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2013年1月

2013年1月28日 (月)

ジル・エ・カトリーヌ・ヴェルジュ ヴィエィユ・ヴィーニュNV ヴァン・ド・ターブル(フランス・マコン) 

130125verge_2Vieilles Vinges、古木から造られるワインという表示があると、かなりの確率で釣られてしまう。しかし、この表示自体にはなんら客観的な根拠は保障されない。生産者が古木としてしまえば、それで通用してしまう。だからワインの質をこの一句で測ることは危険だろう。

このワインもVieilles Vingesとあるが、しかしそれに加えてVin de Table de Franceとある。法的にはワインのカテゴリー上最下位にあるワインで、この表記はありえない。そしてさらにありえないことに、このワインが作られるブドウの樹齢は120年だという。

ジル・エ・カトリーヌ・ヴェルジュはブルゴーニュの最南端部、マコネの生産者で、ブドウに対するこだわりは際立っているという。ヴェルジュ夫妻は、AOCヴィレ・クレッセも名乗ることができる土地で、このワインはあえて何の制約も受けないヴァン・ド・ターブルにすることで、自分たちの造りたいものを表現している。ビオ・ディナミを実践することに加えて、徹底したSO2無添加、醸造にも人為的なものは極力避ける自然派の造りだ。

色は褐色をほんのりと帯びた、枯れた麦わら色。花梨、松脂といった粘質な香りに加えて、セメダイン、エナメル、ビニルの有機的香りが強く感じられる。

口に含むと酸味は後方に控えて、スプーンを舌に押し付けたときのような金属的な味わいの直後に自然な甘みがじんわりと前面に押し出てくる。今まで試したシャルドネのワインとは根本的に異なる味わいで、若干ビオワイン特有の香りが気にならないわけではないが、それ以上に抵抗感のない優しい甘みが体が欲するように染みてくる感覚が心地よい。

余韻はふくよかな甘みとカリンの香りが薄く広く口の中に広がり、時間を経てもすんなりとは力を緩めず、ようやく長い時間をかけて穏やかに減速していく。

ブルゴーニュとはいえ、ブルゴーニュとは全く異なる個性。これを表現するのであれば、ヴァン・ド・ターブルにせざるを得なかったのもうなずける。シャルドネでこういう世界を表現するとは、ワインというものは全く奥深い。。。

【ethelvine岡崎店 3,800円?】

2013年1月26日 (土)

飛鳥ワイン カベルネ・ソーヴィニヨン樽熟成2007 大阪市羽曳野市

130125asukawine日本でのブドウ生産のベスト3は山梨、長野、山形。大阪は山梨に比べると栽培面積は約9分の1にすぎないが、かつて戦前は山梨を抜いて日本1位であった時期もあったという。今では信じられないものの、大阪は一大ブドウ生産地であった。

そのかつてのブドウ王国大阪でもワインの生産が大きく広がりつつあるようだ。この飛鳥ワインは創業1934年、室戸台風の被害で樹から落ちた商品価値のないブドウをワインにすることで農家を救済するところから始まったという。このカベルネ・ソーヴィニヨンは自社畑の垣根仕立てによる栽培で、収量制限しアリエ産のオーク樽で熟成されたもの。

色は黒みががったダークルビー。香りはカシスリキュール、カスタードクリームの甘い香りが強く出ているが、胡椒、枯れ枝の香りもバックにある。

口に含むと刺激の少ない冷涼で丸みを帯びた酸味と、グミのような弾力感を伴った果実味が跳ねるように感じられる。ストレートな熟したベリーの甘さが中盤にかけて広がり、カベルネらしいタンニンの力強さは奥に控えて、後半から優しく包み込むように働く印象。後半からは樽熟成らしい香りがより強く感じられるが、果実味の繊細さを壊さないように節度を保ち、最初から最後まで調和のとれたまろやかさが続く。

