台で充実しており、名物と題された海鮮ブルスケッタはパンから零れるくらいに魚介類が乗っていて確かにお得感がある。フリットも量がしっかりあるので、2品も頼めばビールのお供には十分。

会社帰り、本屋帰り、便利な立地なのでいろんな機会にちょくちょく寄ることになりそうだ。

ビアスタンドmolto

大阪市北区芝田1-1-3 阪急三番街1F

11:30~15:00(L.O.14:00)、17:00~24:00(L.O.23:00)

不定休

2013年4月16日 (火)

ロヴェロッティ ゲンメ2004 DOCGゲンメ

130413gemmerovellottiイタリアワインで言えば、最も好きな品種はネッビオーロ。この品種の他とは比較できない個性は、飲んだ直後の勢いのいい酸味から、圧力のあるタンニン、そして深みのある果実味と、その動きが疾風の如くスピード感で迫ってくることろだ。このスピード感は、20世紀初頭にイタリアで起こった未来派の芸術活動とさえ共通するものがあるように思うのは言い過ぎだろうか。

ネッビオーロと言えばバローロやバルバレスコだが、自分の好きなもう一つがゲンメ。ピエモンテの北部に位置し、北はすぐにアルプス山脈が連なる。この地域では、ねっぴおーろ単一で作るよりも、土地固有のヴェスポリーナ、ウヴァ・ラーラと混醸されることが多い。

このロヴェロッティはゲンメでも古くからあるワイナリーで、このワインはネッビオーロとヴェスポリーナによる。ヴェスポリーナはネッビオーロの一種らしく、単一で用いられるよりもブレンド用に使われる。

色は全体にオレンジがかった、血の色にも似たルビー色。エッジは薄め。香りはプラム、湿った土、砂鉄、黒糖。

口に含むと最初はまろやかだが、徐々に勢いを増し突き進む鮮烈な酸が広がり、それに連なって緻密なタンニンが芯となって進んでくる。シャープで細身の味わいだが、中身は稠密。余計なものを持たない潔さと、緊張感を持った感覚が前半は感じられるが、後半は染み出てくるうまみの成分と、穏やかな甘みの印象が、張りつめた雰囲気を解きほぐし、スロープのような広がりを感じさせる。

余韻は少し粗めのタンニンが感じられるが、繊細なベリーの旨味が薄皮の如く広がり、繊細な味わいを残しつつ引いていく。

ネッビオーロから想像される個性をしっかり感じさせながら、細身のボディはアルプスの麓に抱かれた土地の表現を想起させる。ワインの持つ表現力を十分に生かした味わいと言えそうだ。

【エノテカ・イル・ソッフィオーネ ?円】

2013年4月15日 (月)

今は結果がすべて アーセナルvsノリッチ戦

130414arsenalリーグ戦では3連勝で、CL出場権に向けてチームの勢いが増してきた感があるアーセナル。できればこれが前半にあれば、と思わずにはいられないが、それでも今は勝ちきって4位以内、ストレートインの3位以内に入るのが絶対条件。この日はホームで、アウェイでは敗戦を喫したノリッチ戦。

先発はGKファビアンスキ、DFギプス、フェルメーレン、コシエルニー、サニャ、MFラムジー、アルテタ、カソルラ、ウィルシャー、ジェルヴィーニョ、FWジルー。

前半からボール支配はアーセナルで、ノリッチは防戦一方。得点の雰囲気はあったが、この日は怪我で欠場となった、このところ好調のロシツキー不在もあってか単調な攻めと、ノリッチの守備の意識もあってゼロの均衡を破ることができない。

後半に入っても展開は変わらなかったが、56分にフリーキックからのセットプレーでアーセナルがノリッチに得点を許してしまう。どうしても勝ちが必要なアーセナルは、60分にジェルヴィーニョと、ケガから復帰したが冴えなかったウィルシャーに替えてウォルコット、ポドルスキーを入れる。それでも膠着した展開を打開するため80分にサニャからチェンバレンに交代させるが、これがこの試合は勝たなければならないという何よりのシグナルとなった。

