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2008年8月

2008年8月31日 (日)

キュイジーニ・ラ・シュエットとラ・テールのコラボ、フランスの泡を楽しむ夕べ

ワインショップ、カーブ・ド・テールさんのイベント企画に参加。実は内容をはっきり自覚してなくて、この日がフランスの泡特集企画だということは、着いて初めて知った。なにせ先週まで応募していたことさえ忘れていた始末...誠に相すみません。

今日のお楽しみはワインもそうだけど、何より北新地で評判のキュイジーヌ・ラ・シュエットの料理が楽しめること。清田シェフの名前は何度か聞いていたが、自分からフレンチに行くことがあまりないので今回が初体験。

2_001 まずアントレとして山羊ヨーグルトのブラマンジェ。上にかかっているのはスイートコーン。一見酸が強そうなこの料理に合わせるのはシャルドネ100%のブルゴーニュ・スパークリング、カーヴ・ド・バイイー・クレマン・ド・ブルゴーニュ2004。

酸と酸が喧嘩するかと思いきや、お互いが調和しつつ綺麗な直線を描くかのように伸びてくる感覚が面白い。

2_005 次はフォアグラ。これはフォアグラだけでも美味しい!程よい甘みと脂肪のとろける旨みのハーモニー、フォアグラってやっぱ旨いな。これにはボルドー、セミヨン90%とミュスカデル10%によるクレマンを。最初飲んだときは少し頼りなく、先のブルゴーニュのほうが上だなと思ったが、料理とあわせるとクレマンの味、ベースの滋味が広がってくる。この皿の場合は料理からワインが力を得ているといった印象だ。

2_006 3皿目は毛蟹、マンゴー、それに蟹みそとミントのソースがかかっている。そっと添えられているのは食用のほおずきで、この感覚がおしゃれ。ほおずきを初めて食べたが、結構おいしい。さくらんぼ感覚だな。これに合わせるロワールのシュナン・ブランのスパークリング、料理が来る前から注がれて、しばらく時間を置くようにとの注文があったが、確かに時間と共に最初は弱かったリンゴのような香りが立ってきた。酸化した乾いたニュアンスが感じられるようになる。フルーティな味わいと蟹の甘みがうまくマッチングする。この蟹みそとミントのソースが旨い。ミントの香りが後から口の中に広がってさわやかな気分にさせてくれる。涼しさ満天の1皿。

2_011 4皿目が鳥羽産の白身魚とインカの目覚めと題され1品。これには以前経験済みのローヌの白ワイン、サン・ペレーを。この魚、皮がカリっとしていて身もなめらか。そしてこの魚とサン・ペレー、合わないわけではないがむしろ最高のマリアージュを奏でたのはイモ。栗のような味わいのほっこりした感覚が、ローヌのスパークリングによって大きく膨らんでくる。イモと合わせるところが心憎い演出。たぶん、これがやりたかったんだろう、みごとな仕掛け。

2_014 そしてメイン格はボリューム感たっぷりのホロホロ鳥。岩手産だそうだ。見た目から柔らかそう。付け合せのナスとオクラもうまそうだ。これにはネゴシアン・シャンパーニュのレノーブル・ブリュット・アントンスを。「強烈(intense)なブリュット」、って言い方は初めて見たが、確かにしっかりした味わいで黒ワインの比率の方が強いかなと思った。ホロホロ鳥は味付けも程よく、ジューシーな肉の旨みが引き出されている。そしてこのシャンパーニュ、自分的にはオクラとのコラボが面白かった。オクラがシャンパーニュに出会ってまろやかな旨みを発散してくる。うーん、これは意外だ。普段自分が合わせないようなコラボに結構ハマルものがある。

2_016 そして最後はデザート、ショコラとアイスクリーム。これに合わせるラストのスパークリングはクレマン・ダルザス、名手ルネ・ミュレのブリュット。ショコラのビターさが深みを帯びて広がってくる。デザートにも合わせられるスパークリング、懐が深いなぁ。でも今日はそれぞれ1品に1種だから、これを1本で通すとなるとどれがふさわしいだろうか?今日の選択の中では何がいいだろうかといろいろ考えていたのだけど、味の深み、香りの枯れた感じが料理とバッシングしてこないロワールのスパークリングあたりがふさわしいかな、という自分の結論。

レストランで最初から最後まで泡物で通したのはあまり記憶がない。こういう事は自分では絶対にしないので、面白い体験になった。そして何よりシュエットの料理を楽しめたのが良かった。大満足の夜でした。

セスク、プレミア初登場、アーセナルようやく始動で完勝!

Persie3 いよいよアーセナル、プレミアでは本領発揮の舞台が整ったのかな?という布陣。中盤にセスク・ファブレガスが帰ってきただけに期待は大。そして新加入したナスリとの絡みがどうでるか、期待できる。今日のセスクの相棒はデニウソン。2トップはアデバヨールとファン・ペルシー。

最初からさすがセスクが前線にパスを出してくる。やはり最高のパッサー、セスクがいるといないではアーセナル攻撃のテンポが違う。ホーム、エミレーツも何かテンションが違うだけに、今日は期待できるか、いや、期待したい!

そして前半17分、アデバヨールのパスが相手のハンドを誘ってPK。これはファン・ペルシーがきっちり決めてアーセナルが幸先いい先制、まずは安心の1点目を決めてくれた!

24分、セスクがミドルを放つもこれは枠外。しかし今年もこの調子で積極的に得点を狙ってもらいたい。25分、相手のパスミスからナスリが左サイドを走ってゴール前のアデバヨールにパスを放つもこれは合わず。しかしアーセナル、今日は本当にテンポのいい攻撃ができている。3戦目でようやくこういう試合が見れた!

そして28分、エリア外でのフリーキックを得たアーセナル、ゴール前のいい位置で蹴ったのはセスクだが壁に跳ね返される。しかしその直後、またしてもファン・ペルシーが倒されてまたゴール前でのフリーキック。今度はファン・ペルシーが自分で蹴るも、GKギブンが読んで弾く。

36分、エブエのパスミスから掴んだニューカッスルのチャンスだったがこれは活かせず枠外。この時点でニューカッスル、初めてのシュートだった。しかし危ない危ない。

40分、アデバヨールからのパスを右寄りで受けたエブエがヒールパスで冷静に中央のファン・ペルシーにパスし、これはきっちり決めてゴール!エブエのこんなアシストははじめて見た!欲しかった追加点が前半で獲得できて前半戦、2点先行のアーセナル。ただ、セスクは去年よりは位置が低いのが気になる。後半はもっと前に攻める姿勢を期待したいが。

後半、ピッチに入ってくるファン・ペルシーは今までにない笑顔、2得点で重石が取れたか?そしてアーセナルボールで後半突入。45分、ディフェンスに廻ったファン・ペルシー、スパイクで踏まれてピッチに倒れる。怪我が多い彼だけに心配だったが、幸い大丈夫のようだ。

後半もアーセナルペース。しかしセスクがイエロー1枚もらってしまった。56分、オーゥエンのシュートはアルムニア真正面。そして59分、ナスリがエリア内に持ち込んだボール、エリア内で攻めあぐみながらも最後はデニウソンが自身プレミア初ゴールを決め、3-0

61分、ファン・ペルシーが負傷したのかエリア外に出てスパイクの紐を緩める。そのままアウトで19歳のカルロス・ヴェラがプレミア初登場。さて、どんなプレイを見せてくれるか?68分、デニウソンを下げて、ソングを投入。72分にはエブエを替えてウォルコット。主力を休ませないままに3枚枠を使い果たすヴェンゲル監督。この直後、ウォルコットからヴェラへの19歳コンビでゴールまで攻め込む場面が見られた。この中ではセスクも21歳で年上なんだから、どんなチームを目指すのか、ヤング・ガナーズ?

79分、アデバヨールがドリブルで持ち込んだ所で倒されてファウル。これを蹴るのはナスリ、直接狙ったのは枠内だったが、これはギブン弾く。81分、セスクが綺麗に相手DFの足元の合間を通すパスを入れてくる。この絶妙のパス、これを出せる選手が今のプレミア、いや世界にいるのか、と思うほどの見事なパス、これが見たかったんだ!!

85分、セスク、ヴェラが絡む中から、中央に入ってきたアデバヨールだが自分から撃たずに右から入ってきたウォルコットに預けて打たせるも枠外。アデバヨール、自分が撃ちたいのをガマンして確率の高いウォルコットにパスを出すのは立派だが、ここは自分で撃ってもよかったのに。今は彼の初得点が何より望まれるはずだから。そしてこのまま試合終了で3-0、ようやく危なげない完勝をアーセナルが勝ち取った

セスク復帰の試合、ようやくアーセナルらしい流れの試合を見せてくれた。前節のフルアム戦とは全く違う流れだけに、セスクがいなければどうにもならないのか、という不安も抱かせる試合となった。ただ、ようやくアーセナル開幕、といえる試合になったのだから今日は素直に喜ぼう。復帰に向けたドゥドゥも元気にスタジアムで観戦していたただけに、今後のアーセナルへの期待が膨らむ試合となった。

2008年8月29日 (金)

コノ・スル ゲヴュルツトラミネール・レゼルヴ カサブランカ・ヴァレー2007

080828 だいぶ涼しくはなってきたけど、雨がちの天気で湿気はかなりある。帰ってきたら汗が予想以上に噴き出してきて気持ち悪~。作る晩飯は冷麦やら冷製パスタ、冷しゃぶといったさっぱり系スパイラルから抜け出せない。。。

で、まだまだ赤ワインへの完全移行が果たせない状況にあって、それでもボリューム感が欲しい向きには、ブドウ品種と産地でボリューム感を演出しようとこんなワインもセレクト。

