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2012年5月17日 (木)

終わりよければ、すべてよしとは? ウエスト・ブロムヴィyチ・アルビオンvsアーセナル

120513arsenalついにこの日を迎えたプレミア最終節、アーセナルはアウェイでウェスト・ブロムヴィッチ・アルビオンとの試合だった。この日まで4位のトッテナムとなんとか勝ち点差1で先行し、勝てばチャンピオンズリーグ進出権を確保できるだけに必勝の試合だったが、結果は逆転勝ちの2-3で3位を死守、スタートで躓いたこのシーズンとしては正直よく戦い抜いたと思う。

しかしまたしても無冠のシーズンを終えたことに変わりはない。この試合も勝ったとはいえ、相手GKのミスに助けられての2得点だったから、3位という結果は幸運だったと思う。

セスク、ナスリ、クリシー、エブエを放出してのシーズンは多難が予想されたが、それにしてもここに至る間の山谷は正直ほかのシーズンの比ではなかった。これをカバーしたのは神ファン・ペルシーの凄まじい決定力が大きいが、その他にも中盤ではフィットしたアルテタの運動量、ソングの攻守のアクセント、スチェスニーのファインセーブに助けられた。ウォルコットも昨シーズンからの成長が感じられた一年だったし、最終盤のベナユンの献身的なプレイも印象深かった。

しかし、それとともにマンチェスターの2強との力の差も感じさせられた年だった。ファン・ペルシー以外の得点力の不足、アルテタ負傷後のチーム得点力の急激な欠如は、層の薄さを否定することができないものだった。

それでも愛すべきこのチームは、最後の最後まで見せるべきところで魅せてくれた。今季最高の試合は優勝したシティを破った一戦、最後の最後で決めたアルテタが相手DFのパスコースを読んでカットし、ミドルでネットを揺らして勝ち越したシーンだった。あの劇的な試合、大事な試合で勝ち残るしぶとさ、そしてなんでもない試合を落とすもろさ、それらが同居するチームゆえに、すべてを呑みこんで見守らざるを得なくなるのだろう。

今年は大阪でハイバリー、東京でエミレーツ、名古屋でアーマリー、新居浜でコルニー、そして広島と観戦会が行われ、グーナーの実交流の輪が広がった年だった。広島以外は参加させてもらったが、アーセナルファンゆえに恵まれたこれらの機会に感謝するとともに、来季もまた共に一喜一憂し、最後はタイトルを獲得して歓喜の祝杯を挙げたいと思う。今年も皆さんお疲れ様でした。3か月の休養の後に、来季もまた燃えましょう!

2012年5月15日 (火)

エリック・ロデズ ブラン・ド・ブランNV アンボネイ

120513ericrodezここしばらくは、マラソン大会に向けてのダイエットのため酒量を控えていたけど、タイムは悪かったが完走できたので、この日ばかりはリミットをとっぱらっての晩酌。乾いた体にはやはり泡物、ワインであればシャンパーニュということで、好きな作り手のエリック・ロデズを開けることにした。

ピノ・ノワール主体のシャンパーニュを作るアンボネイで村長も務めたエリック・ロデズは、手作業による丁寧なシャンパーニュを造る。農法はリュットレゾネで農薬を抑え、醸造は木樽とステンレスタンクを併用することで、造り手による多様な表現を可能にする。このブラン・ド・ノワールはピノ・ノワール100%によるもの。

色はほんのりグレーがかった濃いゴールドイエロー。泡は少なめだが、しなやかに立ち上る。香りはリンゴ、ドライマンゴー、バニラ、バックにはジンジャーの香りが感じられる。

口に含むと柔らかな泡が舌先でほろほろと崩れるような感覚。酸は穏やかで丸みを持っている。ベースにはしっかりした渋みがあり、ドライな味わいの中に重心をもたらす。中盤にかけてのボリューム感、複雑さは中庸でもう少しふくらみが欲しい感じ。

