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2012年7月

2012年7月28日 (土)

リッジヴュー フィッツロヴィア2009 (サセックス、イギリス)

120728ridgeviewついにロンドン・オリンピックが開幕した。しかし周辺ではあまり盛り上がっていない感じがあるけど、サッカーはスペインに勝って幸先もよし、4年に一度の祭典を自分なりに楽しみたい。

そんなイギリスだが、ワイン生産国としては日本ではまだ知名度が低い。しかし最近はその品質も高く評価され、少しずつだが店先にも表れるようになってきた。願わくば、もう少し価格帯が低く気軽に楽しめるようになればいいのだけれど。。。

リッジヴューは創設者が元々エンジニアで、コンピュータ関連の会社を興したが、その会社を売却してワインビジネスを始めた。元々イギリスでは気候が似通ったドイツで生産に適した交配品種を栽培していたが、シャンパーニュと同じシャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエを用いたスパークリングの可能性を見出し、そして1990年代からその品質向上に取り組んできている。現在の生産規模は年産18万本だという。毎年セパージュは変わるが、2009年のフィッツロヴィアは完熟したシャルドネ50%、ピノ・ノワール28%、ピノ・ムニエ22%使用。

色は玉ねぎの皮のようなオレンジを帯びた、落ち着きのあるピンク色。泡は細かだが勢いよく、全体から力強く立ち上る。香りは熟れたイチゴ、梅、いちじく、カスタードが感じられる。

口に含むとグリップの効いたベリーの伸びのある酸味に、力強いタンニンが溶け込む。味わいはドライで残糖が少なく、飲みきると乾いた印象が広がる。軽快な酸に太めで地に足を付けたタンニンがリジッドな骨格を造り、立体感のある味わい。果実味にもう少し充実度があれば複雑味がより増すかもしれないが、中盤から余韻への抜けの良さは心地が良い。

余韻は腰の据わった充実感のあるタンニンが最後まで味わいを引き締め、飲みごたえを感じさせながら、ゆっくりとふくらみのある味わいを残しつつ引いていく。

シャンパーニュと全く引けを取らない、どっしりした質感をたたえたスパークリング。東京ではイギリスというカテゴリーでワイン会ができちゃうそうだけど、関西ではまだまだそこまでの事は聞かない。でも、こういうワインを飲むとそういう機会がないか探してしまう。なかったら自分でやっちゃおうかな?でも会費が問題だ。。。

【Wine Styles 5,600円】

2012年7月23日 (月)

初めての奈良ワイン会 in 料理屋エルミタージュ

昨日の日曜日は久々に主催ワイン会。場所は奈良県生駒の「料理屋エルミタージュ」で、初めて大阪以外での主催ワイン会開催となった。いきさつは、以前にここで開催された別のワイン会に招待されて、その時の事を地元の方に紹介し、意気投合して開催に至ったもの。この日はそれぞれ1本のワインを持ち込んで、あとはリストに応じて店主に料理をお任せセレクトしてもらう形態をとった。

120723ehermitage1120722hermitage2120722hermitage3この日集まったワインが暑さもあって白ワイン中心となったこともあり、料理は魚介類中心。

見た目も涼しげで、夏野菜のラタトゥイユ、マグロの脳天、スズキ、イカなどは泡、白ワインにぴったりのアテで間違いない選択。そして見た目も豪快なサーモンは脂がのって、赤ワインにも充分耐えうるボリューム感。

120722hermitage4120722hermitage5_3120722hermitage6120722hermitage7その後さっぱりした味わいの料理を中に挟んで、最後は赤ワインに合わせたランプ肉とロース肉のステーキはジューシーで肉汁が甘く、肉質も柔らかだった。暑さのため赤ワインから遠ざかっていただけに、最後はやはり赤ワインで締めることができ、大満足。

さて、この日のワインのラインナップは以下の通り。1207222hermitage1

泡 (日)奥野田葡萄 甲州ヴェンテージ・ブリュット2002 甲州100%

   (仏)ラルマンディエ・ベルニエ ロゼ・ド・セニエ 1erクリュ NV ピノ・ノワール100% 


白 (伊)イ・クリーヴィ ヴェルドゥッツォ コッリオ・オリエンタリ・デル・フリウリ2010 ヴェルドゥッツォ100%

  (仏)ドメーヌ・クロード・マレシャル ブルゴーニュ アリゴテ2003 アリゴテ100%

  (仏)ヴォークリーズ ヴァン・ド・ペイ ブラン ドメーヌ・デ・トゥール2006 クレレット100%

  (仏)ラ・シャブリジエンヌ シャブリ プルミエ・クリュ ヴァイヨン1999 シャルドネ100%

赤 (仏)ドメーヌ・ラ・スマド ラストー キュヴェコンフィアンス2000
      グルナッシュ80%、シラー10%、ムルヴェードル10%

  (伊)イ・バルジーニ ホワイトラベル2001                                        
  サンジョヴェーゼ90%、カベルネ・ソーヴィニヨン10% 