チリワインも最近はカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロだけじゃない品種のワインが揃って、しかもそうしたものの方が好ましい特徴を表現している場合が結構ある。昔は果実味が乗りすぎて濃厚ジュースのような味わいを敬遠していたが、最近試飲したりしてみるとなかなか酸もクリアに活きているワインに出会うことも多い。そうなれば価格も安いし、言うことはないが果たしてこのチリのゲヴュルツはどうだろうか?しかも2007年ヴィンテージのピチピチだ。

色はほんのりと緑がかった薄めの黄色。若干ガスが含まれているのか、表面に白く細かな泡とは言えない曇りのようなものが渦巻状に漂う。香りはヨーグルト、ライチ、チューインガム、消しゴム、グレープフルーツのような香り。自然な香りというよりも、若干人工的で、香料的な強さを感じる。

口に含むとシャープで鋭利な酸が舌の前面を突いてくる。その後に甘さを多く含むブドウジュースのような味わいがやってくるが、ボリューム感はそれほどではなく酸にうまく引き絞られて口の中に収まる節度を保っている。後味に感じる苦味もべた付き感はなく、予想以上に繊細。最初の感じからすると、このバランス感は正直意外だし、予想外の品の良さに驚きさえ抱く。

余韻はゲヴュルツらしいというよりは、グレープフルーツの食後感のようなほろ苦さをベースにした甘みが素直に伸びてきて、やがてその甘みは苦味を取り残して去っていく。あとに残る収斂感のある苦味が印象的だ。

ちょっと野暮ったい感じは否めないが、若さ故に許せる範囲にとどまっている。ライチというよりもグレープフルーツを食べるときの感覚に似ているといったらわかってもらえるだろうか?グレープフルーツは後味に残る苦味が魅力だと思うんだけれど、このワインにもそうした感覚が共通している。ボリュームはあるけれどその度に口がしっかりした酸に洗われて、ついついグラスを重ねてしまう。チリのゲヴュルツ、価格的にも上出来ワインです。

【創酒タカムラ 800円?】

2008年8月28日 (木)

セスク出陣、チャンピオンズ・リーグ予選突破。

Cesc88 プレミア開幕戦をケガで出場できなかったセスク・ファブレガス。司令塔不在の初戦はなんとか白星スタートとなったアーセナルだが、スコアは1-0と試合運びの割にはぱっとしない結果に終って、何故か不安感だけが残った。

そして先週土曜日の二戦目、所用でライブ観戦できずに録画しておいたのだが、先に結果を知ってしまったので見るのがつらかった。2戦目で昨年は下位で低迷したフルアム相手に0-1の敗戦はあまりにツラすぎる。セスクの欠場、フラミニ、フレブの移籍による中盤、パッサーの不在の影響がモロに出た試合だった。

フルアムがかなり絞って守備をしたので、パスコースを詰められて思うようなサッカーができなかったという事もある。デニウソンのミスは見ていて痛すぎたし、ウォルコットもスペースがないので、自慢のスピードも発揮できず存在感がなかった。そしてFWの決定力不足、特に去年からのファン・ペルシーの枠外シュートは何度見させられた事か!パスが繋がらず、得点狙いはやけっぱちのミドル連発では勝てるわけがなかった。

あまりにも痛い1敗となったが、ようやくアーセナルにセスク・ファブレガスが復帰となったチャンピオンズ・リーグ予選2ndレグ、FCトゥエンテ戦では敗戦の鬱憤を晴らすかのような快勝アウェイ戦での1stレグ2-0に続き4-0の圧勝で本選、グループリーグへの進出を決めた

この試合ではナスリ、ギャラス、ウォルコット、そしてベントナーがそれぞれ得点。先取点はやはりこの男、最近の試合ではアーセナルの救世主のような存在感を示しているナスリだった。そしていろいろあったが、今季も引き続きキャプテンを任された同じくフランス代表、ウィレム・ギャラスがこぼれた所を押し込んで2点目を決めてくれたのも嬉しい。ウォルコットの復調もいい材料だ。そしてなんと言ってもセスクがいる、いないでこれだけ違うアーセナル!やはりセスクあってのアーセナル、という事を実感させてくれた。

週末はニューカッスル戦プレミアではセスクとナスリが始めて絡む試合となるが、果たしてどんな試合を見せてくれるか?まだ得点のないアデバヨールもそろそろ爆発を期待したいし、不安も抱えつつ楽しみな週末となりそうだ。

2008年8月26日 (火)

レストランも土着で行こう リット・マルブル・トレ(Ritto Marble tre)

080825marbretre 前に紹介した東心斎橋のワイン酒屋mistaさん。ここで飲んだ600円ヴィオニエの素敵さに久々にしびれたので、もう少し買っておこうかと、仕事帰りに回り道で心斎橋へ。

駅から上がってきた直後、またしても雨が降ってきた。今年の夏は雨が多い印象だけど、例の早明浦ダムはかなり干上がっているらしいから、それも地域差があるんだろう。

で、mistaで買う対象は珍しく決まっているし、閉店まで時間はあるので、以前から気になっていたイタリアンレストランとに入ることに。以前ミーツの8月号、「今飲みたい街の酒」特集で紹介されていていたRitto Marble Treへ。

ここの売りは土着品種を取り揃えたビオワインのセレクションだとか。確かにリストを見ると珍しい土着品種ごとに並んだワインが充実。料理もピエモンテやアルト・アディジェ州の郷土色ある物で楽しませてくれる。

店の内装は割りに硬派で男性的、バーや地方のレストランといった印象だ。今日はメニューから一皿料理でカボチャの冷製スープと中にリコッタチーズとホウレンソウを入れて揚げたラビオリをチョイス。これは1皿500円、最近こうしたタパス的なメニューを出すイタリアンが増えたな。これは僕的には頼みやすいので歓迎。そして今日はツブ貝と見た目も鮮やかなさや豆のパスタをメインに。

お供のワインはまずイタリア・シチリア島のカタラットを。色は茶けたわら半紙(もう死語か?)のようで、味わいは酸も素直で充実した旨みが程よくのっている。そしてその後はアルト・アディジェの雄、サン・ミケーレ・アッピアーノのピノ・ビアンコを。ピノ・ビアンコすなわちピノ・ブランはアルザスだとかなり中庸で閉じこもった控えめワインになるのに、イタリアに来ると酸も伸びと幅があって豊か、甘みのボリューム感もタップリ出てくる。アルト・アディジェでこのボリューム感だから、南で作ったら恐ろしい事になりそうだ。品種もそうだけど、ホント土地の力も凄いものだ。

パスタはツブ貝も豊富に入っているし、ぬめっとした食感が不思議。パスタももちっとした感覚で、イカと見まごうかのようで面白い感覚のバランス。

ビアンカーラが全て揃っているリストも出色。これでもかなり種類を減らしたそうだ。トカイ・ロッソやテロルデゴ、フレイザなんか誰が指名するんだろうか。でも並べてもらわないと頼めないし、こういうお店があること自体が嬉しい。イタリア土着品種友の会を結成するなら、まず開会式はこの店がふさわしいかもね。

Ritto Marble Tre

大阪市中央区東心斎橋1-13-20カネコマビル2F

06-4704-5678

LUNCH 12:00~15:00

DINNER 18:00~24:00(月火、木日)

       18:00~26:00(金土)

水曜休

2008年8月24日 (日)

ドメーヌ・ド・モンラベッシュ ヴィオニエ ヴァンド・ペイ・ドック2006

080824_4 で、5大シャトーを飲んで陶酔しきったワイン酒屋mistaなんだけど、その試飲で一番印象に残ったのは、実はこのヴァン・ド・ペイのヴィオニエ。試飲価格はなんと30円で、一番最初に飲んだのだが、そういったこともあるのかもしれないけれどもかなりインパクトが強かった。この価格で、これだけヴィオニエのいい所を引き出しているとは!

試飲価格30mlで30円だから、25杯取りとして750円。そしてその通り、ボトル価格はこのブログに紹介したワインでは最低価格の630円なんだけど、本当に立派な質を持っていると思う。安酒のヴィオニエにありがちなお化粧くささ、甘ったるさ、野暮ったさが感じられない。それでいて特色であるほろ苦さがしっかりあるのだ。これはボトル買いしてゆっくり楽しむべし、と迷わず購入。

色は薄めで全体に緑がかった黄色。香りは甘くヨーグルト、乳酸飲料、クレヨン、ジャスミン、ライチの香り。

口に含むとまずはするっと入ってくるまろやかな酸。その後にしっかりしたほろ苦さが広がる。そしてその苦さが口の中に行き渡った時点でドライだけれど程よい甘みを伴った旨みが伸びてくる。凝縮性はさすがに少ないが、くどさ、押し付けがましさは微塵もない。このしっかりした苦味があるので、「水のようにするするいけるワイン」とは一線を画している。飲んでいても一瞬、口の中に留まる感覚を引き起こす。噛ませるワインと表現できるだろうか。ただ飲料水のように飲み下すのでなく、一度は口の中で含ませて反芻(?)させるだけの主張を持っているのだ。

余韻もきれいで、程よい甘さの感覚と共に底力のある苦さとふんわりとした白い花を思わせる香りが広がり、割合長めに漂っていく。最後まで楽しませてくれる力を持っているようだ。

コンドリューやカリフォルニアのような凝縮性はないが、凡百の厚化粧的ヴィオニエに比べればなんて好感の持てるワインだろうか。600円でこれだけ楽しめるヴィオニエがあるとは、恐れ入った。これだけ安いとこのご時勢、農家はどれだけ苦労しているんだろうと余計な心配を思わずしてしまうほどだ。最近の高値主義を反省するワインともなった。脱帽です、Great JOB!