余韻はドライな味わいが最後まで続き、心地よい酸味を渋みがうまく包み込みながら、抜けの良い味わいを残しつつあっさりと引いていく。

酸味もあり、渋みもあり、ブラン・ド・ノワールの特質をきっちりと抑えたシャンパーニュ。疲れた体をしっかり癒してくれる味わいだったな。

【Cave de Terre淡路町店 5,800円?】

2012年5月13日 (日)

まねることはまなぶこと。 森村泰昌 まねぶ美術史

120512manebu「まねる」という言葉にはどこか後ろめたいニュアンスが含まれている。他人が既に行ったことを模倣するということが、人間の創造性に反する行為と感じられるのかもしれないが、決してそうではない。人はすべからく先人の行為を真似しつつ、そこから自分が何者であるかをつかみ、そして自分のものとして消化していく。そのこういが「まなぶ」ことなのだという。

「まねる」と「まなぶ」は同じこと、そうした「まねぶ」行為を一人の真似るアートで独自の世界を作り上げた芸術家がどのように辿ってきたかが、静岡市美術館の「森山泰昌 まねぶ美術館」で体感できる。

森山泰昌の凄いところはアートとは対極にあるかのような真似る行為をアートとして成立させたことだ。しかしそれがなぜアートなのかはなかなか表現しづらい。自分の中では、その作品が真似ているようだが模倣ではなく、ある面では写実的であり、全体では写真であり、しかしある点では絵画的であり、それらがパッチワークのように組み合わさり、真似たものとは違う独自の世界として鑑賞者の中に伝わってくるところなのだと思う。決して美しいとは思えないのだが、不思議と引き込まれるものを持っている。

彼の作品を見ていると、ほかの美術品にはない楽しさを感じることができる。それは元々真似るということが自分たちが辿ってきた過程と共通するからなのだろう。誰もが子供の頃テレビのキャラクターにあこがれ、変身グッズを親にねだり、それを身に着けなりきって楽しんでいた時代があった。そんな誰もが抱いた憧れを体現していることへの羨望もまた彼が人気を得ている一つの要素であると思う。

この美術展では彼が影響を受けた作品と彼自身の作品を併設しながら、その作品から彼が何をまねび、そして今の真似る作品群の表現に至ったのかを追体験する構成になっている。真似る行為も独自の世界になりうることを証明するアーティストの世界を堪能できる、充実した美術展だった。

森山泰昌 モリエンナーレ まねぶ美術史

2012年4月7日~6月10日

静岡市美術館

2012年5月12日 (土)

ゴールデンウィークは四国ツアー

GWは久々に長い9連休...これだけ休むと予想通りに直後の1週間はしんどいの一言でした。休み慣れしていない貧乏性な体をこれほどまでに感じたことはなかった1週間...

あまり長い旅行はしなかったけど、帰省を含めてあちこち出かけたが、最後の2日間は充実の四国旅行だった。まずは、今まで行きたくて行けなかった丸亀。ここでは猪熊弦一郎美術館で好きなアーティスト、塩田千春の美術展を見た後、名物の骨付鳥を腹にしっかり入れて丸亀城、讃岐うどん、不思議な個人美術館を訪れた後、時間が余ったので近くの善通寺に寄ってからこの日の最終目的地新居浜へ。

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新居浜ではもちろん、アーセナルの観戦会コルニー・ナイト!観戦場所は予想外の屋外。しかし20人近いグーナーが集合して酒をあおりつつ、熱い夜を過ごすことができた。結果はノーウィッチ相手に残念な3-3の引き分けに終わったけど、充実のガナ合宿だった。

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よー解らんうちに寝入って当然のごとく2日酔いの2日目は新居浜から松山に移動して、松山城を巡ったのちに道後温泉に。松山はすごく雰囲気のある街で、やはり平山城を擁する町は丸亀にしろ、本当に城下町らしい風情を持っているな、と思う。

120516gw8120516gw9120506gw11そして最後は岡山に移動して、これなしではいられないワインイベント。満月に合わせてロゼワインを傾けつつ、充実の2日間を締めくくった。今思い出しても楽しい旅行だっな。各地でご協力いただいたみなさん、ありがとうございました!
                                                              

2012年5月 4日 (金)

