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2007年8月

2007年8月31日 (金)

ニューヨークは美術の玉手箱 芸術新潮9月号

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今月の芸術新潮は恒例の大特集、「全一冊ニューヨーク」。

ニューヨークは美術の都。かつて19世紀から20世紀、工業化を推し進め、世界の工場となったアメリカには想像を超えた富、その所有者たる資産家が集まっていた。そうした人物が金に糸目をつけず、己の欲するままに集めた美術品は今やニューヨーク各地の美術館に集められ公開されている。

そうしたニューヨークの美術の殿堂を訪ね歩く今回の特集。メトロポリタン、MoMA、フリッツ・コレクション、グッゲンハイム、ホイットニーといった近現代の美術館だけでなく、中世美術の白眉、クロイスターズまで、まさに玉手箱のような街だ。

今回の特集では各美術館に収蔵されている作品と共に、それぞれの美術館の魅力を幅広く紹介している。この本を読めばニューヨークへ明日にでも飛んで行きたくなるはず。僕もマイレージがたまったので航空券はもらえるんだけど、やっぱ休暇がねぇ。しばらくはこの本でガマンするしかないか?

芸術新潮9月号 ニューヨーク全一冊 美術館をめぐる冒険
新潮社刊
1,980円(税込)

鎮魂 若き選手の死に思う

Pac7cwoq また一人若きサッカー選手がピッチにその生命を散らした。セビージャに所属する22歳、アントニオ・プエルタだ。土曜日のリーガ開幕戦の最中に倒れたプエルタは、病院での集中治療の甲斐なく、度重なる心臓発作によってついに世を去った。


2_qfptwp セビージャの下部組織出身で生え抜きの選手の急逝を悼む声が強い。この10月には父親にもなる予定だったそうで、あまりにも運命は残酷だった。しかしこのところ若い選手が試合中に倒れることが多くなっているような気がしてならない。今回の惨事以前、2度にわたって気を失ったことがあったというが、サッカー選手の健康管理に対して不安を感じずにはいられない。

この原因として、あまりの過密スケジュールに一因はないのだろうか。リーグ戦が開幕したが、その合間を縫ってカップ戦、欧州リーグ戦などが緊密に組まれている。その中で常に競争の中に身を置き、弱音、不調を訴えることが出来ないままに無理を重ね、己の命を削る、そんな事態になっていないか、第二第三のプエルタ選手が生まれてしまう不安はないのだろうか。

人一倍健康に気を使われるはずのサッカー選手が、実はその生命の危険にさらされているというこの矛盾。プエルタの若き残酷な死がサッカー界に問いかける問題は大きい。正直なところよく知らなかった選手ではあるが、プエルタの冥福を祈らずにはいられない。

2007年8月30日 (木)

サルヴァドール・ポヴェダ トスカール・シラー2004 DCアリカンテ

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最近スペインワインの徴候が変わってきたように思える。以前は果実味というより濃縮ジュースのような重苦しい甘さに一種のくどさを覚えることが多かった。

しかし近年各地で味わい繊細で気品のあるワインが増えている。以前は若干敬遠気味だったスペインワインに手が伸びるようになってきた。

このワインは「かなりどっしりしている」と言われて買ったワインだが、実はスペインのシラーということで気になっていたので購入。しかも1,200円と価格もリーズナブル。

シラーはフランス南部のローヌ地方で最も真価を発揮する。乾燥し日照も多い地帯で真価を発揮するならば、スペインは格好のステージのはずだ。

アリカンテは地中海沿いのバレンシア州、州都バレンシアの南約100キロほどに位置する。造り手であるサルヴァドール・ポヴェダは標高600メートルの畑を所有している。寒暖の差が激しい土地だということだ。

色合いは濃厚で、黒味の強い紫。香りは鉄サビ、プラム、ハッカのような香りがある。甘いが清涼感のある香りで、吸い込むとノドがスーットする感覚がある。

最初に感じる酸はおとなしいが、その後にやってくるのはやはり甘さを十分感じる味わいだ。ジューシーでボリューム感が豊か。時がたつとカカオのような風味も出てくる。しかし味わっていると、意外に酸があることに気がつく。この酸が甘さを洗い去るので、最初感じた重さほどにはしつこさを感じない。むしろ中盤から余韻は若干物足りなさを感じるほどあっさり引いて行く。余韻は短め。

いわゆるローヌのシラーとも、オーストラリアのシラーズとも違う。果実味と酸味のバランスは軽快、スペインのシラーとはこうしたものなのか?

価格的には非常によく出来たワイン。言われたほど重厚なワインとは思わないが、それでもしっかりしたワインには違いない。なかなかのパフォーマンスなワインだった。

【mAAn 1,200円】

2007年8月28日 (火)

モディリアーニの恋人 芸術新潮5月号

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ちょっと古いが芸術新潮5月号で特集したアメデオ・モディリアーニとジャンヌ・エビュテルヌの世界、短くも愛し合い、男が放蕩の末になくなると女はその子を宿しながらも1週間後アパートの窓から身を投げ命を絶った。表面的には悲劇、不幸に終ったかに見えるこの愛は本当に不幸だったのか?

このカップルの壮絶な生き様をジャンヌに焦点を当てて語る展覧会がようやく梅田にやってくる。大丸ミュージアムで開催される「モディリアーニと妻ジャンヌの物語展」がそれ。

モディリアーニがジャンヌと知り合ってから死によって分かたれるまでわずか3年。ジャンヌの遺品が公開され、ジャンヌもまた画家として数々の作品を残していた。それは決して完成されたものではないが、自らの胸を突く絵など後年の悲劇を思わせるのはあまりに感傷的だろうか。

表紙にあるジャンヌは儚げな印象だが、実は彼女はしっかりした正面を見据える鋭い瞳を持っていた。その写真もおそらく公開されているだろうが、意思を持った強い女性像にはっとさせられることだろう。

このところデパートでの美術展は少なくなったが、久しぶりに力の入った展覧会になっていそうで期待大。その世界はこのバックナンバーが最も語ってくれそうだ。これを期に再び書店にも並ぶかもしれない。展覧会は明日から1ヶ月。

モディリアーニと妻ジャンヌの物語展
〜たった三年の恋は、不幸せですか?〜
8月29日(水)〜9月24日(月)
大丸ミュージアム・梅田(大丸梅田店15階)

リーガを占う 週刊フットボリスタNo.39

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イングランドのプレミアシップに続いて、リーガ、セリエAも開幕し、欧州リーグはほぼ出揃った。

プレミアはよもやのマンチェスター・ユナイテッドが予想外のつまづき、ルーニーの負傷、C・ロナウドの2戦目退場処分による3試合出場停止、獲得したカルロス・テベスはうまく機能せず、今日はベテラン、スールシャールの引退がほぼ確実になった。果たして復活は可能なのか?

今週の週刊フットボリスタの特集はそうしたプレミアの試合に加えて、スペイン、イタリア、ポルトガルの順位予想。リーガに関しては個人技でぬきんでた選手を擁するバルセロナ有利と予想。それに続くのはバレンシア、昨季優勝のレアル・マドリッド。トーレスが去ったアトレティコは順位を落として7位と厳しい。開幕戦のマドリッド・ダービーでは惜しいところでレアルに破れたが、ぜひ巻き返して欲しい。今季はアトレティコに注目。

イタリアは昨季優勝、今年創立100周年のメモリアルイヤーとなるインテルが連覇と予想。ミラン、ローマが続き、復活したユベントスは5位。ユベントス躍進のカギはチャンピオンズ・リーグに出場しない点とみている。たしかに過密スケジュールは選手にとって後半大きな影響を与えるだろう。

インタビューはヴァレンシアのダビド・ビジャとホアキン・サンチェスにユベントスのネドベド。この雑誌のインタビュー記事で面白いのは本文に添えられた「インタビューを終えて」だ。選手の素顔、マスコミ嫌いや思いのほかフレンドリーな素顔など、赤裸々な印象が語られる。

首都圏では水曜日発売、関西圏では店頭販売が無いがだいたい土曜日までには自宅に届く。ただ今週はなぜか届いたのはようやく今日。問い合わせていたが何故か営業所に止まってたそうだ。どういうこと?毎週楽しみにしてるんだから、運送屋さん頼むよ〜

海外サッカー週刊誌フットボリスタ
株式会社ソルメディア発行
250円


2007年8月27日 (月)

ブドウ畑で長靴をはいて

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副題は「私のロワールワイン造り奮闘記」。女性単身でフランス・ロワール地区に乗り込みワイン作りに情熱を傾け、今や日本におけるビオワインでは定評、というかかなり異常な評価を集めている新井順子さんのまさに奮闘の記録だ。

彼女の苦労もさることながら、この本を読めば1年を通して農家がワインを作るためにいかなる作業を行うのかを知ることが出来る。トラクターを買うのにも一苦労、人を集めるのも一苦労、これだけ苦労の多い仕事に単身でぶつかった著者の努力は、今一つのブランド「ボワ・ルカ」のワインに結実している。しかしその間にご両親を亡くし、その愛惜もまたやさしい味わいのガメイワイン、「オトーサン」に表されている。

いまや単に自分のドメーヌのワインだけでなく、フランス全土のビオ・ワイン生産者とのコラボレーションを手がけている著者だけに、キラ星のような数々の生産者の名前が出てくる。ティエリ・ピュズラ、フレデリック・コサール、ジュリアン・メイエ...