【ワイン酒屋mista 630円】

5大シャトーを飲んじゃった! 究極の試飲システム ワイン酒屋mista

080824_3 心斎橋のヨーロッパ村通りを歩いていた時に、ふと目に入ったワインショップ。まだ新しいようだ。入ってみると店の真ん中に大きく鎮座するボトルを入れた機械。これは何かと思って聞いてみたら、なんと自動試飲装置!これははじめて見た。このあたりでは初めてだとか。

システムはプリペイド・カードを購入して、上の挿入口に入れて注ぎ口にグラスをつけながらボタンを押すだけ。ボタンは3種類で30ml、60ml、90mlの3種類。ふと見ると、我が目を疑う価格帯。だって30mlで30円とか書いてあるんだから。「試飲ですから」ということで、ボトルの小売価格をそのまま容量割りしているだけのようだ。スゲー、これは試飲フェチにとっては最高のシステム!ブルゴーニュのムルソー、シャンボール・ミュジニー、ボーヌ1erクラスでも1杯300円程度で楽しめるのはありがたい。この日は開店(先週水曜日)記念という事で、500円が入ったカードを無料でくださった。

そしてこの日は5大シャトー、いずれも1980年代のボトルも試飲に出されていた。いずれもボトル価格でも5万円はするとあって、さすがに30mlで1杯1,300円~1,800円。でも今この価格で飲ませてくれるような機会は殆どないんじゃないか、と思ってつい全部制覇してしまった。あ、また散財しちゃった...

飲み比べてみると、やはり味わいの余韻が違う。一番フルーティで旨みをしっかり感じたのはムートン。タンニンの骨格、味わいのストラクチャーが堅固だったのはラフィット、滑らかで官能的な美味さを思わせるのはマルゴー、口に入れたときのまとまりのよさはラトゥール。そして自分が初めてボトル買いしたオーブリオンは店長さんいわく下降線に入ってきたところということだが、84年ということで堅さもほぐれ雑味が消えて、強さはないがきめ細かな旨さを感じさせてくれた。これだけ飲んだが、マルゴーが底をついた。やっぱ5大シャトーの1番人気はマルゴーなのか?

試飲も安いが、ボトルも中には市販価格の2、3割安いものがある。ボルドー、ブルゴーニュに偏らず、しかも安い価格帯のワインが充実している。中には軽いアテも調理して出してくれるコーナーがあるので、試飲しながら食べるのもあり。いや、面白い。これはワインのテーマパークといえるかも?脱帽。

ワイン酒屋mista

大阪市中央区東心斎橋2-5-27

06-6211-3923

日祝定休 

13:00~23:00

夏休みの土産物とワインの相性とは?

080824 本日は所用で会社に立ち寄った帰りに久々フットネスで汗を流して、その脚で近くのワインショップ、ラ・テールに寄り道。すると、イベントという事で店員さんが夏休みを取ったときに買って帰ったお土産とワインのマリアージュを楽しむ企画とか。

5人が持ち帰ったお土産、1皿500円という事だった。いろいろあったんだけど、自分は淡路町店の店員さんでもある生田さんと横山さんのお土産をチョイス。詳しい所はコチラのブログ仲間、ドラゴンズ党さんのブログを見ていただいたほうがより楽しめる。http://dragonztou.blog70.fc2.com/blog-entry-318.html

生田さんが徳島から持ち帰ったのは、タコの口、トンビというところの燻製、サンマのみりん干し、そして徳島にもあるういろう。やっぱ食べたことのないものに惹かれるので、まずこれは一番食べたいと思った。

080824_2 そして横山さんが屋久島からはるばる持ち帰ったものは、黒糖とパッションフルーツ。ワインとあわせるにはどうか、と思わせる品々。特にパッションフルーツの香りがかなり強い。こういうものをあえてもって帰ってあわせようとするところが、なかなか憎い。これとのマリアージュは予想がつかない。

まずはセニエ法で作ったロゼ・シャンパーニュと。セニエで作るとロゼワインもかなり赤ワイン的な要素が強く出てくる。徳島軍団とは無難にこなしてくるが、お互いに影響しあうという所までは行かない。むしろ黒糖とシャンパーニュが面白い。この黒糖がかなりコクがあって香辛料的な香りを持っているからかもしれないが、シャンパーニュの深みが増すような感じがした。パッションフルーツもかなり酸が強いが、このシャンパーニュは負けない。

次はロワールのテシエが作るシヴェルニー。ピノ・ノワール、ガメイ、マルベックの混醸だが、これにはタコのトンビがまずまず。スモーキーなニュアンスがやわらかく深まるような印象だ。サンマは赤ワインとは難しいのか、生臭いところが助長されてしまう。これも黒糖が結構面白い。酒には塩が肴になるとは聞くが、ワインには黒糖?

そして最後はカリフォルニア・ジンファンデル。パッションフルーツは酸が強く、この比較的繊細なジンファンデル(だけどアルコールは15%!)をも押し切ってしまう。恐るべし、パッションフルーツ。そしてこのワインにマッチングするのは餡子味のういろうだった。徳島のういろうは名古屋のういろうよりもモッチリ感が豊かで、名古屋のういろうにある粉っぽさが感じられない。こんなのが徳島にあるとは知らなかったが、小規模生産のためあまり出回っていないんだとか。

シャンパーニュと赤に普段は合わせないようなものを合わせて楽しむ、自分ではなかなか踏み込まない領域でもあるので、とても楽しめた。でも、この後食事のつもりだったんだが、腹いっぱいになってしまった。そしてサンマとのマッチングは最後までつかめなかった。やっぱサンマのみりん干しのベストパートナーはアツアツご飯には違いないけどね。

2008年8月22日 (金)

ドメーヌ・ロベール・シルグ シャンボール・ミュジニー レ・モンビー2000

080822_3 北新地のCave d'Orangeは11時まで開いていて、ちょっと立ち飲み気分で試飲もできる貴重な存在。そしてここではワイン以外にスピリッツが充実しているのがミソ。で、実は店員の方の意気込みがワインよりもスピリッツ系の方がアツい。ワインの話を向けても淡々と話していたのに、なぜかスコッチの話になると急に熱を帯びたりする。この温度差はなんなのかな?ま、別にいいんだけどね。

で、この店の品揃えはブルゴーニュのグラン・ヴァンがかなり手厚い。しかも手厚いだけではなく価格的にもかなりお手ごろで、掘り出し物も多い。今では高嶺の花のはずのグラン・クリュでも1万円を切るものもある。今じゃ猫も杓子もブルゴーニュなら1万円以上で売ってくる店も多いだけにこれは貴重。

でも1万円もするグラン・ヴァンがそうそう買える身分ではないので、晩酌用にはリーズナブルなワインを。で、この2000年のシャンボール・ミュジニーのヴィラージュ物をチョイス。シャンボール・ミュジニーはブルゴーニュでもコート・ドールの北に位置し、その柔らかな印象を受ける名前からワインもしなやかで上品なワインの産地という印象がある。しかし実の所はかなり骨格のしっかりしたワインも多く、なかなか一筋縄ではいかない地域でもあるのだが。

2000年というヴィンテージ、ボルドーでは歴史に残る年となったが、ブルゴーニュはそこまではいかなかった。しかしそれでもいい年には違いないし、だからこそ8年を経た今くらいが飲み頃にさしかかっていると言える。このドメーヌ・ロベール・シリグはヴォーヌ・ロマネを本拠とする小さな生産者で、女性の労働者が多いという。農法は極力農薬を抑えるリュット・レゾネ、醸造は清澄処理なし、ノン・フィルターで自然な造りを志向する。

色は明るいが深みを伴うルビー色。エッジまで均一に色素が入っている。香りはザクロ、ストロベリー、バラ、ラズベリージャム、赤い果実を印象付ける香りがとても華やかに開いている。

口に含むときびきびした締まりのある酸、そしてそこにうまく絡む繊細だが骨格のあるなタンニンが印象的。まだ若い果実の酸味とまろやかになりつつある旨みが、口の中にふんわりと広がっていく。強靭さには欠けるが、フレッシュでバランスが取れた味わいは十分に好感が持てる。欲を言えば、その後で陶酔感を引き出してくれるボリューム感に若干の不足を感じないわけではないが。

余韻はピュアでしなやかな果実の旨みが、口の中に涼しげな心地よさを残しつつ、徐々にフェードアウトしていく。

しなやかなワインというよりは、かなり骨格のしっかりしたワインといえそうだ。女性云々言ったけど、飲んでみればあまりそうしたしなやかな印象は感じない。シャンボール・ミュジニーという名前に持つ先入観から感じられるワインよりはかなり強靭、男性的と言えるだろう。

ワイン自体には文句はないけど、シャンボール・ミュジニーに対して持っていたイメージとは若干違ったボリューム感のあるワインだった。ま、そんなに飲んでない奴が言うセリフじゃないとは思うけど。

【Cave d’Orange 4,500円?】

ドメーヌ・ド・リセ クローズ・エルミタージュ2006

080822_2 急激に涼しくなって、昨日ようやくクーラーをつけずに過ごした。そして今日午後は半休を取って長く伸びた髪をカット。気温以上に体感上は涼しくなった?