イ・カンピ ヴァルポリチェッラ カンポ・チョットリ2009 DOCヴァルポリチェッラ

120504alpolicella人によると、自分はあまりまっとうなワインを好まずに、ニッチなところばかりに関心を寄せていると思っているらしいけど、そうでもないんです。たまにはこういう王道イタリアワインにも興味を示します。

ヴァルポリチェッラはイタリアワイン好きならば何度か耳にした名前だと思う。ヴェネツィアを擁するヴェネト州の著名なワインだが、そのカテゴリーは大きすぎて捉えどころがない。品種はコルヴィーナ、ロンディネッラ、ヴェロネーゼ、モリナーラなど土着品種の混醸で、割合はそれぞれのワインで異なる。造り方にしろ、干しブドウを用いた甘口のレチョート、レチョートを長期間樽熟成させ辛口に作ればアマローネ、アマローネに用いたブドウの搾りかすを再利用して造られるリパッソなど、その製法も多岐にわたる。

このヴァルポリチェッラはブドウはコルヴィーナ80%、ロンディネッラ10%、クロアティーナ5%、オセレタ5%によるが、30%のブドウは陰干しブドウの搾りかす、つまりリパッソを使用。ステンレスタンクで発酵後、6か月の間ステンレスタンクで熟成させている。

色はアメリカンチェリーの皮のように赤く鮮やかだが、しっとりした湿り気も感じる落ち着いたルビー色。香りはイチゴジャム、スミレ、パッションフルーツ、工作粘土のような重みのある香りもバックに感じられる。

口に含むと瑞々しい赤い果実の酸がまろやかさを保ちつつ、開放感とともに広がる。酸は抜けがよく、刺激の少ない熟したベリーの旨味を伴い、タンニン分は少ないが存在感はあり、軽快な味わいを引き締めるには十分な役割を果たす。香りのボリュームに比べて、味わいはそれほどジャムっぽくなく、抑制が効いている。その分ボリューム感、複雑さには欠けるが、バランスの良さ、洗練された旨味、何よりもチャーミングな果実味がこのワインの持ち味。リパッソで引き出された甘みとコクも程よく、このワインにアクセントを与えている。

余韻はベリーの洋菓子を食べた直後のような甘酸っぱさの味わいが心地よく広がり、爽やかな甘みを残しつつ、口の中を撫でるように優しくあっさりと引いていく。

香りのボリュームに比べて味わいはバランスよくまとまり、造り手の意図がよく感じられるワイン。飲んでいて負担感なく染み込んでくる感覚は心地よい。気軽に飲めて、しかも味わいがあるイタリアワインらしい特質を備えたワインと言えそうだ。

【エノテカ イル・ソッフィオーネ 3,500円?】

2012年5月 2日 (水)

守り続けた一つの伝統 巨匠たちの英国水彩画展

120501suisaiga4月になって行ってみたい美術展が一挙に増えて困る。その中でもぜひ訪れたいと思っていたのが、愛知県岡崎市の岡崎市美術博物館で開催されている「巨匠たちの英国水彩画展」だった。

http://www.city.okazaki.aichi.jp/museum/bihaku/top.html

初めて訪れるこの美術館は外観がガラスで透明感に満ちたスタイリッシュな造り。この日はあいにく灰色の空だったが、青空の日であればさぞかし映えることだろう。

今回の展覧会ではヴィクトリア朝の主要な画家、ターナー、ミレイ、ロセッティ、バーン・ジョーンズ達が描いた水彩画をマンチェスター大学ウィットワース美術館のコレクションから構成するもので、量、質ともに充実した展覧会だった。

水彩画というジャンルが英国で一定の地位を占め続けたのは、フランスの印象派が点で世界を捉えたのに対して、線を重視したことに一つの要因があると思う。先駆者でもあったターナーが印象派に近いとはいえ決定的に異なるのは、画像から感じられる躍動感であり、それを構成していたのは動きのある線描であった。油絵のように書き直しがきかず、一瞬の戸惑いが色彩の濁りに至ってしまう水彩画にあっては、彼らは即決で描ききるしかなかった。