僕は自然派ワインについて詳しいわけでもなく、別に信奉しているわけでもないが、それでもやはり注目する作り手だし、そのワインはキャラクターが強い、飲む価値あるワインだと思う。そんな自然派の世界を覗き見るにも格好の入門書になっているし、なによりやはり著者のへこたれない生き方には共感を覚えずにはいられない。

ブドウ畑で長靴をはいて〜私のロワールワイン造り奮闘記〜
新井順子著
集英社インターナショナル刊
264p
1,900円(税別)

新古今和歌集上

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31文字の中に凝縮した世界を表現してきた和歌の一つの頂点が新古今和歌集になった。それは日本人の表現力の粋であり、ことばの美しさは意味がわからなくとも音韻の響きだけで理解することも出来る。しかしやはり意味も知りたい。

新古今和歌集では今まで説明まできっちり書かれた手ごろな本が無かったが、最近角川文庫から出たこの本は説明と作者の略歴まで記述が詳しく、まずは現状で最良の入門書になっている。

こうした古典はなかなか通して読みづらい。(僕だけか?)特に和歌集などは全てを読み通すのは結構忍耐力がいるものだ。しかし和歌は元々31文字の世界、折に触れて数種ずつ広い読みするほうがかえって合っているのではないだろうか。また、展覧会で書画に接するとき書かれた和歌を調べるときも、こうした文庫であれば持ち運びに便利でとても重宝する。

上巻は春夏秋冬の四季の歌や別れの歌を収めている。まだ全部読み通してはいないが、近くにおいて折に触れて楽しむ。そんな読み方でこの本はいいんじゃないかと思っている。

新古今和歌集上
久保田淳訳注
角川書店刊(角川ソフィア文庫)
496p
933円(税別)

「弱い父ヨセフ」キリスト教における父権と父性

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イエス・キリストは聖母マリアから生まれた。そしてその傍に寄り添いながらも影の薄い存在、ヨセフ。マリアと結婚しながら、自らの子ではない「神の子」イエスを育てるだけの存在を強いられた彼だが、いつの間にか聖人として大きな存在になっていく。

聖人の中で彼は特に奇跡を起こしたわけでもない。何かの教えを残したわけでもない。聖書でもその記述は少ない。キリストの父は神であり、その点でヨセフの存在自体がキリスト教の教義においては扱いづらいものであった。父でなく、単に大工であった彼をどうして聖人とできようか?

しかしそんな地味な彼の姿が自体と共に信仰の対象となっていく。それはむしろ近代、家族のあり方が問われる時代になって、献身的に聖母子を黙々と支えた彼の姿が、あるべき父の像とあいまって修道女たちの熱烈な信仰を集める。神格化したマリアと違って、ヨセフには人間的な魅力を感じた。だから強権的でない信仰の対象として、ヨセフはキリストの「父」としての地位を獲得していった。

本書ではあまり触れられることの無かったヨセフの宗教的地位の変遷について、豊富な例と共に説明している。決して宗教的な教義の説明に凝り固まったものでないので、宗教画の歴史を考える上では参考になるところの多い、読みやすい本だった。

「弱い父」ヨセフ キリスト教における父権と父性
竹下節子著
講談社刊(講談社選書メチエ395)
224p
1,500円(税別)

吉田山荘 ティーサロン真古館

Uclx_jui 京都黒谷さん(金戒光明寺)の近く、吉田の高台にある料理旅館、吉田山荘に。ここはかつての宮家、東伏見宮家の別邸だったそうだ。どことなく西本願寺の飛雲閣にも似たたたずまいだ。とても風格のある建物だと思う。


H6g8hnij その隣にあるテーサロンの2階でお茶を。


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その隣にあるテーサロンの2階でお茶を。大きくはないが、木造の落ち着いた造り。コーヒーを頼むと、そこに和歌を添えて出てくる。どんなものが書かれているのかを見せあるのも楽しい。ふと見ると周りのお客さんも同じような感じで楽しんでいた。
コーヒー1杯840円は、贅沢な空間+サービス込みの値段だろうけど、やっぱ正直高いなぁ。ケーキセットで千円出したほうが、まだ納得できたかも。

吉田山荘 真古館
京都市左京区吉田下大路町59-1
075-771-6125 
11:00 am - 6:00 pm
不定休

麻田浩展

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京都国立近代美術館で開催されている「麻田浩 没後10年展」に。
美術館公式HP:http://www.momak.go.jp

京都生まれで、この美術館にも十数点が収蔵されているこの画家は1997年、66歳で自らの命を絶っている。

心の原風景を求めて、と題されたこの展覧会ではこの画家の初期から絶筆までの作品群を回顧する。

この画家が生涯書きつづけたのは、暗いエメラルドグリーンの色調の中で、欠けた蝶の羽根、硝子、地から細くたなびく煙、いずれも不安定さ、はかなさを感じさせるパーツを配置した心象風景だ。

暗いグリーンの色調は、画家が滞在したパリよりも、北方ドイツの風景画に大きな影響を与えたのではないかと思わせる。非常に内向的な作品で、このような作品を生涯かけて書き続けた画家が老年に至って自らの死を選択したということも、表面的な見方かもしれないが理解はできる。

かなり思い展覧会で、正直全作品を見て疲労感と単調さも感じずにはいられなかった。4階で迎えてくれるマティスやピカソの鮮やかな色彩あふれる作品に救われる感じだった。

没後10年 麻田 浩展
京都国立近代美術館
7月31日〜9月17日

2007年8月26日 (日)

つばめいろ

22時過ぎ、小腹がすいたんで前々から気になってた「つばめいろ」に突入。場所的にはかなり不利なところだと思うんだけど、いつも賑わってるね。その秘密はいかに?

D6fadsob このエレベータは何か?二階に持ってくものらしいけど、今は使ってないそうだ。メニューは炭火焼中心。単価安いです。万願寺の肉詰めは250円。サンマ炭火焼も油が乗って、肝の苦味がのってうまいですね〜


Gdbbbwha ワインもグラスでやっぱビオ中心。グリューナ・フェルトリーナーと定番ピュズラをいただきました。


日曜日は例の漁港イベントに参加するそうで、今日は早仕舞い。行きたかったけど、別のイベントで自分は行けませんが、さぞや凄いことになるんでしょう。来年は行きたいな〜ご馳走さんでした。

炉端屋 つばめいろ
大阪市北区大淀中1−16−16
06−4797−2266
11:30〜15:00/17:30〜24:00
日曜休

永運院の流し素麺大会

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金戒光明寺、『黒谷さん』の塔頭、永運院では只今流し素麺の真っ最中。

浴衣で愉しむという趣向でもあり、浴衣を着た人が多い。こういう時はうらやましく見える。

結構腹一杯になりました。

やっぱセスクだね!

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プレミアでのアーセナル第3戦。ホームながら相手は3連勝、しかもマンチェスター・ユナイテッドを破ったマンチェスター・シティ。

この試合さすがに好調のシティ相手に苦戦。しかし後半の80分、ついにセスク・ファブレガスが虎の子の1点を挙げて、勝ち点3をゲットした。

マンチェスター・シティの硬い守備、しかしそれに負けないファブレガスの攻守にわたる活躍。今日の試合はまさにファブレガスここにあり、だった。アンリがいなくなってもそれを埋める可能性、というかそれをさらに成長の糧にしそうな将来を感じさせた。本当に今日はしびれたね〜

でも今日はもう一つ、マンチェスター・シティのGK、カスパー・シュマイケル、デンマーク出身のGKの獅子奮迅の活躍も感動的だった。彼がいなければ正直もっと楽に点を取れただろうし、ファン・ペルシーのPKも止めたのは見事だった。そして終了間際、アーセナルゴールを襲い、あわや引き分けになりそうなヘディング!20歳の活躍は今後も注目できそうだ。敵ながらあっぱれ!

これでアーセナルはホーム連勝、2勝1分、まずまずの結果を残している。このまま頼むよ、やっぱこのチームを引っ張ってくれるのは彼だ、セスク・ファブレガス!

2007年8月25日 (土)

スカイタワーの夜景

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下から見ると、結構迫力あるね〜

なんか「メトロポリス」に出てきそうな感じ。決してモノクロームじゃないんだけど、案外いい感じかな?

ドニャ・フランシスキータ リベラ・デル・グアディアーナ2006

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暑い季節、敬遠したくなるのはコッテリ系の赤ワイン?

さにあらず。こうした暑い季節だからこそ骨太のワインに出会いたいという思いも反面あるのだ。さしずめ暑い季節にエスニックな辛〜い料理が食べたくなるのと共通項があるのかも。

安くてコッテリ系ならスペインワイン、というのも実は最近当てはまらなくなってきて、非常に繊細でやさしい味わい、しかも上質のワインが多く出てきている。スペインワインブームが来てもおかしくないんだが、なかなかそうならないのはどうした訳か?