これだけ涼しくなれば、少々重めのワインを飲んでも大丈夫だろうと開けたのは、シラー100%のクローズ・エルミタージュ。生産者はドメーヌ・ド・リセ、実はクローズ・エルミタージュの神様、アンリ・グライヨの息子さんのドメーヌだ。

アンリ・グライヨがクローズ・エルミタージュでは別格の存在であることはおそらく異論がないと思う。クローズのステイタスを大きく向上させた功労者だろう。その重厚な作りは時としてアメリカ向け的な批判もあったが、やはり他とは違う凝縮性、薬草のような複雑さを兼ね備えたワインだと思う。今では彼のワインも高くなって、なかなか目にしなくなったのは残念だが。

そんなアンリの息子、マキシムが2003年に畑を購入して始めたドメーヌ。マキシムは父の道を盲目的に踏襲することなく、あくまで彼自身のワインを作り始めている。ビオ農法を実践し、醸造にあっては果実味を大切にした作り方を尊重しているようだ。

色合いは濃厚で凝縮した黒味の強い紫。エッジまで稠密に色素が入り、緊密かつパワーを感じさせる。香りは開けた当初はビオ的な還元香が残るが、黒すぐり、ユーカリ、バジル、黒胡椒、ソースのような香りもある。甘い濃厚な香りが顕著だが、ベースにはシラーらしいスパイスの香りが感じられる。

アタックはまずしっかりとした伸びのある酸を感じる。そしてすぐ後に少しぶっきらぼうなタンニン、それを押しのけるかのような甘みを伴うボリューム感ある果実味がやってくる。こなれていないタンニンはストレスを感じさせるが、酸が外郭をきっちりと形作って奔放さをコントロールしているのでこれもまた個性かな、と思わせてくれる。暴れん坊がおとなしくなった後は、以外にきれいで爽やかな果実の甘さが心地よい。ふくよかな旨みが口の中に広がる。

余韻は粒胡椒を噛んだ時のようなスパイシーな感覚を広げながら、熟した果実の旨みが酸の余韻と共に長く引き続いていく。

まだまだちぐはぐさを感じるところは否めないが、それでもきっちりとした酸を活かしているのは印象的。伝統的な産地の中で、バローロ・ボーイズのような果実味主体のモダンなワインを狙っているのだろうか。そうであれば、彼のワインが真価を発揮するにはもう少し時間が必要なのかもしれない。でも、今でも十分シラーらしい個性が感じられるいいワインだとは思うけどね。

【創酒タカムラ 3,500円?】

2008年8月21日 (木)

エキゾチック・ハルビン(中国その2)

080821_2 最初ハルビンは田舎の町、という先入観があった。しかし空港から街をつなぐ高速道路も整備されていて、廻りにある看板も近代的でそうした先入観はすぐに吹き飛んだ。さすがに道路の両側に広がる広大なトウモロコシ畑は、北京や上海などの大都会では考えられないだろうが。

街に入るとどこかヨーロッパ的な建物が多く、中国ではないような印象を受ける。かつてロシアとの交易の拠点として発展した歴史を持つだけに、そうした雰囲気を受け継いでいるのだろう。ここはハルビン一の繁華街、中央大街。平日だというのに多くの人で賑わっていた。多くの店が並んでいるが、特色があるのはロシア物産を扱う店が多いこと。しかもその店、中に入ると若い店員がすぐに声をかけてきてゆっくり物を見る時間を与えない。これにはさすがに閉口、そそくさと店を出る。でも中には虎や鹿のオ○ンチンを乾燥させた漢方薬があったりして面白かった。1本3万円ほどだったが、買ったら持って帰れたのだろうか?

080821_3 ハルビンの街中でもここは多くの百貨店が並ぶ一帯。これだけ大きな街なのにほとんど歩道橋というものがない。この写真は唯一見つけた歩道橋で撮った。

歩道橋はないが、横断歩道はそこかしこにある。しかし信号なんか守らない人が多いこと。赤信号なのに平気で渡って、車が行き交う道の真ん中まで進んで行く。これにはとてもついていけない。横断歩道でも左右の確認なんかしないが如く、あたりかまわず進んでいく。後から地域の人に聞くと、「車は前に全神経を集中しているんだから、私が進めば向こうが止まるよ。」。。。なるほどそれも理屈には違いないが。しかし慣れは恐ろしいもので、自分もやがてそんな考えに染まって強引に渡るようになった。(そうしないと渡れないのだから。)

080821_4 この繁華街の近くにあるハルビンのシンボル、聖ソフィア寺院。ロシア風のタマネギ型屋根で、外観は濃い茶色なのだが黒く見える異様ないでたちだ。ハルビンには他にもユダヤ教のシナゴーグや、カトリックの教会といった建物があるが、聖ソフィア以外はどれも小さく、面白みに欠ける。

入館料は結構高い。中に入るとあまり広くない堂内に大きなシャンデリアが下がっていた。壁画は剥落が激しく、あまり保存がいいとはいえない。そして堂内を大きく占めるのは不釣合いな土産物屋。絵葉書をしきりに売る店員さんだが、価格は40元と中国にしてはかなり高い。入らないほうがよかったかな、と少し後悔。観光スポットの中にはこうした遠くから見ておくだけのほうが感動的、ってところがあるんだけどやはり来た以上は、って思って入ってしまうのは仕方ないか。

080821_5 夜は河口に多くの人が集まる。太極拳や、変わった球技をする団体、音楽を奏でる人たちも出て賑わっていた。そしてそこで目に付いた夜空に舞い上がる不思議な物体の数々。

それは願い事を書いた紙風船だった。紙風船の中に火を焚いて、夜空に放つと思いのほか高く舞い上がっていく。明るい光を放ちながら飛んでいく紙風船、自分達も思い思いの願い事を書いて夜空へと送った。そして自分の風船が他よりも高く飛んでいったことにご満悦となって、この後はビアガーデンへと繰り出したのだった。

ドメーヌ・バール マルサネ・ロゼ2002

080821 なんか夜はめっきり涼しくなってきたような気がする。今日は風も冷たくひんやりいい感じ。ようやくセラーに入りきらなくなっていた赤ワインも飲めそうな季節になってた。

淀川を渡る風も心地よい夜だから、今日は家中の窓を開け放っての晩酌。そしてお供はブルゴーニュのロゼ、マルサネ。

今年の夏は結構ロゼをよく飲んだ。ロゼってどっちつかず、のイメージもあって人には薦めにくいんだけど、個人的にはとても好きだ。シャンパーニュはロゼが人気なのに、なんでスティルの場合はダメなんだろう?

マルサネはコート・ド・ニュイの最北端、ホイジンガの名作「中世の秋」の舞台となったブルゴーニュ公国の首都ディジョンの南に位置する。赤も生産されるが、有名なのはピノ・ノワールから作られるロゼワインだろう。このドメーヌ・バール、詳しくは解らないがこの地を本拠としていることから気合の入った作り手だと思われるが、どうだろうか。

色はロゼとしては濃い目の赤の強い華やかな色合い。アセロラのキャンディーのような色だ。香りはストロベリー、ハッカ、リンゴの香り。香りはシンプルであまり複雑さを感じない。ピュアな若い果実の香りが主体だ。

口に含むとまず感じるのはまろやかな酸と、ほどよい甘酸っぱさの感覚。グミキャンディを口に含ませた感じに似ている。そのあとに旨みのコクと割りにはっきりした渋みを感じる。はっきりとしているが、ロゼらしい軽やかなボリューム感だ。酸はゆったりとしており、角度を保ってスローに口の中を広がりつつ、その後を果実の旨みが追いかける、そんな印象だ。旨みはしっかりしているが、甘みは控えめでドライ。飲むたびに口の中が洗われるような清涼感に包まれる。

ボディの膨らみは大きくない。広がった旨みとベースにある渋さがそのままボリュームを減らしながら収束していくような余韻の感覚だ。

軽いワインには違いないが、ある程度の膨らみも持たせつつ、味わいはしっとりとした落ち着きがある。何よりも押し付けがましいところがいささかもないのが潔い。べったりとしたワインよりこうしたサクッといきつつ、味も楽しみたいという向きには格好のワインになっているんじゃないだろうか。いいロゼワインです、Good JOB!

【Cave d’Orange 2,400円】

2008年8月18日 (月)

アンドレ・マルキ オブラダス モニカ・ディ・サルディーニャ2004

080818 イタリアワインを探す楽しみの一つは、今まで出遭ったことのない品種を探すこと。土着品種は2千種類と言われているが、こうした品種が残ったのも歴史的に小国家が分立した時代が長かったことが理由に挙げられるだろう。

サルディーニャ島もまた、そうした地域性を保って多くの土着品種を有している。しかし少し違うのはイタリア本土がギリシア由来の品種を育んできたのに比べて、サルディーニャはスペインの影響を受けた。主要品種であるカンノナウはスペイン系のガルナッチャだし、このワインのメイン品種であるモニカもまたスペイン、もしくはアラブ由来の品種だ。

モニカはサルディーニャ全島で栽培されている。品質的な評価はカンノナウに譲るところがあるが、早く飲める軽快なワインを作るブドウして今もサルディーニャを代表する品種だ。このワインではそのモニカを85%、残り15%をシラーで作っているが、さて?