  
    (仏)アミオ・セルヴィル シャンボール・ミュジニー プルミエ・クリュ レ・シャルム2004
      ピノ・ノワール100%

デザート

  (伊)ラ・ビアンカーラ タイバーネ2007 ガルガーネガ100%

いずれも一癖も二癖もあるワイン、予想とは違った味わいがあるワインで、こうしたワインを飲むと、その驚きを共有したいという思いも強まり、だからこそこうしたワイン会をまた開きたくなる。やはりワイン会って素敵な機会だと改めて実感した週末の楽しいひと時だった。

2012年7月21日 (土)

キンタ・ダ・アヴェレーダ カサル・ガルシア ヴィーニョ・ヴェルデ DOCヴィーニョ・ヴェルデ(ポルトガル)

120721vinho梅雨明け以降、白ワインしか家では飲んでいない。この時期は冷蔵庫でキンキンに冷やしたビールか、白ワインしか飲む気がしないのが正直なところ。ならば、ガンガン冷やせる酸味の走った軽快な白ワインが重宝する。あまりこってりしたワインはいらない。

その意味でポルトガルの白、ヴィーニョ・ヴェルデは最適なワインかもしれない。その名も「若いワイン」で、若いうちに飲めるワインを志向し高い酸、微発泡ですっきりと楽しめる。この作り手はヴィーニョ・ヴェルデでも大手のもので、ブドウ品種はトラジャドゥーラ、ロウレイロ、アリント、アザルといった、まさにポルトガルの地葡萄。

色は黄緑がかった金属的な艶のあるゴールドイエロー。表面に微発泡がある。香りはチューインガム、グレープフルーツ、消しゴム、マスカットのような甘い香りが感じられる。

口に含むとすがすがしい鮮烈な酸を感じるが、刺激は少なく角が取れた丸みのある細やかな酸。発泡は細かく心地よい。思いのほかボリューム感があり、ドライだが青い柑橘系にある甘みもしっかりと感じられる。中盤に戻ってくるクリアな酸と発泡の感覚は、まさにレモンスカッシュそのもの。ほろ苦さも絶妙のアクセントになり、平板な飲みやすいワインに堕さないバランスを保っている。

余韻は息の長い酸とレモンの果実味が繊細に絡み、心地よい旨味を残しながらさっぱりと引いていく。

酷暑の季節にはこうした軽快だけど、しっかりした旨味のあるワインが気持ちいい。ヴェルデという言葉には緑という意味もあるけど、飲んでいて緑の光景が広がるような気がする、すがすがしいワインと言えそうだ。

【Wine Styles 1,200円】

2012年7月16日 (月)

ファルケンシュタイン ソーヴィニヨン2010 DOCシュドティロル・ヴァンシュガウ・ヴァル・ヴェノスタ

120716falkenstein7月15日、日曜日。ついに関西は梅雨が明けたような暑い夏の青空が広がった。暑い季節には涼しげな味わいのワインがピッタリはまる。そうなると、シャルドネよりも自分はソーヴィニヨン・ブランの方が好きだ。それもハーブの青い香りがしっかり立っているソーヴィニヨンが。

このイタリア、北のトレンティーノ=アルト・アディジェ州で造られるファルケンシュタインのワインは、その土地、気候の特性をストレートに抽出したワインで定評がある。

色はグリーンがかった深みのあるゴールドイエロー。香りは黄色い花、アプリコット、アーティチョーク、浅葱、黄桃やヨーグルトの甘い香り。

口に含むとまろやかで熟したマンゴーのような果実味、そのバックに豊かで丸みのある酸が寄り添い、ボリュームのある味わいを形作る。香り豊かで、凝縮したエッセンスの様な質感があり、中盤は甘みのしっかりした旨味が座る。厚みのある味わいだが、酸とのバランスが繊細に絡みあい、全体には抑制のきいた酒質を構成している。