その直後85分、ゴール前の混戦からジルーが引っ張られて倒れたと判定した副審によって、PKを得たアルテタが決めて同点、88分にはチェンバレンの早いドリブルから、いったんポドルスキに預けてのワンツーを最後にジルーに渡しての逆転、最後はアディショナルの90分、ジルーが競り合いで得たボールをオフサイドポジションのウォルコットに落として、そこから持ち込んだボールを最後はポドルスキーがターンしながら蹴り込んでのダメ押し3点目。アーセナルが最後で3点を獲得しノリッチに勝利、暫定3位に浮上した。これで試合数で並んだスパーズとは実質順位がようやく上回った。

この日の前半はノリッチにうまく守られ、最後はこれしかない、というセットプレーで失点し、序盤戦であればずるずるといったかもしれないが、ヴェンゲル監督の早い交代と、リスクを冒しても勝つというシグナルに選手が応えたといえるだろう。副審のジャッジに影響された面はあるかもしれないが、それも今は結果がすべて。

この試合では復帰したウィルシャーが不調で、疲れもあったかカソルラの動きも今一つだったのでゲームの展開が単調だったが、後半のチェンバレンの交代でかなり試合が動いた。彼のドリブルの速さ、切り込みの鋭さは今のアーセナルの攻撃では流れを変える数少ない要素の一つに違いない。逆転はまさしく彼の個人的な技量によるものだった。

もう一人あげるとすると、やはりラムジーだろう。フル出場で全く落ちない運動量は特筆できる。守備的位置に下がって、アルテタとのコンビネーションも落ち着いて見ることができた。独創的な選手ではないので、本人の意思はわからないが、この位置の方が余計な考えをせずにプレイに集中できるのがいいのかもしれない。

これで4連勝で、スパーズとチェルシーにプレッシャーを与える立場となった。今週は中二日でエヴァートン、週末フラムと難敵が待つ。この2試合に勝てば大きく視界が広がる。まさに正念場を迎えたといえそうだ。

2013年4月14日 (日)

ルネサンスの申し子 ラファエロ展

130413rafaero2130413rafaero最近は自分が待望しつつも、日本では不可能と思っていた個展が開催され続けている。バーン・ジョーンズ、エルグレコ、そして今回は満を持してのラファエロ展。

http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/raffaello2013.html

ラファエロと言えば慈愛に満ちた聖母像が最も印象深いが、今回の美術展では比較的初期から、37歳で夭逝するまでの世界が概観できる。しかし、どの美術館でもラファエロと言えば目玉であるはずだし、そこから貸出するわけだから超一級が惜しげもなく出てくることはないと思うのだが、それでも「大公の聖母」、「自画像」といった、著名な作品も展示されている。

ラファエロは盛期ルネサンスにおいては第3の位置に甘んじることが多い。ダ・ヴィンチとミケランジェロは絵画、彫刻といった面で革新的な技術を誇ったが、ラファエロはそのいずれも体現していない。事実、ラファエロの絵画を見るたびに、他の画家の影が感じられる。ピエロ・デ・ラ・フランチェスカ、ボッティチェリ、そして先の2人の影が作品に反映されている。

しかし、それを消化しかつ昇華したのがラファエロであった。ルネサンスを推し進めた画家の技術を会得し新たな作品を生み出しながら、そこに些細な齟齬も感じさせない完璧な調和を表現する力量はどの画家にも真似できないこの画家の特質だ。ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」、ミケランジェロの「最後の審判」を見ても、技量が勝ち過ぎて全体の美の均質さを保っているとは言えないが、ラファエロはそれらを完全に会得して表現している。

慈愛に満ちた「大公の聖母」、聖母の普遍的な微笑みはダ・ヴィンチ、イエスを抱きかかえる構図はミケランジェロを感じさせるが、そのいずれにも偏らず、さらなる美の姿を推し進めることができたラファエロこそ、ルネサンスが結実した最高点だと感じる。これもまた天才の一つの表現と言えるのだろう。