色は暗く落ち着きのあるルビー色、エッジまで色素が入って厚みがある。香りはドロップ、ビターチョコ、火薬、マッチ箱といった薬品系の香りが強い。

口に含むと甘みをまず感じ、その直後柔らかく幅広な酸をしっかりと感じる。甘みは熟した山葡萄のようで、甘みのボリュームの割には切れがいい。タンニンはあまり強くなく、おっとりとした感じの味わいだ。口の中に残る青さが人によって好き嫌いを分ける要因になるだろうか?味わいの複雑さには欠けるが、最後にやさしい果実の旨みが再び広がって、心地よい気分にさせてくれる。

最後はベリーの甘さが程よく残り、やがてその甘みも長くは留まることなく蒸発するかのように消えていく。

飲んでいて感じる青さが気にならないわけではないが、それも品種の個性と思えばそれほど嫌な印象も起きない。香りも味もなかなかはっきりした個性がある。バラエティ豊かなイタリアにあってもしっかりとしたキャラクターを主張できるワインといえそうだ。

【ノール ワインウエアハウス 2,500円?】

2008年8月17日 (日)

ロベルト・ヴォエルツィオ ランゲ・ネッビオーロ2005

080817 アーセナル、兎にも角にも開幕戦初勝利、長丁場のプレミアへの航海を祈るワインは、結構出し惜しみしていたワインを思い切って開ける事に。これを開けるんだから頼むよ、って感じです。

ピエモンテのワインといえばバローロ、バルバレスコ。そしてそのワインを作るブドウはこの地でしか実力を発揮しないネッビオーロだ。バローロ、バルバレスコは高価だけにその下、DOCランゲも飲んでみるのだが、やはり薄い感じ。薄いネッビオーロは酸と粗いタンニンが目立ってしまい、次に飲む気がしないというのが今までだったが、これは価格も違うだけに期待してしまう。

ロベルト・ヴォエルツィオはバローロで今や最高の生産者という評価を得てしまった。狭い面積に密植させて故意にブドウに負荷を与え、畑の深い位置の養分を取り込ませつつ、それでいて1本からのブドウの収穫はわずかに5~6房。徹底した低収量で、ブドウに凝縮した旨みを蓄えさせる。

色合いはネッビオーロらしからぬ深いルビー色。黒味も強く、ボルドーワインのようだ。ネッビオーロの特徴と思うオレンジのニュアンスも殆ど感じない。エッジまで稠密に色素が入って、外見だけで凝縮感を感じさせる。香りはビニル、カカオ、カスタード、カレー粉、オロロソシェリー、カラメル、湿った皮の野生的な香りもあり、複雑。

口に含むんだときは案外滑らか。しかし時を置かずに凝縮した果実実がいきなり四方八方に広がり、甘さを感じた口の中をそのすぐ後で強固ではっきりした主張のあるタンニンが追いかける。どっしりした重量感のあるタンニンは、その内側にザラメのような糖質を秘めていてボリューム感が大きい。それでいて野卑な所は全くなく、自然な甘さだけに切れがいい。時として濃いワインにありがちなべたつきを感じないのが不思議だ。

どっしりしたタンニンは攻撃的だが、攻め一本ではない。ある程度押したら、一気に引いてやさしいアマローネ的なほろ苦さを残してあとは果実の旨みにバトンタッチする。この展開が段階的でなく、なめらかに展開するだけにほとほと参ってしまう。ランゲだけに、少々の粗さはあるが、それだってこの展開の中ではほほえましいアクセントに思えてしまう。余韻は旨みの強い果実味が口の中に広がり張り付いて、なかなか消えない。強靭な味わい、酸と果実味の絡み合いが最後まで続いていく。この長い余韻、力強さがネッビオーロの本領、底力なのだろう。

ランゲ・ネッビローロなのに普通のバローロ以上の存在感を示してくれた。ランゲでこれほど色の濃いワインは初めてだったし、これほど強靭なネッビオーロもなかなかお目にかかることはなかった。もっと熟成させたらさぞかし美味いワインだっただろう。こんなワインをあけちゃったんだから、今年のアーセナル、本当に頼むよ~

【LIQUAR WORLD 6,000円?】

ナスリ好発進!アーセナル、開幕は辛くも勝利

Nasri1 ついにプレミア開幕!アーセナルは昇格組のウェストブロムとの対戦。セスク、センデロスを早くもケガで欠く苦しい開幕戦となったが、DFサニャが戻ってきてくれた。

今季注目はウォルコットと新加入のサニャ。ウォルコットは昨年後半スーパーサブ的なポジションで、試合の動きを変える働きをした。今年はフルで出場する機会も増えるだろうし、フレブが去ってサイドで戦える戦力は今のアーセナルでは彼以外思いつかない。今季は真価が問われる年になるはず。

そして新加入のナスリ。ケガが噂されてこの開幕戦もどうか、と思われたが無事間に合った。ひょっとしてブラフだったのか?昨季に比べてかなり薄くなった感が否めない中盤を埋める戦力として期待大。あとは残留したアデバヨール、その他若い力としてクリッシー、トラオレあたりの大化けも期待したい。

開幕戦はアデバヨール、ベントナーの2トップ。昨季はあまり機能しなかったこの2トップだが、今季はどうだろうか?中盤はサイドが左ナスリで右ウォルコット、中はデニウソン、エブエが入る。DFはクリッシー、ジュルー、ギャラス、サニャ、GKはアルムニア。

まず入りはゆっくりとした展開。昇格チームだけにアーセナルが相手の出方をうかがっていく。そして前半4分、サニャのスローインから始まった攻撃、左ペナルティエリアからデニウソンが折り返したボールを走りこんできたナスリが蹴り込んで先制!ナスリがアーセナルでのデビュー戦で見事なゴールを決めて、幸先のいい展開。

前半8分にはナスリが再び左の深い位置からゴールを狙うがこれは難しすぎ。しかしナスリ、積極的に攻める姿勢がいい。これは期待させてもらっていいのかも?彼もまだ21歳、セスクとのコンビが今から楽しみだ。

攻めは一方的にアーセナルだが、最後の決め手にどうも欠ける。それほど相手が厳しい守りに出ているとは思えないが、面白く入り込めるときはえてして最後が雑になりがち。そんなスパイラルに入り込んで、得点に結びつかない。34分、エブエが撃つミドルは大きく枠の上に。エブエ撃ってくれるのはいいが、今年はゴールの精度をもう少し上げてもらえればいいのだが...41分、ナスリが放つシュートはGK真正面。前半はナスリの積極性が目立つ展開で、不安視していたエブエも特に問題なくこなして終了。ベントナーは何処に行ったのか?

中継でロシツキーとエドゥアルドがスタジアムに顔を見せてくれた。ロシツキーがこんなに長引くとは思わなかったが、それにしてもドゥドゥの驚異的な回復は本当に嬉しい。命さえ危なかった事態を乗り越えた彼がピッチに再び立つのが待ち遠しい限りだ。

後半入って50分、アルムニアの好セーブで守り抜いてからの反撃、アデバヨールが左から放ったシュートは惜しくもゴールの右枠をわずかに外れる。これは惜しい!61分、ナスリからクリッシーへのかなり窮屈なパスをクリッシーがうまくコントロールして中にいたウォルコットに合わせるが、ウォルコットはこれを扱いかねて蹴り損ねる。今季のウォルコット、スピードに任せた感のある昨季から一段上に行くためには、難しいボールも扱える柔らかさを身につけて欲しい。そのあたり柔らかいタッチも兼ね備えたアデバヨールがお手本になるか?

結局最後まで得点できずに試合終了1-0でとにかくも開幕戦を勝利で飾ったアーセナルだが、やはり不安感は拭えない試合となった。その中でもこの試合光ったのはナスリ、サニャのフランスコンビ。ナスリは言うまでもないが、やはりサニャが帰ってきたのがこれほど大きいとは!DFながら、素早く攻撃に切り替えて攻めあがる速さ、体は小さいがセルヒオ・ラモスを思わせる存在感だ。頼むから今季は怪我しないでくれよ、サニャ。

今季のプレミア、予想ではアーセナルは3位か4位という予想が最も多い。キーンも加入したリバプールにも劣るという下馬評だが、これを乗り越えてきたアーセナル。今季ももちろん優勝を信じて応援するしかない。まずは開幕戦を白星で飾ったことを素直に喜ぼう。そして早くセスクが出場して真のアーセナルの試合を見たい、そんな期待を抱かせる試合だった。

2008年8月16日 (土)

ファットリア・ラ・リヴォルタ サンニオ・フィアーノ2005

080816_2 今日からいよいよプレミアが開幕。シーズンオフはサッカーネタも滞り気味だったが、あくまでこのブログは「ファブレガスとワインに酔う」なので、ワインとアーセナル2本立てでこれからも続けていきたい。

今日の夕方からは開幕戦、相手は今季昇格してきたウェスト・ブロム。この試合、開幕直前に太ももを痛めたセスク・ファブレガスは欠場となっただけに若干不安もあるが、アデバヨールもいることだし、普通に戦えば勝てるはず。去年の雪辱を果たすためにも開幕ダッシュで大量得点を期待したい。

さて、ワインはカンパーニャ州で土着品種を武器に「革命」を起こす、ファットリア・ラ・リヴォルタによるフィアーノ種のワイン。この生産者は有機農法で自然な作り方を志向し、畑は粘土質とあって、かなりミネラル度の高いワインが想像される。以前飲んだソーニョ・ディ・リヴォルタはグレコ、フィアーノ、ファンランギーナの混醸だったhttp://cesc22.blog.eonet.jp/default/2007/07/post-e9f5.html

が、このサンニオはフィオーナ単一品種によるものだがさて?