余韻はほのかなミネラル感、苦みがアクセントとなりつつ、ふくよかな甘みを残しながらゆっくりと引いていく。

北イタリアのワインと聞いて想像するよりもボリューム感のある味わい。凝縮感がありつつ、しっかりソーヴィニヨン・ブランらしい青さも備わっている。すべての要素を凝縮して、なおかつバランスを取るところにこの生産者のしっかりした力量が感じられた。

【Cave de Terre淡路町店 3,500円?】

2012年7月15日 (日)

フュルスト ピュア・ミネラル リースリング2009 QbA(フランケン)

120714purmineral今年の梅雨はしっかりした雨が降って、暑さも朝夕はあまり厳しくないから、夏の訪れはいつもより遅れるかと思っていたが、今朝ようやく初めてセミの鳴き声が聞こえてきて、確かに夏はやってきていることを実感した。

夏の到来とともにワインも完全白ワインシフト。どのお店で話を伺っても赤の売れ行きが止まって、白ワイン中心になっているとのこと。この時期は冷えた白ワイン、しかも酸味が乗ったワインを冷やして飲むに限る。

このワインはフランケンの生産者、フュルストによる「ピュア・ミネラル」と名付けたワインのリースリング版。フランケンはどちらかというとジルヴァーナ(シルヴァネール)によるワインが主力なのだが、こちらはあえてリースリングで作っている。ジルヴァーナの方はヴィンテージ違いだが既に試飲済み。

http://cesc22.blog.eonet.jp/default/2011/12/2010qba-7829.html

色はグリーンがかった、澄みきった清々しい若竹の先のような薄黄色。粘性は少なくさらりとした質感。ディスクはやや厚みがある。香りはパイナップル、干しマンゴー、ココナッツのトロピカルな香りが強く放たれ、そのバックにチョークの湿り気のある香りが感じられるが、全体には甘い香りが強い。

口に含むとまとまりのある落ち着いた酸味がじんわりと、しかし徐々に浸透力を強めながら広がってくる。他のドイツと異なり酸味の刺激性は少ない。ふくよかな中盤にはほろ苦いミネラル感が中心となり、豊かさを感じる。あまり張りつめた印象はなく、味わいの輪郭も柔らかで、後半にかけての複雑さは中庸だが、飲んでいて負担感がなく、体にやさしく染みてくる穏やかさが心地よい。

余韻はしっかりした苦みとミネラル感が座り、まろやかな酸味が口の中をリフレッシュして、すっきりした旨味を残しつつ、きれいなフィニッシュに至る。

他のドイツ地域とは異なり、酸味が走らず全体に抑制のきいた内向的な味わいになっている。そして中盤以降のしっかりしたミネラル感と、複雑さよりも透明感に重点を置いたであろう作り手の意図が反映された、まさしくピュアな旨味。すっきりした旨さが初夏にピタリとはまるワインと言えそうだ。

【Wineshop FUJIMARU 4,000円?】

2012年7月 4日 (水)

エリオ・オッテン ピノ・ノワール2009 DOCヴァレ・ダオスタ

120701ottin夏だからと言って、赤ワインをほっとくわけにはいかないが、それでもどちらかといえば、優しくて酸味のある北の産地がよさそうだ。この日は北イタリア、アルプスの麓、ヴァレ・ダオスタ州の赤ワイン。この地は土着品種が多いが、今日はピノ・ノワールを。

ヴァレ・ダオスタ州のワインは殆どが地元消費で終わってしまうほど、生産量が少ない。今でも生産するワインの多くは協同組合によるものだが、エリオ・オッテンはその協同組合から独立して自らのワインを2007年から造り始めた。

このピノ・ノワールはブルゴーニュらしいキャラクターを表現しようと努め、ステンレスタンクで発酵、しかし手法はボルドーで用いられるルモンタージュ(発酵中に液を下から抜いて循環させ、抽出を促進する)、ローヌで用いられるデレスタージュ(発酵中に一旦液を写し、残った果皮を空気に触れさせて色素などの抽出を促進する)を用いている。

色は少しうす濁り感のある、明るめのルビー色。香りはストロベリージャム、カシスといった熟したベリーの香りが太く備わる。そのバックに、黒オリーブ、スパイスの香りが寄り添う。

口に含むと、フレッシュで甘酸っぱいベリーの酸味が一面に広がる。ブルゴーニュよりもドイツのピノ・ノワール(シュペート・ブルグンダー)に近い味わいで、イタリアのピノ・ネロのような厚みはそれほど感じられない。ピュアな旨味が豊富で、もたつきのないすっきりした味わい。複雑さは多くは感じないが、心地よいベリーの甘み、旨味がストレートに伝わってくる。