余韻は雑味を残さないブドウの程よい甘さが薄皮一枚の繊細さで広がり、そして全体が舌の表面で一気にほどけるように潔く引いていく。

ブドウの旨味、樽のかかり具合のバランスが取れていて、飲んでいて抵抗を一切感じない。っそれでいて、しっかり内容の濃さを感じるところは、醸造者の技を感じさせた。こういう質の高いワインが大阪で生産されることを府はもっと宣伝して欲しいし、知らせる機会をもっと作ってもらいたいものだな。

【パピーユ・ジャポネーズ 3,000円?】 

2013年1月25日 (金)

今年のリーグ戦初勝利! アーセナルvsウエストハム戦

130125arsenal案外こういう早朝の試合の方が、後工程の影響なく視聴できる。25時からとかだと、どうしても翌日に残してしまうので。。。

ここ2戦、シティとチェルシーに敗れてまだ2013年のプレミアに勝利がないアーセナル。取りこぼしは絶対に避けたいこの日はホームでのウェストハム戦。これまで懸案だったウォルコットも3年半の契約延長が決まり、再び浮揚のきっかけをつかみたい一戦の先発は、GKスチェスニー、DFギブス、フェルメーレン、メルテザッカー、サニャ、MFラムジー、ウィルシャー、ポドルスキー、カソルラ、ウォルコット、FWジルー。

先制点は許したものの、その直後22分にポドルスキーの強烈なミドルで同点に追いつく。ポルディのシュートは鋭くて力があるので、さぞ相手GKにとっても脅威だろう。そして前半こそこのまま1-1で膠着するが、後半はポルディーのアシスト劇場となった。

48分にウォルコットのコーナーキックからジルーが逆転のゴールを決めた後、53分エリア内GK前での混戦からポルディ→カソルラのヒールによる3点目、直後54分にはサイドを走ったポルディからの低いクロスに合わせたウォルコットのシュートが決まりあっという間に4-1と突き放す。57分にはスチェスニーのゴールキックがセンターのウォルコットに吸い込まれるように納まり、そこから左に飛び出したポルディがボールを受けてフリーで走り、自分で決めずに中央に飛び込んできたジルーに2点目を献上するように、たった5分で3アシストの大活躍を見せて試合を決めてしまった。

試合はこのまま5-1でようやくアーセナルが今年のリーグ初勝利を挙げて、連敗を止めた。この試合のMOMは文句なく1得点3アシストのポドルスキーで異論はないだろう。2アシストは自分で決めてもよかた場面だったが、あえて他者に譲ったところが素晴らしかった。ウォルコットの得点源となったクロスの精度も見事で、今後のアーセナルの調子はこの選手の出来に大きく負っていることを感じさせた。契約延長のウォルコットも同点の起点となったコーナーキックが正確で、このところの好調を持続していた。

次節はリヴァプール、こういう難敵を破って調子をさらに上向かせたいものだな。

2013年1月22日 (火)

エレアーノ アリアニコ・デル・ヴェルトゥーレ2006 DOCアリアニコ・デル・ヴェルトゥーレ

130120eleano誰にでも好き嫌いはあるはずだけど、ブドウ品種にもそれはあって当然だろう。自分にとって必ずしも好きと言えない品種は、南部系のぽてっとした印象のする、酸味よりも果実味が立った傾向の品種だ。その流れで言えば、フランスではグルナッシュ、イタリアではアリアニコはどちらかと言えば苦手な品種だ。

ただし、品種によってそうした印象が覆る場合があり、その時こそワインがテロワールの影響を色濃く受けている証明と言える。だからこそ、苦手な品種だからと言って門戸を閉ざすわけにはいかない。

アリアニコでもこのDOC、アリアニコ・デル・ヴェルトゥーレは例外的に好きなワインだ。バジリカータ州はイタリア半島の「土踏まず」的場所に位置し、このDOCは地中海とアドリア海の中間点に位置する内陸部にある。南イタリアでありながら季節の寒暖の差が激しいことから、きれいな酸が生まれる素地がある。このワインもその酸を活かすため発酵はステンレスタンクで行い、その後の熟成は木樽で2年、瓶熟半年を経て世に出る。