色はふくよかさを感じさせる濃い目の黄色。香りはアーモンド、バニラ、栗といった樽に由来する香りをまず感じ、その後で白い花、洋ナシのような香りを感じた。

アタックは柔らかく攻撃性の少ない酸。口に入ってくる質感は滑らかでオイリー。酸は鈍角で口を広がってくる感じで、やがてほんのりした甘さが、かすかに隠し味程度で感じる苦味を保ちつつゆっくりと酸からバトンタッチしてくる。味わいの移りがステップ的でなく、時系列でなめらかに交代していくように感じられる。この滑らかな移行がこのワインの特徴といえるだろうか。それともフィアーノ由来のものだろうか。

中盤の膨らみはやや小さい。アタックから繋がってきた味わいは大きく変化することなく、そのまま収束、終焉に向かってフェードアウトしていく。最後に残るのは、やさしさを感じさせる塩っぽさと繊細な酸の味わい。

よく言えば優しいふくよかなワイン、少し斜めに構えればインパクトに欠ける、メリハリの小さなワイン。これをどう受け止めるかは飲む人によるんだろうけど、かなりインパクト系に偏っている自分にとっては若干優しすぎて、掴みどころがないかな、というのが正直なところだった。

【ノール ワインウエアハウス茶屋町店 2,500円?】

2008年8月14日 (木)

ベジタリアン・バーガー? ファラフェル・ガーデン(出町柳)

080814 京都近美からの帰り、普通なら地下鉄東山経由で三条か四条に出て帰るんだけど、たまには違う経路を通ってみようと、岡崎から丸太町まで歩いて京阪に乗り出町柳へ。

そしてこのあたりをぶらぶらしたものの、あまり見るべきところも見つからなかったので帰ろうか、と思ってふと横を見たらうまそうなバーガーの看板。これも縁かと思って入ってみた。

入ると中はエスニックな装飾。一瞬アジア的な店なのかと思ったが、壁にはイスラエルの写真が。そういえばビールもイスラエルビールってあったな。

カウンターでファラフェルバーガーとイスラエルビールを注文。このバーガー、見た目はクレープのような生地にキャベツなどの野菜とミートボールが入って結構ボリュームがあった。ここではミートボールと思って食べ終わるまで気がつかなかったのだが、後でメニューで調べてみるとヒヨコマメのペーストを丸めたものだという。つまりオール野菜だった。確かに中庭に出る扉にベジタリアンのイベントのポスターがあったが、こういうわけだったのか。

バーガーは味も穏やかでおいしかった。自分はもう少し辛い方がいいな、と思ったのでかなりタバスコを振ったが。。。このヒヨコ豆のペーストは持ち帰りもできるそうなので、いろいろ使えるかも。説明しなければ、みんなミートボールと思って食べるんじゃないだろうか。

イスラエルビールはピルスナータイプで、日本のビール(エビスあたり)に比べると軽めの感じだがホップはきっちり効いている。なかなかいけました。

たまにはベジタリアンもいいかも、と思ってしまう。でも、やっぱ無理だろうな。そこまで禁欲的にはなれません。食べたいものは食べたいと思ってしまう俗物です、ハイ。

ファラフェル・ガーデン

京都市左京区田中下柳町3-16 (京阪・出町柳駅)

075-712-1856

11:30~22:00 21:30/LO

無休

2008年8月12日 (火)

ダビド・シルバはスペイン残留

Silva 各国のサッカーリーグは間もなく開幕を迎えるが、どうやらこの夏の移籍はロナウジーニョの移籍はあったものの、あまり大きな動きはなかったな、というのが印象だ。

このユーロ2008で大きく株を上げた選手を3人挙げろ、と言われれば、まずはロシアのアルシャビン、クロアチアのモドリッチ、そしてスペインからはダビド・シルバを挙げるだろう。

ダビド・シルバ。たぶん170センチない小さな体で大きな選手の裏をかきドリブルで駆け上がっていく姿は本当に印象的だった。イタリア戦の活躍と、準決勝での3点目、セスクの横パスを受けて決めたシーンを思い出す。ユースで共に戦い気心も知れているセスクは本大会ではポジションを失ってスーパーサブ的な立場となったが、シルバは常に中盤のポジションを確保して先発を続けた。代表というシーンではシルバがセスクを超えて確固とした地位を築いているといえそうだ。

そのシルバ、スピードとスタイルから見ればプレミアでも十分やっていけると思うし、事実リバプールやマンチェスター・ユナイテッドからの接触もあったらしい。しかし彼自身はスペインを離れる気は全くないようだ。

「イングランドでプレーする気はないよ。クラブ(バレンシア)は僕の意思を理解しているし、それは変わっていない。もしバレンシアを離れるのなら、僕の願いはバルセロナに行くことだ。」

「イングランドのビッグ・チームから興味を示されていることは承知している。でも僕は単にお金のためだけで動くつもりはないんだ。」

「プレミアは世界最高の国内リーグの一つではある。でもスペインのリーガが最高なんだ。」

スペインの至宝を抱えるバレンシア、去年はチームの内紛、今季もその余波ともいえるリストラ騒動であまりよくない状況が続いている。シルバと共にビジャという強力コンビを擁する名門が果たして復活できるか、それは今季リーガの注目点の一つと言えそうだ。で、もし今季それに失敗したその時には、シルバにもビジャにも何らかの動きがあるかもしれない。

かつて飛びしものを描く 没後10年・下村良之介展

080812_2京都近代美術館で開催されている下村良之助展。実はこの展覧会がお目当てではなかった。同時開催のユージン・スミスの写真展が本命だったのだが、結論を言えば予想外に特色ある面白い展覧会だった。

京都在住で、亡くなってから10年になる画家の大規模な回顧展は初めてだという。京都近美では時折こうした京都に縁の深い、一般的にはあまり広く知られていない画家の画業を紹介する意欲的な展覧会を実施している。

この画家も生まれは大阪だが、京都の美術学校を出た後は京都でその画業を展開した。まずは日本画から出発するが、やがてキュビズム的な作品を発表し、典型的な日本画の世界と袂をわかつ。初期の作品は地から這い出た生物が行き場をなくして余白を全て埋め尽くさんとするかのような気配が満ちている。端的に言ってしまえば窮屈さを感じさせる。

しかしそうした無軌道なエネルギーは整理され、落ち着きを得ながら、やがて突然全ての肉を断ち切ったかのような針形の鳥の描写に行き着く。実態としての鳥ではなく、その鳥が天空を留まっていたときの大気の粗密を描くかのような、研ぎ澄まされた感覚が画面に満ちている。今にもキャンバスが裂け始めるかのような緊張を感じる。画家は「天空を切っ裂いて翔ぶ鳥」を描いたのだ、と語ったそうだが、その鳥でなく鳥がいた軌跡を描いたところが斬新だ。

そしてそうした描写はやがてもう一つの軸を手に入れる。紙粘土を題材に型枠を押して描いた世界。同じ鳥の軌跡を描きながら、化石の如く重厚な表現からは一定の時を経た太古の瞬間を描いているかのような幻想を抱かせる。ただし化石は死せるものの名残だが、これはかつて生きて空を飛んでいたものが去った空間を留めたものだ。生の名残なのだ。子供の頃に使ったあの紙粘土でここまで深い表現が可能になるとは、本当に驚きだった。

このような空間の描写の他に自画像も面白い。自分を梟に擬したものもあれば、「還暦の自画像」では赤い服をまとって中央に座する画家の周りには、自分が生きて触れてきたもののを廻りに配している。この画家の遊び心が伝わってくるようだ。そして「やけもの」と称したかわいい生き物の陶芸作品も心を和ませてくれる。

表現方法は伝統的な日本画とは違うが、その世界は花鳥風月、移り変わりの世界を描いている。しかしその描写は深い。目を閉じてもその描線の濃淡がくっきり残っていそうなほどに深く脳裏に刻まれる。画家の世界と共に日本画の底の深さも感じさせてくれる展覧会だった。8月31日まで。

没後10年 下村良之介展

京都近代美術館

~8月31日

美しくないものに魅かれる理由 冒険王・横尾忠則展  

080812 兵庫県立美術館で開催されている横尾忠則展へ。僕は子供の頃彼が嫌いだった。おそらく当時の自分には理解ができなかった存在だったからだろう。サロンパスか何かの宣伝に出て「横尾忠則も肩が凝る」、と言ったCMがまず印象的だった。そして横尾忠則ってだれなんだ、と思って調べてみれば、ピンクの背景に舌を出した醜悪なイラスト、ケバケバしいポスターを描く、アーティストとは呼べない、いや呼びたくない作品を世に送り出している。いわゆる「マスコミの寵児」的な人物なのだろうか、と蔑視していたのを思い出す。当時は芸術家で積極的にマス・メディアに登場する人物には反感を感じていた。池田満寿夫しかり、岡本太郎しかり...

そしてあれから20年近くを経て、少しは偏見なく作品を見る余裕が出てきただろうか?70歳を超えた横尾氏、ここに来て彼をまだ画家と呼ぶことに躊躇しているのだが、その作品を一同に見ることができる機会がやってきた。

実は今まで彼の作品を実物として目の当たりにする事は殆どなく、今回の展示のような大型の油彩を多く世に出しているとは全く知らなかった。しかし色彩は当時も見ただろう、どぎついピンクやブルーの攻撃的な色がキャンバスに踊っていた。しかし当時と決定的に違うのは、あの時感じた拒否反応は感じない。

この作家に持っているイメージである猥雑さを象徴する体毛、性器といった表現も目にするが、それがなぜか嵌って見えてしまう。これには鑑賞していて自分の変化にいささか驚かされた。そして、色彩が放つ強力なエネルギーがそうしたものに少なからず吸収され、画面が安定して見えてくる。鑑賞している自分もふと、画面から発散される力線の強さに戸惑い、いつのまにかこうしたものに目を留めて休息していることを感じさせられる。

この人が描くと、風景もまた全く異質のものに見えてくる。どこにでもあるY字路、そこに描かれるありえないイメージ、ありえない風景の組み合わせ。一見二者択一を迫られるかのようなY字路にも、決して対称的なイメージを置くことはない。ありえない組み合わせだが、全体が一つの情景として受け入れられる異世界を形作っているのが不思議だ。

この人の作品は歳を取っても殆ど変わっていなかった。いや、自分は彼のスタイルの全容を見ていないので解らないが、おさらくは変わってきたのだろうとは思う。しかし子供の頃に戸惑った猥雑さ、形容しがたいエネルギーはいささかも変わっていない。まさにわくわくさせてくれる作品の連続、楽しい展覧会だった。8月24日まで。

冒険王・横尾忠則展

兵庫県立美術館

~8月24日

2008年8月10日 (日)

ジェラール・シュレール アルザス・ピノ・ブラン2006

080810 昨日の夕方は淀川花火大会。自宅は川沿いなので、ここに引っ越すときも「これは見放題では?」と期待していたのだが、角度がきつくて見るには見えるけどアパート越しのあまり迫力のない光景。で、今年はどうでもいいかと思いつつ、他の飲み会に参入。ミラノからやってきたイタリア人ペアとイタリア好きの女性方と一緒に居酒屋→カラオケへ。

しかしイタリア人をはじめヨーロッパ人は日本アニメに恐ろしいほど詳しい。なんで自分も知らない「バビルニ世」を知っているのか?今度来るフランス系カナダ人もアニメオタク一歩手前だし。

で、疲れた体に癒しの一本は、普段はアルザスでもあまり飲まないピノ・ブランを。ピノ・ブランってどうもゲヴュルツやピノ・グリ、リースリングなどから見るとどうも一歩低い位置に見られている。シルヴァネールも同じような位置にあるが、こちらはドイツ、フランケン地方で確固たる地位を築いているから、やはりピノ・ブランは寂しい状況だ。

しかしアルザスでビオの第一人者、ジェラール・シュレールが作ったらどうなるか?シュレールの作るアルザスワインは他とは一線を隠すほどの味わいの深み、幅広い旨みを感じる。そしてするっと体に染みてくる自然さ、ビオだからなのかどうかはわからないが、確かに体に対する負担感がないことは体感的に事実だ。さて、ピノ・ブランはどうか?

