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2010年11月

2010年11月29日 (月)

豪華すぎるぞ 引っ越しワイン会

101128wine27日はマイミクさんの引っ越し記念のワイン会に呼んでいただいた。50人ほど集まると聞いていたけど、開場から2時間遅れての到着だったがフロアは人、人、人で、主賓、知り合いの姿を探すのにも一苦労。しかし、よくこれだけ入るもんだなぁ。

いつも豪華なヴィンテージワインの会を主宰してくださるんだけど、この日のワインも超豪華!ローヌを始め、ブルゴーニュ、スペイン、ドイツと集められていた。2時間でもまだ空いてなかったのが不思議なくらいの超有名どころラインナップ。

特にローヌは充実!シャプティエのコート・ロティのマグナム、アンドレ・ペレのサンジョセフ、シャトー・ポンティフィカというヌフ・ド・パプ、いずれも美味しかったが、特にヌフ・ド・パプは全体のボリューム感は抑えられつつも、グルナッシュらしい酒質の温かみ、干しブドウのような甘みといった個々の特徴が明確に表現されていた。

ブルゴーニュもコルトン、ルーデュモンのボーヌ1erなど、恐ろしいくらいのラインナップ。白ではモンタニー1erのマグナムが2000、1992と並んで飲み比べ。ここでは黄色、木なりの果実の甘みと、穏やかな酸がうまくこなれていた1992に軍配をあげる。2000はまだ酸が少し勝っていて刺激があった。さすがに減りは1992の方が圧倒的に早い。やはり味は正直だな。

その後ブラインドで出されたものは、あっと驚くイタリア、サリーチェ・サレンティーノの甘口赤ワイン、しかもヴィンテージは1950年代だったかな?こんなんわかるわけないし。。。

豪華すぎる引っ越しワイン会。本当はもう少し居残って飲みたかったけど、当日はアーセナル戦があるので、「にわか」のそしりを恐れた自分は約1時間半で撤収。いつもながら大満足です。あ、引っ越し無事終了、お疲れ様でした。

2010年11月28日 (日)

Top of the League, but only for 1 hour? アストン・ヴィラvsアーセナル戦

101128arsenal1前節トッテナム戦、CLブラガ戦と連敗のアーセナル、取りこぼしが多くなっているだけに、この試合は負けられない。しかも相手はピレスが加入したアストン・ヴィラ。この日の大阪ガナーズのイベント、ハイバリー・ナイトは心斎橋のアイリッシュパブ、ダブリンベイに移動しての開催。

この日のスタメンはGKファビアンスキ、DFクリシー、コシエルニー、スキラッチ、サニャ、MFウィルシャー、ソング、ナスリ、FW左アルシャビン、右ロシツキー、トップがシャマフ。セスクがCLでの負傷で2週程度の離脱となったため、この試合はナスリの出来が注目。

序盤からアーセナルペースで、ヴィラは防戦一方。ただ、こういう試合で最近点が取れずに、相手のワンチャンスにやられているだけに、全く安心が出来ない展開。前半もそんな雰囲気で終わりそうだったが39分、ファビアンスキのロングボールから左サイド、フリーのアルシャビンがドリブルで走り、DF3人の包囲をかいくぐって股間を通す見事なシュートでアーセナルが先制!その直後フリーになったナスリが放ったシュートはゴールネットの外で追加点ならず。しかし45分、アルシャビンのCKから今度はナスリがダイレクトで決めて、追加点。前半は0-2で終了。

しかし今のアーセナル、2点では正直安心できない。その不安を裏打ちするかのように、後半立ち上がりの52分にヴィラに1点を奪われる。しかし56分にはアルシャビン、ロシツキー、そしてシャマフへの縦の連携が決まり、突き放す3点目。しかし71分にはゴール前混戦の中で2点目を奪われて、2-3と一点差に再び詰め寄られる。

101128arsenal2101128arsenal3 嫌な雰囲気が漂いつつ必死に守るアーセナルだったが、この試合は最後にいいシーンが待っていた。92分、ウィルシャーがプレミア初となるヘディングでのダメ押し点を決めて2-4。これで勝負あり、アーセナルが勝ち点3を獲得し、暫定ながら1位に立った。ただ、この後マンチェスター・ユナイテッドが勝ったため、すぐに明け渡すことにはなったけど。。。

とりあえず連敗を止めて、嫌な流れを断ち切ったアーセナル。4得点だけど、2失点の方が課題だろうか。相手に攻め込まれたときの慌てる場面、CKからのワンチャンスに決められてしまうところが辛い。この脆さも含めて今のアーセナルの魅力であることには違いないけど、上位混戦の局面では魅力以上に不安感の方が大きい。

それでも良い材料がたくさんあったことは確か。この試合はアルシャビンがMOM、1点目の個人技、2点目の追加点のお膳立てとなるCK、そして3点目の起点となった縦パス。久々に彼の良さが十二分に見られた試合だった。そして何より若きMF、ジャック・ウィルシャーのプレミア初ゴール!セスクばりにエンブレムに口づけしたところが、彼のアーセナルへの愛着、初ゴールの喜びを現していて熱くなるシーンだった。

課題は残ったけど、とにかく勝ったアーセナル。まずは落とさずに、何度でも、たとえ短時間でもTop of  the Leagueのチャントを唄わせてほしいなぁ。その内相手がコケれば真のTopが見えてくる!