色は凝縮した煮詰めた感じの暗いブラックルビー。香りは赤い花、カシス、紫キャベツ、ラベンダー、黒胡椒。

アタックで広がるしっかりした酸の中に、細かなタンニンが詰まっている。抜けの良い酸からバトンタッチするように広がる熟しているが節度ある果実味が優しい。角の取れた優しい味わいが透徹し、ボリューム感も中盤から後半にかけて急ぐことなくゆっくりと増して、穏やかな味わいを構成する。

余韻は安定した味わいが最後まで持続し、エレガントな旨味を残しながらゆっくりと引いていく。

南イタリアの赤ワインに欠けがちのきれいで芯のある酸味が、このワインにはしっかりと感じられる。やはり自分は酸味の活きたワインが好きなんだな、と改めて実感。

【Wineshop FUJIMARU 4,000円?】

2013年1月20日 (日)

メローイ フリウラーノ2008 DOCコッリ・オリエンターリ・デル・フリウリ

130120meroi実店舗でニッチなイタリアワインを探すとなると、大阪ではWineshop FUJIMARUを良く利用させてもらうのだが、京都となるとethelvine。しかしこちらの店舗は、以前は丹波口駅から歩いて15分ほどかかるのが難点だった。しかし、ようやく岡崎という美術展めぐりの後で寄るには至便の場所に第2号店がオープンし、その悩みも解消した。

このワインはそのethelvine岡崎店で購入したもの。メローイはフリウリの作り手として名前は聞いていたが、飲むのは初めて。低収量のブドウから、どちらかと言えば堅いフォルムを感じさせるフリウリとは異なる柔らかい風味のワインに仕上がるそうだが、さて。

色は落ち着いて全体に黄緑がかった薄めの麦わら色。香りはグレープフルーツ、ヨーグルト、柿、ビニルの有機質な香りもバックに感じられる。

アタックの酸は柔らかくこまやか。浸透力が強く、舌先から静かにしみとおる感覚が心地よい。ボリューム感は中程度で抑え気味、はっきりした輪郭を伴ったフォルムではないが、密に詰まった揺るぎのない構成力が感じられる。しとやかで上品な果実味。中盤以降は落ち着いた自然の旨味が広がる。

余韻はほのかな苦みがアクセントとなり、最後に現れる澄んだ酸に導かれ、穏やかな旨味
と共に緩やかに収束する。

フリウリのフリウラーノは硬質なワインというイメージだが、それを覆す穏やかな印象のワインだった。しかし、透明性の高い味わいはフリウリらしい共通の個性だと思うし、その意味ではこれもまた一つのフリウリの白故の表現なのかもしれないな。

【ethelvine岡崎店 3,500円?】

2013年1月17日 (木)

アルプスワイン ジャパニーズ・スタイル・ワイン デラウェア2011 山梨県笛吹市一宮町

130113alpswineデラウェアと言えば、生食ブドウの代名詞で、ワインとしてはとても、という印象があったけど、今や日本ワインの代表的な品種としても取り扱われるようになった。そのワインの味わいは、若干攻撃的な酸に戸惑うことはあるものの、子供のころ食べたブドウの懐かしい味わいが感じられるところに魅力がある。

このデラウェアは日本屈指のワイン産地である山梨県勝沼の隣、一宮地区で醸される。作り手のアルプスワインは創業1962年と古く、年間生産量も20万本を超えており、この地域のワイナリーとしては比較的大きな部類に入る。ジャパニーズ・スタイル・ワインと銘してつくられるワインは、醸造方法をシンプルにすることで品種の個性を前面に押し出そうという試みによるもの。