リベラ・デル・グアディアーナはスペインでもポルトガル国境沿いの地域で、地中海に面した地域。そこで長くワインを作り続けるバイパ家が生産するこのワインは標高400mの高地で雨も少ない乾燥した土地、ブドウの生産には適した畑から産み出される。

ドニャ・フランシスキータはスペイン版オペラ、サルスエラから取ったのかな?この地区ではガルナッチャ、テンプラニーリョ、カベルネ・ソーヴィニヨンといった多くの品種が使われている。

香りは結構獣っぽい。プラムジャム、鉄サビ、ユーカリの香り。色合いは濃いが比較的明るめの赤紫といった感じだ。

アタックはやさしい酸とパワフルなブドウの甘さを感じる。果実の甘さが前面に出てくるが、押し付けがましいというか、決してしつこさは感じない。ピュアな果汁のおいしさが心地よい。

最初のパンチに比べると、中盤の膨らみはさほど大きくない。タンニンも粗く、口の中を収斂感が広がる。余韻も若干の甘ったるさを残す。

重厚なワインではないが、果実のおいしさ、それは収穫したときのもぎたてのブドウを食べるかのような清冽な味わいを持っている。あまり手を下さずに、どちらかというとブドウのリキュール的な感覚だ。

重厚さと対極にあるワイン。こんなワインもスペインワインの特色だ。何よりも安くてこれだけ味わいのあるワインを作ってくれるんだから、このユーロ高のご時勢、あまり文句は言えません。

【成城石井梅田三番街店 1,300円?】

マコン・ヴェルジッソン“ラ・ロッシュ”2005 コルディエ

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ユーロ高、燃料費高でフランスなどのヨーロッパ産ワインは受難の日々。高いワインは益々高くなり、安ワイン愛好家には益々他の届かない世界に。どないせっつーの!

そんな中で消費者に優しいワイン産地もまだまだ探せばある。ブルゴーニュならば、真っ先に思い浮かべるのはマコン地区。コート・ドールに連なる地区の最南端だが、銘醸地の地価が高くて買えないためにやってくる作り手も多い。だからまさに最近とみに注目の地区なのだ。

コルディエはそんな中では比較的古くからこの地に根を張った生産者で、プイィ・フュッセで定評のある作り手。現在の当主、クリストフ・コルディエ氏は2005年にブルゴーニュ・ワインを扱ったフランス誌、「ブルゴーニュ・オージョルディ」でベスト生産者に選ばれた

ワインの色は濃いめの黄色。濃厚な感じで、厚みのある味わい、樽をしっかり使っているような感じを思わせる。香りは甘くナッツ、ヴァニラ、白檀の香り。

味わいは酸は控えめながら、凝縮かつボリュームのある果実の味わいが顕著。単に甘ったるいのではなく、やさしいまろやかな酸がキッチリとボリューム感の周縁を形作り、味わいを引き締めている。これが無かったら、単に甘ったるいだけの鈍重なワインになるはずだが、生産者の腕の見せ所というか、違いはこのボリューム感をいかに引き締める酸とのバランスを保つかにあると思っている。その点でこのワインはそのポイントを絶妙に心得ている。

余韻は芳醇な樽に由来するヴァニラの香りと共に、ゆったりとした味わいが長く口の中に残る。しかし酸が生きているので、しつこさは全く無い。何杯も重ねてしまうような魅力にあふれている。

最近ブルゴーニュの白ではマコン中心に探っているんだけど、このワインはムルソー的な要素も持っている、コストパフォーマンスの高いワインだと思った。マコンの白ワイン、あなどるべからず?いやむしろ注目!

【創酒タカムラ 3,200円?】

カザル・ディ・セッラ・クラッシコ・スペリオーレ2005 ウマニ・ロンキ

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いろんなワイン店を廻ると、一時どの店にも山積みになっているワインに気づくことがある。最近このワインがやたら目に付いた。何故か、と思ってたらどうやらワインを扱った漫画「神の雫」に最近取り上げられたからのようだ。

ワインは中央イタリアの雄、ウマニ・ロンキの手によるもの。
http://blog.kansai.com/cesc22/383
それならば確かに信用できるワインのようだ。ローマの北東にあるマルケ州、アドリア海に面したこの温暖な地域で生産される白ワインの主力品種はヴェルディッキオ。

このワインはやや遅摘みのブドウをマロラクティック発酵させ、3〜4%を小樽で発酵させているとのこと。

ワインの色は若干緑の印象がある薄めの黄色。ヴェルディッキオの前半、Verdeは緑という意味だから、昔からこうした印象が人々を惹き付けたのだろう。香りは思いの外ミルキーで、ヤクルト、オレンジ、ジャスミン、甘い香りが華やかだ。ヤクルト的な甘い香りは、マロラクティック発酵、強い酸であるリンゴ酸をまろやかな乳酸に変える発酵から由来する香りなのだろう。

最初のアタックはまろやかで、しばらくすると苦味とともにボリューム感のある果実味が口の中に広がってくる。直線的というよりも、末広がり的な感じで、若干の時間差で展開していく味わいだ。

酸が柔らかく滑らかだ。柔らかな粘りもあり、緻密な酒質。安いワインにありがちなぶっきらぼうさを殆ど感じない。そして余韻にあるほのかな苦味。これがこのワインの外郭をキッチリと形作っている。

骨格がしっかりしたワインで、この価格帯であれば素晴らしい出来だと思う。正直雑誌で取り上げられるワインって、なんか反感を覚えてしまうんだけど、このワインは確かにいいワインだと思いました。

【カーヴ・ド・ヴァン 1,800円?】

名画の謎解き?西洋名画の読み方

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美しいものは単に見るだけでも美しいと感じることができる。それ以上に何か必要だろうか。

でも意味がわかればもっと深く感動することが出来ることがあることも事実。細かなものに込めた画家の思いを理解し、時空を込めて分かり合えたときの感動もまた事実。

とかく18世紀以前、宗教的な影響を脱し得なかった当時の名画においては、いろいろな約束事があった。画家も職業としてお金を稼がなくてはならなかった以上、約束事やパトロン達の要求にこたえながら、自らの芸術を達成することに悪戦苦闘したのだろう。そうした軌跡をたどるためには、やはりガイドが必要だ。

この本は画集というよりもそんな細部に込めた画家達の苦闘をたどる、謎解きの本だ。だから写真も小さく、作品全体を鑑賞するための本ではない。しかし細部に込められた意図を読み解き、そして別の機会に大きな画集でそれらを確かめれば、また違った感動に巡り会うことは請け合いだ。

本書ではルネサンスの初期ジョットから、19世紀初頭、ゴヤまでの間、177点の名画を読み解く。続刊では当然印象派から現代美術を取り上げることになるはずだが、こちらも期待大。

西洋名画の読み方1 14世紀から19世紀初期の傑作177点
パトリック・デ・リンク著
創元社刊
384p
3,800円(税別)

2007年8月24日 (金)

道の真ん中に

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中津の貨物線沿いにある道のド真ん中に鎮座するお地蔵さん。

交通量は少ないけど、凄い存在感です。

2007年8月22日 (水)

コスプレの教祖に学べ、「美の教室」

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芸術家は気難しくて、言ってることがよくわからない。書いた本を読んでもなんのことやら?馴染みのない用語が並ぶばかりだ。

でもこの芸術家は違う。今まで読んだ著作も非常にわかりやすい、易しい言葉で語りかける。ただしこの人のことを芸術家と呼ぶこと自体に拒否感を覚える人もいるかもしれない。

森村泰昌、自らが芸術作品になりきるその作品群。その意味を問われても、正直自分もよくわからない。しかし何故か心に残る。芸術にあって、作者以外は第三者として見る立場に甘んじることを強いられる。しかしそんな中、「なりきる」事で敢然と受動的な立場への強制からの脱却を主張しているのかもしれない。

そんな理屈は抜きにして、彼の作品はわかり易い。キャンバスに描かれた美しい世界が、実はこんなになまめかしいものなのか。それはアニメの名作を実写版で見せられたときに感じる嫌悪感と紙一重の世界だ。

それでも彼の作品に嫌悪感を感じないのは、おそらく確信犯的な自信、まっすぐに観客を見つめるまなざしの故だろう。

彼の作品は兵庫県立美術館に何点か収蔵され、現在新蔵作品として常設展にて公開中。しかしそれ以上にこの本が彼の作品の魅力を余すことなく伝えてくれる。確信犯的コスプレの世界に触れた時、果たして僕の意見に共感してもらえるか、否か?

美の教室 静聴せよ
森村泰昌著
理論社
98p(CD付き)
1,800円(税別)

アルト・アディジェ ピノ・ビアンコ2004 サン・ミケーレ・アッピアーノ

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B級グルメ派なのでビミョーかつ繊細な味わいはわかりません。はっきりしたわかりやすいのが好きです。

ワインも同じ。だからピノ・ブランのようなおとなしめのワインなんかはあまり手を出さない。でもたまに出してみようかと思ったのは、これがアルト・アディジェ、イタリア北部でしかもサン・ミケーレ・アッピアーノの手になるものだから。

ピノ・ブラン、イタリアではピノ・ビアンコだが、特徴といったものがあまりない品種だ。サン・ミケーレ・アッピアーノは既に赤、ピノ・ネロで体験済み。
http://blog.kansai.com/cesc22/343
アルプス沿いの冷涼な気候に期待されるきれいな酸と、思いの外力強い味わいに信頼感がある作り手だ。さて、このピノ・ビアンコは?