2010年11月27日 (土)

ルロワ ブルゴーニュ・ルージュ2000 AOCブルゴーニュ

101127leroyワイン飲み初めのころ、ルロワにはよくお世話になった。昔住んでいた場所に比較的近い難波高島屋が扱っていたワインだし、当時ブルゴーニュワインの美味しさにはまっていたこともあり、何度か手にした記憶がある。それも大分昔のことだが。。。

あの当時はそれほど高いという印象はなかったが、今ではルロワはブルゴーニュの作り手の中でも高価な部類に入る。普通のブルゴーニュ・ルージュでも5千円近い。すぐに手を出すには敷居が少し高いかもしれない。でも2000年ならどうだろうか?久々にルロワのワインを体験してみる気が沸いた。普通のブルゴーニュ・ルージュなら躊躇するところかもしれないが、ルロワであれば大丈夫なはず。

色はしっとりと濡れた質感のある暗めのルビー色。香りは甘く熟したベリー、ビスケット、黒糖、赤身の肉の生さも感じられる。

口に含むと若いがまろやかな酸。舌先に活きのいい刺激も感じる。果実の甘みも充実しており、濃厚ではないがしっかりした存在感のある旨みをたたえている。幅広いという感じではなく、まとまった印象だが内に秘めたものは深い。凝縮感があり、若々しい酸、程よい甘みの果実味、繊細なタンニンがきれいに調和して、統一のとれた味わいを形作っている。

余韻は最後に重量感を示すタンニンが最終楽章のフィナーレのように広がり、その後は若いベリーの甘さが優しく広がって、柔らかく味わいを纏めて行く。

正直、AOCブルゴーニュのレベルに留まるような器ではないないな、と思った。しかも10年を経ても全然古さを感じず、かえって瑞々しさを覚える。今がまさにこのワインは飲みごろに達したのかもしれない。さすがルロワ、その実力は時間と共に現れるものなんだろうな。Good JOB!

【Cave d'Orange 4,220円】

2010年11月26日 (金)

サントリー登美の丘ワイナリー 登美の丘2008 (山梨県)

101125tominooka最近日本のワインに注目が集まっているようだ。自分も嫌いじゃなかったけど、ここまで注目されるような要素は感じていなかった。いいワインだけれど、正直価格が高い。同じ価格帯であれば、他の地域のワインの方がポテンシャルが高い、と思い込んでいたのは事実。

しかしワイン造りで伝統の浅い土地で自分が美味しいと信じるワインを作り上げる事がいかに難しいことかは理解できる。そしていま、その困難を克服したワインが一斉にその活躍の場を広げようとしているのは、ワイン好きに取っては単純に嬉しいこと。

日本ワインの先駆の一つであるサントリーが明治時代から開いた山梨県、登美の丘ワイナリー。この地で醸される赤ワインは、メルロ47%、カベルネ・フラン31%、カベルネ・ソーヴィニヨン17%、プティ・ヴェルド5%の堂々たるボルドータイプ。ワイナリーのHPによれば、2008年は7月中旬までは天候に恵まれ順調に生育が進んだが、8月以降は雨の日が続き、収穫期に入った9月下旬以降は雨がほとんどなく好天に恵まれたため、果実は全般的に健全で房が小ぶりのぶどうが収穫できたとのこと。こうした詳細なデータも嬉しいが、さて実際は?

色は少し薄濁り感のある、山ブドウ的な赤紫色。香りはチョコレート、プルーン、バニラ、黒糖の甘い香りが開いている。

口に含むと若いベリーの純粋な酸が舌先から伸びやかに広がってくる。活きのある酸だが、刺激が少なくまろやか。若々しい果実味が口の中に広がると、その後に柔らいタンニンが現れる。強い酒質ではないが、調和のとれたふくよかな味わい。

余韻はしっかりした甘みが感じられ、全体に穏やかな味わいが最後まで続いていく。

刺激の少ない、バランスのとれた落ち着いた味わいが印象的。日本のワインと言う形容詞を抜きにしてもとても美味しいワインだと思う。日本もウィスキーだけじゃないんだね。嬉しく期待を裏切ってくれたワインだった。

【Cave de Vin 3,500円】

2010年11月24日 (水)

悪い連鎖を引きずったまま CL ブラガvsアーセナル戦

101124cesc ノースロンドンダービーを悪い流れで終えて敵地に乗り込んだアーセナル。この試合引き分けでチャンピオンズリーグの決勝に進めるが、メンバーはそれほど落とさず、注目のセスクが先発出場。GKファビアンスキ、DFギブス、ジュルー、スキラッチ、エブエ、MF、デニウソン、ウィルシャー、トップ下セスク、FW左ロシツキー、右ウォルコット、トップにベントナー。

前半の立ち上がり、ボールを支配するのはアーセナルでパスを回していくが、ブラガのチェックが厳しくなかなか縦に攻め込めない。アウェイジャッジ的な審判もアーセナルのイライラを募らせていく。前半はアーセナルに決定的なシーンを作らせないブラガの守備が目立つ中で、0-0のまま折り返し。

後半選手交代なしで始まる。早い段階でナスリ、ヴェラあたりのドリブル突破できる選手を入れて局面を打開したいところだが、ヴェンゲル監督はいつ動くか?

前半の悪い流れ、パスをカットされて、かつブラガの早い戻りに好機らしい好機を演出できないアーセナルに比べると、時折カウンターでアーセナルゴールを脅かす場面が出てきたブラガ。アーセナルは時にセスクが狭いコースを嗅ぎ分けて前に飛び出す場面があるものの、他の選手がついていけない。この試合ならばベントナーが行かなきゃ、と思うのだが機能せず。

69分、自ら下がったセスクに代えてナスリ。セスクはベンチに戻らずそのままロッカールームに引いてしまって、心配。。。73分にはチャンスを作れなかったベントナーがシャマフと交代、とこれも仕方ないとはいえ後々気になる交代。77分にはやはりいい所が見えなかったヴェラがウォルコットに交代。そのヴェラが開始早々エリア内で足をかけられ倒されたが、これをシミュレーションに取られてPKはなし。審判、辛すぎる。。。