油絵の濃い色調に見慣れた目には水彩画の色彩は淡く、頼りなげで儚く見えてしまうかもしれない。しかしだからこそその透明な色彩を通して描かれる英国の風景は、清涼な大気に満ち溢れ、心の中に自然に染みてくる感覚を覚えた。珠玉の作品に満ちた、素晴らしい美術展だった。

巨匠たちの英国水彩画展~ターナーからブレイク、ミレイまで~

岡崎市美術博物館

2012年4月7日~6月24日

愛知県岡崎市

2012年5月 1日 (火)

勝ちきれない試合が続く ストークシティvsアーセナル戦

120428arsenal_2アルテタ、ウォルコットの欠場が痛いアーセナル、勝ちきれない試合が続く中で相手はアウェイでのストーク戦。この日のハイバリーナイトは、いつもセッティングの労をとってくれていたN君の転勤送別会を兼ねての観戦会ということで、わざわざ横浜からハイバリー生みの親の安藤君もサプライズ参戦となった。

試合は先発がGKスチェスニー、DFギプス、フェルメーレン、コシエルニー、サニャ、MFソング、ラムジー、ベナユン、ロシツキー、ジェルヴィーニョ、FWファン・ペルシー。

前半10分、クロスからゴール前に詰めていた長身クラウチのヘッドが決まって先制されるが、その直後の15分にはベナユン、ロシツキー、ファン・ペルシーと連携が決まって同点に追いつく。しかし、ここから試合は長居膠着状態に陥り、アーセナルも得点のチャンスは何度かあったが決めることができず、逆に終了直前の82分にはあわや失点かという相手の鋭いシュートはスチェスニーがパンチングで防いだ。結局終わってみれば、1-1でまたしても引き分け。

120427arsenalトップ下のロシツキーはいい動きでチャンスを演出し、この日は1アシスト。ベナユンとの相性も良く、もっと早くからこのコンビを見てみたかった。左サイドが機能していた反面、右が使えずにジェルヴィーニョはブレーキとなってしまっていた。ここのところ調子を落としているジェルヴィーニョが心配だ。ファン・ペルシーは一時の不調を脱し、この試合は決定力も戻りつつあることを感じさせた。大事な残り2試合で神の復活は心強い限り。

残り2試合を勝てば、自力で3位が確定するアーセナル。連勝でシーズンを締めくくってもらうしかない。ポドルスキの加入も決まり、まずはいい形で終わって、ぜひ来季に大きな期待をもたせて欲しい。

2012年4月30日 (月)

ドメーヌ・ルーロ ブルゴーニュ・ブラン2004 AOCブルゴーニュ

120424roulotワインを飲み始めてかなりになるけど、同じ作り手、同じ場所でも造りはやはり違ってきていると思う。嗜好とは流行でもあるので、変わることを否定るするものではない。しかし、ムルソーなどは特に変わったと思うことしばしばだ。

飲み始めたころのムルソーは大柄で肉付きがよく、ヴァニラの香りが発散するようなワインだった。それがムルソーという土地のキャラクターだと思っていたが、やがてそれがオーク樽によるものだとわかり、そして厚着したようなワインを敬遠しはじめたこともあってムルソーからは離れて行った。

しかしムルソーも次第にオークの呪縛から解き放たれて、土地由来の真の個性を表現する動きが出てきた。その代表がコシュ・デュリであり、そしてこのジャン・マルク・ルーロもその一人だ。

ジャン・マルク・ルーロは元々演劇の道を志したが、お父さんの急死で82年に実家のワイン造りを継ぎ、そして今に至る。このブランはムルソーの畑に近接しており、そしてムルソーとほぼ同じ造り方で醸造されている。

色はつややかで表面に張りのある金属的なゴールドイエロー。香りはアプリコット、パイナップル、乳酸飲料、杏仁豆腐の香りも感じられる。

口に含むと直線的な酸が感じられ、それに率いられるようにミネラル感、ヨード的な旨味がしっかりと浸透してくる。スタイリッシュで、昔のムルソーに感じられたような重々しさは殆ど感じられない。中盤から余韻にかけて大きな膨らみはないものの、豊かなミネラルがワインに複雑さをもたらし、くどさのない心地よい味わいと調和して洗練された雰囲気を醸し出す。