ラファエロ展

国立西洋美術館

2013年3月2日~6月2日

2013年4月10日 (水)

ドメーヌ・ミシェル・ラファルジュ ブルゴーニュ・ルージュ2009 AOCブルゴーニュ

130407lafarge_2ブルゴーニュは好きだけど、なにぶんお高くて。。。ブルゴーニュ全体をカバーするブルゴーニュというAOCはあるが、これが千差万別、作り手によって差が激しすぎて、予想がつかない。なかなか手を出しにくいカテゴリーだ。

信頼できる作り手のAOCブルゴーニュであれば安心できるのだけれど、そうなると価格に反映される。しかしこのワインは著名な作り手の割に価格は抑えられている。試すにしくはない、というところか。

ドメーヌ・ミシェル・ラファルジュはヴォルネイの有数の作り手。柔らかなタンニンと、フルーティなワインを志向し、若くても美味しいワインを世に送る。農法はヴィオ・ディナミで、収量を低く抑えてテロワールとラファルジュの個性を表現することを第一としている。そしてブルゴーニュや、ブルゴーニュ・パストゥグランも決して手を抜かない。特に後者は樹齢70年のブドウから造られているというから、一度試してみたいものだ。

色は薄めだが、澄んだ若々しさと落ち着きを感じる明るいルビー色。香りは紫蘇が顕著で、アセロラ、スミレ、胡椒、インクのような香りもバックに感じられる。

アタックは穏やかだが、芯のあるピュアなベリーの酸味を感じ、その後で若いフルーティなイチゴの甘さが広がる。適度に熟れつつ、若さも損なわないベリーの美味しさが満ちており、複雑な味わいではないものの、それを捨てて余りあるストレートな美味しさが伝わってくるところが素晴らしい。タンニンも細かで緻密。中盤から後半にかけて広がる優しい旨味も心地よい。

余韻はしなやかなシルクの質感を感じさせるフルーツの甘みが口の中に広がり、全体がほどけていくような感覚を残しながら、柔らかさを最後まで保ちつつ引いていく。

実はボトルに澱が大量に残り、落ち着くまで一日置いていたので濃いワインを想像していたのだが、飲んでみたら見事に予想を裏切り、棘のないしなやかな味わいで驚かされた。この静謐な味わいは、AOCブルゴーニュでは出色の高貴な味わいと言ってよさそうだ。Good JOB!

【伊勢丹大阪店 2,800円】

2013年4月 8日 (月)

エデタリア エデターナ2010 DOテラ・アルタ

130407edetanaこのブログでも扱う機会が少ないスペインワインだが、自分にとっては苦手な領域だったからに他ならない。しかし、最近その傾向が少し変わってきて、スペインワインに興味が向くようになってきた。それは味わいの傾向が変わってきているからだ。

少し前の傾向として、質が高い=濃いという感覚があり、果実味がたっぷり乗った凝縮感のある赤がよく売り出されていた。特にスペインではそれが顕著で、どのワインを飲んでもそうした感じから抜け出せなかった。そしていつしか興味が薄れていた。

しかし、最近は重量感よりもバランスを重視し、より土地の風土を生かしたワイン、そしてイタリアなどのように土着品種の再発見も行われている。スペインワインはまだまだ自分にとって未開ゆえに、飲むたびに発見がありそうな分野だ。

この白ワインはバルセロナからは西の内陸部、カタルーニャ州、アラゴン州の州境に位置するDO、テラ・アルタから産出されている。この地は標高約350~500mで、地中海性気候で雨が少なく夏は暑いが、標高差から昼夜の寒暖が激しい。粘土質、石灰岩中心の土壌で、主なワインはガルナッチャ・ブランによる白が主体となる。

エデタリアの当主、ジョアン・アンジェル氏はブルゴーニュとローヌでワインを学び、この地では最良の作り手と評価されてる。このエデタナはガルナッチャ・ブラン70%に、ヴィオニエ30%をブレンド、ステンレスタンクで発酵の後、300リットルのオーク樽およびステンレスタンク半々で澱と共に熟成させる。