香りはやはりおとなしい。ビニルの有機的な香り、乳酸、淡い白い花の香りがふんわりと香ってくる。飲み口は極めておだやか。酸も中庸だが、中盤ではしっかりした苦味を感じる。しかし果実味のふくらみには欠ける。舌の中央で全てが演じられる味わいだ。余韻は苦味とやさしい塩味が舌の表面を包んで、これはなかなか心地よい。

おとなしく内向的な味わい、これはイタリアでもあまり変化はなく、これがピノ・ブランという品種の特色であるようだ。アルザスよりも若干酸の主張は強いが、それでも味わいに決定的な違いはないように感じる。

こう書くとあまり魅力の無いワインのようだが、しかし夏バテで弱った体にはこうした慎ましやかで、ゆっくりと染みてくるワインのほうが自然となじんでくる。今日は冷しゃぶにしたんだけど、これにはしっくりくるワインになった。まだ残暑厳しい夏には案外こういうワインのほうがいいのかも?

【カーヴ・ド・ヴァン 2,200円?】

2007年8月21日 (火)

どうした!?マンチェスター・ユナイテッド

Osj5xjpq いよいよ開幕したプレミアリーグだが、序盤の驚きはマンチェスター・ユナイテッドの不振。ワールドカップに引き続きウェイン・ルーニーの負傷はまさにチームの前途、連覇に暗雲を投げかけたか?

それにしても3試合で2分1敗の勝ち星なし。特にマンチェスター・ダービィーでタイの亡命(?)首相のチームによもやの敗戦。さすがのサー・アレックス・ファーガソン監督も危機感をあらわにしている。

「昨季のタイトルに賭けて負けられない。日曜日はトッテナム戦だ。我々にとっては重要な戦いになるだろう。」

1992年、最初の3試合で1分2敗した以来の悪いスタートだ。ただしこの年は後半挽回してタイトルは獲得したんだけど。

3試合で最高のスタートダッシュはマンチェスター・シティ。3連勝で勝ち点9は最高の結果だ。アーセナルは消化1試合少ないが1勝1分。チェルシーは2勝1分とまずまず手堅いスタートとなった。

さてマンチェスター・ユナイテッドの挽回はなるか?戦力的にはここ数年で最高のラインナップだから、そう心配しなくてもいいのかもしれないが...

2007年8月19日 (日)

持ち寄りワイン会

Yycjtxv1 昨日の日差しはきつかった〜 外出するのもおっくうになる位だったが、夕方から白ワインをテーマに持ち寄りでワイン会に。カジュアルな会なので、あんまり高いものを持っていくのもどうかと思って、比較的リーズナブルなものを。

持っていったのは
 スラ・ヴィンヤーズ ソーヴィニヨン・ブラン2006(インド)
 ル・カノン V(ヴィオニエ) NV[2006]

最近お気に入りのインドワインと、日本人醸造家 大岡弘武
氏が南仏で作るビオワイン。いずれも出かける前に冷凍庫で冷やしすぎくらい冷やしてから保冷袋に入れて持っていった。この炎天下どうなるかなと心配したものの、自宅から30分くらいだったので、着いた時も結構冷えたままだった。

天満橋の駅から歩いて5,6分のところにあるマンションの地下1階にある共用スペースを使わせてもらっての持ち寄りワイン会。会費は千円で、男性は何か1本を持ち寄る。集まったのは最終15人くらいだっただろうか?

今回は企画つきで、3本のワインのブラインドティスティング。ただし先に種類を言ってくれていたのであてやすい。ティスティングしたのは、
 イル・フォルジュ シャルドネ(VDP)
 ? トレッビアーノ(マルケ)
 シャブリ ヴィエイユ・ヴィーニュ アラン・ジョフロワ
だった。一応これは正解できたのでホッ。

そのあとはいろんなワインが出てきて、あまり覚えてません。カオール1990、チリのシャルドネ、リースリング、カヴァ、etc...あまり考えずにグビグビ飲んでしまうカジュアルなワイン達。

そのうちかなり酔っぱらってしまい、ソファーに座ってコーヒーばっか飲んでいたが、5時の開始から10時半まですっかり居ついてしまった。皆さんお疲れ様でした。

2007年8月18日 (土)

ブルゴーニュ・シャルドネ2004 フランソワ・ミクルスキ

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フランスワインの生産者でありながら、どう考えてもフランス人らしからぬ名前に出会うことがある。アルザスなんかはドイツの影響もあるからおかしくないが、ブルゴーニュにあっては?

フランソワ・ミクルスキはムルソーの生産者。ミクルスキという姓はポーランド系の名前で、彼自身は以前カリフォルニアワインの雄、カレラで修行をしていた。しかし、彼自身カレラのワインは「赤は素晴らしいが、白はちょっとシンプルかな」と思っていたそうだ。

そのフランソワがムルソーで生産を開始したのは1991年、初ヴィンテージは1992年。

最近のムルソーだが、以前の重厚なワインというイメージに反して、非常に酸と緻密なミネラルの味わいが特徴になっているというが、さてこのワインはどうか。

色はつややかな黄色。麦わら、茶色の色合いを帯びている。香りはヴァニラ、花梨、オレンジ、栗の香り。

アタックは鋭いハツラツとした酸が口の中に広がる。かなり鋭角的な酸で、そのあとジンワリと染み渡る柑橘系の果実の味わいが豊かだ。かなり攻撃的だが、味わいのふくらみもそれにバランスして豊か。この鋭い酸が下支えとなって、重くなりがちなボリューム感を軽快なものにしているようだ。

酸とミネラリーな余韻が長く続く。非常に緻密な構成だ。それぞれは荒さを感じないわけではないが、AOCブルゴーニュでこの味わいの構成はなかなかのものだと思う。

このワインを特徴付けるのはやはりハツラツとした酸だ。長く続く酸の感覚には少々くどい印象を受けるかもしれないが、夏バテの時期にはかえって刺激剤となる。猛暑には力の出る元気ハツラツワインでありました。

【阪神百貨店 3,200円?】

セスクの報復?

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チャンピオンズリーグ予備予選、3回戦1stレグ。アーセナルはプレミアの開幕戦に続き、アウェー戦ながらチェコのスパルタ・プラハを2−0で破った。アウェーでのこの勝利は予選突破に向けた大きな前進だし、セスク・ファブレガスが得点したこと、そして再びフレブのシュート、チームにとっては明るい材料がそろった。

しかし試合自体はかなり際どく荒っぽいものだったようだ。スパルタのDF、元ウェストハムのトマス・レプカがファン・ペルシーに対してハードに仕掛けてきて、今度はファン・ペルシーがレプカを後方から掴んで引き倒した。

その後も体当たり守備でアーセナルのパスをカットするスパルタ・プラハ、イエロー・カードが両チームの選手に出される中で、ついにセスク・ファブレガスもレプカとの接触プレイの中でレプカの右ヒザに向けて蹴りを入れたとされ、イエローを食らった。場合によっては一発退場にもなりかねない危険プレイ。結果、レプカは途中退場となった。試合後にセスクはそのプレイについて語った。

「相手を傷つけるようなサッカーはしないよ。あれはファウルだったんだ。イエローカードは正しいジャッジだと思う。」

前半でのレプカ退場の後、後半に入ってアーセナルはファブレガスがクリッシーの芸術的な中央突破からのパスを受けて先制ゴール。フレブの2点目を加えてアーセナルが勝利した。

「うん、今までより以上にゴールを決めるっていう目標があるんだ。でも去年のシーズンでも同じ頃に同じ事を言ってたかな。僕がチャンスを的確に活かせなかったこともあれば、キーパーのファインセーブにも阻まれた事もあったしね。」

「僕にとって本当に大事なのはゴールへのチャンスを作り出すって事だよ。スペイン代表のルイス・アラゴネス監督が常々言ってるんだけど、最も重要なのはゴールを決めること、そしてその事がとっても素晴らしい、と自分が感じることなんだ。」

「でも僕は小さい頃からアシストすること、チームプレイをするように教わってきたから、その事が自分にとってはおおきな楽しみなんだよ。もしゴールを決めてチームに貢献できれば、それに越したことはないんだけどね。」

「だけどやっぱり昨日のゴールはクリッシーのものだよ。彼が駆け上がってきて、好調さと素早さを見せつけたんだ。全部クリッシーのおかげさ。僕はキーパーの動きを見て、その裏をかけばよかったんだ。」

まだ20歳で成熟さを感じさせるセスクだが、時折垣間見る荒々しさ。サッカー選手だから当然だが、彼の場合アーセナルの主軸として「蹴る」機会よりも「蹴られる」機会のほうが多くなっている。その荒さがいつか彼自身の身に報復として降りかかってこないことを願いたい。

2007年8月15日 (水)

アルボワ グラン・エルヴァージュ ヴィエーユ・ヴィーニュ2003 ジャン・リケール

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フランスワインの産地といえば、ブルゴーニュ、ボルドー、ロワール、ローヌ、プロヴァンス...そしてジュラという地域が出てくるのはおそらく最後の最後じゃないだろうか。