余韻は程よい果実の旨味が細く低く染みわたり、綺麗で棘のない味わいを残しながらやわらかく引いていく。

エレガントなワインを作りたい、という造り手の意思を反映した、非常に綺麗なワイン。ふつうに楽しむには十分すぎる味わいだけど、彼がこのままの延長戦でムルソーを作ったらどうなるのだろうか?まだ試したことはないけれど、近いうちに飲んでみたい、そんな気分にさせられるワインだったな。

【Cave d'Orange 北新地店 4,000円?】

2012年4月29日 (日)

フレデリック・マニャン モレ・サン・ドニ プルミエ・クリュ リュショット

120427magnien4月は目が回るというほどではなかったが、忙しい月だった。いつもに比べるとワインの消費量も落ちていたように思う。冷蔵庫の中の缶ビール1本で済ませる日も多かったし、このGWは少しいいワインも飲んでみたい。

ということで、まず1本目はブルゴーニュでも自分が好きなアペラシオン、モレ・サン・ドニのプルミエを。

フレデリック・マニャンはモレ・サン・ドニを基盤とする一家の出で、新たなネゴシアンとしてのワインを生産している意欲的な醸造家だ。彼はテロワールという土地由来の特色、個性をワインに引き出す重要性を認識しているが、それを生産者による違いに依らないワインをつくるためにあえてネゴシアンとしてのワインに注力している。

色は落ち着いた深みのあるルビー色。香りはフランボワーズ、スミレ、スパイス、黒糖、ロースト香。

口に含むと熟した赤い果実のチャーミングな酸味が柔らかく浸透する。バランスよく刺激の少ない果実味が口の中にやさしく広がり、口腔を押し広げるような浮揚感を感じさせる。タンニンは控えめだが、密でしっかりしたベースがある。ボリューム感、複雑さに欠ける感じはあるが、まとまりの良さが穏やかな心地へといざなう。中盤から余韻にかけては、柔らかな果実の甘みが広がる。

余韻は熟したストロベリーの甘みが口いっぱいに広がり、デザート感覚のような心地を残しながら、長い後味を保ちつつ引いていく。

全体のバランスが取れていて、おそらく誰もが美味しいと思える味に仕上げられている。グイッと引き寄せるような力強さは感じられないが、そればかりだと疲れてしまう。こういう穏やかさが前面に出ているブルゴーニュも素敵に思える、休日のゆったりした時間を過ごすにはぴったりのワインじゃないかな。

【Cave d'Orange北新地店 5,000円?】

2012年4月28日 (土)

餃子とワインの相性とは? 高槻・溢彩流香(イーサイリューシャン)

120414gyoza料理とワインを合わせるのって難しい、とつくづく実感するのは和食と中華なんだけど、こと点心、餃子となるとその難易度は格段に増す。

そんなワイン好き泣かせのワイン会が高槻で広東省出身の女性が営む小さなお店、溢彩流香(イーサイリューシャン)で開催された。参加が決まった時から何を持っていこうか試行錯誤の日々が続いて、結局当日の直前にひらめいたワインを持ち込むことになってしまった。

日本では餃子というと焼き餃子だが、本場中国では水餃子が主流で、こちらでも水餃子中心だが、焼き餃子もいったん蒸したものを焼くといった手の入れよう。そしてなんといっても皮のモチモチ感、ツブツブ感が本場の味わいを引き立たせる。以前仕事で中国に行った際に食べた地元の餃子屋そのままの食感に思わず声をあげずにはいられなかった。そして餃子以外にもスープ、炒めものなども胡麻の香ばしさが生きた、繊細な旨味が感じられる美味しいものばかりだった。

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120414gyoza1120414nerelloそしてこの結局持ち込んだのは、エトナロッソ、ネレッロ・マスカレーゼだった。あまり強くないネレッロは色調も若干赤より淡くロゼに近い。その印象が肉料理とはいえ、決して味付けの強くない肉本来の旨味をいかした餃子、点心類に合うのではないかと思ったが、予想に近い相性を示してくれたので安心した。