81分、エブエが倒されピッチ外に出て一人少なくなったアーセナル。その隙をブラガが見逃さず、最前線のマテウスにボールを供給、一気に決められ先制点を奪われる。一気にホームのブラガファンが盛り上がる展開。結局エブエも戻れず、また負傷者が出る、悪い連鎖のアーセナル。最後のパワープレイに望みを託すも、終了間際に追加点を決められ万事休す。0-2でアーセナルがアウェイで完封負けを喫した。

メンバーを落とさずに決めに来たにも関わらず決められず、ブラガとは勝ち点で並ばれてしまい、かつセスク、エブエを負傷で欠く中でプレミアはアウェイのヴィラ戦を迎えるという最悪の結果になってしまった。この結果は全く予想できなかったが、試合はブラガの守り勝ち、ブラガがただ一点狙っていていたカウンターを決め切った完敗だった。ブラガの作戦通りの試合を演じさせてしまったアーセナル、こいいうガチに守ってくる試合を切り開けない今季の試合を象徴するような展開だった。

悪い流れを断ち切れないアーセナル。一番ショックなのは選手だと思うが、これを立て直してくるかどうかが、正念場だな。

2010年11月23日 (火)

淀川ジョギング風景

この1週間、原因不明の腰痛に悩ませられたけど、不思議と2日前に起きたらすっきりよくなっていた。で、ここしばらく休んでいたジョギングに復帰。この日は2時間かけてゆっくりと淀川沿いをランニング。しかしもう秋から冬の気配、かなり風も強く向かい風は厳しかったなぁ。

101123jog1101123jog2101123jog3101123jog4     

       

       

       

                                                         

                                                  

少しサボってたせいでかなり体が重かったです。また明日から早朝ジョギング復活。              

2010年11月22日 (月)

油断か、それとも実力か ノースロンドンダービー アーセナルvsトッテナム戦

101120arsenal試合展開は既に自明のことだから、あえて逐一振り返るのはよそう。それにしても、近年まれにみる盛り上がりのないノースロンドンダービーだった。

前半2点取って選手に慢心が生じたか?いや、応援する身にとっても前半の2点は慢心するに値する結果だった。ただ、やはりどことなく不安感はあった。昨年も今季も大事な所で勝ち切れなかった試合の記憶がよぎってはいた。2点でも安心できなかった。

後半はその不安をかきたてるように、アーセナルの精彩を欠くプレイ。あと1点入れれば相手を突き放せるのに、そうした気概は伝わってこなかった。それとは対照的にあきらめないスパーズ。そして今季台頭したベイルはこの試合でも抜群の精度を見せて逆転の口火を切る先取点のお膳立て。彼はいままさにサッカーを楽しんでいることだろう。こうした選手がいることが、今のスパーズの強みであり、アーセナルの弱みなのかもしれない。

それにしてもこの試合のセスクは非難されても仕方がなかった。同点PKを与えてしまう原因となる相手FKでの壁で手を挙げてハンドを与えてしまう惨いプレイ。ここ数試合、決定的なミスとまではいかずに何とか結果は出してきていたが、この試合では平凡なプレイに終始、キャプテンとしての気迫も感じられなかった。しかし、彼の力に頼らざるを得ないのは事実なのだから、これを糧に次の試合に奮起してもらうしかない。チェルシーも一緒になって負けたのがせめてもの救いだし、次の試合に勝てば暫定首位に立つことに変わりはない。

ますます混戦のプレミア。しかし最後にあきらめない者が勝つ、この事だけはおそらく間違いないだろう。それがアーセナルであることを信じている。この負けが良い方向に向かいますように。。。

2010年11月21日 (日)

マルコ・サーラ ウン・ピクリット・ダル・シエット

101120marcosaraはっきり言います。世間一般高級ワインと呼ばれているワインよりも「土着」と形容詞の付いているようなワインの方が大好物です。そういうワイン会があればホイホイ行くんだけど、やっぱり大阪ってあまりないよな。そういう所は東京の方が裾野が広いとつくづく感じる。

土着品種の宝庫、イタリアにあってもフリウリはその最たる州。そしてこの品種もそのフリウリでしかおそらくは栽培されていないであろう土着中の土着、ピクリット。どういった品種かは全く解らないが、このボトル500mlということで、甘口に仕上げられていることは想像できる。

マルコ・サーラはコッリ・オリエンターリ・デル・フリウリの最先端に位置し、畑はポンカと呼ばれる泥灰土が主体で森に囲まれているそうだ。そして葡萄はこの地独自の品種であるピコリット、ヴェルドゥッツォを栽培している。

色はねっとりとした質感を帯びた濃い目の麦藁色。香りは桃の缶詰、アプリコットジャム、バラエッセンス、甘い香りが全面に放たれている。

口に含むとねっとししたエキス分、その直後に濃密な糖分が感じられるが、濃密なのにくどさがまったくなく、舌触りもやさしく、かつ舌離れもあっさり。果実のシロップ漬けのような濃厚な味わいが口の中に広がるが、後味は極めて軽快で爽やか。この対照、メリハリが強烈な印象を残す。

余韻もきれいな甘さがほどよく包む穏やかな酸味とクロッシングし、上品なまさしくドルチェと呼ぶにふさわしい味わいを残しつつ、やさしく引いていく。

甘口ワインは最初の甘さが消えた後のくどさに戸惑う事が往々にしてあるけど、このワインに関しては全くそのような印象は受けなかった。甘さ十分なのに、後味すっきり。こんなワインをまとめあげる醸造家の力量にただただ脱帽。Great JOB!

