フォトアルバム

カテゴリ

最近のトラックバック

お気に入りリンク

« 2010年2月 | メイン | 2010年4月 »

2010年3月

2010年3月31日 (水)

レ・ドゥエ・テッレ サクリサッシ・ビアンコ2006 DOCコッリ・オリエンターリ・デル・フリウリ

100320dueterre北イタリアは、イタリアでありながら何処となく自分たちが持つイタリアのイメージと異なる物を持っていると感じる。それは歴史的にこの地域がハプスブルク家、神聖ローマ帝国の勢力圏に属していた時期が長いという事が大きい。そしてワインもまた、多くのイタリアとは違う個性を持っている。

この地域で魅力的なのはやはり白だと思う。アルプス山脈の麓、冷涼な気候が育む酸の透徹とした味わいは、イタリアでもこの地域独特のものだろう。そしてその個性が最も色濃く表れる地域がこのフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州なのではないだろうか?

レ・ドゥエ・テッレ、スロヴェニア国境にあるこの小さなワイナリーから生み出されるこの白ワインは、この地域の土着品種フリウラーノ、リボッラ・ジャッラにピノ・ビアンコを混醸している。「聖なる石」と呼ばれる畑は、かつて教会の遺跡が出土した事に由来するのだそうだ。

色合いはまったりとした質感を持つ、深みのある茶色がかった黄色。香りはグレープフルーツ、マンゴー、ママレード、キンモクセイ、バックにミントの香りも感じられる。

口に含むと、おだやかでねっとりした酒質。ほどよい甘みを伴いつつも、芯の通った緊張感のある酸が舌の中心を突き進んでくる。伸びのある酸だが、角が取れていてやさしく広がってくる包容力のある酸。中盤は繊細だが凝縮された、中身が詰まっている旨みが少しずつ殻を破るかのようにその真価を現す。口にするたびに感じられる酸化熟成の香りも程よくアクセントとなって、このワインに複雑さを加味している。

余韻は滑らかな酸に裏打ちされた、浸透力のあるミネラリー感。ボリュームは大きくないけれども、滋味と形容すべき染みてくる味わいが広がり、また再びグラスを傾けたいと思わせる。

爆発するようなスケール感ではないが、どんどん引き込まれていく深さを備えたワインだと思う。伸びやかだが決して刺すような攻撃的ではない酸もこの地ならではのものだろう。心に浮かぶ土地の個性を現実に表現する造り手の思いも感じられる。飲んでいて穏やかな気持ちにさせてくれるワインだと思った。Good JOB!

【? 6,000円?】

2010年3月30日 (火)

グビグビいきたい居酒屋感覚 瓦町ブラン

100319100319_2大阪・本町の南、淡路町近辺は最近気になる食事スポットが多い。その中でもいつも賑わってそうで、なかなか立ち寄れなかったこの店にようやく入ることができた。

ラスト・オーダーの10時半に近い時間に入ったけど、みせはまだまだお客さんで一杯。あまり広くない店はカウンターとテーブル席は確か3席ほどだけど、こういう雰囲気は大好きだ。

まずはグラスワインだが、ニューワールド中心に500円くらいのリーズナブルなワインが泡、白、赤あわせて10種くらい開いているのが嬉しい。ボトルも頼めるけど、1本3千円以下でこれもイタリア、フランスも含めてなかなか面白い展開。この価格だったら4人集まれば1本頼んでも全然大丈夫だ。しかし、この日はスペシャルボトルにオーパス・ワンが出ていたが、こちらは値段相応、そりゃそうだ。

料理も種類多くて、しかも単価が安いので気兼ねなく自分の好きなものを頼むことができそう。この日は時間もなかったので、手っ取り早くエシャロットの焼き野菜、ハマグリのシェリー蒸し(?)をいただいた。

オーダーストップの時間になってもまだお客さんが来る。この界隈の人たちにこの店はさぞかし愛されているんだろうな。

大衆食堂瓦町ブラン

大阪市中央区瓦町4-5-6

06-6232-1181

昼 11:30~14:00 ※なくなり次第終了

夜 17:00~24:00(フードラストオーダー22:30)

土日休

2010年3月29日 (月)

最高の盛り上がり! 大相撲春場所千秋楽

100330100330_2長いこと大阪に住んでいるけど、初めて大阪場所、春場所を生観戦に行ってきた。実は大の相撲ファンで、自分自身もかつてちょっとだけやっていたこともある。

千秋楽なので、若干進行は早め。この日は幕下上位五番が始まる時間くらい、午後2時を目途に入場。このころになると幕内力士も徐々に場所入りしてくる。支度部屋とかが一般の通路に近いので、接触する機会も多い。元栃東の玉ノ井親方、土佐の海、黒海、審判の元琴の若の佐渡ケ嶽親方など、生で見れて結構興奮。そして席に座るとビール片手に、名物の焼き鳥を食べながら、相撲に集中。

100330_3100330_4100330_5100330幕内に入ると、場内もほぼ満員の観客が入って活気に満ちてきた。

懸賞の数も増えてきたけど、これは特定の取り組みばかりに複数の掛け手がつくので、昔に比べるといびつな感じは否めない。でも、確か1本6万円でNHK放送で正々堂々CMできるんだから、この不況の中では価値があるのかな。キティちゃんの垂れ幕も登場していた。

そして場所は来場所の大関昇進が確定している関脇把瑠都が14勝を挙げたものの、横綱白鵬が結びで大関日馬冨士を倒して、全勝優勝を決めた。結びでは決定戦を期待して日馬冨士を応援したけど、終わってみれば白鵬の安定感が際立って文句のつけようのない優勝という結果に納得。

椅子席での観戦だったけど、思ったよりも良く見えた。もっと早くから見ておけばよかったと後悔。次回、来年もぜひ足を運びたいね。

2010年3月28日 (日)

最後まであきらめない者が勝つ バーミンガムvsアーセナル戦

100328arsenal_2プレミアは3強が2点差でひしめく展開。3位で絶対に負けられないアーセナルはアウェイでのバーミンガム戦。セント・アンドリュースではエドゥアルドが大ケガを負った記憶も残っているだけに、一筋縄ではいかない予感もあった。

スタメンは、レッドによる出場停止のフェルメーレンの代わりにセンターバックにソングが入った。GKはアルムニア、DFがクリシー、ソング、キャンベル、サニャ。DFはデニウソン、ディアビ、セスク。FWが左ロシツキー、右ウォルコット、トップにベントナー。

試合は序盤からバーミンガムの細かなチェックにアーセナルが攻めあぐねる。パスを自由に出させてもらえず、速攻も効かない、アーセナルが最も嫌がる展開に徐々に捉えられていく。17分にソング、25分にクリシー、と前半の早い時間に厳しいジャッジでイエローをもらってしまったのもブローのように効いてきた。そして35分には接触プレイでセスクが足を引きずる最も見たくないシーン。一旦ピッチ外に出て治療を受けて戻るが、やはり気にするしぐさを見せて、これは前半での交代必至かと不安が募る。