この日はヴィンテージシャンパーニュ、ポムロール1994をはじめ、リグーリア、アルザス、シラーロゼといった個性的なワインが集まり、美味しい料理もたっぷり、ワインもたっぷりで満足この上ない不思議な感覚のワイン会だった。またここの餃子を心行くまで堪能したいと思った、楽しい宴だった。

 

 


2012年4月24日 (火)

名古屋の悦楽ワインバー エノテカバール イル・モット

120423motto3名古屋に行ってまでワイン、ということはなかろーに、と思うかもしれないが、中毒なのでどこでもワインバーは探してしまう。その中でもなかなか通う気がするところは稀なのだが、こちらは何度でも足を運びたくなる居心地の良さNo.1だ。大阪を含めて、一番と言っても過言ではないくらい気に入っている。

エノテカバール・イル・モットの岩月さんは元々大阪にいらしたそうだが、地元に戻ってこのお店を始めた。ワイン好きなひしひしと伝わってくるそのシステムはグラスワインの充実と、いろいろ飲みたい人には嬉しい価格キャップ制度。グラスワインのリストから何倍も飲みたいときには、グラス数に合わせて価格が決まるので、安心して飲むことができる。

120423motto1120423motto2そのグラスワインも一癖、二癖あるチョイスで、いつも驚く発見があるところが凄い。この日の泡はピエモンテのロゼだが、品種はチェンテジミーノという聞いたことのないもの。しかし味は若いジューシーなベリーで軽やか。アペリティフにはぴったりの一品だった。

そのあとはどぶろくと言ってもいいスロヴェニアのルナール。以前呑んだ時よりも濁りが多くなっていたが、味わいは予想外にさっぱりしていた。

この日のアテは18か月熟成のパルマ生ハムと野菜のソテー。生ハムはねっとりした質感と脂の甘み、控えめの塩味がバランスよく絡む。そして野菜のソテーはアンチョビ味は聞いているんだけど、塩味控えめで野菜の味がうまく引き出されている。アテも美味しいのはさすが。

120423motto4そしてこの日のお楽しみは特製カレー。自分で仕込んでいるそうだが、ダシの味がしっかり感じられてこれも美味。最近メニューに加わったそうだけど、確かにシメで食べたくなる一品。このカレーに何を合わせる?と岩月さんに聞いたところ、潔くイタリアのビール、しかもベルギービールに似た味わいの不思議なビールを出してきたところがワインに変にこだわらない姿勢がこれまた潔い。

この日はグラスワイン、ビール、そして冷やしグラッパ、最後は強制(笑)エスプレッソと繋いで2時間の濃い時間を過ごさせていただいた。この店が大阪になくてよかったのか、あってほしいのか?自身をもって言える、イチオシのバールです。

エノテカバール イル・マット

名古屋市千種区池下町2-55

052-734-3355

15:00-24:00

月曜休

 

2012年4月23日 (月)

ブノワ・ライエ シャンパーニュ グラン・クリュ ブリュット・エッセンシエルNV

120424benoitlahaye自分は飲む立場なので、ビオディナミという栽培法でもあり、思想でもあるこの手法は殆ど無知に近い。占星術と栽培のかかわりがどれほどのものなのかは知るよしもなく、また知る必要もさほど感じてはいないのだが、それでもビオディナミを実践するところのワインがまた質のよいものが多いのも事実だ。それが生み出されるのは畑に対する集中度、細やかな気配りによるところなのではないかと自分なりには理解している。

まだまだビオディナミ生産者と呼ばれる人が少数派であるシャンパーニュで、代表格と語られることの多いブノワ・ライエ。シャンパーニュでもピノ・ノワールで名高いブジーの生産者である彼の作るシャンパーニュは、厚みがあるもののそれがことさらに重くはならず、シャンパーニュの特質でもある繊細さを兼ね備えているところにある。大好きな生産者の一人だ。