色は薄めのレモンイエロー。香りは生食のデラウェアの皮の香りが顕著に感じられ、グレープフルーツ、ライムの柑橘の香りが重なる。

口に含むと舌先を突く鮮烈な酸味が突き進み、その酸が口の中を引き締めた後でデラウェア特有の甘みが広がる。口の中に含んでいる間中、鼻孔に上がってくる香りの要素が強く、凝縮したアロマが強く解き放たれる。複雑さはないが、ストレートなブドウの強さ、表現力が強く感じられる。ただし、やはり酸の強さがこのワインの味わいにおいては突出しており、酸に弱い人には難しいかもしれない。この酸が後半に飲み疲れを催す感は若干否めない。

余韻は最後まで力を緩めない酸味と、ブドウの甘さが絡み合いつつ、最後まで若々しい味わいを残しながら引いていく。

確かに品種の個性を存分に引き出したワインではあるが、この酸味と香味に釣り合う料理があるかと問われると若干躊躇する。ただ鮮烈な酸味であるだけに、普段ワインとは合わないようなサラダ、酢の物などと合わせてみても面白いかもしれないな。それにしてもラベルのヴィンテージ「2014」はご愛嬌?

【酒商熊澤 1,580円】

2013年1月15日 (火)

カンピ・ディ・フォンティレンツァ ペッティ・ロッソ2010 ヴァン・ド・ターブル(モンタルチーノ)

130113pettirosso何を選ぼうか困ったとき、結局はジャケットなどの見栄えで決めてしまうことは結構あって、ことワインに関してもそうした場合がままある。そして、そのラベル買いの結果が思った以上に当たることが多い。

このワインもそうしたラベル買いの一つ。自分は何故かサンジョヴェーゼはあまりボトル買いしない(どちらかというと、ネッビオーロ派)のだが、この小枝に留まった小太り雀のようなほのぼのとした雰囲気につい惹かれてしまった。

元々はミラノ生まれの双子の姉妹、マルゲリータとフランチェスカ・マドヴァーニが、両親の別荘のあるモンタルチーノに移って始めたのがこのワイナリー。1999年から森の開墾を始め、2004年からブルネッロをリリース。伝統を踏まえながら、独自のスタイルを追及しており、2007年からはヴィオディナミを実践している。

このペッティ・ロッソは元々はサンジョヴェーゼIGTで出していたものを、さらに格下げして出した。マセラシオンを短くし、より軽やかな仕上げを目指したという。

色は落ち着いた紫ルビー色。香りはブラックベリー、スミレ、ザクロといったチャーミングな香りに、黒胡椒、スモークの香りも寄り添う。

口に含むとベリーの瑞々しい鮮烈な酸味が突き通り、その後に旨味のしっかり感じられる果実味が座る。決して濃すぎず、さりとて軽すぎず、バランスの良い味わい。タンニンもこの軽快な味わいに適するようにこなれており、全体はこじんまりした印象ではあるが、中身が密で、なにより雑味のないクリアな味わいが好ましい。中盤から後半は、一転穏やかな水平線を眺めるかのように広がる透明度の高い果実味の純なうまさが、自然に体に優しく染みてくる感覚。

余韻はベリーの純な甘さが程よく広がり、最後までピュアな味わいをたたえながら優しく引いていく。

ピュアな酸味と、クリアな旨味が調和した、自然体で肩ひじ張らずに楽しめる。女性が作ったと聞けばなるほど、とうなずける味わいだろう。サンジョヴェーゼを普段飲まない自分でも、この自然な味わいは抵抗なく受け入れられるな。

【エーテルヴァイン岡崎店 2,500円?】

2013年1月13日 (日)

セイズファーム シャルドネ セカンド2011 富山県氷見市

130113saysfarmブームというほどの急激な盛り上がりは感じなかったが、昨年は日本ワインが完全に定着した1年だった。それまでは目立たなかったデパートの売り場でも、堂々と目につきやすい場所に日本ワインが置かれるようになった。

しかし、それでもまだまだ知られていないワイナリーは多いことだろう。このセイズファームというワイナリーも正直つい最近まで知らなかった。そして場所が富山県氷見市ということでさらに驚いた。