後半セスクはそのまま出場。前半をそのまま引きずる展開を打破できない中で、69分にヴェンゲル監督はロシツキーとウォルコットを下げて、アルシャビンとナスリを投入。しかし守備意識の強いボルトンは、エリア前を堅くしてアルシャビン、ナスリの縦への突入を許さない。

しかし81分、ナスリが右からドリブルで持ち込みスペースが空いたエリア前の中央から放ったミドルシュートはGKのセーブを突き抜けてゴール左隅のネットを揺らし、ようやくアーセナルが先制!80分からの得点力がこの試合も発揮された。

これで何とか首位にくらいついていける、という安堵の雰囲気が漂い始めたロスタイム3分の92分、ボルトンの長いゴールキックで始まったワンチャンス、バーミンガムのフィリップスの浮いたシュートに対してアルムニアがパンチングで後ろに反らしてしまい、バーの上に当たったボールがネットを揺らしてしまう。終了間際の手痛い失点で、アーセナルが勝ち点2を逃して引き分けてしまった。

1点差がついたとき、今季はこのまま逃げ切る展開が続いていたので見ている方も安心してしまった。プレイする選手たちもおそらく気持ちのどこかに「逃げ切った」という思いがあっただろう。しかし昨季はこういう展開で勝ち星を逃していた。その嫌な展開がこの大事な局面で出てしまったのは辛い。

最後のアルムニアのプレイは確かに残念だけど、それ以前にチャンスを作れず、決定的な場面でも決められなかったし、ボルトンに守りきられた展開を考えると、引き分けは公平に見れば妥当な結果だった。あの場面で諦めていなかったバーミンガムの選手の気迫が運を呼び寄せたんだろう。

諦めない者が最後は勝つ、この試合はその事をまさに思い知らされたような気がする。痛い授業料だったけど、まだ終わったわけじゃない。気持ちを切り替えて諦めずに、最後に勝てばいいんだから!

2010年3月27日 (土)

普通~の休日

100326_2今日は朝10時起き。久々に何も予定のない休日です。

朝から洗濯、部屋の掃除をぼちぼち。近くのスーパーに行って食料を調達しに行ったら、里芋が安く出ていたので、人参としめじと一緒に煮物にしてみる。たまたま日本酒が少しばかり残っていたので、一気に入れて煮ると、いい感じで甘くなった。

この後は本屋に行って、途中ロフトによって蒸し用の調理器具を買う予定。帰ってきたら丁度飯も炊けているはずなので、夕食。その後は勿論アーセナル!

明日は1日外出するので、土曜日はこの調子でダラダラするつもりです。

2010年3月25日 (木)

マシャレッリ トレッビアーノ・ダブルッツォ カステッロ・ディ・セミヴィコリ2006 

100324castelloトレッビアーノという品種は有名だけど、敬意は払われていない品種のような気がする。フランスではユニ・ブランとして収穫量の多いブドウ品種として、ワインよりもコニャック用の蒸留向けに造られていて、「質より量」的な扱いを受ける。

フランスではこの品種から驚くようなワインは生まれないが、イタリアではそうとは限らない。確かに大量消費用のゴクゴクいけるワインの方が多いのかもしれないが、中には価格も相応するワインも存在する。このマシャレッリのワインもトレッビアーノとしては高価な部類に入る。

イタリア中部でアドリア海に面するアブルッツォ州。ここでは赤ならモンテプルチアーノ、白ならこのトレッビアーノ(ボンビーノ・ビアンコ)から造られるワインが有名だ。マシャレッリはアブルッツォ州の代表的生産者。このワインはステンレスタンクで発酵させ、瓶熟1年を経て出荷される。

落ち着きのある枯れた麦藁色。洋ナシ、セメダイン、缶詰シロップ、柑橘の皮、砂糖漬けの果物の甘い香り。

口に含むとほろ苦さと重量感のあるがっちりした熟れた酸を感じたと思ったら、直後に中から飛び出してくるように鮮烈な推進力のある酸が突き進んでくる。酸が収束すると、そこに熟れた旨みが穏やかに広がり、ふっくらしたボディを形成する。重々しくはないが、存在感のある旨みが安定感を形成する。

余韻はほんの少し感じる酸の収斂感から来る苦みがほどよく感じられ、ふんわりとした旨みの心地と共にゆったりと引いていく。

昔はこういう品種の高いワインはあまり関心がなかったけど、最近は逆に関心がある。先入観を覆した時の印象はまた格別だし、このワインの持つゆったりとした雰囲気もまた、この品種に対して持っていたイメージとは全く違うものだった。この造り手のリーズナブルなトレッビアーノも試してみたいな。

【ワイン・グロッサリー 4,150円くらい】

2010年3月23日 (火)

連休飲み納め オステリア・コチネッラ南伊ワイン会

3連休の中日はフランス、ローヌのワイン会、とくれば、最後はやはりイタリアで締めくくってもらうしかないでしょう!ということで、最終日は京都三条新町のオステリア・コチネッラにまたお邪魔してのワイン会。

100323italia1_2100323italia2100323italia3この店のワイン会の魅力はワインもさることながら、ワインに合わせたボリュームのある料理も楽しめるという事。この日は特に量もガッツリある、力強い料理が楽しめた。この日の料理はコチラ。

【前菜】タコと帆立のレモンチェロソースあえ ヴィシソワーズのピューレとともに

【パスタ】ブリのシチリア風ソース マルサラ酒風味 レモンを練り込んだタリオリーニで

【メイン】鹿すね肉とンドゥイヤのカラブリア風煮込み

そしてこの料理と一緒に楽しんだワインはコチラ。

①マストロベラルディーノ モレ・アイオルム・フィアーノ・ディ・アヴェッリーノ1999(カンパーニャ:フィアーノ)

質感のある黄色。ニッキ、ママレード、アプリコット。透明感のある酸に軽快な甘みがうまく乗る。甘さ程よく、張力のある旨みが広がる。ボリュームは抑制気味だが、中身は濃い。

②ベニート・フェラーラ グレコ・ディ・トゥーフォ ヴィーニャ・チコーニャ2007(カンパーニャ:グレコ)

乾いた感じの薄黄色。マロン、白あん、タイムの香り。軽快で瑞々しい酸。繊細な甘みがバランスよく細かに絡む。終盤のミネラル感が味わいを引き締める。爽やかなおいしさ。

③パーネ・ヴィーノ アルヴァス2007(サルディーニャ:マルヴァジア・ディ・カリアリ、ヴェルメンティーノ、ナスコ)