【酒喜屋 4,095円】

2010年11月20日 (土)

ラ・カ・ノヴァ バルバレスコ モンテステファノ2000 DOCGバレバレスコ

101120barbarescoトスカーナvsピエモンテ、イタリア永遠の頂上対決。でも人気投票をすればおそらく圧倒的にトスカーナに軍配があがるだろう。ワイン以外にも、トスカーナという響き、ルネサンスの舞台といったものが大きく影響するはず。

それでも好きなのはピエモンテ。この地域だけでしか味わえないワインがいくつもある。ネッビオーロはその代表的品種だが、バローロを呑むことは結構あっても、バルバレスコって結構少ない。バルバレスコの方が若干格下に見られてしまうからだろうか?でもこの二つは全く異質のワインだと思う。

バローロとバルバレスコの違いは熟成期間がバルバレスコの方が1年短い。そして地域も違い土壌もやや砂がち。バローロよりもより柔らかな感じに仕上がるワイン。ラ・カ・ノヴァはこの地で伝統的な醸造法を採用、人為的な行為を極力加えず大樽熟成でワインを作る。この畑はバルバレスコでも石灰質な土壌で、樹齢は40年以上の古木から作られるワインだそうだ。

色は全体にオレンジを帯びた明るいガーネット色。香りはシガー、イチゴジャム、鉄、レザー、チョコレートムースの香り。全体的に甘さがを強く感じる香りが広がる。

口に含むと滑らかで刺激は少ないが、存在感のある酸。そこにくるまれた全体のボリューム感はあるものの粒子は細かいタンニン。その酸とタンニンが稠密に絡み合い、一つの味わいとして迫ってくる。

中盤は赤い果実の味わいがしっかり感じられ、瑞々しさが消えない酸が飲むたびに口の中をリセットし、爽やかな気分にさせてくれる。最初はそれほど重みを感じなかったタンニンも、徐々に口の中で重量感を増してくる。

余韻は若い酸味が息を切らさずに伸び、その後に不思議な塩っぽさが感じられ、軽やかな旨みを残す。

10年を経ても失わない若さ、その中に詰まった複雑な味わいの要素。パワフルではないが、内に秘めたものは複雑、こういうワインの方がじっくり飲むには楽しめる。そんな期待に違わぬワインだったな。

【? 5,000円】

2010年11月19日 (金)

走り続ける青列車 宮島達男「Time Train」

101114timetrain昔から人生は鉄道に例えられてきた。そして人間世界全体の生の営みもまた鉄道に仮託されて語られてきた。乗客は変わっても常に走り続ける列車は、生死を超えて時を進み続ける時間の象徴として、芸術の世界にも取り上げられてきた題材だ。

心斎橋の中心、コムデギャルソンの上階のアートスペースで開催されている宮島達男氏の「Time Train」もまた、その一つと言える。白い空間からそのままではくぐれない入口を入ると、暗闇の中でデジタルカウンターを搭載した、青白い光を放つ電車が走っている。時折壁にうがたれた穴に入るときは視界から離れて、その瞬間は音さえも小さくなるが、再び我々鑑賞者に姿を表し、再び走り続ける。電車からはみ出るように積み込まれたカウンターは、なにか数を数えているのかもしれないが、それ自体に注意は向かない。多すぎるカウンターを注視することを、見ている自分が拒否している事に気がつく。

一見ジオラマ的なこの作品には実は思いもかけない題名が付けられている。かつてのユダヤ人の虐殺にまつわるその作品名に接した時、この作品が持つ隠された意味が明らかになっていく。しかしそれは決して人類が犯した罪への批判だけではないようだ。批判であればそれを掲げてただ走り続ければ事足りる。我々の目から消えて、やがてまた生まれる、その繰り返しが再現されることで、過去の批判だけではない未来への視線、過ちを繰り返しつつも歩みを止めない人類の歴史への共感もまた語られているのではないだろうか。

本展示品はドイツで初めて公開された作品と聞く。そこでこの作品が受け入れられたということは、この作品が単に過去の贖罪を示したものではなかったことの現れに違いない。

宮島達男「Time Train」

Six(大阪市中央区南船場3-12-22 心斎橋フジビル2階)

2010年11月3日~12月29日

12:00~19:00 月曜休

2010年11月16日 (火)

カーリー・フラット ピノ・ノワール2004 (オーストラリア・ヴィクトリア州)

101114南半球のワインではニュージーランドが好きだな。冷涼な気候を反映して、生き生きした酸がワインの味わいを引き締めている。白であればソーヴィニヨン・ブラン、赤であればピノ・ノワールが代表格だけど、最近はゲヴュルツやリースリングといったものも目にするようになった。

ニュージーランドに比べると、オーストラリアのワインは肉厚で濃厚なイメージがする。シラーズはそうしたキャラクターを前面に出しているが、ピノ・ノワールは重々しくなりがちな印象で、好んで選ぶことが正直少ない。けれどこのワインは違う、と薦めてもらったのがカーリー・フラットというワイナリー。

フィリップ&ジェニー・モラハンがブルゴーニュワインを目指して開いたワイナリーは初ヴィンテージが1998年。マセドン・レンジスというオーストラリア最南端の地は風も強く寒い地域で気候的には厳しい場所だが、彼らはこの地にブルゴーニュワインを再現する可能性を見出し、畑仕事に重点を置き、余計な介入を極力抑えている。

色は少し曇りがちの落ち着いたルビー色。香りはブラックベリー、黒コショウ、カカオ、ドライフラワー、トーストの香り。濃厚で甘さを感じる香りが開いている。

口に含むと甘みの強い熟した果実味が感じられるが、それを引き締める酸味が活きており、味わいが放埓になるのを防いでいる。タンニンは細かく、果実味、酸味とのバランスがとれている。あまり横に広がらず、抑制の効いた味わいで、果実味中心の序盤から、タンニン、酸味が締めてくる中盤への交代がスムース。

余韻は程よい甘みを残し、最後まで伸びを保ったきれいな酸味が口の中をきれいにリセットし、爽やかな旨みを漂わせながらやさしくゆっくりと引いていく。

オーストラリアというよりも、ニュージーランドのような雰囲気を持ったワイン。事実、最初飲んだ時はてっきりニュージーランドだと思い込んでいた。作り手が目指したのはブルゴーニュワインと言うが、確かにジュブレ的な味わいを持ったワインだと思う。こういうワインに出会うとテロワールという言葉の意味に戸惑いを感じずにはいられないな。