スイスとの国境に近いジュラ。このワインにとってその中心であるアルボワは実はワインにとって生産量以上に重要な歴街なのだ。この街でフランス人の科学者パスツールがアルコールの発酵のメカニズムを発見したのだ。

その街で最も有名なワインは「黄ワイン」ヴァン・ジョーヌだ。そしてそのワインは殆どここでしかお目にかからない品種、サヴァニャンから生まれる。

ジャン・リケールはブルゴーニュのネゴシアン、ヴェルジェの共同経営者で、1997年以降は自分の名前で独自のワインも生産している。

色は明るい麦わら色。確かに若草のような色調はあまり感じさせず、落ち着いた色合いだ。香りは酸化熟成した香り、ニッキ水、シェリー、シナモンの香りがする。

味わいは鋭い酸が特徴だ。その後で時間がたって黄色くなったリンゴのような味わいを覚える。ほろ苦さがけっこう強い。しっかりした酸と共に口の中を引き締める。後味はシェリー、それもアモンティリャードを飲んだ後の印象に似ている。かなりクセのある味わいだ。

あまり飲みつけていない人には正直しんどいのかもしれない。酸のハツラツさと味わいの熟成感、新しさと古さの両方を感じさせる二層構造の味わいはなかなか他に例えようがない、本当に個性的な味わいだ。

シェリー好きにはわかってもらえる味わいだ。久々におもしろいワインに出会ったと思う。フランスでは異色のワイン、こんなのワイン会に出してみたら何人くらい賛同してくれるだろうか?リスク覚悟で次回やってみようかな。それも楽しみ。

【創酒タカムラ 3,500円?】

2007年8月14日 (火)

梅田もゆったり

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お盆も通常勤務です。むしろ人通りも少なく、心もちゆったり。仕事場がビルの中、30階なんで、昼飯時はエレベーターに乗るのも一苦労たが、今日は一発、ガラガラだった。

8時半ごろからフィットネスジムに行くが、此処もスカスカ。待ちの時間がないのでトレーニングもスムース。待たないとこんなに もストレスを感じないものなんだな〜

ついでに今日は休肝日にしてますので、ワインネタもありません。代わりに大阪駅前の夜景をどうぞ。

地図で読む世界情勢

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地政学という学問がある。地理的な位置関係から国際情勢を読み解こうとする学問だが、そんな世界の一端をわかりやすく解説してくれているのがこの本。

フランスの地政学者、ジャン・クリストフ・ヴィクトルによるこの本は2巻構成。まず1巻目は「なぜ現在の世界はこうなったか」と題して、今の国際情勢における焦点としてアメリカ、ヨーロッパ、中東、アフリカ、アジアそれぞれの状況を豊富な地図と共に解説している。

しかし作者は決して地図に全幅の信頼を置くわけではない。地図自体はいくらでも情報の扱いによってその表現を帰ることが出来る。操作の対象となって現実を見えにくくしてしまうことも可能だというわけだ。

だからこの書はすべての疑問に答えてくれるわけではない。考え方に一つの見方を提示しているに過ぎない。この本を読んで国際情勢を理解することは不可能であることをまず認めるべきだと説く。

それでも豊富な地図と共に語られる内容は、確かに地理的な要因が国際情勢に大きな影響を及ぼしているという現実を十分理解させてくれる。そんな例を二つ。

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_xz8apnj_sアフリカ、インド、オーストラリアの中間に位置するディエゴ・ガルシア島。イギリス領だがアメリカに基地として貸与されている。人口5千人だが原住民は一人もいない。全て退去させられた。この小さな島がアメリカにとって世界戦略の需要な拠点となっている。


F8sqyw1c カリーニングラード。ここはバルト三国の独立によって生じたロシアの飛び地。ロシアの対EU戦略における「楔」として、ヨーロッパにおいては日本では考えられないくらいの関心を持った地域となっている。


こんな事はこの本を読むまで知らなかった。単純な知的興味を満たしてくれる本としても読みやすい、とっつきやすい本になっていると思う。

地図で読む世界情勢
 第1部 なぜ現在の世界はこうなったのか
 (第2部 これから世界はどうなるか 続刊)
ジャン・クリストフ・ヴィクトル 共著
草思社刊
160p
1,600円(税別)

2007年8月13日 (月)

シャソルネィ・デュ・シュッド S NV(2006)

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日本人女性が単身ロワールに乗り込んで、ワイン作りに打ち込んだ。新井順子氏の著書「ブドウ畑で長靴を履いて」はその奮闘の記録だ。そして今や彼女のワインは日本において引っ張りだこ、一つのブランドになっている。

そしてもう一人、ブルゴーニュにおけるビオワインのリーダー、フリップ・パカレと並び称されるのがドメーヌ・ド・シャソルネィを率いるのがフレデリック・コサール。

その2人がローヌの地でグルナッシュとシラーでコラボレーションしたワインが世に出た。それがヴァン・ド・ターブル、テーブルワインのカテゴリーで出された「シャソルネィ・ド・シュッド」。そしてこのワインはシラー100%。

ブランドに任せて結構楽に作ってんちゃうんか?と思っていたが飲んでみてそんな思い込みは全く当てはまらないことを思い知らされた。

色は非常に黒味の強いルビー色。エッジまで色が詰まっており、濃縮ジュースといった感じだ。香りはカシスリキュール、コショウ、ターメリック、金属的な香り、赤錆と複雑だが甘苦さを思わせる熟した香りだ。

アタックは甘みのボリューム感をまず感じ、その後で果実らしい酸がやってきて、そしてジューシーさと少し荒い角のあるタンニンが共に口の中に広がる。重さはあまり感じない。果実味はふんだんだが、けっしてしつこさには繋がっていない。

余韻は短めだが、軽やかな甘さが口の中に残る。果実の旨みが豊かに溶け込んだ味わいだ。

2千円以下のワインながら繊細な作りで、むしろローヌの上級ワイン、コート・ロティのようなニュアンスを帯びた味わいになっているのには感心した。見事な価格パフォーマンス、お見事なコラボレーションです。脱帽。

【創酒タカムラ 1,900円】

2007年8月12日 (日)

プレミア開幕、アーセナル初戦は辛くも勝利

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いよいよこの土曜日からプレミアが開幕した。soccer

土曜日の試合ではアーセナルにとってまずは身近なライバルとなるリヴァプール(前節3位)がスティーヴン・ジェラードの得点もありアストンヴィラ(同11位)に2−1で勝利。ニューカッスル(同13位)もマルティンスの2得点でボルトン(同7位)に3−1で快勝。ニューカッスルは監督の交代もあったが、もともと実力はあるチーム。出だしにつまづかなければ、今年は4強に迫ることも可能なはずだ。

前節5位、4強の一角を崩す最右翼と思われたトッテナムはサンダーランド(同2部1位:今季昇格)に0−1で敗戦スタート。主軸のアーロン・レノンをヒザの手術で欠き、FWも不発では仕方ないか。

で、我らがアーセナルだが、結果はフラム(同16位)に2−1でまず勝利。
しかし試合展開は前半1分早々に得点を奪われてから、帰ってきたFW、ロビン・ファン・ペルシーの後半38分の同点ゴール、そして試合終了直前の後半45分にアレクサンドル・フレブの勝ち越しゴールが決まって、ホームグラウンドでの取りこぼしを防いだ。

アンリが抜けた穴を埋める大型補強を見送った今季、若手中心のチームがどこまでやれるのか、まさに真価を問われる中で、結果を出したファン・ペルシー。正直なところ彼に対しては不安を持っていたが、やはり今のアーセナルで抜群の得点力を秘めているのは彼のようだ。チームを救う値千金のゴールは今季への大きな希望だ。今季のプレミアでは批評家立ちの間でも前評判が高いファン・ペルシーだが、その評価通りの活躍を期待したい。

もちろんセスク・ファブレガスもアンリの欠けたチームに残留してくれたその覚悟をぶつけ、今季は直接得点するようなシーンをぜひとも数多く見せてもらいたい。

まずは開幕戦1勝、勝ち点3でめでたいめでたい。smile

御礼 2万人訪問。

昨日訪問者が2万人を超えました。トータルアクセスは6万超、1月にブログを立ち上げ以来、多数来てもらってありがとうございました。思いつきで作ってますが、今のペースでできればと思ってますので、よろしくお付き合いください。

デジュリドゥの音色

ビア・フェスの後、毎月中之島のバラ園でやっている関西ブロウアウトの会にお邪魔した。

オーストラリア、アボリジニの民族楽器デジュリドゥ。音楽的なものよりも、その装飾性、ユーカリの木の筒に描かれたプリミティヴな絵柄の美しさに惹かれた。結構高値なんだけど、引越しで金銭感覚がマヒしてたこともあり、衝動買いで購入して、そのまんまにしておいた。

Omvsc4wm 初めて外で吹いてみた。満足に音が出ないけど、やっぱ楽器は鳴らしてこそやね〜 でも他の人みたいに続かないんだな、音が。


Stkkxxpv 他の方々のデジュリドゥ。それぞれに表情があって面白い。音も違うし、皆さんうまいもんだ。大地の咆哮と言うか、しみじみとしみわたる低音に聞きほれる。


この楽器を弾きこなすにはまず循環呼吸というのをマスターしないとはじまんない。ずっと息を吹き続けるためのテクニックなのだが、まずはそこから始めないといかんね。

うまい人の演奏を生音で聞けたのはいい経験でした。次回行くときにはせめて呼吸法ぐらいは会得しておきたいと思いました。

ビアフェス大阪!