レモンティーのような褐色。ドライフラワー、ビニル。アタックから舌に染みる浸透力。乳酸のまろやかさ。甘みはべたつかず、きれい。収斂感も程よく、マルサラのような余韻を持つ。

100323italia4 ④モンテヴェルティーネ モンテヴェルティーネ・リゼルヴァ1998(トスカーナ:サンジョヴェーゼ)

深みを持つルビー色。バラ、フランボワーズ。稠密な旨みと、華やかでピュアな果実味の中に細かく溶け込んだタンニン。角が取れた味わいが流麗に口の中を駆け巡る。

⑤イル・カン・タンテ エトナ・ロッソ2002(シチリア:ネレッロ・マスカレーゼ80%、ネレッロ・カプチョ20%)

若々しいルビー色。プラムジャム、墨、ビターチョコ。柔らかなアタック、直後に迫力のあるタンニンを含んだ濃密な果実味が広がるが、中盤は一転穏やか。染みてくる余韻の感覚。

⑥パラーリ ファロ2006(シチリア:ネレッロ・マスカレーゼ90%、ネレッロ・カプチョ10%)

少し湿り気のあるルビー色。湿った土、鉄、血肉。アタックからベリーの酸と旨みが水平に広がる。がっちりした骨格、膨らみのある果実味。穏やかだが重心の低い味わい。

⑦コス コントラーダ・ラビリント2004(シチリア:ネロ・ダヴォラ50%、カベルネ・ソーヴィニヨン50%)

深さのある濃いルビー色。プラム、スパイス、ドライハーブ。甘みが前面に出た味わいと、まろやかな酸。序盤のボリュームから、中盤からは抑制が効いた穏やかな旨み中心の味わい。

⑧ダブルノ ブエ・アピス2003(カンパーニャ:アリアニコ)

厚みのある黒みがかったルビー色。革、ハーブ、黒コショウ、砂鉄。堅牢で迫力のある味わいが一気にやってくる。濃いタンニン、甘みも強いがべたつかない。後味はビターチョコで優しいほろ苦さが引き締める。

いずれもパワーはあるが抑制のきいた味わいで、キャラクター豊かなワイン。甘さとコクの豊かな料理との相性も良く、連休最後の夜を楽しめるイベントだったな。

2010年3月22日 (月)

第4回ローヌ持ち寄りワイン会 in カネトン

100322rohne1100322rohne2100322rohne33連休の中日は、恒例となったローヌ持ち寄りワイン会の第4回目。

この日は谷町筋のフレンチ・ビストロ、カネトンさんでの開催、参加者16人で総勢16本のローヌワイン+乾杯シャンパーニュが3時間半の間に全て開くという中身の濃~いワイン会となった。

【白】

①ドメーヌ・ドゥ・カイヨ シャトーヌフ・ド・パプ ブラン2001

②シャプティエ エルミタージュ シャント・アルエッテ1989

③シャトー・ライヤ コート・デュ・ローヌ ブラン フォンサレッテ2005

④アラン・グライヨ クローズ・エルミタージュ ブラン2008

⑤ドメーヌ・デユ・ペゴー シャトーヌフ・ド・パプ ブラン キュヴェ・レゼルヴェ2003

【赤】

⑥シャトー・ライヤ コート・デユ・ローヌ ルージュ フォンサレッテ1999

⑦アラン・グライヨ クローズ・エルミタージュ ラ・ギロード2006

⑧エリック・ブールタン ヴァケラス ルーカ・トゥンバ2004

⑨ボーカステル コート・デュ・ローヌ コドレ・デ・ボーカステル2001

⑩ポール・ジャブレ・エネ コート・ロティ レ・ジュメル1992

⑪ドメーヌ・デュ・カイヨ シャトーヌフ・デュ・パプ レ・カルツ2000

⑫アンリ・ボノー ヴァン・ド・ターブル・ド・フランス レ・ルリエNV

⑬カヴォー・シャントコーテ コート・デュ・ローヌ クー・ド・クール2001

⑭ロジェ・サボン リラック シャペル・デ・ミヤック1998

⑮シャトー・ライヤ コート・デュ・ローヌ ラ・ピアラード1990

⑯ドメーヌ・リショー コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ ケランヌ レブレスカード2000

この日のワインは珍しくシラー単独というのがなかった。自分が持ってきたクローズ・エルミタージュと、わずかにヴィオニエが混醸されているロティくらい。あと白が5種類あるのは、さすがにローヌ好き、赤がどうしても多くなることを見込んでのバランス感覚だ。

この日は前菜からお魚、肉に至るまで料理も充実。カネトンさんらしく、フォアグラが2品登場して、特に後から出てきた優しく火を通して甘めのソースを絡めた柔らかいフォアグラが美味。これでご飯が何倍も食べられそうなほどだった。

今回も大満足のローヌ会。シラー好きにはたまらない企画を開催してくださった感じの方々にお礼申し上げます。また素敵な料理を営業時間外に提供していただいたカネトンの方々にも感謝。

100322rohne4100322rohne5100322rohne6100322rohne7 100322rohne8

2010年3月21日 (日)

セスクおかえり!そしてソング、ディアビの成長。 アーセナルvsウェストハム戦

100321cescCL準々決勝戦はバルセロナに決まったアーセナル。まさに相手に不足なし、という感じだ。今の勢いならば全く怖くない。借りを返す、というモチベーションが働くはず。

リーグ戦は優勝争いも佳境。この試合に勝てば首位になるアーセナルはホームでハマーズ戦。この試合でセスク、ロシツキー、そして出場停止だったソングが復帰して、選手層に厚みを増してきたのは終盤戦に向けて嬉しい限り。この日もスタメンはGKアルムニア、DFがクリシー、フェルメーレン、キャンベル、エブエ。MFが前デニウソン、セスク、底がソング。FWに左アルシャビン、右ナスリ、トップが好調ベントナー。サブにはエドゥアルド、ディアビ、ロシツキー、サニャを残す豪華布陣。

試合は序盤からアーセナルペース。そして良くも悪くもこの試合注目を集めていたデニウソンが5分に一旦ベントナーに預けたボールを再びゴール前で受けて放ったシュートが決まり、先取点を挙げた

このところリーグ戦では先取点を取っても追加点が遅い感のあるアーセナル。ハマーズも守備を意識するなかでなかなか決定的なチャンスまで持ちこむことができない。アルシャビンもこのところ早さに欠ける感があり、必ずしもコンディションが良くないようだ。

しかしこの試合3試合ぶりに出場したアレックス・ソングがキレキレ。ボールをカットして最終ラインまで攻め込ませないフィルターの役割と、精度の高いパスで攻撃の起点となる役割を十二分に果たしてくれていた。

なかなか一方的には勝たせてくれないアーセナルだったが、前半終了間際の44分、カウンターで攻め込まれてエリア内に入ってきたところをフェルメーレンが倒したが、PKに加えてレッド一発退場となってしまう。このレッドは意図的でもなかったのであまりに厳しすぎのジャッジ。しかしこのPKをアルムニアがコースを読んで防ぎ、前半は1-0で終了