色は緑がかった清々しい薄めのレモンイエロー。香りはライム、カモミール、キャンディ、浅葱。甘い香りのバックに、緑のニュアンスを感じる。

口に含むとボリュームは控えめだが、柔らかい湿った酸を感じ、その直後からほのかな苦みを伴った優しい旨味のある果実味が広がってくる。ボリュームは中程度で、複雑さは少ないが、果実味がストレートに迫ってきて流れるような旋律が心地よい。中盤から後半にかけて軽いミネラル感が現れ、落ち着きのある味わいにアクセントをもたらす。

余韻は最後まで柔らかさと優しさを保った果実味が口全体に浮遊感ともたらしつつ、さわやかな清涼感を漂わせながら、雑味を一片も残さない潔さを示しつつ引いていく。

スペインの白ワインも酸味の少ない厚っぽいお化粧的なワインが多かったけど、このワインは清々しい味わいを前面に出しつつ、しっかりした味の個性も引き出すことに成功している。スペインにはDO(生産地統制呼称)が現在69あるそうだけど、飲んでいるのは一けたに満たなさそうだ。まだまだ面白いものがありそうな予感がする。

【創酒タカムラ 2,500円?】

2013年4月 7日 (日)

ロシツキー2弾でも辛勝 WBAvsアーセナル戦

130407arsenalドイツで早々とバイエルンの優勝が決まり、プレミアもマンUの優勝は動かない。もはや興味は残念ながらチャンピオンズリーグ出場権を賭けての戦いしかないが、アーセナルはギリギリの5位。ここからはユナイテッド以外下位との試合が続くが、決して楽観はできない。

この日はアウェイでのウエストブロムウィッチ・アルビオン、WBAとの試合で、GKファビアンスキ、DFモンレアル、コシエルニー、メルテザッカー、サニャ、MFラムジー、アルテタ、ロシツキー、カソルラ、ジェルヴィーニョ、FWジルー。

試合は前半20分、自陣からのロングボールに左サイドで追いついたジェルヴィーニョが細かなドリブルで相手DFのチェックを外してから打った低いクロスにロシツキーが頭で合わせて、アーセナルが先制。後半50分には、右サイドを上がってきたラムジーから中央を並走してきたロシツキーの足元にパス、一度はセーブされたがそのリバウンドを自ら押し込んで2得点目を挙げて突き放す。

2点リードでこの日は勝てそうという安心感の高まりに水を差したのは71分、メルテザッカーがエリア内で不用意なタックルに出てしまい一発レッド退場。PKを与えてしまい、1点差に追いつかれる。その後は人的優位に立ったWBAに攻めたてられ危うい場面もあったが、相手の失敗にも助けられ、なんとか逃げ切って貴重な勝ち点3を積み上げた。

この日のMOMは2得点を挙げたロシツキーに違いないが、それに近い活躍を見せたのはジェルヴィーニョ。リーグ戦中盤は自分で行こうという気が強すぎて自滅したり、気負い過ぎて枠を外したりという場面が目立ったが、ここ最近は味方を良く見てパスを選択するなど、幅が再び出てきた。

2得点目のアシストとなったラムジーも同じく、ここ終盤戦では良い場面が目立つようになった。不安定さがなくなり、アルテタとのコンビネーションも良くなってきて、自信がついてきたのだろう。運動量も豊富になり、プレイに絡むことが多くなった。これでウィルシャーが帰ってくると楽しみの反面、中盤の選択に頭を悩ませることになるだろう。

3連勝で暫定4位。チェルシーとは勝ち点差2をキープして敵失を待つ現状に変わりはないが、希望の持てる展開にはなってきているな。

アンリ・ブルジョワ プティ・ブルジョワ カベルネ・フラン2009 ヴァン・ド・ペイ(ヴァル・ド・ロワール)