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8月11日、12日、梅田スカイタワーで開催されているビア・フェスティバルに。ローソンで買った前売りチケットには14時開場、と書いてあったのに、実際は14時半。くそ暑いロビーにあと30分も待ちぼうけかい!!テンション思い切り下がる。

ロビーに人も多くなってきたからか、若干繰りあがって入場できた。入り口で小さなグラスを渡されてあとはそれぞれのブースで好きなビールを頼む。なんかの会に入賞したビールには金、銀、赤のリボンが机の前の掲示に付いていた。やっぱそういうビールには眼が行って、お客さんの並びも早い。

1番目から順々に廻っていこうとするが、それは無理ということに5,6杯くらい飲んでから気が付いた。やっぱアルコールの回りが速い...ペースは極端に遅くなっていく。

ふとみるとフードコーナーには大行列、しまった早く確保しとくべきだった。この行列が会場内の動きに大ジャマになって本当イライラさせられた。

オールスタンディングになっているが、会場の左半分はへたったお客さんが地べたに座り込むスペースと化していた。テーブル席など余分なスペースを省いてお客の入りを効率化しようという意向が見え見えだったが、そりゃへたるよ。お金とってるんだからもう少し客の気持ちに立った運営にしてもいいんじゃない?「オールスタンディングです」という係員の説明もむなしいというか、情がないというか...

入場料は当日で4千円、前売り3千5百円、決して安くはない。それにも関わらずはっきり行って料金回収を第一目標に置いたイベントのようでなんかすっきりしなかった。これだけ金取るなら客の気持ちに立った運営をして欲しい。100種以上のビールを飲めるんだから文句言うな、って向きもあるかもしれないけど、販売促進の意味もあるんじゃないの?

ビール好きにはたまんないイベントかも知れないけど、単にお楽しみイベントとしては...正直×だな。改善すべきところが多々あるんじゃないだろうか。

そんな中でもおいしいビールはあって、そんなビール達には罪はない。自分はあくらビールの「川反ラガー」、出雲路ビールの「Weizen」が気に入って、あと名古屋の金鯱ビール、赤味噌入りというキワモノかと思ったら結構いけたのが面白かった。

手ヂカラ 目ヂカラ 心のチカラ

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兵庫県美で行われている「巨匠と出会う美術展」を見終えて常設展を鑑賞後、最後に現れる展示室。そこには机があっていきなり「ここではアイマスクをしてもらいます」と言われる。へ?どういうこと??

机に座らされて説明書と同意書にサインさせられ、ポケットに入っていたあらゆる金属質のものを預ける。そしてアイマスクを付けさせられ、係員の方のガイドの下にのれんの様なものを2回くぐると、巨大なクッションのようなものの前に導かれる。

そこからは一人で暗闇の中、その巨大なクッションを手探りで辿ることになる。そしてその合間に異質の物体にぶつかる。その形を手でたどりながらその形状を思い浮かばせようとするが、なかなかうまくいかない。視覚を補うということがこれほど難しいとは!!

クッションのような造形物をめぐる間に異質の物体に出会うことになる。あるものの表面はつややか、あるものは硬質な肌触りながらも形状を予測できるもの、そして複雑な構造、触感だけで感じ取る情報を自分がいかに日常おろそかにしているかを実感させられる。

全てを触れ終えた後でアイマスクを外すと、そこに現れた作品を見る。クッション的なものの全体像は想像できたが、それにしてもこのような大きさだったとは!実物を見ると思ったよりも小さいという印象だったが、視覚の力を借りずにその周囲をさまよったときにはいかに大きく感じたことだろう!

あまり種明かしはすまい。まずは体験。美術への違ったアプローチは、見るだけ、すなわち受動態の鑑賞方法に対する美術館側の一種のアンチテーゼなのだと思う。
11月18日まで。

コレクション展� 美術の中のかたち−手で見る造形
山村幸則「手ヂカラ 目ヂカラ 心のチカラ」
兵庫県立美術館

2007年8月11日 (土)

フランケン ランダーザッカー・ゾンネンシュトゥール シルヴァネール・カビネット2006 ヨゼフ・シュテアライン 

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午前中ジョギングに出たものの、この暑さ、結構コタエマシタ...最近屋内スポーツばっかりしてたんで、やっぱり屋外ものも適度にやんないとと反省。

そんなお疲れモードにはジンワリと効いてくるワインがいい。オススメはアルザス・リースリング、ミュスカデ、そしてフランケン・シルヴァネール。いずれも塩味、ミネラル風味を持っているので、疲れた体に染み込む様に入ってくる。

ヨゼフ・シュテアラインは7.5haとかなり小規模な作り手だが、フランケンでは最高の作り手といってもいい。年産7万5千本、そんなワインが日本、この大阪にふんだんに入ってくるのはナンと言っても茨木市にあるドイツワインの伝道者的存在、ヘレンベルガー・ホーフ社のおかげだ。
http://www.tia-net.com/h-hof/index.html

香りは結構ミルキー。ヨーグルト、白い花、桃の香りがある。色は黄緑の印象が強い、硬質感のある黄色。若々しさを感じさせる色合いだ。

アタックにかすかなガスを感じる。2006年ということでまだ若い印象だ。酸はまろやかで、その後塩味をともなったドライな味わいが口の中に広がる。果実の甘さも感じるが、重たくはない。全体的に硬質で直線的な味わいだ。舌の表面に広がって、それがジーンと舌の奥へと染み渡っていく。

余韻は中くらいで、ミネラル的な余韻が薄く長く続いていく。決して刺激的にあらず、優しく染み渡るのみ心地だ。

ゆっくり飲みつつ、ジンワリと体に染み渡る感覚。対話できるワインだと思う。日本酒で言うなら男酒。これで価格がもう少しお手ごろならば言うことなしなんだけどね〜

【阪神百貨店 2,900円】

2007年8月10日 (金)

バルベーラ・ダルバ チャボ・カメラーノ2004 マルカリーニ

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暑さも本番、今日も日差しがきつかった〜 勢い飲むお酒もビール、白ワインに偏ってくる。

でも赤も行きますよ〜、重たいのはパスだけど。

こういう季節であれば、若干冷やしてもよさそうな赤を選択する。フランスで言えばピノ、ガメイ、甘みのあるロゼ、イタリアならばバルベーラ、ドルチェットあたり。

このバルベーラはクラシックなバローロを産み出すマルカリーニによるもの。有機栽培と収量制限により産み出す凝縮度の高いワインで評価が高い。

このバルベーラも色合いは深く、黒味の強いルビー色。落ちつきのある深みのある色合いだ。エッジのほうまで色が入っていて、力強さを感じさせる。香りはスミレ、プラム、バラの香りがある。

アタックははっきりとした酸を感じるが、その中にきめの細かいタンニンが溶け込んでいて、酸が一過するとそのタンニンと若干の塩っぽい味わいが口の中に広がる。口の横側を引き締めるかのようなタンニンは、バルベーラとしては結構主張が強い。余韻は中くらいで長くは無いが、後味は柔らかな果実味につつまれて心地よい。

若干タンニンに渋みの角があるようにも思うが、酸とのバランスは悪くない。バランスと気品のあるバルベーラで、確かに安価なバルベーラとは全く違う気品さを感じる。

トマトソースをベースとした料理には素晴らしく合いそうだ。夏に楽しめる赤ワイン、バルベーラの世界を十分実感させてくれるワインだと思う。

【Wineshop FUJIMARU 価格忘れました...2千円台?】

アルザス リースリング2005 ドメーヌ・ストフラー

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巨人、勝ちました。6−1から中日に4点取られてかなり焦ったが、最終回上原で逃げ切った。これで内海は10勝到達。エース決戦で川上憲伸に打ち勝ったのは大きいなぁ。

そんな勝利のオトモはアルザス・リースリング。それも1,600円とかなりお安いリースリングだ。

作り手のストフラー、ビオロジック農法による有機栽培でブドウを生産しているが、規模は小規模で12haの畑を所有する家族的経営のドメーヌだ。日本での知名度は大きくないが、フランスの「アシェット・ドゥ・ヴァン」のガイドでは二つ星の評価。注目されている作り手だ。

色は若草色を帯びている薄い黄色で、クリーンですがすがしい色調だ。香りは強くない。かすかにヨーグルト、青リンゴ、ミツバの香り。

アタックはキリットした酸がまずやってきて、その後苦味を伴いつつ、塩味もあるボリューム感が口に中に広がる。後味は塩味を残しつつ、じんわりと引いていく余韻が心地よい。

強いインパクトあるワインではないが、清涼感ある酸、苦味と塩味、ミメラル感のある中盤の味わい、そして滋味ある余韻と味わいのストラクチャーがしっかり感じられるのは感心する。

これだけ手をかけてこの価格、本当に良心的なドメーヌなんだろう。グラン・クリュもお手ごろ価格なら一度試してみたいものだ。夏の夜の晩酌にはピッタリのお値打ちワインです。