後半は一人少ないアーセナル、ソングが一段下がってセンターバックに入る。ソングがDFの位置をそつなくこなしてくれるが、中盤のフィルター機能が薄くなり、ハマーズに攻め込まれる場面が増えてきた。この役割はデニウソンにはできず、チェックの薄さもあって不安な時間帯が続く。ベンゲル監督は58分にベントナーを下げてディアビを入れるが、ここからアーセナルの攻撃のリズムが再び戻ってきた。ソングが担ってきたフィルターの役割を再び果たし、ハマーズに決定的なチャンスを作らせない。そして持ち前の運動量、体の使い、柔らかいタッチと相手との間合いをキープする上手いドリブルを駆使して、攻撃のチャンスを作る。

攻め続けるアーセナルに82分、セスクのパスがエリア内でハンドを誘い、PK。ここをセスクが落ち着いてGKの逆を突き、試合を決める2点目。これでセスクはMFとしてピレスを超える15得点目を挙げた。この後アルシャビンが下がりエドゥアルドが入るが、試合は2-0のまま終了、アーセナルがリーグ戦6連勝で、暫定ながら再び首位に立った

この試合はどの選手も持ち味を発揮してくれた。フェルメーレンの一発退場は納得いかないが、後日必ず罰則の軽減があると信じたい。あの場面でアルムニアがPKを止めてくれたのが大きかった。1-1になってたら、どうなっていたかわからない試合だったと思う。

復帰したセスクの動きは全く不安がなかったし、終盤戦にバルサ戦も決まって、これから益々モチベーションを高めてくれるだろう。それにしてもこの試合、ソングの動き、ポジショニング、パスの精度は今季最高、プレミアでも最高のレベルに達した感じがする。後半のディアビも良かったが、アイデア豊かなこのMF、セスク、ソング、ディアビは新たなフゴーネス(創造者)となりつつある。これにラムジーが復帰してくれば、楽しさ満載でまさにスペイン代表のようなクアトロ・フゴーネスだ。

残り試合を負けることができない中で、一人少ないピンチもものともせず連勝を続けるアーセナル。今日のような試合を追加点で勝ち切ったことで、ますますタイトル獲得への予感が現実味を帯びてきた。勢いもお世辞抜きで3強一、もはや一試合も見逃すことはできないね。

2010年3月20日 (土)

ルネ・ロスタン コート・ロティ2005 ACコート・ロティ

100319パーカーポイント、それはワイン愛好家にとって無視はできないけど、決して諾、々と従うこともまたできない、不思議な存在。濃厚で凝縮したワインを評価しがちというが、自分はあまり気にしていないのでそれが真実かどうかもわからない。

その濃厚好きらしいパーカーがこの作り手を高く評価しているという。何度か呑んだこともあるこの作り手は、濃厚一辺倒のワインとは対極の位置にあるはずなのに、正直意外だ。

ルネ・ロスタンは元々不動産業で、趣味でワインの道に入ったものの、秘められた才能はこの分野で開花し、今やロティ1,2を争う造り手の評価を得るに至ったと言っても過言じゃないはずだ。何度飲んでもそのしなやかな酒質には驚くばかりだが、2005年のロティはどうだろう?

色は黒味の強い、静まった沼のような深さのある暗いルビー色。香りは黒コショウ、新聞紙、インク、ヨードチンキといった、果実よりもスパイス、薬品的な香りが顕著。

口に含むとまろやかだが伸びのある、意外に若さを感じさせる酸がまずは広がってくるが、その直後に詰まったタンニンと、充実したほろ苦さを伴う甘さがボリューム感を伴って一気に現れてくる。しかし傍若無人な奔放さではない。きれいな酸は張りと包容力をもって、これらの力強い味わいの隙間を埋めて、全体をまとめあげる。

中盤から余韻は一転、静けさのような柔らかな味わいが穏やかに広がり、きれのいい旨みを伴いながら、優しく穏やかに引いていく。

この酸のフレッシュさとは対照的なスパイシーさ、それが見事に調和した複雑な味わいは他にたとえようがない魅力にあふれている。ローヌ好きでこの味わいに魅力を感じない人がいるんだろうか?名手の銘酒、まさにここにあり。Good JOB!

【Cave de Terre淡路町店 8,000円?】

2010年3月19日 (金)

遅くても安心。 寿司よし

100319 このところ残業続きで、会社を出るのは10時半。自宅と会社の往復が続くだけの日が続きムシャクシャすると、どうしてもその反動は食生活に跳ね返る。

この日もなぜかむしょーに寿司が食いたくなったので、10時半から福島のこの店に足を向けた。

ここに入ったら、まずはこの特上握りから始めなければならない。この品揃え、しかも店なのに1,500円で出してくれるのだから嬉しい限りだ。これだけでも十分満足できる日もある。

ただ、この日はこんなんじゃおさまらなかった。ここからサーモン、カンパチ、タコ、イカ、蒸しエビ、タイラギ、赤貝、アワビ、アテにホタルイカ、桜エビのかき揚げと頼みまくり、途中から日本酒にバトンタッチ。やっぱ寿司には日本酒だよね。

寿司食いたい病が治癒するには1時間半の手術、治療費7千円がかかった。しかし、この日の薬は特効薬、これ以降寿司食べたい病がピタリとおさまていることは言うまでもなし。ほんと、重宝な寿司屋さんです。

寿司よし

大阪府大阪市福島区福島5-11-6

06-6453-3185

10:00~15:00 16:30~02:00

無休

2010年3月17日 (水)

シャトー・サン・ピエール1990 ACポムロール

100315ctsaintpierre ボルドーの中でもメルローの比率の多いサンテミリオン、ポムロールといった右岸地域のワインの方が好みかもしれない。早熟なメルローらしく若い時は若い時なりのつるっとした表面的な滑らかさは感じられるが、それが熟成と共にこなれてくると、覆っていた薄皮が取れたかのように繊細な旨みが前面に出てくるようだ。

このシャトー、同じ名前のシャトーが左岸にもあるけど、こちらはポムロール。当たり年の1990年で、20年を経て飲みごろになっていると思えるのだが、さてどうだろうか?