【? 4,500円?】

相性はいいけれど。。。 エヴァートンvsアーセナル戦

101115arsenal決して本調子ではないものの、チェルシー、マンU、マンCも勝ち点を伸ばせていない中で少しずつ差を詰めてきたアーセナル。この試合に勝てば単独2位に浮上できるチャンスで、アウェイ戦でのエヴァートン戦。相性は悪くない相手だけに、ここは落とすわけにはいかない。

スタメンはGKファビアンスキ、DFクリシー、ジュルー、スキラッチ、サニャ、MFウィルシャー、ソング、アルシャビン、セスク、ナスリ、FWシャマフ。

序盤はアーセナルがボールを回そうとするが、エヴァートンのチェックが早くパスをカット、またルーズボールを拾われる展開で、なかなかフィニッシュまで持ちこめない時間帯が続く。しかしこのところの試合よりは連携も良く、アルシャビンの動きも軽快。前節で不安視したジュルーもそつなく守備をこなす。

そして36分、ナスリの強烈な変化するミドルをGKがなんとか弾き、そのボールをアルシャビンが最奥で拾ってサニャに繋ぐと、サニャがゴール天井に向けてズドン!と決めてアーセナルが待望の前半での先制!!サニャがこんなシュートを撃つとはさすがにぶっとんだ。

後半からはウィルシャーが下がり、デニウソンがin。そして立ち上がり48分、デニウソンの中央のドリブルから運んだボールがセスクに、セスクが一旦右のシャマフに預けて、それをシャマフが柔らかいパスで返して、最後はセスクが右足でこするように決めるシュートを決めて、待望のセスクのシュートによる得点で追加点をアーセナルが得た。

その後はエヴァートンもホームのファンに後押しされて攻勢を強め、アーセナルも何度かピンチを迎えるが前節に続き動きがキレているファビアンスキがファインセーブ。ファビアンスキのシュートへの反応の速さは凄い!あとはコーナーキックなど浮き球の処理が問題か。

試合終了直前、ロスタイムにセットプレーから1点を奪われてヒヤっとしたものの、逃げ切って1-2でアーセナルが勝利。これで単独2位に浮上して直後の試合でチェルシーがサンダーランドに0-3で敗れる波乱があり首位とも勝ち点2差に迫った。これで次のノースロンドン・ダービーで勝てば、暫定首位となるところまでこぎつける貴重な1勝となった。

選手の動きがよく、アーセナルらしい崩しで勝ち取った2得点。自分の得点には結びつかなかったが、先取点のきっかけとなったシュートなど、ナスリのこのところの好調さがよく利いていたと思う。セスクは100%ではないけれど、その中で決定的な仕事をしてくれるのはさすが。守備のラインも堅く、特にスキラッチは目立たないけどポジショニング、ボールの処理が安定してDFの要になっている。ジュルーも前節のような迷いを見せずに早く中盤にボールを廻していた。彼には今が正念場だと思う。シャマフは悪くなかったけど、61分にナスリからもらったゴール真正面のボールをふかすなど、決定的なチャンスを決められないのが不満。

ファビアンスキは後半はナイスセーブの連発で、今やまさに守護神といってもいい存在になった。この2試合勝ち切った最大の功労者は彼だろうな。FABと言ったらこれまではファブレガスだが、最近はファビアンスキのほうが多いかも。

アーセナルらしい試合で2位躍進。休日締めくくりに相応しい気持ちよい試合になったな。

2010年11月14日 (日)

純米日本酒デー ぼちぼち呑もか

10111411011142日曜日の昼はマイミクさんの日本酒イベントにお邪魔した。

この日は全国から名だたる純米酒が勢ぞろい。「七本槍」「日置桜」「開春」「〆張鶴」「片野桜」「秋鹿」...約30本も飲めて、料理も食べ放題で付いて会費5千円以下なんだから、日本酒って本当にコスパあるなぁ。

日本酒の味の違いを表現するのって難しいけど、やはり呑み比べると味わいに違いがあることがわかる。そして同じ酒でも冷やと燗でまた味わいが違ってくるのだから、1本で2度おいしい?

最近は熟成させた酒も出てくるようになってきた。島根、温泉津の酒「開春」の「寛文の雫 木樽熟成」なんかは色も薄い醤油、香りは砂糖醤油そのものの香りで、味もまた濃厚。初めて飲んだが、正直「ウッ」と呑み下すには抵抗があった。こういうクセのある酒は冷やよりも燗の方がいいかな?

全体にはマイミクさんの嗜好もあるのか、ふんわりとした舌触りの柔らかい味わいの日本酒が多かった。約30種呑み切ると後が怖いので、余力を残して早めに撤収したけど、最後まで呑み続けたんんだろうなぁ。お疲れ様でした。

2010年11月13日 (土)

シャトー・ソシアンド・マレ2004 AOCオー・メドック

101114sociandoまんべんなく飲んでるつもりだけど、やっぱり抜け落ちはあるもので、肝心要のカベルネ・ソーヴィニヨンが少ないことに気がついた。世界中各地にあるカベルネだけど、やはり飲んでみると別格の奥深さが感じられるのは、フランス・ボルドー。

一級、二級と言ったグレードの高いワインはおいそれとは手が出せないけど、お手頃で質の高いワインは他にもある。このソシアンド・マレは 昔はそういうワインだったけど、評判が上がりすぎて今では二、三級と同等のレベルになってしまった。たまたま割安だな、と思える価格帯で出ていたので何年振りかに購入。

オー・メドックはドルドーニュ川とガロンヌ川が合流し、ジロンド川となる地域一帯に広く広がる地帯で、砂利の多い土壌。ボルドーの雄、マルゴー、ポイヤックなどに比べると知名度も低いが、質の高いシャトーが数多く存在すると評価の高い地域だ。シャトー・ソシアンド・マレはこの地域で最も評価の上がったシャトーで、ワイン批評家がこぞって格付け二級クラス、と評価したことで一気に価格が高騰した。セパージュはカベルネ・ソーヴィニヨン55%、メルロー40&、カベルネ・フランとプティ・ヴェルドーで5%。価格が高騰する以前に飲んだだけだが、さて?