このワイナリーのプロジェクトが始まったのは日も浅く2008年。休耕田として放置されていた土地に10haの農園を開き、そこでシャルドネなど国際品種ブドウをはじめ、生食ブドウ、洋ナシなどの果実も栽培している。2010年までは長野で醸造していたそうだが、この2011年から氷見産のブドウを氷見で醸造する、本当の地産ワインが出来上がった。

色は粘性の感じられる柔らかなゴールドイエロー。ディスクは厚め。香りはオレンジ、ママレード、乾燥マンゴー、ナッツ、白コショウ。

口に含むと柔らかな粘性の膜のような舌触りを感じ、その膜の中から攻撃性はないが、純度の高い酸が放たれる。フォルムの締まったボディは、ワインというよりも吟醸の日本酒のような味わいを感じさせる。後半の硬質なミネラル感、アクセントとなる苦みが複雑さを与え、ワインに安定感を与える。中盤から後半にかけての抜けも心地よく、口の中に雑味を一切残さない。

余韻は軽やかな苦みがしっかり残り、穏やかな酸味も最後まで残る息の長さを感じさせつつ、淡雪が解けるような心地を醸し出しながら引いていく。

酸の穏やかさからくるのだろうか、飲み心地はワインというよりも日本酒に近いこと驚かされた。今まで飲んだ日本のシャルドネの中でも、これは際立った個性といえるだろう。富山で始まったこの試みはまだまだ知名度は低いかもしれないが、必ず成功するはず。この不思議なシャルドネには正直かなりはまった。ちなみに、この日合わせた氷見の寒ブリ、アルゼンチン産の赤エビ、インドマグロの中トロ刺身ともなかなかの相性でした。Good JOB!

【Wineshop FUJIMARU 3,500円?】

2013年1月 4日 (金)

マッテオ・コッレッジア ランゲ・ビアンコ ジャポネーゼ2011 DOCランゲ

121231matteocorreggiaたまーにイタリアやフランスのワインで日本向け、と銘打ったワインを見かけることがある。個人的にはだから?という感じで特に興味があるわけではないし、むしろ商業的なものを感じてしまって逆に遠ざけてしまう方が多いかもしれない。

だから、好きな作り手がそうした企画物を世に送るという事に関しては複雑な想いもあるのだが、ここは素直に受け取って楽しませてもらうことにした。

マッテオ・コッレッジアはピエモンテ州のロエロでは日本で最も知名度が高い作り手となった、と言ってもはや過言ではないだろう。既に当主マッテオ氏は10年以上前に不慮の事故で世を去ったが、友人たちの支えもありながらその後はオルネッラ夫人をはじめ家族によって引き継がれて、リーズナブルな価格で高品質のワインを産み出している。自分にとっても、最も信頼感のおける作り手の一つだ。この白ワインはソーヴィニヨン・ブラン100%、ノンフィルターで作られている不思議なワインだ。

色は乳白色に濁りのある、質感が柔らかな薄めのゴールドイエロー。香りはグレープフルーツ、白い花、青ネギ、ヨーグルト、チューインガム、ゴムのような有機的な香りも感じられる。

口に含むと穏やかな乳酸飲料のような酸を感じ、その後にじっとりしたボリューム感のあるグレープフルーツのような甘みが広がるが、その甘みも中盤にはキレよく収束し、程よい渋さが優しく口を引き締める。全体に緩みのない味わいで、中盤には再び柔らかな甘みが戻ってくる。

余韻はすっきりした味わいと、ハーブの清涼感が漂い、フレッシュな飲み心地を残しながら穏やかに引いていく。

なぜこれが日本向なのかよく理解できないのだけれど、それを抜きにしてもソーヴィニヨン・ブランでこうしたワインを作るところが面白い。それにしてもランゲの白ってシャルドネも、ソーヴィニヨンもあり、確かリースリングもあるはずなのだが、また何とも融通無碍なDOC!