色はあまり熟成感が表面に出ていない、少し湿った感じの暗いルビー色。香りはプラム、ゴム、粒コショウの香り。

口に含むと穏やかな第一印象から、まだまだ若さを保った黒い果実の酸味が伸びてくる。タンニンがしっかりあるが、まだ固い印象で、すこしえぐみも感じられる。舌触りはなめらかで、粒子は細かい。大きな味わいが収まった後で薄皮のように広がる旨みがとてもきれいに口の中に広がる。

余韻はコクのある、程よい甘さを伴った心地よい旨みがきれいに広がり、そしてゆっくりと引いていく。

大きな味わいのワインではなかったけど、熟成の中でこなれながらも、まだまだポテンシャルを残したワインという印象だった。こういう味わいを楽しめることが、ボルドーワインの魅力でもあるんだろうな。

【Cave de Terre淡路町店 7,800円】

2010年3月16日 (火)

ボルドー古酒 シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランドの会

100315pichon100315pichon2先日はいつも楽しませてもらっている恒例古酒の会にお邪魔した。この日のテーマはボルドー2級、シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランドを料理と共にいただくという会。

ヴィンテージは右のグラスから1964年、1966年、1967年。64年は曇りのある深いルビー色だったが、66、67年は全体にオレンジを帯びた明るめの色合いだった。66年に比べると67年は若干落ち着き感がある。やはりヴィンテージで外観もだいぶちがうし、実際飲んでみてもかなり味が違っていた。

100315pichon3①シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド1964

やや曇った暗めで周縁にほんのりオレンジを帯びたルビー色。紹興酒、カラメル、干しプラム、下草の香り。アタックは柔らかいが、酸は緻密。タンニンも柔らかい。若干グリップは弱め。余韻は過熟の果実ような甘みが広がる。

②シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド1966

全体にオレンジを帯びた明るめのルビー色。スパイス、黒オリーブ、ドライハーブの香り。細長い酸は丸みを帯びているが、若干突出気味。しなやかな味わいだが、もう少し厚みが欲しい。余韻は細長く繊細。

100315pichon4100315pichon5 ③シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド1967

縁がオレンジがかった、明るく落ち着いたルビー色。スパイス、ブラックベリー、ユーカリ、インクのような香り。アタックの酸が太く、果実味もあり適度なボリューム感。まだまだフレッシュな感じがあり、まだ熟成のポテンシャルを感じさせる。余韻はベリー系の甘みが充実している。ちゃい

④ジョリー・シャンパーニュ グラン・ブリュット・レゼルヴNV

全体に茶色を帯びた金色。泡は細かい。香りはナッツ、リンゴ、ヨーグルトの香り。アタックからボリューム豊か。泡が崩れるような舌触り感。後半はしっかりしており、ほろ苦い要素もある。後味のグリップがしっかり感じられる。

100315pichon6100315pichon7 ⑤レ・ザルム・ド・ラグランジュ1997

熟した凝縮感のあるイエロー。金属、スモーク、カラスミの香り。酸に浸透力があり、旨みが強い。余韻も木なりの果実のような味わいが残る。

⑥シャトー・レヴァンジル1996

濃厚で色素の詰まった深いルビー色。皮、ゴム、砂鉄、カシスの香り。アタックは凝縮感のある甘さ、タンニンが詰まっており、ボリューム感とのバランスが取れている。後半から余韻にかけて、ビターチョコのような甘さと苦さが豊か。

100315pichon8 ⑦シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド1998

深みのある濃いルビー色。香りは鉛筆削り、粒コショウ、ドライハーブの香り。アタックは黒いベリー系の果実味主体の味わい。少し固い味わいだが、酸の太さ、腰の据わった落ち着きを感じさせる。余韻はタンニンが若干強めで酸の青さが残り、もう少し時間が必要なのかも。

⑧シャトー・ド・ファルグ1978

薄めの褐色で、艶のある色あい。ビニル、古紙、松やに、焼きりんご、こがしたブリュレの表面の香り。甘い味わいと酸のバランスが取れている。甘みの凝縮感は中程度。息の長い酸が甘みをリセットし、きれいな味わいを残す。

古酒は扱いが難しいから、よく知っている方に任せるに限ると改めて実感。力のあるフレンチと共に楽しむボルドーで、ゆったりした気分を味わう事が出来たワイン会だったな。

2010年3月15日 (月)

大阪スタイルでも本格派 M2

100307m1いつも行っている美容室の方に教えてもらいつつも、今まで行けてなかった福島のワインバー(と言ってもいいんだろうか?)。

シェフはホテル阪神の総料理長をしていたほどの方だそうだ。そして料理以外でも氷の彫刻では第一人者だという。この日は作品があったわけではないけど、あらかじめ希望すれば作ってくれるそうだ。

ワインはカジュアルだけど品数豊富なグラスワインがスタンバイしている。この日はラングドックのヴィオニエとともに、小皿の料理をいただいた。料理も価格は低く抑えられていて、ボリュームもある。ディナーコースもリーズナブル。リストにはないが、セラーにはたっぷりとボトルワインが控えているようだから、聴けばいろいろ出てくるのかも。

100307m2 最後に食べたのは、海の幸が入ったグラタン。これもボリューム感たっぷり。最近グラタンを推してくる店って多くなったな。

この他にもおすすめグラタンがあるとかで、再三勧められた。仕事場にも近いし、次回はそのグラタンを賞味することにしようかな?

M2

大阪市福島区福島1-2-4 カーサシックビル1F

06-6442-3633

月・日・祝日休

2010年3月14日 (日)

最後の最後で大仕事! ハル・シティvsアーセナル戦

100314bendtner完全に3強三つ巴の優勝争いになったプレミアリーグ戦4連勝中のアーセナルは、アウェイで降格圏の中で苦しむハルとの試合

この試合セスクは間に合わず、ロシツキーも負傷でサブにも入っていない。 ソングは2試合連続出場停止の2試合目ということで、苦しい状態。フォーメーションは4-3-3で、GKアルムニア、DFクリシー、フェルメーレン、キャンベル、サニャ、MFは左ディアビ、右ナスリ、底にデニウソン。FWは左アルシャビン、右エブエ、トップがハットトリック男、ベントナー。

立ち上がりからボールを支配するのはアーセナル。ハルのチェックもまだ厳しくない14分に、差ナスリ、ベントナーのパスからエリア内を2人のDFチェックをものともせずにアルシャビンが切り込んでシュート、これが決まってアーセナルが先取点!ポルト戦のナスリといい、アルシャビンといい、エリア内で密集していても一瞬でコースを読んで入っていけるのが素晴らしい。

その後もアーセナルが攻め続けて得点シーンを期待するが、思うようには決定的なチャンスが作れない。そして28分、エリア内でキャンベルが相手を後ろから倒してPKを取られてしまい、これは落ち着いて決められて1-1の同点に追いつかれる。でも倒す前に入ってきたパスは完全オフサイドだったんだが。。。

なかなか思うように追加点が取れないアーセナルだったが、40分にはベントナーとハルのボーテングが小競り合いで両者にイエロー。しかしこれはベントナーが相手に一方的にこづかれていただけに不当なカードだ。荒れ模様の雰囲気が漂ってきた試合は、46分にはエリア前でボーテングがサニャを危険なタックルで倒して2枚目のイエロー、退場となり、相手10人の数的優位に立ちつつ前半は1-1で終了