色は温かみのある落ち着いた赤みの強いルビー色。香りはカシスリキュール、ロースト香、鉛筆、生肉、腐葉土の香りが感じられる。

アタックは滑らかで柔らかい酸が舌を優しくくるむように、ゆっくりと伸びてくる。果実味は熟し、刺激の少ないしっかりした旨み。タンニンはまだ少し硬さはあるものの、出しゃばらずに味わいに重みを与えている。中盤からは弾力性が感じられる果実味が広がり、酸、旨み、タンニンが調和した味わいを形作る。

余韻は節度を持ちつつ重みのあるタンニンが収まると、熟した果実の甘みが口の中に膨らみ、ゆっくりとその容積を縮めていくようにゆっくりと引いていく。

カベルネ主体だが、思いのほか滑らかで柔らかな味わい。堅苦しくなく、余韻まで息を切らさない熟した果実味が印象的なワイン。誰もが美味しいと思えるワインなんだろうな。

【Cave de Terre淡路町店 5,500円】

2010年11月11日 (木)

ちぐはぐな試合を神アンスキが救う アーセナルvsウルヴス戦

101111arsenal 前節は何度もチャンスがありながら点を取れずにワンチャンスに屈したアーセナル。気を取りなおしてのウルヴス戦。GKファビアンスキ、DFクリシー、ジュルー、スキラッチ、サニャ、MFウィルシャー、ソング、アルシャヴィン、セスク、ロシツキー、FWシャマフ。

試合開始早々37秒、右サイドから入れたソングのいいクロスがトップのシャマフの頭にドンピシャで早くもアーセナルが先制点!その後もアーセナルペースだが、思ったように点が入らない。そしてコシエルニーの出場停止で入ったジュルーが29分、相手のロングボールを追っていた時に滑ってしまい、突破を許すミス。点には至らなかったが、やはり彼の守備は軽く不安。前半は1-0のまま終了。

前半の終わりごろからウルヴスに攻められる場面が多くなったが、後半はアーセナルのチェックが甘くなりウルヴスにゴールを狙われる。いつ点を取られてもおかしくない雰囲気があったが、ファビアンスキのナイスセーブもあり、なんとかしのぐ苦しい時間帯。アーセナルは攻撃のリズムが全くつかめず、セスクから前線への流れもなくなり防戦一方。

68分にはデニウソンがウィルシャーと交代。しかし試合の流れは変わらず、アーセナルのイライラがつのる。80分にはアルシャヴィンの右コーナーキックからゴール前混戦の中でジュルーがシュートを打つが枠を捕えず、徹底的に決定的チャンスをものにできない今日のアーセナル。。。88分にはドイルが3人に囲まれながら放ったシュートが辛くも枠の外に行き、同点を逃れる。

93分、相手シュートを指先で止めて防いだファビアンスキ、そこからのカウンターでシャマフが決めて遅すぎた2点目を奪い、これで勝負あり。なんとかアーセナルがらしくない試合をものにしてとらなければならない勝ち点3をキープした。

最初と最後だけきめる、シャマフらしい(?)得点の取り方。ただし、この間は殆ど利いていなかっただけに、素直に喜べない。前半終盤からアーセナルの守備が甘くなり、ウルヴスに攻め込まれるシーンが多くなった。ジュルーに対する心配はこの試合でも払しょくできず、ピンチを招くチェックの甘さは心配を通り越している。次の試合もコッシーは出場停止で、ジュルーなんだろうか?

その甘さ、ボール支配率56%、枠内シュート7本の試合を救ったMOMは間違いなくルーカス・ファビアンスキ。特に93分のシュートは決められてもおかしくなかった。あそこからの2点目のシャマフはオマケみたいなもの。GKで勝ちを拾ったような試合で、前節で疑問符がついた信頼を1試合で立て直した精神力には心から拍手!

勝たなければならなかった試合を質はどうあれ勝ち切ったアーセナル。まだまだ優勝をあきらめるわけにはいかないね。

2010年11月 9日 (火)

完封負け、試合負け アーセナルvsニューカッスル戦

101107arsenalプレミア前節で苦労して勝ったものの、チャンピオンズリーグで敗れて停滞気味のアーセナル。CLでは主力を温存したので、ホームのこの日はベストメンバーで、昇格復活のニューカッスルを迎え撃つ。GKファビアンスキ、DFクリシー、コシエルニー、スキラッチ、サニャ、MFウイルシャー、ソング、トップ下セスク、FWにウォルコット、ナスリ、トップにシャマフ。ベンチにはついにファン・ペルシーが復帰した。

ニューカッスルで注目するのは大型の豪快なキャロルだったが、その一抹の不安がこの試合では現実化してしまった。

試合は入りからアーセナルペースだったが、肝心最後の攻めが決まらない。ポストにはじかれる不運もあったが、こういう得点力の不足がここ2、3年何度もあったが、今年も例外ではないようだ。13分のセスクのフリーキックが決まっていれば、違った展開になっていただろうが、この日のセスクはパスミスも目立ち、動きも鈍く他の選手との連携もうまくいかなかった。早目に変えてロシツキーという選択もあったと思うのだが。39分のナスリのシュートも決まらず。

そして46分、バートンからのロングボールを飛び出したファビアンスキが処理を誤り、そこに詰めていたキャロルが頭で押し込んで先制点はニューカッスル。嫌な選手が嫌な時間帯で点を奪う痛い展開に。