色も深い色調で、蜂蜜、ベッコウ飴を思わせるネットリ感がある黄色。香りはやはり蜂蜜、シロップ、ギンモクセイ、洋ナシ、杏を思わせる濃すぎず程よい甘さを思わせる。

口に含むと、最初はいたって穏やかで水を含んだときのよう。その後一呼吸遅れて少し苦味を伴ったリンゴジュースのような味わいがやってくる。ベースにある苦味が強くはないものの、しっかりと広がって味わいの輪郭を形作る。酸はやはり少ない。これはピノ・ブランの特徴とは言えない特徴、味わいは深いのに少しアンバランスを感じるのは、やはりこの酸の欠如だ。どことなく締まりに欠けるのだ。ボディもそれほど大きな膨らみはない。前半の果実味を引っ張りつつ、そこから自然に減衰していく感じで終盤へと下っていく。

劇的なワインではない。でも鮮烈な酸がキライな人にとっては、やさしく染みわたる穏やかなワインなので好感が持てると思う。いつもはトゲのあるクセっぽいワインが好き(というか、体が受け付けなくなっている?)な自分だけど、たまにはこういうのもいいかと思わせてくれるのだから。

あまり白を好まない人に飲んでもらうには一番いいんじゃないだろうか。夏よりもどちらかというと寒さが増してきた晩秋にぴったりくるワインといえるような気がする。あと2ヶ月、葦も黄色く色づいてきた淀川河畔で月夜に楽しむ、そんな雰囲気を持ったワインかも。

【Wineshop FUJIMARU 3,200円?】

2008年8月 9日 (土)

ピエールパオロ・ペコラーリ バオラール2002

080809_4 ブログの移行作業が進まない。データは移ってきたようだけど、カテゴリーがグチャグチャになっている。。。これを整理するのはつらいし、ホント憂鬱。ちゃんとしてくれ、eoブログ!

今日は一日中部屋掃除。一番難関が本で、これはなかなか思い入れがあって捨てられない。この本をどこに収納するかで思い悩んで時間が過ぎて、思いのほか時間がかかってしまった。

そしてお疲れの体に久々には潤いがありそうな少しきっちりした赤ワインを。フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州のメルローをチョイス。

ピエールパオロ・ペコラーリは家族経営のワイナリー。有機栽培を実践し、収穫量を低く抑えて果実味の豊かなワインを作っている。そしてこのワインはメルロー100%。最近この地域では冷涼な気候を活かして早熟なメルローをじっくり育てるという流れがあるようだが、さてこのワインは?

色合いは落ち着きと絞りたて果実を感じさせるルビー色。少し濁りも感じる。ノンフィルターだろうか?香りはブルーベリー、ヤクルト、スミレ、輪ゴムといったバラエティある香りの要素を感じることができる。

口に含むとまず塩っぽさを感じた。その後に細かいがまだ質感の粗いタンニンとまろやかな乳酸系の酸が一緒にやってくる。そしてその酸が口の中を包み込むように薄い膜を張るが如く広がっていく。果実的なボリューム感はあまり大きくない。乳酸飲料を飲んだときの後口のような感覚が残る。自然で優しい飲み心地だが、滑らかさとふくよかさに欠ける感は否めない。後味に残る固いタンニンの残滓も気にかかる。

余韻も乳酸的な味わいの中に、甘酸っぱい果実、小粒のベリーをかんだ後のような感覚が残るが、最後まで乳酸飲料の印象が消えなかった。

意図してこういう作り方をしているのかもしれないが、最近の赤ワインはまろやかな味わいにするためにマロラクティック発酵を使いすぎている気がする。あまり突き刺すような酸もどうかと思うが、画一的な柔らかさ、しなやかさを求めるあまりに失っている要素もかなり多いのでは、と思わずにはいられなかった。確かに飲んでいて負担感はないんだけど...

【Wineshop FUJIMARU 3,500円?】

来年米寿の大将が押す 大阪寿司みやこ

080809_2 本町の靱公園横にある大阪寿司のお店。

以前から気になってたんだけど、この緑の中の不思議な中国風の看板、あまりにもインパクトが大きすぎて入るの躊躇していたが、モディリアーニを見た後の非日常的な気分と共にこの日は思い切って突入。

中はテーブル1席、カウンター5席の小さな店で、そこにかなり年配の大将が座っていた。後から聞いたら今年87歳。来年はまさに米寿だ。今では米寿、喜寿といってもわかる人は少ないだろうか?ここでは大阪寿司を注文。ゆったりとした雰囲気の中で、寿司を押す動作にも何か独特の格を感じる。

080809_3 自分は大阪寿司、というか箱寿司、押し寿司が大好きだが、普通出回っている押し寿司は力が強すぎてシャリが固くなりがち。

こちらの寿司は見た目も鮮やか。おそらくは店の前に咲いていた一輪の花を沿えて楽しませてくれる。そして口に入れたときのやわらかな感触、そしてシャリがふわりととろけていく。絶妙の力感覚で押しているんだろう。酢はほんのりと効かす程度。大阪寿司の粋は小さく見せて、実は食べてみたら多かったと思わせるところだそうだ。なるほど、納得。今は見た目も量も多いものがもてはやされる。粋という感覚がなくなってきたのかも。

ネタに使う椎茸などは4日かけて仕込んでいるそうだ。食べながら昔の大阪のしきたり、家にまつわる細かな格について気さくに話をしていただいた。

大阪の街中で守り続ける伝統。自分は二代目とおっしゃっていたが、次を継ぐ人はいないのだろうか。気力が続くうちは、との声に伝統をつないでいくことの難しさを感じずにいられなかった。巻き寿司も中の卵がふんわり、シャキッとした海苔で巻いてとても旨かった。程よい腹加減、見た目も味も雰囲気も古き大阪を堪能させていただきました。都会の中で伝統を守り続ける大将の心意気に感服。

みやこ

大阪市西区京町堀1-8-24 

06-6441-5048 

月~金11:00~19:00 土曜11:00~14:00

日曜休

2008年8月 8日 (金)

ノスタルジーの世界 モディリアーニ展

080808_3大阪中之島の国立国際美術館で開催されているモディリアーニ展へ。

http://www.nmao.go.jp/

エコール・ド・パリの芸術家の中でも人気は一番といってもいいモディリアーニ。若くして世を去るまで、芸術家のイメージに合った破天荒な生活を送り、そして恋人ジャンヌ・エビュテルヌとの情熱的な恋愛、そして彼の死と共に恋人ジャンヌも投身自殺する、といった劇的な人生を送る。その彼の短い生涯を150点の作品で回顧する大規模な展覧会。

金曜日の夕方とあって、それほど人は多くない。しかし時間と共に退社して芸術鑑賞といった人たちで賑わってきた。そういう自分もその一人。

アフリカのプリミティヴ芸術に影響を受けたとあって、その作品は彫刻的。余分なものをそぎ落とし、純粋な形態に還元しようとする試みはまず彫刻をモチーフに始まった。しかし結核で体を弱くした彼は彫刻を断念し、絵画でその世界を表現しようとする。

その初期の作品は厚塗りで、迫力に満ちている。描かれた人物は「こんなのは私じゃない!」と怒りそうなほどに荒々しく描かれた独特の雰囲気。彼は人物を描き続ける。人それぞれに違う形態、それこそが彼の興味をそそる対象だったのだろうか。

これだけモディリアーニの作品をまとめてみる機会はなかった。しかし、それでいて物足りなさを感じたのは何故だろう?歩む速度が徐々に加速する。明らかに自分が飽きてきているのがわかるのだ。

初期の作品はまだ見れる。粗い大胆なフォルム、そして自分の表現を模索していた時代の変化。それが時と共に明らかに薄れる。一旦形が定まり、それが一定の評価を得れば、あとはその再生産。薄塗りで、表情も少し憂いを表すような首を少し傾けた肖像の数々。描く対象は変われど、その形から踏み出すことはない肖像画の数々に感興が薄れていく。

モディリアーニの魅力はアフリカ美術にある素朴なフォルムへの憧れ、人工かつ作為的な芸術に対する反発への回答がそこに感じられるからだと思う。しかしモディリアーニはそこから答えを導き出すことはしなかった。停滞してしまった。。

最後の作品は殆ど同じフォルムで描かれた人物像が並ぶ。初期とはうって変わった無機質な展開にはこの時代彼の芸術性が最早枯渇していたのではないか、と思わせる。しかし芸術的な破綻を前に、彼はその人生を終えた。ある意味で彼にとって幸せだったのかもしれない。ユトリロのように確立してしまった世界を無造作に繰り広げ続けて芸術的な命を失うことはなかったのだから。おかげで今も彼の作品は心に残っているし、確かにその人生と相まって魅力を感じることも否定できない。そんなノスタルジックを感じさせる不思議な展覧会となった。9月15日まで。

モディリアーニ展 Modigliani et la Primitivisme

国立国際美術館(中之島)

~9月15日

2008年8月 4日 (月)

「魂」と呼ばれたローヌワインとは?