後半は選手交代なし。数で優位に立つものの、こうなるとハルのようなチームは引き分けでもよしで守りを固めてくるので余計に攻めづらくなる。展開はその通りになり、アーセナルが相手陣内で攻めても決定的チャンスが作れないイライラが募っていく。

こうなるとヴェンゲル監督は選手交代で局面打開に動く。66分にこの日は今一つ動きが冴えなかったエブエを下げて、ウォルコットを入れる。これで停滞気味だったアーセナルに動きが加わったが、今日はアルシャビン、ベントナーが揃ってチャンスを生かせない。76分にはナスリからエドゥアルドに交代する、守って勝ち点1でも取りたいハルの亀のような守備を崩すことはできない。

時間も少なくなってきたが、今のアーセナルには勢いがあるし、このところロスタイム間際の粘りはハンパではないから、得点の期待はむしろ高まってきた。そしてそれがドンピシャにはまったのはやはり6分のロスタイムに入っての93分、デニウソンが放ったミドルをGKが弾いたところを、ベントナーがカンフーキックのようなボレーを決めて値千金の勝ち越し点!試合は1-2でアーセナルが鮮やかな勝利を手にした

またしても結果を出してくれたベントナー。失敗しても(懲りずに?)チャンスに絡んでいく積極性で、最後の最後に大仕事をやってくれた。易しい局面でふかして、この難しいボレーを決めるところがいかにもベントナーだが、FWは結果が全てだから、今日はこの大事な所で決めてくれたことに感謝。アルシャビンも90分コンスタントにはいかないが、前半の切れのある動きは相手にとって危険そのものだろう。勝ち越し点お膳立てのデニウソンのミドルは開幕戦ゴールのように素晴らしかったが、それまでのプレイが不安定。やはりこのポジションにはソングの安定感が必要だろう。

アウェイで勝ち点3と、この日勝ったチェルシーにがっちり食らいついて、いよいよ優勝争いが面白くなってきた。次節は出場停止明けでソングが復帰するし、セスクも間に合う事を期待したい。いやぁ、いよいよ応援し甲斐が出てきたぞ。Come on, Arsenal! We love Arsenal!

2010年3月13日 (土)

宗教画に興奮! 国立西洋美術館常設展

100307seiyou1_2東京に行けば100%近い確率で必ず立ち寄るのが、上野の国立西洋美術館。企画展も開催されているが、常設展だけでも十二分に楽しめるボリュームがある。

この日も金曜日の仕事終了後に立ち寄った。金曜日は20時まで開館しているから、夜の散策スポットにはもってこい。ここと22時まで開館している森美術館は夜の美術鑑賞の定番スポット。

この美術館に行きたくなる最大の理由は、豊富な宗教画にある。この日もヨース・ファン・クレーフェの祭壇画、「キリスト磔刑」が展示されていて、その前を10分以上ウロウロ。そして写真も撮ってしまった。この美術館は常設展に限りストロボなしなら写真OK。

100307seiyou2100307seiyou3そして大好きなカルロ・クリヴェリの「聖アウグスティヌス」。この画家の硬質な筆致、様式化されたような描き方は、不思議と古さを感じさせない。

その他にもいろいろ好きな作品はあったが、この日は新収蔵品として展示されていたセガンティーニの大型の作品が気に入った。羊の毛の質感と遠くから入ってくる光の処理のうまさ、そして視線が遠景に自然と導かれる構図の巧妙さが魅力的だった。

何度訪れても、新たな発見がある国立西洋美術館。この日は企画展も開催されていたが、その紹介はまた後日。

2010年3月12日 (金)

猫嫌いでも触わりたくなる猫 山種美術館 大観と栖鳳

100307yamatane新しくなった恵比寿の山種美術館。ここは日本画の殿堂といってもいい美術館だが、この日は開館記念として所蔵品の中から東西の日本画の大家、横山大観と竹内栖鳳を中心に、東京と京都の画壇で活躍した画家の作品を交えて日本画の魅力を展示する。

展示室は地下にあり、まずは横山大観の代表作、冨士を描いた作品が観客を迎える。この題材をよくした大観だが、その中でも雄渾な作品で霊峰と言われたその姿を見事に表現している。大観は固く見られがちだけど、実際には多種多様な作品を世に出し、遊び心で描いたような洒脱なものも多い。有名なわりにとらえどころのなさを感じるのは、そうしたこともあるのかもしれない。

100309seihou

その大観に知名度的には譲る感のある栖鳳だが、この日は完全に栖鳳に軍配をあげたい。この緑の目の猫を描いた作品は、質感が真実に迫る描写と言い、媚びるでもなくこちらを見つめる緑青のような瞳に吸い込まれるようで、猫が嫌いな自分も思わず触りたくなるような衝動に駆られる、まさに名品だと思った。この作品に匹敵するのは、根津美術館にある国宝、伝李安忠の「鶉図」だけだろう。

その他にも河合玉堂、鏑木清方、伊東深水といった超一級の画家の一級品が並び、特に玉堂の紅葉を描いた作品が素晴らしい。質の高い日本画の世界を満喫できる展覧会だった。

山種美術館 開館記念特別展Ⅲ 大観と栖鳳-東西の日本画-

山種美術館(渋谷区恵比寿)

2010年2月6日~3月8日

2010年3月10日 (水)

チーム力でハットトリック! CL アーセナルvsポルト戦

100309bendtner アウェイながら1stレグを1-2で落としたアーセナルホームにポルトを迎えての2ndレグはセスクを負傷で欠くことになった。先発はGKアルムニア、DFクリシー、フェルメーレン、キャンベル、サニャ、MF後ろソング、前ディアビ、ナスリ、FWが左アルシャビン、右ロシツキー、トップがベントナー。

この試合注目は久々に司令塔の位置に入ったナスリと、プレミアで外しまくったベントナーの出来だが?

試合開始からアーセナルペース。そして開始早々の9分にはゴール前でベントナーが長い足を出してボールを押し込み先制点!今日はあっさり決めてくれたベントナー、バーンリー戦のシュート練習は無駄じゃなかったか?