後半開始早々49分に得たチャンスもウォルコットのシュートはバーに嫌われる。ここからニューカッスルは守りに徹し、アーセナルにスペースを与えない。攻め手がなくなったアーセナルはロングパスを連発、セカンドボールもニューカッスルに拾われ時間だけが過ぎて行く。ナスリ、シャマフ、ウィルシャーを下げて、アルシャビン、ファン・ペルシー、ベントナーを投入し得点を狙うが、展開は全く変わらず、ホームで痛い完封負けを喫する結果となった。

アーセナルの負け試合の典型にはまってしまったような試合だった。それにしてもこれだけ連携の悪い試合もかつてなかったような気がする。そして11人いても11人機能していない現実、シャマフはこの試合フル出場していたのが信じられないくらい消えていた。ウォルコットも相手に詰められてスペースを消されて、後半はサイドを行ったり来たりするだけ。それに比べると、高さのあるキャロルにボールを集めて、守りを堅くしてアーセナルの選手にスペースを与えない試合をやっていたニューカッスルの組織的な試合運びが時間がたつにつれて目立って、アーセナルの好機を奪っていった。苦し紛れのロングボールばかり見されられては、ホームの観客も早々に帰りたくなるのは仕方なく思える。

そしてこの試合一番感じたのは、苦境をなんとか切り開こうとする選手の不在。MUのパク・チソン、リヴァプールのカイトのような献身的に走り回ってチャンスを見つけて、その瞬間をものにするような選手が今のアーセナルにはいない。今日は負けたけど仕方ない、次がんばればいい、っていうような雰囲気であるならばタイトルは今年も難しいんじゃないだろうか。そんな不安が表面化した試合だったな。

2010年11月 8日 (月)

Capitolo 2 civetteria o dandismo 1周年記念パーティ

101107due1_2101107due2101107due3多分、大阪で一番名前の長いイタリアン、北堀江の「第2章、戯れとダンディズム」の1周年記念パーティにお邪魔した。

この日は千円で食べ放題、天井から吊るされた生ハムも削り放題。帽子に鳥を乗せた特別キャップ(?)をかぶったオーナーシェフ、藤田氏が厨房で一人黙々と料理を作り続ける。

決して広くはない店の中は時間がたつごとに人が集まり、動くのも難しいほど。そして8時を廻ったころからは生ライブも始まり、音に酔いつつワインと料理に酔うというこの店のコンセプトらしい空間と時間が演出される。

土着ラブ(??)的なシェフのラインナップもあり、この日はフリウリのフリウラーノ、アルト・アディジェのソーヴィニヨン、シチリアのネレッロ・マスカレーゼ、最後はモンテプルチアーノ・ダブルッツオと堪能させてもらった。この日はたぶん夜遅くまで宴会が続いたんだろうな。短い滞在期間だったけど充分に楽しい時間を過ごさせてもらいました。でも客層若かったな~。

2010年11月 7日 (日)

頂点を過ぎた危うさか カポディモンテ美術館展  

101031kapodimonte小国が分立したイタリアにあって、南イタリアの主要国であったナポリ王国。しかし、その実態はフランス、スペインの影響下に置かれた国家でもあった。

このカポディモンテ美術館のコレクションの主体をなす大貴族、ファルネーゼ家もまた王国の転変とともに生きてきた一族であった。ファルネーゼ家自体はパルマ公として北イタリアの小国の君主であったが、時にスペイン勢力につき、3代目の公爵アレッサンドロはスペイン王フェリペ2世臣下かつ甥であり、王の庶弟ドン・ファン・デ・アウストリアの後継としてネーデルラント総督にもなっている。

そのファルネーゼ家がかつて集めた絵画を主体とした展覧会が京都で開催された。

http://www.bunpaku.or.jp/exhi_napoli.html

大きく扱われているのはパルミニジャーノの「貴婦人の肖像(アンテア)」だが、硬さが目立ち、僕はあまり魅力を感じなかった。むしろマンティーニャ、ティツィアーノ、エル・グレコの作品が興味深かった。特筆すべきは女流画家、アルテミジア・ジェンティレスキの「ユディトとホロフェルネス」、ユディトが敵軍の将軍の寝首をかく題材は幾多の画家によって描かれてきたが、これほど凄惨に描いた画家はいない。女性が主張し始めたルネサンス以降の歴史の中でも一つの記念碑的な作品だと思う。

その他、HPでも紹介されているグイド・レーニの「アタランタとヒッポネス」の不思議な危うさと均衡を保った平行四辺形的構図の妙が印象的だったが、後半の作品に共通して感じられたのは非現実性と色の暗さだった。そして暗い青に支配された画面からは、明るいイタリアの雰囲気とは対照的な不安、混沌といった印象を受けざるを得なかった。しかしその中に不思議と魅かれる何かがあったのは、頂点を過ぎ転落に向かう物が持つ危うさによるものなのだろうか。そして、このような絵画を収集し、自邸に飾りその前に対峙した貴族もまたそうした魅力に魅かれたのだろうか。

いつも見るイタリアとは違った世界、しかしそれもまたイタリアの一つの側面には違いない。イタリアの複雑な歴史が育んだ芸術の多様性を考えさせられた展覧会だった。

カポディモンテ美術館展 ナポリ・宮廷と美 ルネサンスからバロックまで

京都文化博物館

2010年10月9日~12月5日

2010年11月 6日 (土)

初開催 神戸地びーるフェスタ2010 参戦!