8月2日のローヌワイン会のラインナップ、ならびにいつもの如く勝手な自分のコメントつきで。

080803 ①ドメーヌ・ティエール AOCサン・ペレー メトード・シャンプノワーズ ブリュットNV

ローヌでマルサンヌから作られるシャンパン製法の発泡ワイン。ローヌワインでもやはりこの季節、始まりは泡がいいじゃない?酸の滑らかさと細かな泡と、ほんわかとした果実味。香りはオレンジ、青リンゴのフレッシュな香りが印象的。

②ドメーヌ・ド・ラ・モルドレ AOCリラック レーヌ・デ・ボワ2003

「森の王妃」ってどういうことなのか?モルドレが作るインパクトあるリラック。最初から凝縮した果実のボリューム感で飛ばしてくる、まさにローヌの力を体現。これがフランスの他の地域にない個性。カラメル、柏餅、バゲットといった甘さと香ばしさを感じさせてくれた。

③ボンヌフォン コート・ロティ2000

黒味の強い、深遠なルビー色。そこにかかる血の気の危うさ。獣的な外観と、香りはホワイトペッパー、プラム、そして口に含めば予想外に滑らかだが、後にやってくるスパイシーさがさすがロティらしい焼けた印象を感じさせる。時間がたつとカカオ、黒くなったバナナの皮のような甘い香りを放つ。

④エルベ・スオー ドメーヌ・ロマノー・デストゥゼ

照りのあるしなやかな黄金色に含まれる白桃、アールグレイ、パッションフルーツの香り。ゲビュルツにも通じる。味はさわやかで酸が活きている。あまり甘さを引き立たせない抑制の効いた白。ローヌにもこういう白がある事を知ってもらいたい、そんなワイン。

080803_2 ⑤グラムノン AOCコート・デュ・ローヌ セプ・サントネール・ラ・メーム 1996

コート・デュ・ローヌでも10年の熟成に耐えうるポテンシャル。甘酸っぱい果実の旨みが十分のっている。そして舌先をくすぐるきびきびとした酸、軽いガスの感覚。これがローヌワイン?印象を覆す懐の深さ、名手グラムノンの作戦勝ちなのか。それとも?

⑥ドメーヌ・ド・ラ・モルドレ シャトー・ヌフ・ドゥ・パプ レーヌ・デ・ボワ2001

最初は固く香りを閉ざしたヌフも時と共に殻を壊し、その姿を見せてくれた。このワインを楽しむには時間が必要。できるなら、余りを持って帰って翌日を見てみたかった。干草、ドライフラワーの控えめな香りが、ココア、カラメル、黒糖、ローズマリーといったしっかりした香りに変わってくる。変化を楽しめるが、それには飲み手の忍耐も必要なのだろう。

⑦ドメーヌ・デ・カイヨー シャトーヌフ・ドゥ・パプ1996

湿ったままめかしい香りが官能的。果実よりもビニル、セルロイド、濡れた犬のような工業的、獣的な香りが印象的。しかし味わいは酸が滑らかでシルキー。その後に感じる若いべりーの果実味。10年を経てもこの若い味をキープするポテンシャル。後にはラズベリーやバラの香りも出てきた。

⑧アンリ・ボノー シャトーヌフ・ドゥ・パプ1996

シャトーヌフ3連発。今回のヌフはいずれもしなやかで繊細、やさしい大地の懐を感じさせる味わい。このワイン、ビンテージも同じ⑦とよく似ていた。酸はおだやかで丸さを帯び、内側からはじけたいボリュームをきっちりと包み込んでいる。胡椒、プラム、若干金属的ニュアンスも感じさせてくれた。

夏の夜に集ったローヌワイン。クセモノ達が持ち寄るワインはさすがに一癖あるワイン達でありました。十分堪能、勉強させていただきました。

2008年8月 3日 (日)

魂のワイン、ローヌ持ち込みワイン会

080802 ついにこういう機会に巡り会った。ローヌワインだけで揃えたワイン会。自分をワインの世界に誘うきっかけとなったローヌ。今でも躊躇なく言える、自分が愛すべきはイタリアでもない、ましてブルゴーニュでもない、ローヌワインだと。

そんなローヌの持ち寄りワイン会に参加。これはミクシィのコミュニティでの企画で、本当に集まるのだろうかと危惧していたのだが、無事7名集まって都合8本(自分だけ2本持って参加。)での開催となった。場所は京町堀にあるアート&ワイン。各所で講師として講演活動をしている事で有名な福田武氏のお店。

ローヌワインという事で、おそらく赤に集中するだろうな、と思ったので自分は変化球的なバランスを考えて泡と白を持参。予想通り白を持ってくる人はいなかった。やっぱローヌって白は弱いのかなと正直思った。今後はこっちの布教活動も必要か?

080802_2 自分が持っていった白のスティルはおなじみ、エルヴェ・スォーのヴィオニエ&マルサンヌから作られるワイン。華やかな香りと酸、ボリューム感のバランスがとてもチャーミング。そして何よりこの料理テリーヌとの相性が最高に良かった。やはり料理とあわせたときにワインのポテンシャルが最高にアップすることを実感。今回の持ち寄りリストでお店も研究していただいたそうで、そうした努力に何よりも感謝。

080802_5 最後には店の方のシャンソンを聞かせていただくといった贅沢な一時。加藤登紀子さんのような渋い声で、映画紅の豚から「さくらんぼの実る頃」をはじめ数曲聴かせていただいた。この日は昼間のフットサルですっかり脱水症状になっていて、思いの他ワインが入らなかったが、それでもいろいろなワイン、ボリューム感溢れる料理(特に羊!)、そして唄と濃いところを十二分に堪能させていただいた。参加の皆さん、ありがとうございました。真夏のローヌワイン、本当にいい夜でした。各ワインのコメントは別途。

今季こそ得点王へ アデバヨールは残留

Adebayor10 昨シーズン快進撃を演出した選手の流出が続いたアーセナル、そしてまさに得点源としてアンリの穴を十分すぎるほど埋めてくれたエマヌエル・アデバヨールもまたミランなどからのオファー、アーセナルでの給与の低さに不満を抱いているといったネガティヴな話題を提供していた。

しかしどうやらそんな不安な日々に終止符が打たれて久々に明るい話題となりそうだ。アデバヨールは残留の方向で新たなアーセナルとの契約にサインする意思を本人が語っている。

「その事になら今こそ誰にだって答える事ができるよ。イエスだ。僕は契約にサインするつもりだ。」

「このクラブを去るだろう、なんて誰にも言ったことはないさ。今まで絶対にね。決着できてとてもうれしいよ。」

「あと3年契約は残っているけど、あと2、3年契約を延長するつもりだ。このチームの一翼を担うことができることはとても幸せさ。」

「契約の事を話し始めたとき、僕はヴェンゲル監督にチームを去る意思を語ったことはないし、彼も僕の思いは理解してくれていた。僕の意思はクラブに残ることであり、そしてそんな僕にとってヴェンゲル監督は父親みたいなものなんだ。そして彼は監督なんだから、僕がしたいと思うことは全て彼に打ち明けるよ。」

「今の僕達の関係は常に強い絆で結ばれているんだ。疑う余地はないね。」

来季に向けて再びスタートを切るアーセナル。まずは一番信頼できる得点源が残ってくれる意思を表明したことは、不安を抱えていた中で本当に明るいニュースだ。シーズン開幕まで残り2週間ほど、開幕戦は再び新ユニフォームを着てチームの先頭に立つアデバヨールの姿を見ることができそうだ。

2008年8月 2日 (土)

ダヴィド・デュバン ニュイ・サン・ジョルジュ2001

080802_2 中国出張からどうも運動不足になって、しかも暑さもかさなって一月に3キロ増量。。。これはいかん、と今日は早く仕事を切り上げてジムに。そして帰りに軽く立ち飲み気分で新地のCave d'Orangeへ。全然懲りてないな。。。

この日はしっかりしたワインが飲みたくて、ブルゴーニュのニュイ・サン・ジョルジュ目当てで捜索。ニュイはコート・ド・ニュイの南端、ブルゴーニュの中心に位置する。ヴォーヌ・ロマネに隣接しながら、特級畑もないので知名度は今ひとつの感がある。だからこそ知られざるワインもあるというもの。

造り手のダヴィド・デュバンはまだ若いが最近特に評価が高まっている注目すべき生産者だ。人の手を入れるよりも、より自然な姿でワインを作ることを目指している。

色合いはほんのり褐色を帯びた深みのある紅茶色。香りはカシス、ラズベリー、カラメル、枯葉、ダージリンの香り。

まず口に含むと伸びのある活き活きとした若い酸が突き抜けて、その後には骨太の粒子の細かいタンニン、そしてそれを包み込むブドウの旨みが短時間で間髪要れずに襲ってくる。それが収まると一転、おだやかな甘みをたたえた若いベリーの味わいと香りがふんだんに口と鼻腔に広がっていく。

余韻は繊細でやさしい果実の食後感。強力で印象深いものではないが、飲んだ後に広がる甘酸っぱさがチャーミング。

最初骨太、あとは爽やか。なんかスポーツドリンクのコピーみたいだけど、確かに前半のしっかりした肉厚な味わい、そして後半の潔ささえ思われるピュアな果実味が心地よい。暑い大阪の夏だけど十分楽しめる内容。この時期赤ならブルゴーニュ、間違いないね。

【Cave d'Orange 4,900円】