【創酒タカムラ 1,600円?】

巨匠と出会う名画展

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千葉県佐倉市にある川村記念美術館が改修中のため、そのコレクションが3ヵ所を巡回する。現在は兵庫県美で開催中。
↓兵庫県立美術館HP
http://www.artm.pref.hyogo.jp/home1.html

佐倉市まではそうそう足を向ける機会はないので、県美のほうへ。

まず出迎えはレンブラント。『広つば帽をかぶった男』は髪の毛、髭の一本一本が入念に描かれている。

次の間は印象派から抽象画への変遷を辿る。モネ、ピカソ、ルノワールと定番もあるが、ここではシャガールの『ダビデ王の夢』が圧巻。壁一面のキャンバスにシャガール独特の赤と蒼の世界、サーカス、パリの町並み、寄り添う恋人といったイメージがパノラマティックに展開する。夢の具現化にこれほど成功した画家は他にいないだろう。

ボナールの『化粧室の裸婦』、藤田嗣治『アンナ・ド・ノワイユの肖像』、キスリング『姉妹』もいい。マレーヴィッチの『乾草作り』は抽象と具象の移行期のような作品、描写はルソーのような素朴さが面白かった。

後半はアメリカ美術を紹介し、ポロック、サム・フランシス、ウォーホールらが並ぶ。

約50数点で多くはないが、大作が揃っている。なかなか見応えはあるし、画集は美術用語の解説や美術史を辿る説明も平易でよさ気だった。僕は荷物が多かったので今回は買いませんでしたが。

日本画の展示は会期中3回展示替えとなる。今は長谷川等伯の『烏鷺図』が展示中。会期は10月8日まで。

2007年8月 9日 (木)

スペインの華 サルスエラ

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スペインの民族的音楽といえばフラメンコ、ギターを奏でるアランフェス協奏曲、オペラはカルメン?でもカルメンはフランスのオペラなんだよね〜

スペイン版オペラといえるのが標題のサルスエラ。17世紀に起源を持つが、その後衰退。しかしスペイン人の民族主義が勃興する中で復活し、今はマドリッドの人達にとって日常の楽しみとなっている。正直上品とはいえないが、情熱をストレートに表したスペイン版浪花節の世界。

そんな日本になじみの無いサルスエラだが、それでも「日本サルスエラ教会」なんて団体もあるようだからビックリ。サルスエラは非常に豪快で、いわゆる「オーソレミオ」をもっと濃くした世界をこれでもかこれでもか、ってくらい押してくるインパクトの強い音楽。聞く人にとっては一本調子この上なし、ってものかもしれないが、その土地の風土を思いやれば非常に味のある音楽だと思う。この粋になりきれない一歩手前の世界がいかにもスペインらしくないだろうか?

このCDを指揮した世界的テノール、三大テノールの一角、プラシド・ドミンゴのご両親はこのサルエスタ歌手だったそうだ。そんな思いが彼にこんなCDを作らせた何よりの原動力だったのかもしれない。

ロランド・ヴィラゾンが奏でる濃〜いスペインの世界、暑い夏に熱い音楽を聞くのも、汗かきながらモツ鍋をかっ食らう心地に似て案外いいかも?

ジターノ〜サルスエラ・アリア集
ロランド・ヴィラゾン(テノール)
TOCE-55917 2,800円



2007年8月 8日 (水)

藤川のテーマ every little thing every precious thing

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まずは後半戦の天王山?巨人VS阪神のドーム三連戦は、これまで不振の門倉が大役を果たして、3−2の接戦をものにしてくれた。大阪人に喧嘩を売るかのようですが、自分Gファンです。

でも今日はこんなCD買ってしまった。阪神・藤川球児のテーマソング。今は解散してしまったリンドバーグの「every little thing every precious thing」

最初にリンドバーグが出てきた時は渡瀬マキのぶっきらぼうというか、一本調子のボーカルが「なんやこれ?」と思ったが、それでもあの疾走感あふれる代表曲「今すぐKISS ME」にはピッタリだった。

その後もある程度のヒットを飛ばし続ける中で、キャッチーな曲も歌っていたが、やはり躍動感あふれる曲の方が合っていた。「Believe in love」も好きだった。思い出すと結構カラオケでも歌ってたなぁ。

そんな中で後期のバラードでは、この「every...」が耳に残った。

 スタジアムに響き渡る歓声を吸い込んで
 あなたはゆっくり立ち上がる
 every little thing あなたがずっと追いかけた夢を一緒に見たい
 every precious thing 奇跡のゴール信じて今大地を踏み出した

変な褒め方だが、このサビのevery〜♪のところの英語の発音が絶妙にうまかった。littleの「L」、preciousの「R」がお手本のような発音で、不思議と耳から離れなかった。

長い間聴くことも無かったが、こうして敵手藤川選手のテーマとして復活を遂げたリンドバーグの名曲。この曲がかかって出てくるときは阪神必勝パターンで少々ハラ立つものの、残念ながらこの曲をバックにまとってマウンドに登ってくる藤川選手は確かに絵になるわ。まぁこの曲はいさぎよく22番に譲りましょう!

2007年8月 5日 (日)

美の求道者 安宅英一の眼

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大阪の東洋陶磁美術館で開催している「美の求道者 安宅英一の眼」展へ。
http://www.moco.or.jp/jp/index_f.html

もともとこの美術館のコレクションは、倒産した安宅産業が所有していたコレクションの散逸を防ぐため、住友グループが大阪市に寄贈したものが中心になっている。従って今回の展示も常設展の焼き直し、位にしか思っていなかった。しかし行った人からそんな声は全く聞かない。そして実際に行ってみてそんな思い込みは全く見当違いであったことを思い知らされることになる。

今回の展示は安宅英一がそのコレクションを始めてから、充実させていく時代を追うという異色の展示方法。そして1点ごとに解説も掲示されている。最近どの展覧会もこうした解説を重要視していることは、鑑賞者にとって非常にありがたいことだし、より深く芸術品を鑑賞するための手助けとして、美術館側が鑑賞者の立場に立った運営を行う努力の表われだと思う。

その中に、安宅英一が古美術商とのやりとりが書かれているのが面白い。特に、安宅が広田不孤斎から彼の秘蔵品、「三種の神器」を譲り受けるためのエピソードが印象深かった。

安宅に見せれば譲れと迫られるのがわかっている広田。しかしついに見せざるを得なくなり、やはり安宅は執拗に譲れと迫ってくる。広田は断固お断りの意思を書簡にしたためて安宅に送る。やがて安宅から招きを受けて赴くと、安宅は一向に現れない。やがて手持ち無沙汰故に床の間の軸に目を留めると、そこにあったのは美しく軸装されていた広田の書簡だった。そしてふと気づくと後ろには安宅が頭を下げて「例の物なにとぞお譲りを。」と手をついて動かない。これにはさすがの広田も「いやぁ、参りました。」

こうしたエピソードを織り交ぜながら、一人のコレクターが自らの審美眼のみに信を置き美しいと思ったものを執拗に収集していく過程を追体験できる。その中には国宝2点、油滴天目茶碗、飛青磁花生をはじめ、重要文化財となっている木葉天目茶碗など、日本の優品がいくつも含まれている。特に飛青磁のエメラルドの透明感、つややかな肌、ゆるぎない発色、どこにも欠けたところが無い美の極地がこうして日本、しかも大阪にあることはまさに奇跡であり、もっと誇ってもいいはずだ。

木葉天目茶碗も本当の木の葉を使っているというが、虫食いや葉脈の1本1本がくっきりと残っており、どうやってこのような焼き物が作られたのか、まったく理解できない。陶磁の陶工の技のすさまじさを感じさせる逸品だ。

最後には企画としてこれらの器に料理を盛ったパネルも展示されている。文化財であっても器は器なのだ。料理を持って使ってこその美しさがよくわかる展示になっており、本当によく考えられた企画になっている。展示数も多く、2時間では足らない。常設展も見せ方によっていかようにも変わりうる、非常に感心させられる展覧会だった。9月30日まで。

美の求道者 安宅英一の眼
〜9月30日(日)
東洋陶磁美術館

Fリーグ シュライカー大阪戦

舞洲アリーナで行われたFリーグのプレマッチ、シュライカー大阪対名古屋オーシャンズ戦を観戦。フットサルの観戦は初めて。今年9月23日、国立代々木競技場で開幕する日本フットサル史上初の全国リーグ。その中でも実力No.1の呼び声高い名古屋相手にどう戦うか?

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6時の試合開始前にまずは両チームの紹介。やはり名古屋の選手のほうが一回り大きく感じた

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シュライカー大阪のシンボルマーク。シュラーカーとは大阪府の鳥、百舌鳥(モズ)の英語名「シュライク(shrike)」と「ストライカー」を合わせた造語だそうだ。モズは季節を告げる鳥ということで、フットサル新時代の先駆者たる意気込みを示している。

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予想を覆して先取点はシュライカー。その調子で頑張れよ!

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監督はじめスタッフも一進一退の攻防に気が気ではない様子。事実前半戦は3−3のタイで折り返し。

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名古屋オーシャンズのキーマン、森岡薫選手。前半の膠着状態をいかに打破するか?実力No.1、勝って当然と思われているチームだが、後半やはりその力を見せつけられることになる。

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後半立て続けに点を奪われ、ついにシュライカーの主将、岸本武志選手がゴレイロに回り、5人全員攻撃のパワープレイに突入。果たしてゴールへの道は開くか。

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全員攻撃もついにタイムアップ。個人技とフィジカル面で勝る名古屋が7−3で勝利。残念、シュライカー!