101106beer1101106beer2神戸ベイシェラトンホテルではワイン、日本酒のイベントが続いていたけど、今年初めてビールのイベントも開催された。「地びーるフェスタ2010 秋の収穫祭」ということで、関西周辺の9つの地ビール醸造所が参加。

参加した醸造会社のラインナップは、

①大山Gビール(鳥取県) ②道頓堀麦酒醸造株式会社(大阪府) ③京都町麦酒醸造所(京都府) ④松江地ビールビアへるん(島根県) ⑤地底旅行株式会社(大阪府) ⑥箕面ビール(大阪府) ⑦羽田酒造(周山街道、京都府) ⑧寿酒造(国乃長、大阪府) ⑨伊勢角屋麦酒(三重県)

開場した時には既に壇上で権上康志カルテットによるジャズライブ。こういう明るい酒飲みの場所でジャズ、ってのが素敵だな、と思うほどにアグレッシブな演奏を聞かせてくれた。

その後は少しずつ各ブースのビールをチビチビいただく。ただ、物がビールだけに腹が膨れるしまわりも早い。だんだんいい感じになってきたが、結局閉会の17時近くまで入り浸ってしまった。

この日の最高は三重県、伊勢角屋麦酒の柚子の香エール。柚子がビール本来の香りを邪魔しないように絶妙に香りづけされていて、その香りとバランスを保つようにピュアな味わい、程よい渋さ。するっと飲めるけれども、それぞれの味わいの個性がしっかりと記憶されるほどに残る明確さが印象的だった。

殆どのお客が最初から最後まで堪能していた、ビール党にはたまらないイベント。今年が最初と言う事で来年以降もあるかどうか、一抹の不安は残るが十二分に楽しませてもらいました。

2010年11月 2日 (火)

マリオ・スキオペット フリウラーノ2008 DOCコッリオ

101031furiuranoここんところブルゴーニュの赤に回帰していたけれど、何故か再び北イタリアに関心が向いてきた。寒くなって本当ならばしっかりした赤に行くべきなんだろうけれど、そうならないのが天の邪鬼なところでして。。。

で、いろいろなサイトで知らない造り手を探していたところ出会ったのが、名前がブドウっぽいこの造り手。スキオペットって、フリウリのスキオペッティーノって品種と何か関係ありそうな予感。。。

マリオ・スキオペットがワイン作りを開始したのは1965年。『良いワインとは大地の誠実な表現であり、またそのワインを造る人の誠実さの表れでもある。そしてそれらは人々の自然に対する大いなる尊敬に基づいてのみなしうる』という父の遺志を受け継いだ子供たちが今もフリウリの地で透明感にあふれたワインを造り続けているという。

色は緑がかった、ねっとりした質感のある麦藁色。香りはグレープフルーツ、ビワ、ライム、ハーブの香り。

口に含むとスプーンを舌に押し付けたような感覚の明確なフォルムと金属的な味わいを感じる。その堅固な殻が破れると、丸みを帯びた酸、柑橘系の果実の旨み、そしてしっかりした渋みが同時に現れる。この渋みが明瞭で、このワインの味わいを引き締め、落ち着きと複雑さを表現している。

中盤から余韻までこのグレープフルーツにある苦みにも似た味わいがベースとなり、穏やかな旨みをたたえつつ、最後まで息を切らさないまろやかな酸と絡みながらゆっくりと優しく引いていく。

明瞭なフォルム、外郭を感じさせるところが、いかにもフリウリ、しかもフリウラーノの特徴を表現していると思う。この地で生き延びてきた品種の良いところを表現できる造り手の技を感じさせるワインだったな。Good JOB!

【酒喜屋 3,400円】

2010年11月 1日 (月)

イタリアンとひやおろしの会inオステリア・コチネッラ

最近イベントに欠かさず出没する、オステリア・コチネッラでいつもとは違った昼間の日本酒、ひやおろしの会をするとあって、即答で参戦。8種類のひやおろしを堪能してきた。

101031hiyaorosi1101031hiyaorosi2101031hiyaorosi3101031hiyaorosi4101031hiyaorosi5101031hiyaorosi6                                      

                        

                       

                   

                         

                  

                      

                                                                      

ひやおろしってよく聞く名前だけど、春先に絞って火入れした新酒を夏の間涼しい酒蔵で過ごさせて、秋に冷やのまま大樽から出荷用の樽に移して「卸し」たことから「冷や卸し」と呼ぶようになったんだそうだ。この日飲んだのは8種類。

①秋鹿 純米吟醸 限定5千本 (大阪府 山田錦 精米歩合60% 日本酒度+4)

②刈穂 山廃純米原酒 番外品 +21火入れ (秋田県 美山錦 精米歩合60% 日本酒度+21)

③一ノ蔵 特別純米酒 (宮城県 ササニシキ 精米歩合55% 日本酒度+1)

④黒龍 純米吟醸 三十八号 火入れ (福井県 山田錦 精米歩合55% 日本酒度+4)

⑤陸奥八仙 特別純米 無濾過原酒 (青森県 華吹雪・むつほまれ 精米歩合60% 日本酒度+1)

⑥大山 特別純米 (山形県 出羽の里 精米歩合60% 日本酒度+2)

⑦浦霞 特別純米 (宮城県 ササニシキ 精米歩合60% 日本酒度+1)

⑧蒼空 純米7号酵母生詰 (京都府 美山錦 精米60% 日本酒度+2)

101031hiyaorosi7101031hiyaorosi8日本酒はワインよりも違いを読み取るのは難しいけど、これだけ飲み比べると結構違いが明瞭に感じられる。特にアタック、口にした時の印象はかなり違った。秋鹿の硬質で明確なフォルム、浦霞の飲んだ瞬間ほどけるような柔らかな感覚は対照的。今回飲んだ8種類それぞれ違った味わい、香りの個性が感じられ、とても勉強にもなった。

日本酒のアテに出されたのは、定番パルミジャーノと鶏のレバー、そして刈穂を入れて煮込んだイタリア風おでん。大根と人参が肉と日本酒の旨みを吸い込んで、ヒタヒタの柔らかさ。日本酒に合わせる料理としてはサイコー!森山シェフ、相変わらず気が利いてます。昼酒の極みのイベント、ありがとうございました。予想はしてましたが結構まわって、回復に時間かかりましたけど。。。