このエッセンシエルはピノ・ノワール90%、シャルドネ10%によるもの。2008年のブドウを主体に造られており、ドサージュ(糖分添加)は6g/Lと少なめ。このようなデータをラベルに表記してくれる良心的な態度も好ましい。80%樽発酵もさせているそうだ。

色はグレーがかって、ピンクのニュアンスも感じさせるゴールドイエロー。香りはカラメル、焦がしバター、鉄分、ミネラル、焼きリンゴの香ばしい香りも感じられる。全体に焦がしたニュアンスが強く感じられる。

口に含むと細やかで繊細な泡の感覚と、細めだがスピードに乗って突き進んでくる酸が爽やかに広がる。複雑さはそれほどではないが、伸びやかでかつ柔らかい果実味が軽快で心地よい。しかし中盤にかけてじっとりした旨味が広がり、ブドウの質の高さが感じられる。黒ブドウ由来のタンニンもきめ細かだがボリュームも感じられる。ただし、中盤から余韻にかけては案外あっさりしていて、もう少しグリップ感が欲しいとも思う。

余韻は繊細で、ほどよい苦みが味わいに深みを深みを与えつつ、優しくほろほろと消えゆく泡のように爽やかに引いていく。

無理のない味わいは体にやさしく染みてきて、これだけでゆったりとした時間を過ごせる癒しのシャンパーニュだ。食前酒でもこうした抵抗感のないシャンパーニュで始められたら、食事も美味しく進むこと間違いなしだね。

【ワインショップ リヴ・ゴーシュ 6,000円?】

2012年4月22日 (日)

名古屋アーマリーナイト初参戦!でも。。。 アーセナルvsチェルシー戦

120422arsenal2120422arsenal3アルテタの負傷リタイヤ、今年彼がどれだけ貢献していたかを思い知らされた前節ウィガン戦の敗戦を受けてのチェルシー戦。ここからズルズルと行くわけにはいかない。チェルシーはチャンピオンズ・リーグが残っているけど、アーセナルには来年への希望、CLストレートインの権利、3位確保が絶対命題。

この日は名古屋のアーセナル戦観戦イベント、アーマリーナイトに初参戦。12人(?)のグーナーが名古屋駅すぐのポイント、アイリッシュパブ、ザ・クーパーズに集って熱気の中での試合開始となった。先発はGKスチェスニー、DFギブス、フェルメーレン、コシエルニー、サニャ、MFソング、ラムジー、チェンバレン、ロシツキー、ウォルコット、FWファン・ペルシー。

せっかくのアーマリーナイトだったんだけど、試合は今季一番盛り上がりに欠く単調な試合だったかもしれない。なんかまったり見てたらいつの間にか終わってた、という感じだった。攻め込む場面は何度かあったが、チェルシーの守備にうまく絡めとられて、唯一の惜しい場面はコシエルニーのバー直撃シーンくらい。

先発でも若手選手の空回り状態、連携の悪さが目立った。ラムジーはチャンスを生かし切れず、かえって守備ができない欠点を露呈してしまった。チェンバレンはこちらも思い切りのいい攻撃の持ち味が出ず、窮屈な動きに終始した。ファン・ペルシーも調子が下がり気味で、いい時の神がかり的な決定力は影をひそめてしまって、チーム全体に7連勝中の時の勢い、勝ちへの執念は全く感じられなかった。0-0で引き分けたのは残念ながら納得するしかないし、勝ち点1獲れたのは、幸いといえるかもしれない。

その中でウォルコット、ロシツキーが負傷で、特にウォルコットは今季おそらくは絶望。ウォルコット-RVPで得点を稼いできた方程式は最終盤に至って消滅、苦しい3試合を残すことになってしまった。次節はアウェイでのストーク戦、まだまだ3位の道は険しいと思わざるを得ない結果を残した。

それでも結果は別として、アーマリーナイトでの夜、お若いグーナーとの夜は楽しい名古屋のひと時でした。ご参加の皆さんお疲れ様でした。今度は快勝で雄叫びを挙げたいものです。

2012年4月15日 (日)