ボールを支配続けるアーセナルは25分、ディアビが独特の間合いのドリブルで相手をかわして左サイドから攻め込み、一旦ボールを戻されるもそれをカットしたアルシャビンが個人技でエリア内に切り込み入れた横パスをベントナーが流し込み前半だけで2得点目を決めた!今日のエリア内のアルシャビンは危険すぎる。

33分にはナスリからマイナスのボールをゴール右にいたフリーのアルシャビンが受けて決定的な場面だったが、これは浮かしてしまいバーの上。あれ、これはアルシャビンらしからぬシーンだな。前半はアーセナルが圧倒して2-0で終了。

後半の選手交代はなし。序盤はポルトに攻め込まれるが、アルムニアの好セーブもありピンチを逃れる。55分にはロシツキーに代えてエブエ。そして63分、右からナスリがドリブルで自分で持ち込みDFをかわしきったシュートが決まり、3点目直後66分、今度はカウンターからアルシャビン、エブエと繋がってヴェンゲル監督も飛び上がって喜ぶ4点目。77分でアルシャビンがお役御免、ウォルコットと交代。

こうなると、後の興味はベントナーがハットトリックを決められるかどうかだが、84分のヘッドは枠外。そして89分にエリア内でエブエが倒されPK蹴るのは勿論ベントナーだが、ここは落ち着いて左隅に決めてこの日3点目のハットトリックを決めてくれた!この直後に試合終了、5-0で完封、6-2でアーセナルが8強に駒を進めた。

試合終了後は再び円陣を組んだアーセナル、この結束感は並じゃないし、本当にタイトルが取れそうな実感がわいてきた。5得点と結果を出したアーセナルだったが、1stレグでセスクへのチェックでアーセナルの攻撃を潰してきたポルトは、セスク不在でボールの起点が絞り切れずにチェックが甘くなり、アーセナルの縦へのパスを切れなかった。

この試合はアルシャビンのエリア内での相手をかわすテクニック、ナスリもゴールライン上で失点のピンチを防いだ直後の個人技のゴールと、この2人の技が冴えた。そして何よりベントナー、バーンリー戦の不振を帳消しにして余りある期待に応えたハットトリック、最後のPKも蹴らせて彼をサポートしようというチームメイトあってこそだと思う。他の選手もノーミスでレベルの高いプレイを見せてくれた。

いい雰囲気で8強進出を決めたアーセナル。まさに最高の早朝観戦だったな。

2010年3月 9日 (火)

いま、動いているもの アーティスト・ファイル2010

常設を持たない、六本木の新国立美術館。訪れた日はルノワール展もやっていたが、これは大阪にも巡回するので、同時開催のこの展覧会だけを見た。

今年が3回目になる、今まさに活動しているアーティストを紹介する「アーティスト・ファイル」。この日は国内6名、海外1名のアーティストを紹介していた。

 南野馨、桑久保徹、福田尚代、アーノウト・ミック、O・JUN、斎藤ちさと、石田尚志

 http://www.nact.jp/exhibition_special/2009/03/af2010.html

この中では、まず入口に大きく横たわった南野馨の作品。一見すると無機質な冷たい造形に見えるが、実は土で造られた陶製の作品が印象的だった。それぞれの要素は同じに見えて、そばに近寄るとそれぞれ焼きの状態が微妙に異なる。そして一様に白く塗られながら、表面の凹凸も異なり、思わず触れてしまいそうな温もりが感じられる。

そして、最も驚かされたのは福田尚代の異常なほどに細密な刺繍作品だった。贈られた葉書の文字の上に細かく刺繍が施され、その下にあった文字は既に見えない。しかし、そこに文字があったであろうことは認識できる。形となったものはやがて風化して消え去っても、そこに込められた思いは消えない。それが何であったかはわからなくなっても、人と人がかつて心を交わした跡は残る。そしてそれを時を隔てた他者が感じ取ることは可能なのだ。はかないと思っているものが、実は決してはかないものではない、ということを語っているような気がした。

彼女の作品と共に飾られていた詩、それを僕は読み飛ばしてしまったのだけれど、実はそれは全て回文、どちらから読んでも同じになる文章で構成されていたことを後で知って驚かされた。回文の製作を通して、彼女は途切れることなく続けていくことのできる言の葉の力を表現している。そして同じことをまたオブジェを通して表現しているのだろう。

アーティスト・ファイル2010

国立新美術館(東京・六本木)

2010年3月3日~5月5日

2010年3月 8日 (月)

初参加! 皇居周回ジョギング

ずーっと一度はやってみたいと思っていた皇居周回の早朝ジョギングを体験した。当日は小雨でしたが、走りやすいコースでいつもとは違う景色を堪能しながら楽しいジョギングとなった。

100307koukyo1100307koukyo2100307koukyo3100307koukyo4100307koukyo5100307koukyo6100307koukyo7100307koukyo8100307koukyo9100307koukyo10機会があれば、また走ってみたいな。今度は晴天の時に。。。

2010年3月 7日 (日)

この旗のもとに集え! アーセナルvsバーンリー戦

昨節、またしても起きてしまった悲劇...19歳のアーロン・ラムジーが接触プレイで重傷を負ってしまったストーク・シティ戦だったが、この試合を3-1で勝ち切ったアーセナル。悲しい出来事だったが、ただあの試合の怪我以降は何度見ても目頭が熱くなる。2点目のセスクのFK、3点目、一番ショックを受けていたように見えたフェルメーレンの気迫の3点目、このチームのファンであることをこの日ほど嬉しく思ったことはなかった。多分それは皆同じなんだろうな。

しかし、それに満足してもらっては困る。上位が足踏みするなかで再び廻ってきたタイトル争い。この日はホームにバーンリーを迎えての試合。イエロー累10枚で2試合出場停止のソングがいないのが気がかりだが、徐々に怪我人も戻ってきた。この日はGKアルムニア、DFクリシー、シルヴェストル、フェルメーレン、エブエ、MFは底デニウソン、前にロシツキー、セスク、FWは左ナスリ、右ウォルコット、トップがベントナー。

100306ramsey ホーム、エミレーツに掲げられたラムジーの旗。この旗に込められた思いに応えるかのように、攻め続けるアーセナル。バーンリーの緩いDFにも助けられたが、縦への攻めが決まり得点の匂いがプンプンする試合だったが、予想以上になかなか決まらない。

この日は代表戦で結果を出せずに批判の渦中にあるウォルコットが右サイドの役割を良く果たしてくれた。持ち前のスピードでサイドを走れば誰も追い付くことができない。そして切り返してゴール前のクロス、パスという場面が何度も見られた。

100306arsenal1 でも、この日はベントナーが久々に大ブレーキ。この日トップのベントナーは、ウォルコットから供給されるボールを1対1の決定的な場面でことごとく外す。前半4分の1対1の場面で決めてくれれば、かなり楽な得点オンパレードの試合になったんだが。。。

結局この「ふかし」続きが大事に至らなかったから良かったもののタイトル争いの局面で決定力に欠けるプレイは選手間の信頼に影響するだろう。彼とエブエは失敗しても「仕方ね~か」と思わせる雰囲気があるけど、選手交代時のあのにやけた笑いはかなりいただけないな。フランスから噂の選手が来たら彼のポジションはかなり微妙になるだろう。

100306arsenal2 試合は34分、ナスリからの柔らかいパスをセスクがGKの股を抜くウマ過ぎるシュートを決めて、1-0。この直後セスクが前半早々に交代、ハムストリングの負傷のようだが、大事に至っていないように。。。