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9月から来年2月まで、21試合を戦うことになるFリーグの8チーム。この敗戦を糧に、本番では名古屋の独走に待ったをかける活躍をしてもらいたいものだ。

インドワイン、ヤバイです

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前々からウワサは聞いていたが、インドワインスラ・ヴィンヤードのワイン、確かにヤバイ!

スラ・ヴィンヤーズはムンバイから180キロ北東、ナシクという町を本拠としている。ここは海抜約600mの高原地帯にあるが、地質を調べてブドウ栽培にうってつけの土壌、気候であることに気がついたラジーブ・サマント氏がカリフォルニアのワインコンサルタントを招き2000年からワインの生産を開始したそうだ。そのスタイルは有機栽培的、堆肥の使用、環境保全に留意した生産を進めている。

そのワインだが飲んでみて確かに驚いた。白、ソーヴィニヨン・ブランは酸もしっかり、青いハーブの香りもきっちりあり、フランス・ロワールのワインに近い。

赤のシラーも味わいは滑らかでミディアムボディだが、バックにあるスパイシーさが顕著に現れていている。昨今は濃い果実味ののったワインがもてはやされている中で、このワインは品種の個性を前面に出して軽快な飲み口、味わいのバランスも保って、なにより飲み飽きしないワインになっている。価格は1,500円代でまずまず。

甘さベッタリの鈍重なワインを想像していたが、飲んでみて先入観は恐ろしいと思った。久々の衝撃!これからインドワインの怒涛の攻撃が始まるかもしれない...恐れ入りました。当分ディリー使いできるなぁ。

2007年8月 4日 (土)

ニュー・メッシ? アグエロへの期待

Gqtvtstd U−20のワールドカップ、日本にとっては残念な結果に終ったが、一人の選手、この大会に並々ならぬ情熱を持っていたアルゼンチンの若きフォワードにとってはその実力を世界に示し、周囲の期待を大きく膨らませる絶好の舞台となった。マラドーナと同じ10番を付けた小柄な選手、サヴィオラを思わせる童顔のこの生粋のFWが世界を唸らせる日がくるかもしれない。

その名はセルヒオ・レオネル・アグエロ。同じ名を持つことから「ニュー・メッシ」と呼ばれることもあるが、1988年生まれの彼とメッシとの年齢差はわずかに1歳。現状での評価ははるかに及ばないが、それを逆転できる素質を持っていると思う。

彼は生粋のCFだ。U−20WCでも得点王、MVPに輝いたが、170cmと大きくない体で機敏かつ高速にドリブルで持ち上がって自らシュートを決める、得点への扉をこじあける嗅覚はすばらしい。所属するアトレティコ・マドリッドでは大きな存在感を示すまでには至っていなかった。そこにはあのフェルナンド・トーレスがいて、アグエロはトーレスへの「つなぎ」の役割を強いられていた

しかしトーレスがリヴァプールに去った今、アグエロにとってまさに飛躍への舞台は整ったように思える。ここ数年不振にあえぎ結果を残せないアトレティコにとっても、来季は真価を問われるシーズンだ。このままリーガの中堅で終るのか、レアルに対抗できるスペイン首都のチームたりうるのか、その結果は彼、「クン」アグエロの今季にかかっているといえそうだ。アグエロの他にも今年のアトレティコにはルイス・ガルシア、レジェスも加わり攻撃面ではかなり期待できそうだ。ぜひレアルと「マドリード・ダービー」を盛り上げて欲しい。

守るだけのサッカー、ただゴールに向かって走るだけのサッカーなんて面白くない。サッカーはボールを持って楽しむスポーツなんだということを世界中に見せたいね。」

その言葉通り、19歳のアグエロにサッカーを魅せてもらって、今年のリーガ・エスパニョーラの台風の目となることを期待したい。まずは今年一番の注目選手だ。

ちなみに彼の愛称「クン」は、昭和50年代の日本のアニメ「わんぱく大昔クムクム」からきており、少年時代練習をサボって見るほど大好きだったからだそうだが、そんなアニメあったか?

サンティヤーゴの巡礼路 柳宗玄著作集6

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久しぶりに西長堀の市立図書館に行った。府立図書館は東大阪市で地下鉄中央線から近鉄に乗り入れるため、ボッタクリのような高い運賃を払わせられてしかも駅から距離がある。その点ココは駅直結なのが至極便利。本の数も不足は無い。

そこで借りたこの本。サンティアーゴへの巡礼路に関する紀行文で、文章よりも中の写真類の美しさに引かれて借り出した。著者の柳宗玄(むねもと)は名前からも察せられるように、あの民芸運動を起こした柳宗悦(むねよし)の次男にして、デザイナー柳 宗理(むねみち)は兄。

サンティアーゴへの巡礼路に関する本は多くあるが、写真は白黒、といったものが多い中でこの本はカラー写真を多く掲載しているのがうれしい。それでけに高価で4,800円するから、さすがに買うのには勇気がいる。

特筆すべきは、当時の巡礼書の全訳が掲載されている点。旅が命がけであった時代に、その危険を冒してでも聖地に向かおうとした人達、彼らがなぜそこに向かおうとしたのかを追体験するには、当時の手引書に触れるのが今となっては一番の近道なのかもしれない。

写真が多いのであまり苦労なく読み進められます。あまり借りる人もいないのか、非常に本の状態がいい。中には化学室の薬品庫みたいなにおいのする本があり、読んでて気分悪くなってしまう本もあるから。

サンティヤーゴの巡礼路 柳宗玄著作集6
柳宗玄著
八坂書房刊
324p 4,800円(外税)

ブーブレイ2002 ヴィノー・シュブロー

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暑い夏がやってきた。でも今年は今のところいつもよりはマシかな、とも思う。朝出勤、毎日30分以上歩いているが汗だくにはならないし、帰りも同様。

それでもやっぱ帰った時の一杯の快感は変わらない。そして暑い日の疲れた体にはレモン、クエン酸系が欲しくなる、というか体が欲するのだ。そんなときはリースリングか、最近はこのシュナン・ブランを選ぶことが多い。

このワインはロワール地区、ロワール川中流に位置するヴーヴレィ産。ヴーヴレィ自体は辛口から中辛口のワインが中心だが、ごく少量、豊作年に限り極甘口となる貴腐ワインを産している。貴腐ワインまでは飲んだことはないが、そのようなブドウも含まれていると思わせるような甘さのボリュームを感じさせるヴーヴレィには何度かお目にかかったことはある。

この作り手ヴィノー・シュブローはロワールで何世代もワインを作り続けてきた、小さいながらも評価の高い作り手。品質を求めて1995年からビオ。ディナミ農法を採用している。年産は約3万本、作付面積6haだから、確かに大きい生産者とはいえない。あのシャトー・ラトゥールが36万本
だから、その苦労推して知るべし?

色は黄緑のニュアンスを帯びた薄い黄色。若草色のような印象が強い。香りは甘くヨーグルト、白桃、缶詰のシロップ、キャンディの香り。

アタックの酸は結構直線的で、突き刺すように口の中に入ってくる。しかしすぐに甘さのボリューム感が広がり、そして第2陣の酸がやってきて、甘さになじんだ口を引き締めるかのような感覚を覚える。酸の刺激→ボリューム感→酸の清涼感、三段階の構成がしっかりと感じられる。

余韻は中くらいで、酸の収斂感が比較的長く続くが、決していやな感じではない。むしろ次の一杯を求めてしまうような気持ちにさせる。

この時期は冷蔵庫でガンガン冷やせるワインが重宝するが、あまりドライなワインだと酸が強く感じすぎてしまい飲めなくなるが、このようなワインは甘みもしっかりしているので冷やしても酸とのバランスを保っておいしく飲める。リースリングだと酸が勝ちすぎるが、シュナンは甘みもあるので、だからこそこの時期にはオススメワインなのだが、いかんせん知名度が日本では低い。

その点ロワールのシュナン、サヴィニエールやヴーヴレイは価格も低めで楽しめるお得なワインだと思う。もし見つけたら一度試して冷蔵庫でキンキンに冷やしてからどうぞ。レモネードのような感覚で体に入ってくる感覚が楽しめると思います。このヴーヴレィもまさにそんなワインでありました。2千円以下なのがかわいそうなくらいだが...

【新大阪駅のスーパー 2,000円】

2007年8月 1日 (水)

ドリーフォンティネンセレクション

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ようやく念願かなってこのビールを飲むことができました!

中津のビールバーのマネジャー(ブリマネ)さんにお願いしていたベルギービール、グーズの逸品。

シードルのような清々しい酸とやさしくかすかな甘さ、刺激の少ない滑らかなミドル、泡立ちの繊細さ、そしてフィニッシュのしっかりした苦味、これほどバランスが良くて、それでも個々のキャラクターがはっきりキャッチ出来るビールは初めてだ!!

オススメのとおりでした。大満足。これでGが勝っていたら言うことなし
だったんだけど・・・