バローネ・ディ・ヴィラグランデ エトナ・ロッソ2009 DOCエトナ・ロッソ

120414nerello昨日の土曜日、摂津富田で広東省出身の中国人の方が開いている餃子専門店でのワイン会に誘っていただいた。その時の条件、ワイン一本持ち込みが結構大変で、餃子にワインという普段は考えない相性をどう結び付けるかにかなり最後まで悩んだ。しかし土壇場で思いついたのが、このワイン。

シチリアで最もファッショナブルな品種であろうネレッロ・マスカレーゼ。以前はシチリアと言えばネロ・ダーヴォラだったけど、最近はこちらも頻繁に見かけるまでになった。シチリアのピノ・ノワールなどとも呼ばれることがあるが、確かにしっかりした赤い果実の酸は、ピノ・ノワールと通じるところがある。

このワインを餃子に合わせてみようと思ったのは、餃子が肉料理であり、それでいてさほど味わい的には強いものではないことから、ロゼ寄りの赤ワインにしようと思い至ったこと。そして以前に飲んでいたので知っていた繊細な余韻が合いそうだと思ったからだ。

バローネ・ディ・ヴィラグランデはエトナ山のふもとのワイナリーで、18世紀に男爵位を授けられた歴史を持つ。このワインはネレッロ・マスカレーゼ80%、ネレッロ・カプッチョ20%から造られ、ステンレスタンクで発酵、栗(カスターニャ)のボッテで1年熟成させる。密植栽培で、一本からの収穫量を落として、品質の向上を図っているという。

色は明るい紅茶のようなルビー色。香りはスミレ、ブドウの皮、クレヨン、甘草、湿った犬の毛のような獣的な香りも感じる。

口に入れるとまろやかで刺激の少ない若いベリーの酸が優しく広がる。しっとりした甘みのある果実味は柔らかく、口の中で納まるくらいのボリューム感が心地よい。深さよりも横に広がる包容力を感じ、ベースとなるタンニンも程よく熟れてこなれている。中盤から終盤への味わいに劇的な変化はないが、穏やかに染み入る滋味、ミネラル感に引き込まれる。

余韻は穏やかで透明感のあるすっきりした旨味が薄く広く口の中に広がり、温かみを残しつつ優しく緩やかに引いていく。

鷲掴みにするような力強さには欠けるかもしれないが、それを補って余りある優しさ、質感、温かみ、そして余韻の穏やかさが心地よい。シチリアの人々の純朴さが透けて見えるような、誰も傷つけない優しさに満ちたワインだったな。Good JOB!

【エノテカ イル・ソッフィオーネ 2,800円?】

2012年4月14日 (土)

元町の新名所! 酒商熊澤

120409kumazawa2120409kumazawa1三宮よりも元町界隈の方に行く機会が多い自分だが、その元町にまた楽しいスポットができた。駅前から北に上がったすぐのところにある「酒商 熊澤」だ。

一階は日本ワインが充実したショップと立ち飲みスペースが半々。この日はワインを買おうと思って立ち寄ったのだが、それだけではすむはずもなく、まずは立ち飲みスペースへ。。。

食べ物はお惣菜から、思わず食べてみたくなる缶詰など、立ち飲みに相応しいものがそろっている。ワインはすべて日本ワインだが、品数が豊富なのと値段も手ごろなものばかりなので、ついつい数を重ねてしまう。

この日は滋賀のヒトミワイナリーのその名も「Kirekire Dela」や、中央葡萄酒の「グイド甲州」、旭洋酒の「ヒクモルージュ」をいただいた。Kirekireはその名のとおり酸が尖っているという表現がぴったりの切れ味、グイド甲州は対照的な落ち着きのある深い酸、そしてヒクモルージュは牛蒡のような香りがある土っぽい個性的な味わい。いずれも香りと味にしっかりした主張を持っているものだった。

この日もあっという間に立ち飲みスペースは満員。しかもお知り合に偶然再会して、次なるスポットも紹介してもらった。やはり酒飲みのつながりはこうした気さくな場所で広がっていくものなのだ。

酒商 熊澤

神戸市中央区北長狭通4-4-15 1F

078-333-0087

15:00~23:00(LO22:30)
ショップは12:00~23:00

火曜休