その後1点返されて、後半ウォルコットが右の角度の厳しいところから放ったシュートが決まり勝ち越し、そしてロスタイムで途中交代で入ったアルシャビンがダメ押しの3点目を決めて、3-1でアーセナルが快勝した。欲を言えば、もう3点は入っててもおかしくない一方的な試合だったけど。

この試合の後、ユニフォームの下に「GET WELL SOON RAMSEY(すぐに良くなるさ、ラムジー)」のTシャツを着ていた選手たち。この結束と気迫があれば、残り試合もやってくれる。そんな思いを強く感じた試合だった。

2010年3月 6日 (土)

ゆるがない眼力の所以 夢の美術館

100227_3大阪には世界に誇れる美術館が一つだけある。東洋陶磁美術館、ここにある朝鮮青磁、白磁のコレクションは素晴らしい。まさに宝石と言っても過言ではないし、国宝二点の一方、飛青磁花生のエメラルド色の滑らかな色合いは他に例える物がないほどの美しさだ。この名品に出会うと、不思議と穏やかな気持ちになる。

この青磁にしろ、茶碗のようなものは人間が触れて使うものと言う前提で作られているだけに、まずは触れてみたいと思わせるかどうかが魅力の入り口ではないかと思う。実際に触れることはまず困難だが、それを美しい写真と共に、実際に触れた感覚を語ってくれる書籍がこの「夢の美術館」。

著者は長年茶道具を扱ってきた美術商。単に知識で物を見てきたのではなく、触れて、かつ所有者と1対1で相対してきた経験から来るその言葉には、表面的な美しさをなぞる形容とは違った、鋭く的を射抜く力がある。

美を知り抜く者が語り合う言葉は鋭利な真剣にも似て、その切れ味にはしびれるばかりだ。このような的確すぎる表現は自分には真似できない。その事を自覚するだけに、憧れの気持ちは募るばかりだ。ここに紹介されている品々にも決して実際に触れることはできないだろうけど、その魅力の源泉にこの本で触れることはできる。

美を見抜く眼の力 夢の美術館

戸田鐘之」助 戸田博著

小学館刊

3,600円(税別)

2010年3月 5日 (金)

無事が何より...国際親善試合

100306spain この時期にやんないでくれないかな。。。とは思ってしまうんだけど、ワールドカップも近くなってそうはいかないだろうから、せめて怪我だけはしないでほしいと思わずにはいられない。

ミッドウィークの国際親善試合、アーセナルの選手も代表として試合に出場した。まずセスク・ファブレガスはスペイン対フランスで先発出場、前半だけの出場で、怪我なく交代。試合は2-0でスペインが圧倒した。スペインも本当に強くなったもんだな。

ロシツキーが出場したチェコvsスコットランド戦は0-1でスコットランド。ウォルコット先発のイングランドvsエジプトは最近キレキレのクラウチが2得点を決めて3-1で圧勝。ソングがこれも先発のカメルーンvsイタリア戦は0-0のスコアレス・ドローとなった。

この他にもフェルメーレン、ベントナーもそれぞれ代表として試合に臨んだようだが、結果はどうあれいずれも特にケガの情報が入ってきていないことにまずは安心した。やっぱり正直プレミアの負けられない試合が控えているから、親善試合で怪我されては泣くに泣けない...ファン・ペルシーなんか今頃いてくれたらどんなに心強いことか。親善試合なんか大嫌いだ!

土曜日は中継がないようだけど、ラムジーを怪我で失った直後のバーンリー戦。ここで負けては元も子もない。音だけでもいい、とにかくリアルでその試合を見守りたい。

2010年3月 3日 (水)

映画がつなぐ親子の対話 ローマで語る

100227_2イタリア人よりもイタリア人じゃないか、と思ってしまうイタリア在住の作家、塩野七生氏による最新作は、映画界に進んだ息子との対話集。彼女自身映画をよく観ていて、映画に関する著作も持っているが、息子が実際に製作の道に進んだという事は知らなかった。

「この本は私としては最後の一冊になるでしょう。なぜなら私生活を公開することは今までなかったから。」そう言いつつも、私的なおしゃべりとは言いながらその語り口はとても理論的で、最初から知らされていなければこの二人が実の親子だとはわからないのではないか、と思ってしまう。

語られる対象となる映画がかなり新しかったのが意外だった。相手が36歳の息子ということもあるのだろうが、そうした作品を見続けている感性が素敵だと思う。そして前書きに実はあったのだが、このテーマ自体は彼女が意識して提供したものだった。若い彼と対話するには、何もかも歩み寄る必要はないけれど、年長者からテーマを与える必要はあるのだと。この考えは歴史を深く見続けてきた彼女の言葉ゆえに重く感じられた。

親子と言うよりも恋人に近い感覚の会話は、まさにイタリア的な印象を与えてくれる。一般的な評価とは違った受け止め方も面白く感じられた、気軽に楽しめる映画談義だ。

ローマで語る

塩野七生/アントニオ・シモーネ著

集英社(集英社インターナショナル)刊

1,300円(税別)

2010年3月 2日 (火)

違う視点が見た環境世界 生物から見た世界

100227普段見ている世界を、他の誰もが見ていると思ってしまっている自分がいる。昔、理科の授業でトンボは複眼を持っていると教わったが、そのトンボでさえ同じ光景を見ている、それはありえない事なのだが、意識としてはそう思い込んでいる。

そうした思い込みの世界を否定し、動物たちが見ているであろう世界を易しく解説してくれるのがこの文庫。著者エクスキュルは動物学を修めた科学者だったが、この本の基礎となっている「環世界」という理念が客観的でないという理由で必ずしも当時受け入れられなかったのだという。

そもそも、その客観的な世界は人間が構築した物であり、広く認められているものでさえ、最大公約数によるものでしかない。きれいな部屋が落ち着く人もいれば、ある程度雑多な環境のほうが心休まる人もいるはずであり、環境の善し悪しは受け止める人の主観によって大きく異なる。

この本ではそうした環境を構成する主体の違いをまず認識したうえで、それらがその環境をどのように知覚し、そして行動するかについてその違いを語っていく。こう書くと難しくなってしまうが、要は同じ場面をたとえばハエや、果てはウニがどのように見て、どのような行動をするかについて易しく説明してくれる。その違いを追っていくだけでも楽しい。

この本を読んでから外に出て生き物に出会うと、何故か不思議な気持ちになった。彼らは一体自分をどう見ているのだろうか、と。実際には自分は彼らにとって単なる石ころに近いものなのかもしれないが、そう思ってみるのも楽しいし、また違った世界が見えてくる。他者を理解するというのは、案外こういう事なのかもしれない。

生物から見た世界

エクスキュール著

岩波書店(岩波文庫)

660円(税別)