余韻は優しい繊細なタンニンが果実味主体の味わいを落ち着かせ、伸びやかな甘みと流れの優しい酸味が爽やかな心地を残しながら、ゆっくり穏やかに引いていく。

北の産地だが、その気候に反してしっかりした旨味が備わっている、作り手の思いが深く感じられるワインになっている。フレッシュさとジューシーさが前面に出た、チャーミングなワインだといえそうだ。

【エノテカ・イル・ソッフィオーネ 3,000円?】

2012年7月 2日 (月)

ルイ・ジャド ムルソー・ブラニィ AOCムルソー 1erクリュ

011_27月に入って完全にワインは白モード。ゆったりした休日にはそれなりに風格のある白ワインをじっくりと味わいたいもの。この日はブルゴーニュの白の王道、ムルソーを。

ムルソーと言えばブルゴーニュの白でもリッチで、焦がしたバターの雰囲気を持った濃厚なワインというのが、ワインを飲み始めたときの印象だったが、最近はワイン全体の流れもあるのだろうか、果実味は残しつつ、やさしい口当たりの味わいにかわってきたような気がする。

コート・ド・ボーヌで最大の産地であるムルソー村、その97%が白ワインを産出している。プルミエクリュが固まる斜面地帯は石灰岩か泥灰岩を母岩とした土壌となっており、このブラニィはムルソーでも南のシャサーニュ・モンラッシェ村に接した場所で産出されている。

色は輝きの強い華やかな黄金色。香りは焼き立てのクロワッサンをまず感じ、そこに覆いかぶさるようなジンジャー、バックにはアーモンド、白コショウの香り。酸化熟成香も強く感じられる。

口に含むと全体ではふっくらとしているが、個々には稠密な酸をまず感じ、その酸に引き出されるバランスのとれた均質な果実味がやってくる。果実味はふくらみは中庸だが、しっかりした旨味がある。羽毛にくるまれたような優しさ、柔らかさを感じさせる中盤の心地よさがあり、全体として重厚さは強くは感じないものの、軽やかさの中に詰まった質感がこのワインに複雑さを与えている。

余韻は穏やかで細かな酸が戻り、シェリーにも似た酸化熟成の香りがふくよかに口の中に漂いつつ、切れの良い引き際を示しながら、やさしく緩やかに引いていく。

ムルソーと聞いて思い起こされるようなボリューム感はないものの、内向的なベクトルをもって味わいが密に詰まった、複雑さを兼ね備えたワイン。梅雨の中、家でゆっくり過ごして向き合うにはまさに適したワインと言えるだろうな。

【Cave de Terre 淡路町店 6,500円?】

2012年7月 1日 (日)

中華に魅かれてリースリングナイト

120630riesling1土曜日は久々にイベントに参加、天満のビーフン東で開催されたリースリングナイトにお邪魔した。

リースリングと言えば、ドイツの白ワイン品種ということになるが、この日はドイツワインのインポーターの雄、ヘレンベルガー・ホーフのリースリング伝道師、リースリング王子とも呼ばれる山野氏による講習つきのワインイベントだった。しかし、実は自分は以前に同様のイベントに参加しているので、この日はどちらかというと料理に魅かれての参加であった(スイマセン...)。つまり、以前に毎月恒例の満月パブがこの店で行われた際に、あまりの混雑ぶりで料理を一品も食べられなかった悔しさを晴らす絶好の機会だったのだ。

120630riesling2120630riesling3120630riesling4120630riesling5料理は中華一色というわけでないが、前妻のフォアグラテリーヌから、キャビア、麻婆豆腐、そしてメインディッシュとしてのシュクルート、そしてこの店名物のビーフンと中華ちまきというボリュームあふれたもの。特にシュクルートの自家製ソーセージは肉汁が内に詰まって、柔らかな味わいがこの日供されたどちらかというとミネラル分が豊かな奥の深いリースリングと相まって、良いマリアージュを演出してくれていた。

120630riesling6この日供された9本のリースリング、いずれも複雑さと個性を持ったワインだったが、特に面白かったのはやはり名手、ゲオルグ・ブロイヤーのワインだった。ソヴァージュ10は鷲掴みにされるような荒々しい酸、その上の単一畑によるラウエンタール08は最初は優しいが、その直後に引きずり込まれるかのような浸透力のある酸、同じ酸でもこれだけキャラクターがちがうのか、ということを改めて感じさせられた。

酸こそがワインの味わいにおける要であり、だからこそ酸の表現こそがワインの違いを語る要諦だと常々思っているが、それを改めて実感させてくれた貴重なイベントだった。