【Wineshop FUJIMARU 2,500円?】

2013年1月 3日 (木)

フランソワ・スコンデ クラヴィエール ブリュットNV (シルリー)

121230klavier音楽でもジャケ買いというのはあるけど、ワインも同様にそういうことがある。このシャンパーニュもまさにエティケットのピアノをあしらった感覚に魅かれてしまった。その名もクラヴィエール(ピアノ)。

しかし、実はこの音楽的なネーミングには秘められた意味があった。生産者の娘さん、Claire と、事故で亡くなった息子 Xavier にちなんだ名前だという。

フランソワ・スコンデは、シャンパーニュのグラン・クリュでも最北端、シルリーを本拠とする。フランス革命直前の時期にあってはフランス最高のワイン産地とされたが、革命による混乱によってその名声は失われた。シルリーはグランクリュではあるが、最高の畑とされるヴェルゥネィの斜面の下に位置し、評価はそれほど高くない。シャルドネ、ピノ・ノワールが多く、わずかにピノ・ムニエも栽培されている。このクラヴィエールはシャルドネ2/3、ピノ・ノワール1/3によるもの。

色は張りのあるつややかな光沢を持ったゴールドイエロー。香りは青リンゴ、白菜、ハーブ、ヨーグルトと、青さと甘さが同居する力強い香りが感じられる。泡も力強く、比較的粒の大きめの泡が勢いよく立ち上る。

口に含むと柔らかだが密のある泡の勢いが感じられ、その直後から強い甘みを伴った果実味を感じる。酸味は穏やかで、むしろこの強めの甘さを和らげるように働く。序盤にしては若干強いかと思わせる甘みの印象だが、後半は穏やかに、粘らずに引くので、不自然には感じない。

余韻はデザート感覚の優しい甘さがふくよかに広がり、穏やかな心地を演出しつつなだらかに引いていく。

シャルドネ主体だが、全体のバランスはむしろ黒ブドウという印象だ。エチケットも素敵で価格もリーズナブル、ちょっとした場所には映えるシャンパーニュといえそうだ。

【Wineshop FUJIMARU 4,500円?】

2013年1月 1日 (火)

ギガル エルミタージュ・ブラン2007 AOCエルミタージュ

130101ermitage2013年が幕を開けた。今年もよろしくお願いします。

新年最初のワインは、実はアンジョリーノ・マウレのサッサイアだったんだけど、家呑み初のワインに選んだのは、ローヌ好きの原点に返っての超大手、ギガルのエルミタージュ、それも白にした。

ギガルは言わずと知れたコート・デュ・ローヌの大手にして盟主。ローヌにあって、オーソドックスなAOCコート・デュ・ローヌから、クローズ・エルミタージュ、エルミタージュ、サン・ジョセフ、ジゴンダス、シャトーヌフ・ド・パプ、コンドリュー、ローヌの最高峰コート・ロティでは村名から単一畑まで、全てにわたって幅広く生産している。しかも品質は高く、自分がワインを飲み始めたころのローヌはこのギガルしか目にすることがなかったので、とてもお世話になった作り手でもある。このエルミタージュ・ブランはマルサンヌ97%、ルーサンヌ3%によるもの。

色はねっとりした質感を持った濃いゴールドイエロー。香りはむせ返るほどの濃密な黄桃シロップ漬、アプリコットジャム、バナナ、パイナップルのトロピカルフルーツのニュアンスが強く出ている。そのバックにオーク、ママレード、ワックスの香りが感じられる。

口に含むと柔らかく包み込まれるように熟したトロピカルフルーツの旨味が広がる。酸味は果実味に隠れてそれほど目立たない。おおらかで厚みのある豊かな味わい。濃くも甘みが過ぎず、中盤にかけて自然にほどけてるように消えて、後に繊細な旨味だけを残す構成が妙。凝縮感はそれほど強くないが決して緩みはない。

余韻は缶詰の果物を食べたときのような甘みが優しく残り、心地よいコクを残しつつ長い味わいを残していく。

新年のリラックスした気分を表現するにはちょうどいいワイン。今年もローヌワインをいろんな場面で味わいたいものだと思うね。

【Wineshop FUJIMARU 5,000円?】