121028petitbourgeoisフランスワインでもあまり人気がないカベルネ・フラン。ボルドーではサンテミリオンという銘酒の主要品種であり、ロワールでもシノン、ブルグイユといったワインを産んでいるが、なぜかこのブドウ品種がとりわけ好きだ、という人にはあまり出会わない。自分も第一、というわけではないのだが、それでもこの品種には何故か特別な思い入れもある。

この日はロワールの名手、アンリ・ブルジョワが醸す手ごろなカベルネ・フランを見つけたので、トマトソースのパスタと合わせて楽しむ。カベルネ・フランは独特の青さの香り、味わいの印象があるが、ロワールでは北の産地特有の酸味も加味され、フランスワインでは個性的なワインに仕上がる。イタリアではバルベーラとよく似た酒質になると思っていて、トマトソースにはよく合うと思っているのだが

色は黒味の強い深みのあるダークルビー。香りはブラックベリー、梅、松脂、スーッとした清涼感のある香りを感じる。

アタックは小粒なベリーが熟す手前の若い酸味で、密度があり丸みのある、凝縮した果実味が滑らかに展開する。タンニンは果実味に溶け込み、ワインの旨味に寄り添う感じ。中盤のボリューム感は控えめだが、まとまりのある味わいで、フランの特徴ともいえる青みの感覚は控えめで、より自然な果実味を表現したワインとなっている。

余韻は穏やかなベリーの甘みがうっすらと残り、ようやくフランらしい少し青っぽさも顔を出しつつ、きれいな後味を残しながら引いていく。

フランの個性は少し抑えつつ、より果実味のまろやかさ、品の良さを演出しているところはさすがアンリ・ブルジョワの手腕といったところだろうか。2千円以下でこの味わいはなかなかお得お手頃といえそうだ。

【創酒タカムラ 1,900円?】

2013年4月 6日 (土)

コノスル オシオ2009 カサブランカ・ヴァレー(チリ)

130406ocioチリワインと言えば、安旨のイメージが定着している。確かにどのコンビニに行ってもワイン売り場の棚には必ずチリワインが置かれてる。

自分もデイリーワインにはたまに使うのだが、その高品質のワインを産みだすチリにしてピノ・ノワールだけは好きになれなかった。最初に飲んだワインが酸味だけが立ち、果実味は薄く、水っぽい印象は否めなかった。ピノ・ノワールという品種の難しさがチリでも克服できないのかと思い、それから口にすることはなかった。しかし今回、なぜかチリの高級なワインを試してみたくなり、このピノ・ノワールによるワインを手にすることとなった。作り手は最近チリワインとなるとここ、というくらい信頼しているコノスル。

コノスルがピノ・ノワールをブルゴーニュの造りを導入して世に出したオシオは、チリワインとしては高価な5千円台。手摘みのブドウを開放タンクで低温浸漬・発酵させ、オーク樽で1年熟成される。

色はスミレ色がかかった、深みのある濃いダークルビー。香りは干しプラム、黒オリーヴ、黒糖、タルト、ロースト香。

口に含むと冷涼で細かな酸と、導入部は滑らかだが、徐々に裾を広げる凝縮したベリーの果実味が緻密に絡む。甘みの強さはあるものの要素が細かく、さらりとほどけるので嫌味は感じない。終始高さを保つ酸が、勢いに走りそうな果実味を引き締めて、口の中に納まる球体の味わいを演出する。中盤から後半には厚いタンニンがしっかり座り、ロースト香の膨らみと共に豊かなチリらしい味わいを展開する。

余韻は最後まで伸びる酸味が口の中を常に冷涼に保ち、その中でデザートの甘さを十二分に感じさせつつ、品のある旨味を残しながら長い時間をかけて引いていく。

最初に飲んだチリワインとは全く対照的な、確かにブルゴーニュらしい酸味と厚みを感じさせる品格のあるワインだと思う。ただ、ブルゴーニュを志向しすぎてまとまりすぎている感は若干感じられた。贅沢な批判かもしれないが、まだまだチリワインの可能性を感じるからと、そこはご容赦。

【創酒タカムラ 5,250円】